友人が能天気な紅白饅頭なんだがキレても良いか?   作:オティンティン大明神

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正直な話これ上下に分ける必要ある?って思ったけど分けてしまったのは仕方ないので投下


バス 下

人には他人には話せない事、つまり秘密を持つ者がいる。そんな者達は腹に何かを抱え、必ず訪れるであろう未来。つまりはその秘密が他者に露呈する事実に怯えなければならない。

 

「私、思った事は何でも言っちゃうの緑谷ちゃん」

 

「あ! ハイ!蛙吹さん! 」

 

「梅雨ちゃんと呼んで」

 

蛙吹梅雨と名乗った少女は未だ揺れるバスの中、隣に座っている緑谷に話し掛ける。これから始まるのはクラスメイト同士の何気ない会話なのだが、状況を知っている者や話し掛けられた緑谷には何気ない会話にはならない。何故なら

 

「貴方の個性『オールマイト』に似てる」

 

(!?)

 

緑谷出久の秘密、それは希望の象徴『オールマイト』の個性『ワンフォーオール』を受け継ぐ者なのだから。

 

「そそそそ! そうかな!? いやでも僕はそのえー」

 

蛙吹の言葉にしどろもどろになる緑谷、どうやら彼は隠し事をするのが苦手らしい。秘密を抱える者として致命的な欠陥である。

 

バスは目的地へと走り続ける。

 

「待てよ梅雨ちゃん。オールマイトは怪我しねぇぞ、似て非なるアレだぜ」

 

しどろもどろに返事をする緑谷の言葉を赤毛の少年、切島鋭児郎の言葉が遮る。緑谷にとって切島は救世主そのもの、心の中で緑谷は切島へ感謝の念を捧げた。

 

「しかし増強型のシンプルな個性はいいな! 派手で出来る事が多い! 」

 

「俺の『硬化』は対人じゃ強ぇけど如何せん地味なんだよなぁー」

 

そう言いながら硬化した腕を掲げる。

 

切島鋭児郎、個性『硬化』全身をバキバキに固める事が出来る。因みに硬化には制限時間があるからそこには注意が必要だ!

 

「ぼくは凄くカッコいいと思うよ! プロでも十分通用する個性だよ! 」

 

「プロなー! しかしやっぱヒーローは人気商売みてぇなとこあるぜ! 」

 

緑谷と切島の個性の話題がバス内に伝播し、皆が思い思いに個性を話題に話始める。

 

「僕の『ネビルレーザー』は派手さも強さもプロ並☆ 」

 

そう語る金髪の少年の名は青山優雅、個性『ネビルレーザー』を持つ。あらゆる物を貫く強力なレーザーをお臍から放つ事が出来るぞ! だが、そんな強力な個性故にデメリットもある。

 

「でも、お腹壊しちゃうのはヨクナイね! 」

 

1秒以上レーザーを照射すると反動でお腹を壊してしまうのだ! かっこわるい!

 

「それが……なにか☆ 」

 

「オイラの個性は戦闘で役に立たないからなぁ……」

 

そう自嘲する峰田実。彼の個性は『もぎもぎ』頭の丸い球をもぎ取る事が出来る。球は自分には引っ付かないが他の者にはチョーひっつく! 快便だと1日中引っ付く。地味に強い個性だ!

後、もぎすぎたら頭から血が出るらしい。もぎすぎには注意が必要だ!

 

「そんな事言ったら俺の個性だって戦闘向きじゃねーよ」

 

そんな峰田を慰めるように話すのはしょうゆ顔の少年、瀬呂範太。個性は『テープ』 両肘がテープロールのように発達しておりそこからセロハンテープのような物を射出出来る! テープの使い方は巻き取って移動に使うも切り離してトラップに使うも自由自在だ!しかもノーモーションでテープを射出出来るらしい!地味だがぶっちゃけスゲー万能!

 

「二人とも涙拭けよ」

 

そんな二人を慰めるのは引合石。彼の個性は皆ご存知『磁力』地味だがチョーがつくほどの万能!触れた物の引力と斥力を操る個性はマジにつえー!

 

「そう言えば引合君と私の個性って似てるよね! 引合君も限界超えると駄目なん? 」

 

目を輝かせて引合に話し掛けるのは麗日お茶子。個性『無重力』五指で触れた物の重力を消し去るやべー個性だ!

因みに消し去る重量には限界があるらしいぞ! 限界超えたらリバースするらしい! ぜんっぜん麗かじゃねー!

後、自分を浮かせても吐くぞ! ゲロる美少女だ!

 

「昔はキャパ超えたら貧血でぶっ倒れてたけど、今は限界突破し過ぎて貧血になる事がなくなったなぁ……」

 

「……限界突破ってなんなん? 」

 

「知らないのか?限界突破とは……」

 

個性を話題に盛り上がる生徒達。そんな中、切島が話題を変えるかのように声をあげた。

 

「派手で強いって言ったらやっぱ轟と爆豪と夜嵐だな! 」

 

その言葉で皆の視線が三人に集まる。轟は我関せずと目的地まで睡眠を取り、爆豪と夜嵐は。

 

「なぁ爆豪! お前の好きなヒーローって結局誰なんだ!? 」

 

「……頼むから死ね。死んでくれ」

 

「えっ……嫌だ! 」

 

「……なら黙れ」

 

「分かった! うるさかったか!? ごめんな! 」

 

「……おぅ」

 

(かっちゃんがぐったりしてるー!? )

 

引合と夜嵐の間にいた爆豪は心身共に疲れた様子を見せ、その光景は緑谷に驚愕を与えた。

 

「……夜嵐ちゃん。凄いわね」

 

「マジにピュアだな夜嵐。いかに爆豪が糞を下水で煮込んだ性格でもあの二人の間は耐えられなかったみてーだな」

 

上鳴の言葉を聞いた爆豪はピクリと眉を動かし底冷えするような声で威圧する。

 

「……テメェ後で殺す」

 

「今のおめーに凄まれても全く怖くねーわ」

 

「全くだ。これだから最近の若者は」

 

上鳴の言葉に追従する引合の言葉を聞き爆豪は再び噴火する。だが引合はそれを見て顔色一つ変えず

 

「テメェはさっきから俺に喧嘩売ってんのか上等だこの糞ナメプ野郎! 倍で買い殺したるわ! 」

 

((復活はや! ))

 

「……あまり強い言葉を使うなよ。弱く見えるぞ」

 

喧嘩を売った。

 

「死ねぇッ!」

 

「ワンパターン野郎め! 貴様の攻撃など当たる訳がなかろう! 」

 

爆豪を煽り倒して笑顔の引合。そんな絶好調な彼に相澤は警告する。

 

「……そろそろいい加減にしないと除籍にするぞ。分かったか引合」

 

「なんで俺だけ!? 」

 

「…お前が諸悪の根源だろうが」

 

「うっす、すいませんでした。黙ります」

 

この後。引合は借りてきた猫のように大人しくなり、バスに平和が訪れたのは語るまでもないだろう。




イナサの個性の詳細を知りたい(コナミ感)
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