スロウスタートアップ!   作:naogran

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ある夏の学校

たまて「遂に夏休みですよー!」

栄依子「うん、それはおめでたいんだけど・・・」

侑李「朝顔の鉢植えに・・・水着袋に給食袋持ってるわねたま・・・」

優輔「ランドセル・・・ってお前は小学生か。」

たまて「いや〜、丁寧につっこんでいただいて仕込んだ甲斐があるってものですな〜。」

貴之「仕込んでたのかよ。」

花名「たまちゃん、この為だけに準備を?」

栄依子「元気ね〜。」

たまて「だって、今日から夏休みですよ!これが喜ばずにいられますかってんですよ!」

美鈴「分かるよたまちゃん!私も夏休みでもうテンションアップだよー!」

花名「嬉しいね!あ、でも・・・夏休みの間はあまり皆と会えなくなるんだね・・・」

落ち込んで泣いてる花名に、冠がハンカチで涙を拭いてあげた。

冠「花名お腹空いた?お腹痛い?」

花名「ご、ごめんね・・・大丈夫・・・何だか急に寂しくなっちゃって・・・」

たまて「愛されてますな〜我々。」

栄依子「愛されてるわね〜。」

美鈴「愛されてるね〜。」

侑李「愛されてる〜。」

優輔「愛されてるな〜。」

貴之「愛されてるって良いな〜。」

冠「愛とは。」

花名「うぅぅ・・・」

栄依子「心配しなくても、遊ぶ予定沢山入れてるじゃない。」

たまて「そうですよ!明日は早速神社で夏祭りもありますし!」

花名「そ、そうだよね!」

優輔「夏祭りかぁ。姉ちゃんも誘ってやるか。」

栄依子「折角だし、浴衣で行かない?」

たまて「おぉ!じゃあ私着付けますよ!」

栄依子「お!助かる〜!花名って浴衣持ってる?」

花名「浴衣・・・あ、うん!持ってる!」

たまて「ではでは!明日は浴衣を持って我が居城に大集合ですよ!」

栄依子・侑李「は〜い!」

冠「攻め入る!」

美鈴「乗っ取るわよ!」

貴之「攻めるのかよ!後乗っ取るな!」

優輔「帰って姉ちゃんも誘ってやるか。」

花名(そっか。学校じゃなくてもいっぱい遊べる!)


STEP11「トマトのまつり」

夏休み突入。アパートでは、志温と大会がスイカを食べていた。

 

志温「美味しいわね〜。」

 

大会「乾いた体に染み渡りますな〜。」

 

志温「最近お疲れ気味ですね。勉強大変ですか?」

 

大会「それは別に良いんですが・・・」

 

志温「良いんですか。」

 

大会「もうすぐ、予備校の夏期講習が始まるもので・・・これから、あのキラキラピチピチした高校生の集団に入って行くと思うと・・・」

 

志温「そっちで追い詰められてるのね。」

 

大会「輝ける現役高校生のお歴が近付いて来た時に、どう対処すべきかずっとシミュレーションしてるのですが・・・予備校には隠れる場所も無く・・・もうどうしたら良いのか・・・」

 

志温「隠れないといけないの?・・・そうだわ!万年さん、夏祭りに行きませんか?」

 

大会「夏祭り?」

 

志温「夏期講習なんか目じゃないキラキラした人達が集まりますから、予行演習だと思って。」

 

大会「成る程!毒を以て毒を制するって奴ですな!」

 

志温「楽しいですよ!」

 

大会「良い仮想訓練になりそうですな!」

 

志温「浴衣、私の方で用意しておきますから。」

 

大会「成る程!擬態ですか!」

 

志温「逸れちゃうから隠れないで下さいね?」

 

 

 

その頃花名は、浴衣を探していた。

 

花名「えっと、確かここに・・・あった!」

 

クローゼットから浴衣を発見。

 

 

 

 

1年前。アパートへ引っ越しする準備の時。

 

葉月『浴衣も持って行くでしょ?』

 

花名『え?いらないよ。着る機会無いし・・・』

 

葉月『そんな事無いでしょ?大丈夫よ。志温ちゃん着付け出来るから。』

 

 

 

 

浴衣を持って、鏡の前に立つ。

 

花名「似合うかな?」

 

 

 

 

 

 

その頃優輔は、姉の麻衣子に夏祭りを誘う。

 

麻衣子「夏祭り?」

 

優輔「ああ。今度皆で夏祭りへ行く予定があるって。姉ちゃんもどうかなって。」

 

麻衣子「でも、店の仕事がいっぱいあるし・・・」

 

優輔「母さん達に聞いたらどうだ?」

 

麻衣子「う〜ん・・・ちょっとお母さんに聞いてみる。」

 

母の元へ向かう。

 

 

 

 

数分後。

 

麻衣子「楽しんでおいでって。」

 

優輔「マジか。」

 

麻衣子「うん。お爺ちゃんとお婆ちゃんも楽しんでおいでって。」

 

優輔「よし。じゃあ決まりだな。」

 

 

 

 

 

 

後日の信濃追分駅。

 

たまて「わっふー!ようこそいらっしゃいませ!我が居城の最寄駅へ!」

 

栄依子「朝でそのテンションなの?」

 

侑李「元気ね〜たまは。」

 

冠「お祭りまで保つ?」

 

たまて「維持してみせますとも!」

 

美鈴「元気モリモリね〜。」

 

貴之「倒れるんじゃねえぞ。」

 

花名「お、おはようたまちゃん・・・」

 

たまて「おや?荷物の重みでお疲れですね。疲労回復に梅干しどうですか?」

 

花名「あ、ありがとう!」

 

冠「あ〜。」

 

栄依子「ありがと〜。」

 

貴之「梅干しかぁ。」

 

美鈴「ありがと〜たまちゃん!」

 

侑李「いただくわ。」

 

たまて「どんぞどんぞ!」

 

梅干しを皆の口の中に入れる。

 

6人「酸っぱーーー!!」

 

冠「目覚めた。」

 

栄依子「美味しいこれ!」

 

たまて「私のお手製ですよ〜。」

 

花名「へぇ〜!多芸だねたまちゃん!」

 

たまて「おや?優輔君は来てないようですね。」

 

???「ヤッホーーー!!」

 

 

 

 

ようやく優輔と麻衣子が到着した。2人はロードバイクで来たのだった。

 

 

 

 

麻衣子「いや〜長い距離を走るのは久し振りね〜。」

 

優輔「相変わらず姉ちゃんは速過ぎ・・・」

 

貴之「よう優輔。麻衣子さん。」

 

優輔「皆待たせたな。」

 

栄依子「まさか自転車で来たの?」

 

優輔「ああ。俺の提案でな。」

 

花名「あれ?麻衣子さん?」

 

麻衣子「あら花名ちゃん!ゴールデンウイーク以来ね。」

 

たまて「おや?花名ちゃん、この人知り合いですか?」

 

花名「うん。優輔君のお姉さんの麻衣子さんだよ。」

 

麻衣子「佐野麻衣子です。弟の優輔がお世話になっております。」

 

栄依子「此方こそ。優輔、お姉さん綺麗ね〜。」

 

優輔「そうか?俺から見たら普通だけど。」

 

麻衣子「それってどう言う意味かしら〜?」

 

拳でグリグリする。

 

優輔「いてててて!!ごめんごめん!!」

 

栄依子「仲良いわね〜。」

 

冠「姉弟愛。」

 

優輔「いててて・・・姉ちゃんのグリグリは足つぼより痛え・・・」

 

たまて「では優輔君に麻衣子さんも梅干しいかがですか?」

 

優輔「梅干し?」

 

麻衣子「食べさせて〜。」

 

梅干しを優輔と麻衣子の口に入れる。

 

優輔「お!凄え美味えこれ!」

 

麻衣子「美味しい!」

 

たまて「それ、私のお手製なんですよ?」

 

優輔「流石たまだな。」

 

麻衣子「良いわね!うちの店に出したいくらいだわ!」

 

たまて「恐縮です!」

 

 

 

 

 

 

全員が百地家に到着した。

 

栄依子「凄〜い。日本家屋だ〜。」

 

花名「和風だね〜。」

 

侑李「和風ね〜。」

 

冠「和風〜。」

 

たまて「わっふ〜!」

 

美鈴「わっふ〜!」

 

栄依子「わっふ〜!」

 

5人「わっふ〜!」

 

花名「わ・・・わふ〜!」

 

貴之「そんなマリオみたいな声はいいから。」

 

麻衣子「わっふ〜!」

 

優輔「姉ちゃんもノリに乗んな。」

 

 

 

 

たまて「ただいまです〜!」

 

史生「おかえりなさいたまちゃん。」

 

多佳子「お友達もようこそいらっしゃいました。」

 

栄依子「初めまして。十倉栄依子です。たまちゃんには何時も仲良くしていただいています。」

 

冠「千石冠です・・・」

 

侑李「億崎侑李です。」

 

美鈴「初めまして。松原美鈴です。」

 

貴之「浪江貴之です。」

 

優輔「佐野優輔です。初めまして。」

 

麻衣子「優輔の姉の麻衣子です。宜しくお願いします。」

 

花名「は、初めまして!い、一之瀬花名です!宜しくお願いします!」

 

多佳子「うふふ。此方こそ宜しくお願いします。」

 

史生「可愛い子ばっかりね。」

 

多佳子「本当ね〜。」

 

美鈴「可愛い子・・・!」

 

優輔・貴之「調子乗んな。」

 

たまて「そうでしょそうでしょ!私の友達はめごい子ばかりですから!」

 

麻衣子「何で東北方言?」

 

優輔「たまは何時もこうだから。」

 

冠「選りすぐりの精鋭!」

 

栄依子「自分で言ってる〜。」

 

多佳子「たまちゃん、荷物置いたらお買い物に行くのよね?」

 

栄依子「あれ?そうなの?」

 

たまて「ちょいとそこまでお付き合いいただけますか?」

 

荷物を部屋に置いた。

 

 

 

 

 

 

9人がお買い物に出発した。

 

優輔「夏の日差しが良いな〜。」

 

麻衣子「またロードバイクで走りたいわね〜。」

 

栄依子「こんな近くにスーパーがあるの?」

 

たまて「ん〜、インディーズの八百屋さんって所でしょうか。」

 

花名「インディーズ?」

 

美鈴「ハリソン・フォード?」

 

優輔「それインディー・ジョーンズ。」

 

 

 

 

たまて「じゃーん!ここでーす!」

 

到着した場所は、農園だった。

 

栄依子「あ〜!直売所か〜!」

 

冠「美味しそう。」

 

栄依子「かむ、近い近い。」

 

侑李「食べちゃダメよ?」

 

直売所にある野菜を見る。

 

花名「本当だね〜!」

 

麻衣子「どれも新鮮ね〜。」

 

おいさん「おぉたまちゃん。おはよう。」

 

たまて「おいさん!おはようございますですよー!トマト1かご下さいな!」

 

おいさん「あいよ。おまけしとくからね。」

 

たまて「おぉ!ありがとうございます!」

 

トマトを袋に入れる。

 

たまて「ここで1つ食べて行きますか?」

 

麻衣子「良いの?」

 

冠「うんうん。」

 

おいさん「水道使って良いよ。」

 

 

 

 

買ったトマトを皆で食べる。

 

花名「わぁ〜ツヤツヤ〜!」

 

栄依子「何これ!すっごい甘い!」

 

トマトを食べた冠に猫耳が出た。

 

冠「美味しい!」

 

侑李「凄く美味しい!」

 

美鈴「甘くて美味しい!」

 

たまて「でしょでしょ!採れたてですから!」

 

優輔「甘いトマト久し振りに食ったな〜!」

 

貴之「美味え!」

 

麻衣子「ねぇたまちゃん、このトマト少し貰って良いかしら?お爺ちゃん達のお土産にしたいの。」

 

たまて「はい!喜んで!」

 

栄依子「外で食べるのがまた気持ち良いわよね〜!」

 

たまて「開放感ありますよね〜!」

 

花名「・・・ぶふっ!」

 

噎せた花名。

 

栄依子「ああ花名!それやばい白ワンピ!シミになっちゃう!」

 

美鈴「どうしたら良いの!?」

 

 

 

たまて「ほら!これで溢しませんよ!」

 

両耳に袋をぶら下げただけ。

 

花名「うん、溢れない。」

 

たまて「ですよね!」

 

花名「でもこれ、開放感とか全然無い・・・」

 

たまて「ですよね・・・」

 

優輔「ゲロを吐くみたいな感じになってるな・・・」

 

 

 

花名「皆は、どうして溢さずに食べられるの?」

 

たまて「ん〜、噛むのと同時に汁を吸っちゃう感じでしょうか?ガプーっとしてチューって。」

 

栄依子「あぁ、そんな感じ。」

 

冠「無心で。」

 

花名「よーし・・・えい!」

 

噛んだ瞬間。

 

花名「ケホッケホッ!」

 

また噎せた。

 

優輔「また噎せた。」

 

貴之「吐血したみたいになってる。」

 

たまて「あぁ、流石我らが四天王最弱の将・・・」

 

栄依子「何それ?」

 

麻衣子「花名ちゃん大丈夫?」

 

 

 

 

 

 

百地家に戻った。

 

栄依子「わぁ〜!アクアパッツァだ!」

 

花名「レストランみたい!」

 

冠「おかわり!」

 

侑李「もう?」

 

栄依子「まだ食べてないでしょ?」

 

麻衣子「私と優輔も手伝ったのよ?」

 

優輔「久し振りの調理だったな。」

 

全員「いただきます。」

 

 

 

 

栄依子「う〜ん、美味しい!」

 

花名「美味しいね〜!」

 

貴之「トマト料理美味え!」

 

冠「おかわり。」

 

美鈴「かむちゃん早い!」

 

花名「だ、大丈夫?夕方からお祭りだよ?」

 

麻衣子「そんなに食べて大丈夫なの?」

 

冠「余裕。」

 

たまて「流石かむちゃん!皆の衆もモリモリ食べて下さいね!」

 

栄依子「美味し過ぎて食べ過ぎちゃうわよ。後で帯締めるのに。」

 

花名「本当だよ〜。もお〜たまちゃんってば〜。」

 

たまて「えへへ〜。本当は魚の煮付けを拵えようと思ってたのですが、老さんに沢山トマトおまけして貰ったので、イタリアーン!にしてみたのですよ!」

 

栄依子「え?急にメニュー変えてこんな凄いのが出来ちゃうの?」

 

花名「凄いねたまちゃん!」

 

麻衣子「私はたまちゃんから誘われて一緒に作ったのよね。」

 

優輔「俺は流石に暇だったから、姉ちゃんに同行した。」

 

史生「凄いのよたまちゃんは。お料理の遣り繰りも上手だし。」

 

多佳子「お料理と言えば、たまちゃんが小学生の時のね〜。」

 

史生「あぁ、あれは可笑しかったのよね〜。あのね。」

 

たまて「んぎゃああああああ!!!我が居城だと思っていたら敵地ですかここはーーーー!!!」

 

優輔「一体たまの小学校時代に何があった?」

 

たまて「それ以上聞かないで下さーーーい!!!!」

 

 

 

 

女性陣達が浴衣を着る。優輔と貴之は別室で待機。

 

史生「腰紐を2本使うと、お端折りの調節が楽なの。」

 

栄依子「成る程〜。勉強になります〜。」

 

たまて「浴衣や着物は体を平らにした方が綺麗に見えるのですよ?」

 

花名「だからタオルを巻くんだね。」

 

たまて「そう。つまり、このタオルは私には必要の無い物・・・」

 

侑李「急にネガティブになったわね。」

 

多佳子「たまちゃん、これからよ。これから。」

 

花名「あはは・・・」

 

栄依子「どうぞ。」

 

史生「ありがとう栄依子ちゃん。たまちゃんから聞いた通り、気が効くのね〜。」

 

栄依子「あら、そんな事言ってくれたの?」

 

たまて「うぅ・・・だって、本当の事じゃないですか。」

 

史生「冠ちゃんの事も、何時も可愛い可愛いって言ってるのよ?」

 

冠「ぅ・・・」

 

史生「たまにはたまちゃんにも抱っこさせて頂戴ね冠ちゃん。」

 

冠「うん・・・」

 

たまて「普段家で言ってる言葉暴露されてるこの流れ・・・辱めしか無いのですが・・・」

 

麻衣子「優輔からも話聞いてるわよたまちゃん。かむちゃんと一緒に居る事が多いって。」

 

たまて「うぅ・・・優輔君まで聞かれてしまうとは・・・」

 

花名(私の事はお家で何と言ってるのかな・・・?)

 

多佳子「花名ちゃんは。」

 

花名「ひ、ひゃい!」

 

多佳子「凄く面白い子だって聞いてるわよ。」

 

花名「面白?」

 

栄依子・冠・侑李・美鈴「分かる。」

 

花名「分かるの!?」

 

たまて「面白可愛いですね!花名ちゃんは!」

 

花名「・・・・・」

 

史生「後、凄く優しい子だって。」

 

花名「っ・・・!」

 

たまて「にゃあああああ!!お婆ちゃーーーん!!!」

 

史生「あら、言っちゃいけなかった?」

 

たまて「い、いけなくないんですけど・・・これじゃあ丸で、良い噂を流す事で好感度を上げるタイプのギャルゲーみたいじゃないですかーーーー!!!」

 

栄依子「たま、その例え分かんない。」

 

侑李「私も分かんない。」

 

美鈴「同じく。」

 

たまて「何と!?」

 

冠「花名、顔溶けてる。」

 

褒められた花名の顔が笑顔になってる。

 

麻衣子「花名ちゃん。」

 

花名「は、はい?」

 

麻衣子「優輔からも聞いてるわよ。誰にでも優しい子だって。」

 

花名「優輔君が?」

 

麻衣子「ええ。志温からも聞いてるわよ。凄く可愛い子だって。」

 

花名「か、可愛い・・・?」

 

麻衣子「志温ったら何時も花名ちゃんの事思ってるのよ?」

 

花名「志温ちゃん・・・」

 

 

 

 

 

 

夕方。女性陣が浴衣に着替え終えた。

 

たまて「サマーーーーフェスティバーーーール!!!夏祭りですよーーーー!!!」

 

栄依子「テンション更に上がってるわね。」

 

たまて「天井知らずですよーーー!!!」

 

美鈴「天井知らずのIT'S SHOWTIME。」

 

侑李「何でB'z?」

 

冠「たこ焼き焼き鳥焼きとうもろこし。」

 

栄依子「かむ、呪文みたいになってるから。」

 

侑李「全部食べる気ね。」

 

たまて「御用の方!行きますぞ!いざ、出陣!!」

 

5人「おー!」

 

花名「お、おー!」

 

 

 

 

 

 

神社の夏祭り。志温と大会が来てた。

 

大会「う、上手く擬態出来てますか・・・?」

 

志温「浴衣、良くお似合いですよ。」

 

大会「あ、ありがとうございます・・・浴衣を着て夏祭りに来るなんて・・・2度と無いような気がしてました・・・」

 

志温「万年さん。」

 

大会「来るまではただただ恐ろしかったのですが・・・やはりこの雰囲気、童心に帰ったようでワクワクしますな!」

 

志温「うふふ。今日は楽しみましょ?気分転換も大事ですから。」

 

大会「はい!」

 

志温「そうだ!折角だし、合格祈願して行きましょう?」

 

大会「え?」

 

志温「神様にも応援して貰えたら、心強いでしょ?」

 

合格祈願しに行く2人。

 

大会「大家さん・・・はい!」

 

 

 

 

一方その頃9人は。

 

栄依子「あはは!ハムスターみたい!」

 

侑李「ハムリね!」

 

貴之「何だよハムリって。」

 

花名「可愛いね〜!」

 

たまて「でもこのハムリちゃん、熱々のたこ焼きを平気で2つも口に入れてるんですよ?」

 

栄依子「良く考えたらそうだわ!」

 

優輔「猫舌の奴ならまず不可能だな。」

 

花名「強いんだねハムリちゃん!」

 

冠「鋼の頬っぺた。」

 

麻衣子「そうだわ。ねぇねぇ優輔、私の浴衣姿どうかしら?」

 

優輔「ああ。似合ってるぜ。流石姉ちゃんだ。」

 

麻衣子「流石私の弟。」

 

美鈴「私の浴衣姿もどう?」

 

貴之「似合ってるぞ。」

 

???「おーーい!」

 

9人「ん?」

 

 

 

 

クラスメイトの大谷周と小鹿野真秀とばったり会った。

 

 

 

 

栄依子「周!真秀!」

 

優輔「大谷!小鹿野!」

 

侑李「2人共来てたんだ!」

 

真秀「わぁ〜!皆浴衣だ!」

 

貴之「俺と優輔は普段着だけどな。」

 

真秀「良いな〜。私達部活帰りでそのまま来ちゃって。」

 

花名「そっか。陸上部は夏休みも部活あるんだね。」

 

美鈴「お疲れ様ね。」

 

周「そうそう!だから何時でも見学に来て?マネージャーも募集中だからね。一之瀬さん!いや、花名ちゃん!」

 

花名「え?」

 

たまて「隙あらば勧誘してますな。」

 

貴之「本当に抜け目無いな〜大谷と小鹿野は。」

 

真秀「だって、部員少ないから。」

 

麻衣子「優輔のクラスメイト?」

 

優輔「ああ。大谷周と小鹿野真秀。陸上部に入ってる。」

 

すると周が冠に近寄った。

 

周「わ〜・・・浴衣冠ちゃん可愛い〜。抱っこしても良い〜?ちゃんとシャワー浴びて来たから〜。」

 

冠「だ、ダメ・・・」

 

怯える冠。後ろから優輔と真秀が周を止めた。

 

優輔「おい大谷、冠が嫌がってるだろ。事案起こす気かお前は?」

 

真秀「そうだよ!ダメだって!」

 

周「ダメか〜!」

 

栄依子「何で嬉しそうなの?」

 

周「そうだ!佐野君、陸上部に入ったら?部員募集中だよ?」

 

優輔「ん〜・・・考えとく。」

 

 

 

 

 

 

一方志温と大会は。

 

志温「えい!」

 

祭りを堪能していた。ボールを投げてぬいぐるみをゲットしようとするが、どれも外れ。

 

大会「でや!!」

 

しかし大会がうさぎのぬいぐるみにボールを当ててゲットした。

 

大会「やった!やりましたよ大家さん!!奴の土手っ腹に風穴を空けましたよ!」

 

志温「じゃあ、隣のぬいぐるみも良いかしら?」

 

大会「おまかせあれ!」

 

 

 

 

 

 

一方9人は。

 

たまて「ばんびちゃん!」

 

美鈴「ばんびちゃん!」

 

ばんび「たまちゃん!美鈴ちゃん!」

 

3人「イエーイ!」

 

他のクラスメイト達と偶然会った。

 

菜々恵「あのね、花壇のミニひまわりがもうちょっとで満開なの。今度見に来てね?」

 

花名「も、勿論!」

 

菜々恵「あ、可愛いね。そのブローチ。」

 

浴衣に付いてるブローチを見付けた。

 

菜々恵「似合ってる。一之瀬さんに。」

 

花名「あ、ありがとう。」

 

優輔「クラスメイト達と次々会っていくな。」

 

貴之「皆夏祭りが楽しみなんだろうな。」

 

麻衣子「良いわね〜。高校時代の青春を思い出すわね〜。」

 

 

 

 

その後も夏祭りを堪能する。

 

 

 

 

たまて「そろそろレクリエーションも入れたい所ですな。」

 

花名「レクリエーション?」

 

たまて「金魚すくいや射的をする前に、まずはお待ち兼ねのデザートタイムですよ!甘味スイーツですよ!」

 

花名「ただただ甘そう・・・」

 

貴之「胸焼けするわ・・・」

 

冠「たま策士。」

 

たまて「名遇しとお呼び下さいな!」

 

優輔「ん?椿森?岩崎?」

 

栄依子「え?敬、幸。」

 

クラスメイトの椿森幸と岩崎敬と会った。

 

栄依子「大丈夫?」

 

幸「栄依子ちゃん・・・」

 

敬「つばきちの下駄の鼻緒を切れちゃってさ。千尋にサンダル買いに行ってもらってるんだけど。」

 

貴之「今井も来てるのか?」

 

敬「うん。」

 

すると栄依子が幸の腕を持った。

 

栄依子「大丈夫?怪我してない?」

 

幸「あ・・・ありがとう・・・」

 

たまて「じゃじゃーん!応急処置してみました!」

 

ハンカチと5円玉を使って下駄の応急処置をしたたまて。

 

貴之「凄っ!」

 

たまて「私のハンカチで申し訳無いのですが、どうぞ!」

 

幸「でも、汚したらいけないから。」

 

たまて「お気になさらずですよ!こう言う時の為に持って来たのですから!」

 

幸「だ、大丈夫・・・」

 

たまて「でも・・・」

 

幸「いいから!」

 

たまて「あ、はい・・・」

 

貴之「椿森怖え・・・」

 

麻衣子(あの子どうしたの?)

 

優輔(椿森幸は栄依子にしか目が無いんだ。)

 

 

 

 

 

 

この夏祭りには、榎並先生も来ていた。かき氷を食べてる。

 

栄依子「先生!」

 

榎並先生「お前らか。」

 

侑李「ヤッホー先生!会っちゃったね!」

 

たまて「流石の榎並先生さんも遊びに来ちゃうんですね!お祭りって!」

 

榎並先生「遊びじゃねえ。仕事だ。」

 

かき氷を後ろに隠してる。

 

榎並先生「こう言う地域のイベントって事は、教師が見回る事になってんだよ。」

 

たまて「先生は1人で見回ってるんですか?」

 

榎並先生「学年主任と一緒だったんだがな、逸れたフリをして置いて来た。」

 

貴之「可哀想じゃないですかそれ・・・」

 

栄依子「そう言う事をするから怒られるんですよ。」

 

榎並先生「五月蝿え。」

 

麻衣子「優輔の先生?」

 

優輔「ああ、榎並清瀬先生。俺達のクラスの担任だ。」

 

麻衣子「初めまして先生。佐野優輔の姉の佐野麻衣子です。」

 

榎並先生「ああ、佐野のお姉さんですか。お世話になっております。佐野、良いお姉さんを持ったな。」

 

優輔「ありがとうございます。」

 

栄依子「もう一層、浴衣で来れば良かったのに。」

 

侑李「そうだよ先生。浴衣姿で来れば雰囲気変わるよ?」

 

榎並先生「仕事だっつんてんだろ。お前ら、祭りだからってハメ外して悪さしてないだろうな?」

 

たまて「悪さ?」

 

美鈴「何の悪さ?」

 

冠「西日本に、東日本の蝉を解き放って生態系を破壊したり。」

 

たまて「人の折り紙の金色を躊躇無く使ったり。」

 

榎並先生「極悪だな。」

 

優輔「何ちゅう悪さだ。」

 

美鈴「ワルサーP38。」

 

侑李「ルパン三世?」

 

栄依子「まぁまぁ先生。一口どうぞ。」

 

榎並先生「っ・・・」

 

ソフトクリーム一口食べた。

 

栄依子「美味しいですか?」

 

たまて「教師を餌付けする女子高生・・・」

 

優輔「何だこの光景・・・」

 

榎並先生「ソフトクリームって感じの味だな。」

 

貴之「まんまじゃないですか。」

 

栄依子「まぁソフトクリームですから。あ、先生付いてますよ?」

 

口の周りに付いてるクリームを指で取った瞬間。榎並先生がそのクリームを食べた。

 

栄依子「え!?」

 

榎並先生「ああ悪い。つい。」

 

栄依子「・・・・・」

 

たまて「お盛んですな〜。」

 

麻衣子「面白い先生ね・・・」

 

花名「な、何が起こったの!?」

 

たまて「っ!?」

 

後ろから気配を感じたたまてが振り向いたが、何も無かった。

 

 

 

 

ヨーヨー釣り、射的、ひよこすくい、綿あめ、くじで花火を手に入れたり、りんご飴を買ったりもした。

 

 

 

 

神社の方へ向かった9人。そこでお参りをする。

 

栄依子「これからどうする?」

 

たまて「さっきくじで当たった花火やりに行きませんか?」

 

 

 

 

 

 

一方志温と大会は。

 

大会「今日は本当にありがとうございました。大家さん。」

 

志温「良い気分転換になったかしら?」

 

大会「はい。それはもう。」

 

彼女の手には学業成就のお守りがあった。

 

大会「私はこんな時、花名ちゃんや大家さんに背中を押してもらってるばっかりで・・・このご恩は、必ずや夏期講習無遅刻無結成でお返しします!キラキラピチピチになりするものぞ!!」

 

志温「わ〜。」

 

 

 

 

 

 

一方9人は、近くの河川敷で花火をしていた。

 

花名「わ〜!」

 

栄依子「花火とか久し振り〜!」

 

花名「私も!」

 

優輔「花火をやると童心に帰るな!喰らえ!!」

 

貴之「その気持ち分かるぜ!おっと!!」

 

手持ち花火でバトルをしてる2人。

 

麻衣子「こ〜ら危ないでしょ?」

 

たまて「私も超久し振りですよ〜!」

 

火の玉を持ってるたまて。

 

花名・冠・美鈴「わああああああ!!!」

 

冠「お化け怖い・・・!」

 

美鈴「誰か助けて・・・!」

 

花名「か、神様にお祈りした後だから大丈夫だよ・・・!」

 

たまて「あ、これこう言う花火ですよ?」

 

侑李「面白い花火ね。」

 

たまて「皆の衆はさっきの神社で何をお願いしたんですか?」

 

栄依子「たまは?」

 

たまて「世界が平和になりますように!お野菜の値段が高騰しませんように!限定ライブ当たりますように!これからも皆で楽しく宜しくやれますように!」

 

栄依子「多いな〜・・・」

 

侑李「でも野菜の値段は大事よね。」

 

たまて「美鈴ちゃんは何をお願いしたんです?」

 

美鈴「私は・・・素敵な子と出会えますように!」

 

貴之「それかよ・・・」

 

たまて「貴之君は?」

 

貴之「俺は普通に健康でいられますようにだ。優輔は?」

 

優輔「俺はそうだな・・・良い将来が見付かりますようにだ。それと、姉ちゃんに幸せが訪れますようにだ。」

 

麻衣子「ありがとう優輔。」

 

優輔「姉ちゃんは?」

 

麻衣子「私は家がこれからも繁盛しますように。そして、お爺ちゃんとお婆ちゃんが元気でいられますようにって。」

 

優輔「本当に爺ちゃんと婆ちゃんが好きなんだな。」

 

麻衣子「当たり前よ。2人に恩返ししないなんてつまんないんだもん。」

 

たまて「栄依子ちゃんは何をお願いしたんです?」

 

栄依子「秘密。だって、口に出すと叶わないって言うじゃない。」

 

たまて「えー!?神様はそこまでケチじゃないですよ!」

 

冠「じゃあ、私も秘密。」

 

侑李「私も同じく。」

 

たまて「えー!?は、花名ちゃんは?花名ちゃんは教えてくれますよね・・・?」

 

花名「うん。あ、でも、お願い事はしてないって言うか・・・」

 

たまて「してない?」

 

冠「無欲?」

 

花名「お礼したの。ありがとうございますって。今の学校で、皆と友達になれて、毎日楽しいから!」

 

たまて「花名ちゃん・・・」

 

美鈴「もう花名ちゃん天使・・・」

 

冠「私もお礼する。」

 

たまて「私も行きます!」

 

栄依子「私も!」

 

侑李「私も行く!」

 

美鈴「私も私も!」

 

花名「え、ええ!?今行くの!?」

 

優輔「おい待てよお前ら!」

 

 

 

 

すると花火が空に舞い上がった。

 

 

 

 

花名「わぁ〜!」

 

貴之「綺麗な花火だ!」

 

たまて「見事ですね〜!」

 

栄依子「たーまやー!」

 

侑李「かーぎやー!」

 

冠「たーまてー!」

 

たまて「はーい!」

 

 

 

 

志温や大会、更に榎並先生も花火を見てる。

 

 

 

 

たまて「いやぁ〜、我々の夏休みを祝うような花火ですね!」

 

栄依子「そうね〜。」

 

たまて「夏休みは始まったばかりですからね!これから楽しい事がいっぱいありますね!」

 

花名「あ。」

 

ピンク色の花火を見て、花名は入学式の頃を思い出した。

 

 

 

 

栄依子『遠回りして良かったでしょ?』

 

 

 

 

花名(うん、良かった。遠回りして良かったよ!)

 

 

 

 

たまて「こうしちゃいられません!我々も対抗しましょう!!」

 

打ち上げ花火とヘビ花火を大量に持って来た。

 

花名「か、冠ちゃん!?どうしてそんなに打ち上げ花火持ってるの!?」

 

冠「でっかい花火、打ち上げようぜ。」

 

優輔「急にイケボ!?」

 

栄依子「かむの方が飛んで行っちゃいそうだけど。」

 

花名「・・・うふふ。」

 

ヘビ花火を着火。みるみる伸びる。

 

花名「ねぇ冠ちゃん。」

 

冠「ん?」

 

花名「これがでっかい花火なの?」

 

冠「おーよ!」

 

優輔・貴之「ちっちゃいでかい花火だな。」

 

麻衣子「どっち?」

 

こうして夏祭りを楽しんだ花名達であった。

 

「END」




         キャスト

     一之瀬花名:近藤玲奈
     十倉栄依子:嶺内ともみ
     百地たまて:伊藤彩沙
       千石冠:長縄まりあ
      億崎侑李:白石晴香

      佐野優輔:塩野瑛久
      浪江貴之:内田雄馬
      松原美鈴:伊藤美来

      京塚志温:M・A・O
      榎並清瀬:沼倉愛美
     一之瀬葉月:日笠陽子
     佐野麻衣子:中村繪里子
     高橋菜々恵:水瀬いのり
       大谷周:芳野由奈
     小鹿野真秀:貫井柚佳
     佐々木陽菜:田中あいみ
       椿森幸:高野麻里佳
       岩崎敬:小原好美
     藤井ばんび:木野日菜
     島田美弥子:金子彩花
       多佳子:宮沢きよこ
        史生:槇原千夏
      おいさん:相場康一

次回「スロウのスタート」
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