スロウスタートアップ!   作:naogran

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たまくま「暑いですね~はなくまちゃん!」

はなくま「そうだねたまくまちゃん。」

ある日の花名の部屋で2つのくまのぬいぐるみが会話していた。

たまくま「キンキンに冷やしたシャケをつるっといきたい所ですなぁ!」

はなくま「流しそうめんみたいだね~。」

たまくま「流しシャケも風流で良いですな~!」

はなくま「それは普通に川で泳いでるのと一緒じゃない?」

たまくま「泳いでいるかはたまた流されているか。そこには大きな違いがあるのですよ!」

はなくま「深いね。」

たまくま「深いですね~熊だけに。はなくまちゃん!」

はなくま「たまくまちゃん!」

ただ花名が1人2役で芝居をしていた。

するとインターホンが鳴った。




花名「は・・・は~い。」

ドアを開けるとそこには。

大会「うっ・・・!!」

何故か泣いてる大会が立っていた。

花名「大会さん・・・」

大会「花名ちゃん・・・!」

花名「どうしたんですかその格好・・・」

洋服の裾が荒らされていた。

大会「え・・・栄依子さんが~!!」

花名「えー!?」

一体栄依子に何が?


STEP10「サメのいとこ」

取り合えず大会を部屋に入れた。

 

大会「す・・・すまない花名ちゃん。驚かせてしまって・・・」

 

花名「いえ・・・少し落ち着きました?」

 

大会「うん・・・」

 

花名「あの、栄依子ちゃんと大会さんの間に何があったんですか?」

 

大会「それが洋服の事で・・・」

 

花名「洋服?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分前の事だった。以前栄依子から貰った洋服を試着してみた。裾を出してみる。

 

大会「・・・・・」

 

今度は裾をスカートに入れる。

 

大会「うえ!?」

 

やっぱり裾を出す。これの繰り返しで混乱してしまった。

 

大会「(私は今人生の岐路に立たされている!)こ・・・こうなったら!」

 

賺さず栄依子に電話してみる。

 

栄依子『はーい。大会さん?』

 

大会「栄依子さん!中だろうか!?外に出すべきだろうか!?」

 

栄依子『はい?』

 

大会「いや先日見立ててもらったシャツとスカートの話なのだが・・・」

 

栄依子『ああ何だ。どちらでも平気ですよ。中でも外でも。』

 

大会「それじゃ困るんだ!君が決めてくれ栄依子さん!中入れか!外出しか!」

 

栄依子『え~。兎に角大会さんの好きにするのが1番ですよ。』

 

大会「えぇ・・・でも・・・」

 

栄依子『それじゃ失礼しま~す。』

 

大会「待ってくれ栄依子さん!中か!外か!栄依子さ~ん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

大会「このコーディネートだけは失敗出来ないと熱くなり過ぎてしまったんだ・・・栄依子さんには悪い事をした・・・」

 

花名「そ・・・そうだったんですか。あの・・・大会さん何処かにお出掛けですか?」

 

大会「実は・・・予備校の夏期講習に申し込んでみようと思って。今日はその書類を頂戴しに・・・」

 

花名「凄い!凄いです大会さん!」

 

大会「花名ちゃん・・・」

 

花名「だって、コンビニから段々お出掛け出来る場所が増えていってとうとう予備校ですよ!来年は甲子園にだって行けちゃうかも!」

 

大会「わ・・・私は何を目指すと言うのか。・・・私が外に出られるようになったのは花名ちゃんのお陰なんだ。本当にありがとう。」

 

花名「そそそそんな!私なんか全然・・・」

 

花名「寧ろ・・・大会さんは前に進んでるのに足踏みしてるだけって言うか・・・言わなきゃいけないと思ってるんです。隠したままじゃ良くないって・・・」

 

大会「シャツの裾をか!?」

 

花名「違います!」

 

大会「花名ちゃん!裾の処遇をどうするべきか花名ちゃんが決めてくれ!」

 

花名「え・・・」

 

大会「中に入れるべきか!外に出すべきか!」

 

花名「私もそう言う事決めるの苦手で・・・」

 

大会「もう花名ちゃんに頼るしかないんだ!決めてくれ・・・中か!外か!」

 

するとインターホンが鳴った。

 

花名・大会「ん?」

 

 

 

志温「花名ちゃ~ん。制服アイロン掛けて来たけど。」

 

 

 

タイミング良く志温がお邪魔した。花名が急いで志温の方へ。

 

花名「助けて~!志温ちゃ~ん!」

 

志温「あらあらどうしたの?」

 

大会「中か!外か!中か~!外か~!」

 

志温「どうしたの2人共?」

 

 

 

 

事情を聞いた志温。

 

志温「そうね〜、入れた方が可愛いんじゃないかしら?」

 

大会「確かに。」

 

花名「ありがとう志温ちゃん・・・」

 

志温「あ!でもこのシャツ裾の柄が可愛いわ。やっぱり外の方が可愛いかしら?」

 

大会「確かに!」

 

花名「し・・・志温ちゃん。結局どっちなの?」

 

志温「う~ん・・・そうね・・・まずはシャツを少し緩くして、髪の毛はこんな感じで、お帽子とか良いかも。後はこれを持って。」

 

シャツのボタンを緩くして、髪の毛を伸ばして、帽子を被らせて、ひまわりを渡す。

 

志温「うん!出来たわ!こんな感じはどうかしら?」

 

 

 

 

ひまわり畑の美少女が完成。

 

 

 

 

花名「志温ちゃん!?」

 

大会「栄依子さ~ん!!」

 

するとまたまたインターホンが鳴った。

 

 

 

 

栄依子「突然ごめんね~。」

 

 

 

 

何と栄依子が来たのだった。

 

大会「栄依子さん!」

 

花名・志温「栄依子ちゃん!」

 

栄依子「はい。栄依子で~す。」

 

 

 

 

大会「さ・・・先程は妙な電話をしてしまい大変申し訳無い・・・」

 

栄依子「いえいえ。あの時は私も妹と買い物してたので。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間前。

 

大会『栄依子さん!中だろうか!?外だろうか!?』

 

栄依子「はい?」

 

光希「中か外か。難しい問題ですね。」

 

栄依子「何方でも平気ですよ。中でも外でも。」

 

大会『それじゃあ困るんだ!君が決めてくれ栄依子さん!中入れか!外出しか!』

 

栄依子「ええ〜?」

 

光希「外だと垂れてしまいますので、中の方が。」

 

栄依子「兎に角、大会さんの好きにする方が1番ですよ。それじゃあ失礼しま〜す。」

 

大会『待ってくれ栄依子さん!中か!外か!』

 

通話を切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

花名「栄依子ちゃん来てくれて本当にありがとう!」

 

栄依子「気にしないで。こっちの方にも用事あったから。はい終わりましたよ~。この組み合わせだとインした方がバランス良いですね。」

 

大会「おぉ〜!」

 

志温「栄依子ちゃんはオシャレさんだから説得力あるわ〜。」

 

栄依子「いえいえそんな。」

 

花名「大会さん素敵です!」

 

大会「あ・・・ありがとう。」

 

栄依子「無事に書類を取って来られるように祈ってますね。」

 

大会「て・・・程度の低いお祈りをさせてしまって済まない・・・」

 

志温「あ!栄依子ちゃん万年さん、良かったらお夕飯食べて行かない?」

 

大会「え?良いのですか?」

 

栄依子「食べたーい・・・ですけど今日は妹がカレーを作るって言ってたので。」

 

大会「おお!カレーなら仕方無いな。」

 

花名「カレーだもんね。」

 

志温「カレーだものね。」

 

栄依子「私的には妹の手作りの方がポイントだったんですけど・・・」

 

大会「妹さんのカレー・・・美味しいんでしょうなぁ〜。」

 

花名「食べたいなぁ〜。」

 

志温「食べたいわね~。」

 

栄依子「完全にカレーに持って行かれてる・・・」

 

3人の頭の中はカレーでいっぱいだった。

 

 

 

 

栄依子「じゃあ私はこれで。」

 

花名「またね。」

 

志温「お気を付けて。」

 

大会「本当にありがとう!栄依子さん!」

 

栄依子「いえいえそんな。花名ちょっと良い?」

 

花名「え?」

 

 

 

 

外に出た2人。

 

花名「どうしたの?」

 

栄依子「実はこっちが本命の用事なの。これ良かったら。」

 

バッグから1つの小袋を渡した。

 

花名「わ、私に?」

 

栄依子「うん。」

 

小袋を開けると。

 

花名「わ~!綺麗!」

 

ブローチが入っていた。

 

花名「あ、これもしかして栄依子ちゃんが?」

 

栄依子「そ。作ったの。この間話聞いてくれたお礼。」

 

花名「そんなお礼なんて・・・」

 

栄依子「まぁまぁご笑納下さいな。2人きりの時に渡そうと思ったけど意外とタイミング無くて。」

 

花名(栄依子ちゃんモテモテだからな~。)

 

栄依子「それね。花名のイメージで作ったの。」

 

花名「え?わ・・・私の!?」

 

栄依子「一応モチーフは四つ葉のクローバー。花名に良い事がありますようにって。」

 

花名「栄依子ちゃん・・・ありがとう栄依子ちゃん!すっごく嬉しい!」

 

栄依子「喜んでもらえて良かった〜。」

 

花名「私毎日付けるね!制服・・・は怒られるかもしれないから鞄に!でもそれだとすぐ壊れちゃうかも・・・えっと・・・どうしよう・・・」

 

すると栄依子が花名の頭を撫でた。

 

栄依子「花名は色々考え過ぎ。貰った瞬間から壊れた時の事考えないの。」

 

花名「そ、そうだよね。」

 

栄依子「作った本人がすぐ傍にいるんだから、壊れても直してって頼めば良いだけよ。」

 

花名「うん!ありがとう!」

 

 

 

 

 

 

その日の夜。

 

花名「可愛い~。栄依子ちゃん凄いな~。」

 

貰ったブローチを見ていた。

 

 

 

 

 

 

翌日。花名が鞄にブローチを付けて登校していた。

 

 

 

 

 

 

廊下。花名が誰かとぶつかった。

 

花名「うわ!」

 

榎並先生「おっと。」

 

花名「あ・・・ご・・・ごめんなさい!」

 

榎並先生「何だ一之瀬か。ちゃんと前見て歩けよ。」

 

花名「す、すみません・・・ボーッとしちゃって・・・(そう言えば・・・先生はどう思ってるんだろう。私が浪人を隠したままにしてる事・・・)」

 

榎並先生「おーい。一之瀬?」

 

花名「は・・・はい!」

 

榎並先生「アイス買いに行く所なんだがお前も来るか?1本だけなら奢ってやる。」

 

花名「ええ?」

 

榎並先生「くれぐれも他の奴には言うなよ。絶対煩いから。」

 

あの5人を思い出す。

 

 

 

 

 

 

たまて『それって贔屓じゃないですか!』

 

栄依子・冠・侑李・美鈴『贔屓贔屓!』

 

たまて『ギブミーアーイス!』

 

 

 

 

 

 

花名「い・・・いただきます。」

 

榎並先生「おー。食え食え。」

 

結局いただく事になった。

 

花名「先生はアイス・・・朝ごはんですか?」

 

榎並先生「あぁ、夏ってなんか食欲無くなるよな・・・何だよ。」

 

花名「い、いえ・・・先生・・・私がその・・・浪人してる事、栄依子ちゃん達に話すべきだと思いますか?」

 

榎並先生「う~ん・・・話したいのか?」

 

花名「話したいと言うか・・・話さないといけないのかなって・・・」

 

榎並先生「いけないんだったら、私が初日に話してる。」

 

花名「そ・・・そうですよね。・・・話さなくても良いんでしょうか?」

 

榎並先生「そりゃそうだろ。友達なら秘密でも何でもさらけ出さないといけない、とでも思ってるのか?」

 

花名「!」

 

榎並先生「思ってるだろ。真面目だなぁお前。」

 

花名「あ・・・その・・・ちょっとだけ。隠し事してるのって気不味いって言うか・・・最初は浪人してるってバカにされる、からかわれる。そう言うのが怖かったんです。でも今は・・・関係が変わるのが怖い・・・です。」

 

榎並先生「傍から見てる分には、話しても話さなくても変わらないと思うぞお前らは。」

 

花名「え?」

 

榎並先生「ま、あまり考え過ぎるな。」

 

花名「今の・・・栄依子ちゃんからも同じ事を言われました。」

 

榎並先生「例え一言一句同じ言葉だったとしても、彼奴より私の方が良い事言ってる。」

 

花名「は、はぁ・・・」

 

榎並先生「深みが違うんだ。」

 

 

 

 

 

 

教室へ行くと。

 

たまて「お。花名ちゃわ~ん!おはようですよ!」

 

冠「ちゃわん。おはよう。」

 

美鈴「おはよう!花名ちゃわん!」

 

侑李「花名おはよう。」

 

花名「お、おはよう。」

 

栄依子「おはよう。今日も暑いね。」

 

冠「九夏三伏。」

 

花名「ぷく?」

 

冠「ぷく。」

 

侑李「冠、ぷくって何?」

 

貴之「もう歩くだけで汗が出るぜ。」

 

優輔「自転車に乗ったら気持ち良い風が通るな。」

 

たまて「いきなりすっごい夏ですね~。英語で言うとサムアッ!って感じでしょうか?」

 

花名「それだと寒いみたいだよたまちゃん。」

 

侑李「確かに。サムアって寒いって聞こえるしね。」

 

たまて「おや?」

 

栄依子「あ。そう言えば花名。志温さんに聞いたんだけど。」

 

すると栄依子の口から驚くべき言葉が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「浪人してるんだってね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花名「・・・え?」

 

何と志温が栄依子に、花名が浪人してるって言ってしまったのだった。

 

花名(どうして・・・)

 

秘密がバレてしまった事にショックして声が出なかった。

 

たまて「浪人?」

 

美鈴「え?浪人?」

 

冠「流れ流れて浮浪人。」

 

栄依子「そっちの浪人じゃないから。」

 

花名(私・・・私・・・)

 

優輔「どうした花名?」

 

栄依子「あれ?違ってた?志温さんから去年就職出来なくて浪人中なのよって。」

 

花名「え・・・?えぇ~!?志温ちゃんが浪人!?」

 

栄依子「うん。就職浪人って。あれ?これって言ったらいけない話だったの?」

 

侑李「志温さんが浪人?」

 

貴之「おい志温さんが浪人なんて初耳だぞ・・・」

 

優輔「俺はこの前知った。」

 

美鈴「え?優輔何時から知ってたの?」

 

優輔「高校入学当時から。姉ちゃんから聞いた。」

 

たまて「身内が知らない情報を聞き出すとか、コミュ力ゲージカンストしてませんか?」

 

栄依子「そんな大袈裟な。普通にメールしてたらそう言う話になっただけよ。」

 

たまて「普通にメール・・・メール!?抜かり無いですね栄依子ちゃん!何時の間に志温ちゃんさんと連絡先交換されてたんですか!?」

 

栄依子「プールの時に普通の流れで・・・」

 

たまて「さっきから普通って!全然普通じゃなかとですよ!冠のアニキィ。侑李のアネキィ。此奴ちょっと調子乗ってますぜ?きゅっとシめてやりましょうぜ?」

 

冠「じゃあお酢で。」

 

侑李「私は鳥の骨で。」

 

たまて「昆布で!」

 

栄依子「私美味しくいただかれちゃうの?」

 

貴之「出汁がエグい・・・」

 

花名(私自分の事でいっぱいいっぱいで、全然知らなかった・・・志温ちゃんが浪人してたなんて・・・)

 

 

 

 

 

 

夕方。志温に話した。

 

志温「そうよ。就職浪人中。言ってなかったかしら?」

 

花名「言ってないよ~。」

 

志温「あらうっかり。伝え忘れてたのね。あの頃は管理人の仕事を覚えるのに一生懸命だったから。燃えるゴミの日、資源ゴミの日、粗大ゴミの日を覚えたり。」

 

花名「ゴミの分別に力入れてるね・・・」

 

志温「ゴミを制する者は管理人を制するのよ。」

 

花名「な・・・成る程。」

 

志温「今思えば、管理人の仕事を徹する事で、悲しみを忘れようとしてたのかしら。」

 

花名「志温ちゃん・・・」

 

志温「でも今は本当に全然何とも思ってないの!だから安心して!」

 

花名「それはそれでどうなんだろう・・・でも、志温ちゃんがどの会社にも入社出来なかったなんて・・・」

 

志温「それがね。受かった所もあったんだけどお爺ちゃんが・・・」

 

 

 

 

 

 

数年前。

 

祖父『御社の椅子のクッションは柔らかめですか!?給湯室のタオルの柔軟剤は何をお使いで!?勿論エアコンは毎年クリーニングしておるんでしょうな!?孫の健康!わしはそれだけが心配で心配で!』

 

志温『お・・・おじいちゃん!!』

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

花名「はぁ・・・」

 

志温「女の子の孫は私と花名ちゃんだけだから特別過保護になってるのよね。」

 

花名「え、それって・・・」

 

志温「頑張って。」

 

花名「えぇ・・・」

 

 

 

 

夕食のカレーが出来た。

 

花名・志温「いただきまーす。」

 

志温「何だかカレーが食べたくなっちゃって。」

 

花名「やっぱりカレーだよね!」

 

志温「カレーよね!」

 

花名「・・・うん!豆腐サラダも美味しい!」

 

志温「うふふ。良かった。」

 

花名「(志温ちゃんはこれからどうするのかな・・・管理人続けてくれるのかな・・・)あの・・・志温ちゃん・・・」

 

志温「何?」

 

花名「その、今日・・・志温ちゃんの部屋で泊まって良い?」

 

志温「勿論!じゃあ後で一緒にお風呂入りましょうか!」

 

花名「ええ!?」

 

志温「泊まって行くんでしょ?」

 

花名「お・・・お風呂はいいよ!恥ずかしいよ~!」

 

 

 

 

その後2人で風呂に入る。

 

志温「あのね花名ちゃん。実は去年花名ちゃんが引っ越して来るって分かった時に、花名ちゃん用のパジャマやお布団を買っておいたの。」

 

花名「え?そうだったの?わ!」

 

サメの水鉄砲を喰らった。

 

志温「これも花名ちゃんが来るから買っておいたんだけど。」

 

花名「も~!志温ちゃんの中の私って3歳くらいで止まってない!?」

 

 

 

 

風呂から上がって、布団を敷く。

 

花名「し・・・志温ちゃん・・・」

 

サメの着ぐるみパジャマを着た花名が出て来た。

 

志温「わ~!思った通り!すっごく可愛いわ!」

 

花名「か・・・可愛いの!?これ可愛いの!?」

 

 

 

 

電気を消して就寝。

 

花名「・・・志温ちゃん。」

 

志温「ん?」

 

花名「あ・・・ごめんね。」

 

志温「ううん。大丈夫よ。お布団が変わると眠れない?」

 

花名「ううん・・・あのねその・・・志温ちゃんに聞きたい事があって・・・」

 

志温「聞きたい事?」

 

花名「うん。志温ちゃんは管理人を続けるの?それとも、もう1回就職を頑張ってみるの?」

 

志温「ん~・・・正直言うとね。悩み中。最初はね。大学のお友達は皆就職しちゃってこんな風に家の仕事を手伝ってるのは私だけで。何だか置いてかれるみたいで不安だった。でもね。管理人として皆に気持ちよく過ごして貰えるように。共用部を掃除したり。庭の手入れをしたり。昔からそう言う事をするのは好きだったし自分に合ってるなって思うようになったの。」

 

花名「志温ちゃん・・・」

 

志温「勿論、就職出来たらその先は色んな発見や出会いがあると思う。でも今の管理人としての自分も好きだなって。」

 

花名「うん・・・」

 

彼女はあの頃を思い出した。

 

 

 

 

 

 

それは、自分が志温のアパートに引っ越しに来た頃だった。

 

葉月『頼っちゃってごめんね志温ちゃん。花名の事よろしくお願いします。』

 

志温『いえいえ大歓迎です。葉月さんも何時でも遊びにいらして下さい。』

 

葉月『ありがとう。』

 

志温『これから宜しくね。花名ちゃん。』

 

花名『宜しく・・・お願いします。』

 

この時花名は、浪人になってしまった事で元気が無かった。

 

 

 

 

今日の昼。

 

花名『あ・・・』

 

志温『冷ややっこが好きって聞いたから色々作ってみたんだけど、どうかしら?』

 

花名『さ・・・流石に多過ぎだよ・・・』

 

 

 

 

その後、花名の長い髪を切る。

 

志温『後は左をもう少し・・・かな?』

 

花名『うん。あの・・・ありがとう志温ちゃん!』

 

後ろに振り向いた瞬間、志温が花名の髪をバッサリ切ってしまった。

 

志温『あら。』

 

 

 

 

仕方無く床屋で髪を切る事に。

 

志温『わ~!花名ちゃん可愛いわ!』

 

何時もの髪型になった。

 

志温『短いのもすっごく似合ってる!』

 

花名『うん・・・ありがとう。』

 

 

 

 

 

 

その日の夜。花名が机の上で寝てると。

 

花名『寝ちゃった・・・?ん?』

 

机の上に、志温からのおにぎりがあった。

 

花名『志温ちゃん・・・』

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

花名「私ね・・・志温ちゃんが管理人で本当に良かった。」

 

志温「花名ちゃん・・・やっぱりこのまま管理人を続けようかしら?」

 

花名「あ・・・でも志温ちゃんが管理人さんなら嬉しいけど、無理強いしたい訳じゃなくて・・・就職するなら私応援するからね!」

 

志温「よく考えたら、私も就職浪人で万年さんも浪人。花名ちゃんも浪人。このアパート浪人ハイツって感じよね~。」

 

花名「わ・・・私はもう違いますから!」

 

志温「ふぁ〜・・・じゃあそろそろ寝ましょうか。おやすみなさい。サメちゃん。」

 

花名「えぇ~!?えぇ~!?」

 

 

 

 

 

 

翌朝。

 

志温「はいお弁当。2日目が美味しいから。」

 

花名「あ。やっぱりカレーなんだ。うんありがとう。」

 

志温「いえいえ。あら。可愛い!素敵なブローチね。」

 

花名「ありがとう。」

 

志温「花名ちゃんによく似合ってるわ。」

 

花名「それじゃあ行って来ます!」

 

志温「はーい。行ってらっしゃい花名ちゃん。」

 

 

 

 

アパートから出ると。

 

優輔「おーい花名ー!」

 

貴之「おっす!」

 

花名「あ!優輔君!貴之君!おはよう!」

 

 

 

 

3人で登校する。

 

優輔「今日も良い天気だな。」

 

花名「そうだね〜。」

 

貴之「もう俺、歩くだけで汗が出ちまったな〜。」

 

優輔「自転車乗れば?風が気持ち良いぞ。」

 

貴之「自転車に乗れるのはお前だけだぞ。家から学校まで少し遠いからな。」

 

花名「くす。」

 

優輔「ん?どうした花名?」

 

花名「ううん。」

 

「END」




         キャスト

     一之瀬花名:近藤玲奈
     十倉栄依子:嶺内ともみ
     百地たまて:伊藤彩沙
       千石冠:長縄まりあ
      億崎侑李:白石晴香

      佐野優輔:塩野瑛久
      浪江貴之:内田雄馬
      松原美鈴:伊藤美来

      京塚志温:M・A・O
      榎並清瀬:沼倉愛美
      十倉光希:楠木ともり
     一之瀬葉月:日笠陽子
        祖父:佐々健太

次回「トマトのまつり」
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