友人が能天気な紅白饅頭なんだがキレても良いか?   作:オティンティン大明神

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男子中学生には曲げてはならぬ時がある


お○○い

女体とは神秘である。男では持たざるものを持ち、本来ならば触れることの出来ぬ聖域。一部の特権者のみがその神秘を堪能でき、それ以外の者は特権者のおこぼれにあずかりその神秘を見ることが出来るのだ。

 

「なぁ引合…今日は恒例のアレだが用意は出来てるか?」

 

「あったりまえだろ。俺が考えうる至高の逸品を用意した。楽しみにしておけ」

 

「なら今日の放課後。いつもの所に集合な」

 

「おう。じゃあな」

 

そしてそのおこぼれを人は『AV』という。

 

中学生は性欲の塊だ。自慰行為を自然と覚えアホみたいに自慰をするオナ猿だ。俺はどうなのかと問われるならば当然俺も性欲猿。そんな性欲猿である俺達に欠かせないものといえばAV、エロ本。これに尽きる。

生身のエロスには縁はなくともビデオや本ならば俺達でも女体の神秘、つまりはエロに触れ合えるのだ。

素晴らしきかなエロティズム。ぶっちゃけた話、男はエロという共通の話題で話した事のないクラスメイトと即座に分かり会える事すら可能だ。因みにショートは心が小学生なのでエロでは分かりあえない。残念だ。あと大和は死ね。

 

そして俺が長々とAVについて語ったのには訳がある。先程話した恒例のアレがそれだ。俺達のクラスは月に一度己の至高の逸品を持ってとある場所に集まる。昔から存在する部活だが、今となっては人が殆ど集まらず半分形骸化した部室、「地域歴史研究部」という場所だ、そこに俺達は集まる。

部室のドアを捻ると先客がいたらしく、薄暗い明かりはついているが部室は固く閉められていた。

 

「…合言葉は?」

 

「セッ○ス!」

 

「…正解だ。入りな」

 

合言葉を言って中に入る。この合言葉は俺達の悲願である四文字だ。因みににっくき大和にとっては当たり前の行為らしい。やはり奴は許しがたい存在だ。

 

「来たか爆乳好きの引合」

 

「そういうお前は貧乳好きの新島」

 

部屋に入ると新島がいた。荷物点検で逃走を図ろうとした愚か者だ。あの担任から逃げられると勘違いした馬鹿とも言う。

 

「お前だって逃げようとしただろうが」

 

なんのことやら。

 

「まぁ良い。まだ今日来ると予定していたメンバーが揃ってないし、今は大人しく布教活動にでも取り掛かろうか」

 

「はっ!逆に布教し返してやる。その貧乳のように薄っぺらい性癖を去勢してマトモな巨乳好きに変えてやるよ」

 

俺と新島はおっぱいが好きだ。愛していると言っても過言ではない。だが、俺と新島では好きなおっぱいの形が天と地と変わっていた。

俺は巨乳が好きだ。あの母を思い返すような包容感と滲み出るエロス。揺れた時に発生するあの現象は世界を救うエネルギーすら産み出しているに違いない。

だが、新島の好きなおっぱいは駄目だ。貧乳、つまり乳がない。女としての象徴であるおっぱいがない、つまりは邪道、おっぱい教にあたっての異端者だ。俺は何度も新島を異端の道から救おうとしているがコイツは今信じるものが絶対だと疑わず俺を逆に勧誘してくるのだ。

 

「巨乳は神。微乳は分かる。美乳は国宝。しかし貧乳、貴様はダメだ」

 

「大きさだけが全てと断じるロートルが。これからはフラットこそが主流の時代なんだよ」

 

「何故幾重にも時を重ねて巨乳が愛されてきたか分かるか?その大きな胸に優しさと美しさとエロスがあったからだ。貧乳、お前にそのどれか一つでも持ち合わせる胸はあるか?」

 

「その考えが古いと言っている!貧乳はステータスであり希少価値がある!脂肪を信仰する時代は終わったんだよ!」

 

「分からん奴め!」

 

「貴様こそ!」

 

胸ぐらを掴み合い睨み合う。馬鹿は馬鹿だと思っていたがまさかここまでの馬鹿とは思わなかった。ここで一回殴り合いでも始めようとした瞬間、部室のドアが叩かれる。比較的扉の近くにいた俺が合言葉を問う。

 

「…合言葉は?」

 

「セ○クス!」

 

「正解だ。入りな」

 

入ってきたのはクラスメイトである斎藤。荷物点検の際にAVを没収された哀れな男だ。

 

「来たかロリコンの斎藤」

 

「来てしまったかツルペタ信者の斎藤」

 

「そういうお前らはババア好きの新島と引合」

 

この男。斎藤はロリコンである。しかも幼稚園児が大好きなもう手におえない程の異端者だ。

百歩譲って貧乳は許そう。だがロリコンだけは許されない。ロリコンとは未来の巨乳美少女の心に傷を付ける蛮行、世間ではロリ巨乳なんていう邪神が信仰されてるらしいが到底許される行為ではない。

 

「何故お前らは若さの無限大の可能性を理解できない?若さとは力だ。つまり幼女は最強なんだ」

 

「それは暴論だ!若さだけを望んだ先に何がある。そこに包容力も母性もおっぱいもない。あるのはただの幼女だけだ!」

 

「…最近の流行りは母性系ロリだ」

 

母性系ロリ。その言葉に耳を疑った。斎藤はロリコンだが、ロリに母性を求めてなんていなかった。コイツは斎藤ではない、斎藤であったナニカ。ロリに母性を求めた男以下の存在だ。

 

「貴様…ロリを守ってやりたいと言っていた頃の心をどうした!ロリに甘えるなんて言語道断と言い放ったお前は何処に行った!」

 

「忘れちまったよ…そんなもん。俺はロリに甘えたいんだ」

 

「 ──ッ!堕ちたな斎藤。堕ちる所まで」

 

最早語る事はない。目の前にいるのはただの獣。己の大切なものを捨て去った愚か者だ。

 

「という訳で今回の俺の至高の逸品なんだが…趣向を変えて無理矢理系を持ってきた」

 

そう言い懐から逸品を出した斎藤から即座に奪い新島に放り投げる。受け取った新島は即座にそれをゴミ箱に叩きこみ蓋をする。

 

「何見せようとしてんだテメェ…そういう無理矢理系は可哀想だから無理だって決めただろうが」

 

「それよりもお前らが人の逸品をゴミ箱に叩き込んだ事の方が俺にとって可哀想だとは思わんのか?」

 

「お前におっぱいはない。故に何とも思わん」

 

「同じく」

 

「くっそこのおっぱい馬鹿共め!ならお前らの逸品を見せろよ!」

 

「そんなに言うなら見せてやるよ!俺の至高の逸品をな!」

 

俺は懐に手をやり至高の逸品を出す。この逸品こそ俺がこの1ヶ月お世話になった最高の作品。凡百のお前らですら泣いて今までの己を恥じ、巨乳を崇拝するであろう一品を!

 

「…いや奇形じゃん。デカすぎじゃん」

 

「こんなんババアだろ」

 

パッケージを見た瞬間にそんな事を抜かす馬鹿共。本当にコイツらは本当に救いようのない奴らだ。

 

「お前ら馬鹿二人ではその程度よ。これが俺の持ってきた至高の逸品!」

 

「おっぱいないじゃん」

 

「ババアじゃん」

 

「「…」」

 

「「死ね!異教徒共が!」」

 

エロで人は分かり会えると言ったが、あれは訂正しよう。性癖が同じじゃないと俺達は分かり合う事は出来ない。高校では俺と同じ性癖の持ち主がいることを願うばかりだ。

 




引合石 大艦巨砲主義
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