友人が能天気な紅白饅頭なんだがキレても良いか? 作:オティンティン大明神
夜の海岸公園、潮風が吹き抜ける砂浜に2人の少年がいた。1人は何処からか持ってきた薪を使い自分が召し捕った魚を頂かんとし、もう1人はその奇行に対して困惑し、声を発した。
「……ここで火を使うのは駄目なんじゃないかなぁ? 」
少年の奇行を止めんとし、声を発した者の名は緑谷出久。先程まで色々と内心いっぱいいっぱいだった筈だが、連続で行われる奇行の数々に先程まで感じてた恐怖心が吹き飛ばされたのだ。
「知らん。この程度ならバレても『知らなかったんですごめんなさい』で多分何とかなる」
そして、そんな緑谷の言葉を顧みず火を付け魚を焼き始めた者の名前は引合石。最近様々な大人達によって未来を歪められそうな少年筆頭候補である彼は、そんな事を露知らず今日も己のやりたいがままに行動していた。
傷害、個性の無断使用、ヒーローへの虚偽を含めた救援要請、行ってきた罪状はある意味数しれず。コイツ普通のヴィランよりヴィランしてるぜと言わんばかりのヤベー奴は今日も今日とて罪を犯していた。
※因みにこの海岸公園での漁猟行為は禁止されており、ついでにいえば銛を使った漁猟行為は県自体で禁止されている。
「……えぇ」
チンピラDQNを超越した何か(犯罪者)の奇行を目の前で見ながら緑谷はそれを止める事が出来ず、ただ眺めている事しか出来なかった。
現状、夜の海岸公園に未成年の少年が二人きりである。
パチ、パチ。と火の粉が、まるで躍るかのように闇の中を跳ぶ。薪の中心に刺された魚が炎で照らされ、彼の最後の姿を闇の中へと映し出す。そんな状況の中、緑谷と引合は薪を眺めるように座り込んでいた。
「今日さぁ……特別講師のヒーローが来てたんだわ。その特別講師がくっそ年寄りで大丈夫かコイツと思ってたらくっそ強いのなんので内心ビビったわ。爆豪の奴は何度もぶっ飛ばされてたし気を抜いたら俺ですらボコられるレベルだった」
他愛のない話。それは緑谷を現実から引き離すのにもってこいな話題であり、その会話の中で出てきた特別講師という存在に緑谷は気を惹かれた。
「……なんていうヒーローなの? 」
お年寄りのプロヒーロー。一体誰なんだろう、もしかしてトッププロヒーローの1人であるヨロイムシャかもしれないと思い聞くも引合はその言葉に肩を竦め
「忘れた。興味ないから相澤先生の説明もぶっちゃけ聞いてない」
この返しであった。この返しには純朴で優しい緑谷も内心ドン引き
「えぇ……」
としか言えなかった。徐々に焼かれていく魚の目も、呆れてものが言えないと言わんばかりに引合の顔を見ていた。
まぁ……魚の場合は死んでいる為、ただ白目を向いているだけなのだが。
「もうすぐ雄英体育祭らしくてな。八百万と……ついでに青山と麗日で戦闘訓練をしたんだが……俺は眠れる獅子を2人も呼び起こしたのかもしれん。特に八百万が下手をすれば俺ですら手に負えんレベルになってしまった」
後、青山が糞を漏らしたがまぁ……どうでも良いかという言葉に緑谷は自分が学校を休んだ日になんかとんでもない事態が連続して起きている事実に可笑しくなり笑ってしまう。
「麗日がなぁ……俺と個性が似ているから戦闘方法を教えたら恐ろしい速度で吸収して自分流にしてたり……ゲロを吐かない練習として色々やらしたけど……まぁ、ひどい事になったな」
「一体麗日さんの身に何があったんだ……ッ!? 」
麗日の安否を想像し、戦慄を隠し切れない緑谷の言葉を無視して引合は言葉を続ける。
「後……八百万がサポート科に用事が出来たらしくてな、着いて行ったら素晴らしいオッパイを持った色んな意味でヤバい美少女がいて、八百万とソイツが何故か意気投合したりでもうどうしようもなくなったりとか……ほんとなんであんな事になったんだろうか……」
遠い目で空を見上げる引合の言葉は重く、その目は自分の犯した罪に耐えられない罪人の如く酷く歪んでいた。
「後……青山は糞しかしてなかったな。アイツには悪い事をした」
「3人の身に一体何が……ッ!?
特に青山君に何があったんだ!? 」
結論だけ聞いているのにこの濃密さ、一体戦闘訓練中に何があったんだと戦慄を隠し切れない緑谷を見て、引合は乾いた笑みで笑った。その笑みを見て緑谷はそれ以上の追求を止めた。
「それで……どうして緑谷は今日休んだんだ? 疲れで熱でも引かなかったのか?」
話を変わるがと念頭を起き引合は話題を緑谷が休んだ理由へと変えた。引合からすれば何気ない、ちょっとした疑問から出た言葉なのだろうが、緑谷にとって今自分の話題は地雷原そのものであり、先程まで弾んでいた声色が冷え切るように下がり、目尻には涙が溜まり始めた。
その姿を一部始終見ていた引合は混乱する。自分が何か言ってしまったのか、慌てふためき、焼き加減が良い感じになってきた魚を緑谷へと差し出した。
「んっ!? いやなん……あー……んー……焼き加減も良いし魚食うか? 美味いぞ? 」
「……大丈夫 」
何が大丈夫なんだよと内心苦言を呈しながら引合は魚を再び火の中へと突っ込む。火炎地獄から抜け出した魚は再び元の地獄へと叩き落とされた。
地獄に叩き落とされた魚を見ながら緑谷はポツリポツリも話し始める。
「……もしも引合君が自分がヒーローになれば恐ろしいヴィランと戦わないといけなくて……戦わないなら自分の個性を捨てなきゃいけないってなったらどうする? 」
「……お前はいきなり何を言っているんだ」
緑谷の吐き出すような言葉に困惑しながらも引合は言葉を返す。その途中で本音が出てしまうのは彼の愛嬌だろう。
「……まぁ、そうだな。捨てるって意味が個性を使えなくなるって意味なら俺が個性を捨てる事は絶対にないな」
確信を持って言い切る姿に緑谷は疑問を呈す。本当に捨てないのかと、
「……恐ろしいヴィランと戦うことになっても? 」
その言葉を聞いた引合は言ってる言葉の意味が分からないと言わんばかりに首を傾げ返事を返す。
「……それがヒーローの仕事だろ? 何言ってんだお前。頭壊れたか? まぁ……俺は勝てない戦は絶対にしないから負けないしな! 」
そう言うと、火炎地獄の中にいる魚を救い出し、そのままかぶりつく。腹を食い破られた魚はもうこのまま身を食い尽くされるしかないのだろう。
そんな引合の言葉に、緑谷は何を言っているんだと言わんばかりに手を強く握りしめた。あの邪悪を煮詰めたような存在と対峙していないからそんな事が言えるのだ、と口に出したくなるが、それを抑えた。それを言ってしまえば本当に自分が憧れたヒーローになれなくなる。そんな気がしたのだ。
「それに……ん? 今日は人が多いな? 」
言葉を続けようとした引合は急にとある方向を見る。その方向を釣られるように緑谷も視線を向けると、そこには自分が良く知っている存在がそこにいた。
その存在は海に向かって駆け出し両腕から爆破を繰り返しながら海上を凄まじい速度で移動し、砂浜へと戻る。そしてまた海上を凄まじい速度で移動し、また砂浜へと戻るを繰り返し始めたのだ。
その存在はただ前を向いていた。諦めや恐怖など何処にもない、凄まじいタフネスを持っている筈なのにどれだけの負荷を掛ければそうなるのかも想像つかないが、肩で息を吐きながら、また海上を凄まじい速度で移動した。
「……なんだ爆豪か。おーい! ばくごーう! こっち!こっち!カムヒヤ! カム! 来い雑魚! 」
爆豪勝己、それが彼の名前。引合の叫び声が届いたのか爆豪は爆破を繰り返しながら残り火となった光源目掛けて突撃を仕掛けてくる。爆豪と顔を合わせたくなかった緑谷は隠れてその場を後にしようとするも、引合が緑谷の首元に腕を掛けて動きを止める。
「まぁまぁ。こんな時にクラスメイトが3人も集まるとかある意味奇跡だからまだ帰るなって」
身を全て食い尽くされた魚は爆豪の爆破が産み出す爆風で宙を舞う。哀れにも顔だけは食い残され、無情な現実から逃避するように白目を空へと向けて爆発四散した。
「黙ってろ糞ナメプ野郎! ぶっ殺すぞ! 」
「まぁまぁ……訓練中にすまんかったが珍しい事もあるもんだし、お前も座れって」
そう笑いかけながら残り火となった薪の近くに座るように言う引合の言葉を聞き爆豪はいつもの如くブチ切れる。
「あぁ! 何が珍し……デク」
が、そこにいた存在に爆豪は唖然となる。顔を真っ青にして此方を見る存在がそこにいたのだ。
「……ちっ。ちょうど良い、テメェらには言いたい事があったんだ」
そう吐き捨てるとズカズカと歩き薪の近くへと座り込む。そして未だに顔を真っ青にして座らない緑谷を見て吠えたてた。
「はやくしろや! 座らせ殺すぞ! 」
そんな光景を見て、座らせ殺すってなんだよと内心笑いながら引合は未だに顔を青くして震える緑谷を無理矢理座らせた。
魚の代わりに常時爆発小僧が加わり、夜はまだ更けていく。
ネタバレ絶対しないマンのオティンティンのヒントを信じたやつおりゅ? まさかいませんよね。
という訳で最後の強化フラグは彼女! オチャコォォォ! 麗かボディをもった麗日お茶子ちゃん!お茶子ちゃん麗らか可愛いヤッター!
という訳でイカれた強化フラグand強化済みのキャラをしょうかいするぜ!
ミドリヤァァァッ!
オチャコォォォッ!
カッッッッチャン!
トドロキィィィッ!
ヤオモモォォォッ!
以上のヤベー奴らがやべー事になるぞ!
え?なんで麗日お茶子が強化されるのって?
趣味です