花名「はぁ・・・」
一之瀬花名は席に座って一息した。すると後ろから。
たまて「おはようございまーす!はなちゃん!」
クラスメイトの百地たまてが元気良く挨拶した。
花名「おはようたまちゃん。」
栄依子「おはよう。」
優輔「おはよ〜す。」
クラスメイトの十倉栄依子、千石冠、億崎侑李、佐野優輔、浪江貴之、松原美鈴が集まった。
栄依子「朝から元気ねたまは。」
たまて「栄依子ちゃんは朝から気怠げですね~。」
栄依子「とうとう来週から普通に授業が始まると思うと・・・」
侑李「分かるわ〜。やる気が出ないよ〜・・・」
優輔「そうか?俺は何とも思わないけどな。」
たまて「でもでも、水曜はスポーツテストですよ!」
貴之「おお!そうだった忘れてた!」
花名「スポーツテスト・・・」
冠「運動苦手?」
花名「うん・・・あんまり。」
美鈴「私も運動苦手だなぁ〜。」
優輔「女の子を全力で追い掛け回してる癖に。」
たまて「私は動くの大好きなので楽しみです!スポーツテスト!」
栄依子「たま、常に動いてる感じあるもんね。」
侑李「確かに。変な事になりそうかもね。」
たまて「う・・・そんな人を挙動不審みたいに~!」
栄依子「うふふ。けど運動神経良さそう。」
貴之「そうだな。たまは何時も動いてるからな。」
たまて「いや~普通ですよ。去年の成績もB判定でした。」
栄依子「あらそうなの?私もBだったな~。」
美鈴「私はCだったなぁ〜・・・」
貴之「おい。」
栄依子「かむは足速かったよね?」
冠「うん。速い。でも長距離だと体力が続かなくて去年の成績は結局真ん中くらい。」
たまて「かむちゃんも普通ですね。」
美鈴「可愛いな〜冠ちゃん。」
花名(去年・・・)
たまて「はなちゃんはどうでしたか?」
花名「私もBだったような・・・」
優輔(ん?)
たまて「では我ら普通四天王ですね~。」
貴之「8人普通だから八天皇だな。」
優輔「何だ八天皇って?」
花名(中学浪人してたなんて言える訳ないよ・・・)
彼女は中学浪人と言う過去を抱えていた。
花名が何故中学浪人になったのか、それは1年前の事だった。
とある病院。
葉月「先生どうなんでしょうか?」
医師「そうですね・・・おたふく風邪ですね。」
おたふく風邪に掛かってしまった花名。
花名「おたふく!?」
葉月「あらまぁ。花名掛かってなかったんだっけ?」
医師「まずは検査してみないとだけど・・・学校はしばらく休んでもらう事になるね。」
それを聞いた花名が絶望した。
医師「おたふくはね・・・大人になってから掛かるとちょっと厄介なんだよね。感染する病気なので1週間から・・・」
花名「えーーー!?あの!私!明日受験なんですけど!!」
医師「それは・・・まぁ・・・」
葉月「諦めるしかないわよね。」
花名「っ!?」
その後花名は、部屋で眠った。
花名『翌日からすぐ高い熱が出て、それからの事はよく覚えてない・・・卒業式が終わって全ての高校の受験が終了して、その日を待ってたかのように私のおたふく風邪は完治した。』
そう。彼女は受験前日におたふく風邪に掛かってしまったのだった。これが切欠で浪人になってしまった。
完治されてから数日が経ったある日。花名がリビングの隅で泣きじゃくってた。
花名「うっ・・・うっ・・・」
葉月「ほっぺの次は目が腫れるわよ~。」
花名「だってだって!どうすれば良いか分かんないんだもん!皆高校生になるのに私だけこんなんで!」
葉月「開き直って時間を有意義に使いなさいよ。中学浪人なんて中々出来ない経験よ。」
花名「しなくて良いですそんな経験!」
葉月「自己紹介の時・・・拙者浪人でござる!って言えるわよ?」
花名「いらないよそんな持ちネタ!」
悲しんでる娘に対して、母親はかなりポジティブ。
花名「来年も学校行きたくない・・・お外にも出たくない・・・」
葉月「バカな事言わないの。」
花名「だって、来年になったら友達皆先輩になっちゃって・・・私は皆の後輩になっちゃって・・・同級生も皆後輩で私だけ先輩で・・・」
葉月「先輩後輩ややこしいわね。」
花名「友達だって出来る訳無いし・・・兎に角もうお外にも学校にも行きたくない!引き篭もりになるの!」
泣きじゃくる花名に、葉月がある提案を話した。
葉月「花名。志温ちゃんって覚えてる?今年大学を卒業してね。お祖父さんのアパートの管理人してるの。花名。そのアパートで一人暮らししなさい。」
花名「え!それって引き篭もりはこの家にはいらないって事ですか・・・」
葉月「そうじゃなくて。花名の事知らない人ばかりの環境ならやり直しが出来るでしょ?もう一回受験生からやり直すの。少しだけスタートが遅れたと思って。ね?」
花名「・・・うん・・・」
これが切欠で、花名は従姉の志温が管理してるアパートで一人暮らしする事となった。
そして現在に戻り、アパートで晩御飯を食べる。
志温「来週から午後も授業あるでしょ?お弁当作りましょうか?」
花名「え!良いの?」
志温「勿論。そう言うの好きだから。」
花名「志温ちゃん・・・」
志温「花名ちゃんって、好きなキャラクターとか居る?」
花名「キャ・・・キャラ弁じゃなくて良いよ!」
志温「うふ。お楽しみに。」
そして翌日の学校。たまてが教室の後ろの黒板に花名の名前を書いた。
たまて「はなちゃんって、花の名前って書いて花名なんですね。」
花名「うん。よくかなちゃんって間違えられる。」
優輔「あるよなぁ。名前間違えられるの。」
たまて「う~ん残念。」
花名「え?」
たまて「かなちゃんだったら私のたまてと併せて・・・かなえたまえと言う素敵なユニットが爆誕すると思ったのですが。」
貴之「アイドル目指したいのか?」
美鈴「かなえたまえ・・・可愛いユニットになりそう!」
たまて「はなですと〜・・・はなれたまえ!」
花名「!」
優輔「おいたま、花名が可哀想だろ。」
たまて「あはは。冗談ですよ。はなちゃん。」
そう言って花名を抱き締めた。美鈴がウキウキしながら見てる。
花名「た・・・たまちゃん・・・?」
たまて「よしよし。はなちゃん、良えんやで~。」
美鈴「やっぱり百合・・・良いわね〜。」
優輔・貴之「・・・・・」
引いてるこの2人。
栄依子「ほらほら。はなれたまえ。」
侑李「見事な使い方。」
栄依子「花名が苦しそうでしょ。」
花名(花名って呼ばれた・・・)
栄依子「あ、ごめん。どさくさで呼び捨てしちゃった。」
花名「ううん・・・全然大丈夫。」
栄依子「じゃあこのまま花名って呼んで良い?私も栄依子で良いから。」
花名「う、うん・・・」
冠「これでクラス全員コンプリート。」
優輔「何がコンプリートだ?」
冠「栄依子の呼び捨て。」
花名「え!入学してまだ1週間も経ってないのに?」
優輔「栄依子、凄えコミュ力・・・」
昼になり、中庭で弁当を食べる。優輔と貴之以外はハンケチに座ってる。
栄依子「お待たせしました~。この学校の購買、パンの種類がすっごく多くて悩んじゃった。」
貴之「そうなのか。」
たまて「やや!それは厚い情報ですね!私は明日パンにしてみますかね〜。ん?」
冠がでかい弁当を出した。
たまて「かむちゃんのお弁当でっかいですね。」
優輔「おせちかよ。」
花名「冠ちゃんそれ全部食べるの!?」
冠「このくらいは余裕・・・なんだけど・・・食べるの遅くて完食出来ないから、良かったら皆も一緒に食べて・・・」
たまて「それは切ない・・・」
美鈴「冠ちゃん、無理しないでね?」
たまてが弁当を開ける。
花名「わぁ!」
栄依子「これってたまのお手製?」
花名「え?」
たまて「栄依子ちゃんよく分かりましたね~。実は私は百地家の料理番でして。」
貴之「料理上手だったのか。」
優輔「女子力高っ。」
美鈴「お嫁にしたい。」
優輔・貴之「黙れ。」
花名「たまちゃん凄ーい!」
たまて「そんな事ないですよ〜。はなちゃんはいとこさんと二人暮らしでしたよね?お弁当はいとこさんが?」
花名「あ・・・うん。」
栄依子「アパートの管理人してるんだっけ?いとこさん。」
花名「うん。料理上手でご飯も作ってもらって・・・」
栄依子「料理上手な管理人さんか~。何かロマンを感じるわね。」
侑李「私も感じるわ〜。」
たまて「一体どんなロマン弁当なんでしょ~。」
栄依子・侑李「ね~。」
花名「普通だよ。普通のお弁当・・・」
蓋を開けると・・・
ハート型のおかずが沢山あった。
栄依子「え!何何このお弁当!?」
たまて「もしかしてそのいとこさんとお付き合いしてるんですか!?」
花名「ち・・・違!そもそも志温ちゃんは女の子・・・」
たまて「大丈夫ですよ私達祝福しますから~。」
美鈴「おめでと〜花名ちゃ〜ん。」
後ろから冠が花名の背中を叩いた。
冠「ふっ。」
そしてドヤ顔。
花名「その笑顔は何!?」
優輔「おいお前ら、花名の話を聞けよ。いとこさんは女の人?」
花名「う、うん。志温ちゃんって言うの。」
優輔(志温ちゃん?)
貴之「でも、花名を凄く大事に思ってるからハート型にしたんじゃねえのかな?ハートには恋愛以外にも、思いやりの意味も込められてるからな。」
花名「・・・志温ちゃん・・・」
栄依子が水筒に入ってる飲料をコップに注いでた。
たまて「おや?何ですかそれ?」
栄依子「スープ。妹が栄養偏るからって持たせてくれて。」
美鈴「妹ちゃん居るんだ。」
たまて「おお!妹ちゃん優しい!」
栄依子「名付けて・・・妹汁。」
優輔・貴之「ブッ!」
花名「妹汁って・・・せめて妹スープとか・・・」
たまて「それもどうかと思われますよはなちゃん。」
侑李「新手の下ネタ?」
栄依子「うーん・・・妹汁だと妹から分泌された何かっぽく聞こえるけど。」
貴之「何だよ分泌された何かって・・・」
栄依子「妹スープだと妹をそのまま煮込んだみたいに聞こえるわね。」
優輔「豚骨スープみたいに言うな・・・」
栄依子「まぁまぁ。一杯どうぞ。」
たまて「では・・・」
スープを飲んでみる。
たまて「妹汁美味!はなちゃんも一口!」
花名「うん・・・はぁ・・・美味しい・・・」
美鈴「私も飲ませて。・・・美味しい〜!」
たまて「栄依子ちゃんのまだ見ぬ妹を感じさせる味わいですね!」
優輔「何だよそれ・・・」
たまて「ではでは妹汁のお返しとして・・・はいあーん。」
栄依子「あーん。」
おかずを栄依子に食べさせた。
栄依子「う~ん美味しい!流石たま!」
たまて「はなちゃんもどうぞ。」
花名「あ、ありがと・・・わ~ほんとだ!」
貴之「何だろう、この微笑ましい光景は。」
美鈴「感服ですね〜。」
貴之「鼻血出てるぞ。」
花名「たまちゃん料理上手!」
たまて「えへへ〜、なまら照れますなぁ~。」
優輔「なまらって北海道かよ。」
栄依子「嬉しい〜。実は私ずっと憧れてたのよね。たまの手料理。中学の調理実習の時、何時もたまの居る班から特別良い匂いがしてきたのね。侑李も覚えてる?」
侑李「あ、それ私も覚えてる。」
栄依子「何時かこの子の味見をしたいってずっと思ってたのよ。」
たまて「まうごつ照れますなぁ~。」
花名「お・・・お料理の話だよね・・・?」
優輔「まうごつって熊本弁かよ。」
たまて「でも栄依子さんの妹さんもすっごくお料理上手じゃないですか!今お幾つなんですか?」
栄依子「14歳。今年中3。」
たまて「と言う事は受験生ですか。」
栄依子「そうなのよ。同じ学校に入りたいって言っててね。」
たまて「お~!妹汁が後輩汁に!」
栄依子「そうそう後輩汁。」
貴之「何だよ後輩汁って。」
優輔「また新手の下ネタか?」
栄依子「でもね。夜遅くまで勉強してるのに妹汁を毎日作るって聞かないのよ。体調崩さないか心配で・・・」
花名「ほんとだよ!」
突然花名が大声で言った。
栄依子「は、花名?」
花名「今から受験に備えて努力してるのは素晴らしい事だと思います!でもね!受験にはまず体力!だけど健康でも安心しちゃ駄目なんだよ!どんな出来事が潜んでるか分からないんだからね!」
栄依子「え・・・?」
花名「その辺り肝に銘じておくように!」
栄依子「は・・・はい。伝えておきます・・・」
侑李「花名いきなりどうしたの?」
花名「ご・・・ごめん~・・・」
侑李「大丈夫?」
たまて「いや~、はなちゃんの受験に掛ける熱い思いが伝わりましたな~。ね。かむちゃん!」
花名「冠ちゃん?」
冠はずっと弁当を食べてる。
たまて「そう言えばさっきから一言も喋ってないのでは?」
栄依子「お食事中のかむは無心なのよね~。」
美鈴「へぇ〜。」
冠「う・・・」
突然顔が真っ青になった。
花名「あ!喉詰めてる!」
優輔「冠!?」
美鈴「冠ちゃん大丈夫!?」
背中を叩く。
貴之「飲み物を誰か!」
たまて「妹汁!妹汁を~!」
栄依子・侑李「じゃなくてお水~!」
その日の夜のアパート。
花名「志温ちゃん。お弁当ありがとう・・・」
志温「いえいえ。美味しかった?」
花名「うん。とっても。でも・・・ごめんなさい!折角ですがお付き合いは出来ません!」
志温「え・・・?えぇ~!?」
水曜日。スポーツテストの日。
女子更衣室。
たまて「1日授業無しって最高じゃないですか~。」
栄依子「週1ぐらいでやってくれても良いのにね。スポーツテスト。」
侑李「それは流石に無理でしょ。」
美鈴「それだったら私干からびるよ〜。」
たまて「そんな頻繁にテストされたら調べ尽されちゃいますよ。」
栄依子「そうね。余す事無くね。」
たまて「いやらしいですな~。」
侑李「いやらし過ぎるでしょ。」
花名(皆運動が得意な訳じゃないって言ってたよね・・・私は運動苦手だけど・・・一緒に居ても目立たずに済みそうかな・・・)
男子更衣室。
優輔「スポーツテストかぁ。」
貴之「腕が鳴るな〜。」
優輔「美鈴の奴、中学のスポーツテストで筋肉痛になってたよな。」
貴之「あ〜あったな〜。けど女の子を追い掛ける時は痛みすら無いって言ってたな。」
優輔「どんな基準だよ彼奴の体力は。」
スポーツテストテスト。グラウンドで持久走。
花名「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
持久走でビリになってしまった花名。物凄く疲れ果ててる。
優輔「花名・・・?」
そしてようやく走り切った。
たまて「はなちゃん!大丈夫ですか!?」
花名「だ・・・だい・・・だめ・・・」
たまて「大駄目です!最初に持久走は失敗だったんですかね・・・」
栄依子「この前スポーツテストの話になった時普通って言ってたよね?この状態で普通って言い切ったの逆に凄いなって。」
たまて「ああ。成る程。」
侑李「言えてるかも。」
花名「3人共酷い・・・」
美鈴「花名ちゃん、向こうで休も?」
花名「う、うん・・・・」
休憩する。
花名(中学校の頃はそれなりに普通だったんだけどな・・・)
たまて「どうしましたか?」
花名「中学校卒業してから、全然運動してなかったからこんなに体力落ちちゃったんだな~って。」
たまて「そんな一月で落ちちゃいますか?」
花名「あ・・・だよね!そうだよね!あはは・・・」
優輔(・・・)
ホイッスルの音が聞こえた。
冠「あ。ソフトボール投げ始まる。」
花名がゆっくりと立つ。
たまて「立てそうですか?」
美鈴「無理しないでね?」
花名「う、うん・・・大丈夫・・・」
すると冠が花名の横に立った。
花名「冠ちゃん?」
冠「掴まって。」
花名「ありがとう・・・」
肩を貸してくれた。歩き出した瞬間。
花名・冠「わ〜〜〜〜〜!!」
滑って斜面を滑り落ちてしまった。
貴之「花名!?冠!?」
美鈴「大丈夫!?」
ソフトボール投げ。
クラスメイトの椿森幸が投げる。
女子生徒「14mでーす!」
千尋「去年より伸びてた〜。」
榎並先生「次、十倉。」
次は栄依子の番。力一杯ボールを投げる。
女子生徒「7mでーす!」
榎並先生「次、佐野。」
栄依子「コントロールが良いのよ私。」
次は優輔の番。
優輔「よっと!」
力一杯投げた。
女子生徒「15mでーす!」
優輔「こんなもんか。」
榎並先生「次、一之瀬。」
次は花名の番。ボールを投げたが、真上に投げてしまって、ボールが頭に当たった。
優輔(運動神経悪い芸人かよ・・・)
次は走り幅跳び。
たまて「はい!」
全速力で走り、ジャンプして着地した。
次は貴之の番。
貴之「おっと!」
たまてよりちょっと超えた。
次は花名の番。
花名「あうぅぅ・・・」
着地したが、バランスを崩して倒れた。
たまて「大丈夫ですか花名ちゃん?」
真秀「凄ーい!」
周「小さいのに速ーい!」
50m走に速い生徒が居た。
冠だった。俊足で他の生徒を追い抜いた。
美鈴「冠ちゃん速!」
優輔「もう追い越しちゃったよあの子。」
グラウンドの蛇口場。
花名「うぅぅ・・・」
すると横から。
周「ねぇ千石さん!今の50m凄かったね!陸上部入らない?仮入部でも良いからさ!あ、まずは見学からでもどう?」
クラスメイトの大谷
花名(陸上部からスカウトされてる冠ちゃん凄い・・・!)
周「千石さんのその足は才能だよ!県大会でも良い成績狙えると思うの!ねぇ、中学生の時何の部活入ってた?」
冠「あ・・・あの・・・」
泣き出してしまった。
冠「え、栄依子・・・侑李・・・」
栄依子「はーい。」
侑李「来たよー冠ー。」
もう来た。
周「あ、栄依子、侑李。」
侑李「ヤッホー周。」
栄依子「ごめんね。この子すっごく人見知りだから。」
冠「ちょ、ちょっとびっくりしただけ・・・」
周「ご・・・ごめんねびっくりさせて・・・」
真秀「もう周は!いきなり来てわーわー言われたら困るでしょ!」
クラスメイトの
冠「今日は・・・栄依子と侑李来てくれた・・・」
栄依子・侑李「?」
体育館でシャトルラン。
美鈴「もうダメ・・・」
優輔「いや去年より多く走ったぞ。」
貴之「それで、花名はと言うと・・・」
花名は疲れ果てながら走ってた。
たまて「はなちゃ~ん!頑張った!よく頑張りましたよ!」
疲れた花名を膝枕で休ませた。
侑李「くっ・・・!はぁ・・・」
握力を測ってた侑李。
侑李「花名、握力で終わりよ。」
花名「お、終わり・・・」
握力計を持って力を振り絞って握る。
栄依子「えーと・・・右26。平均だ。」
たまて「やりましたね!普通の成績です!」
花名「普通・・・」
たまて「はい!普通です!」
花名(普通・・・良かった~!輝かしい普通の成績も残せたし辛く苦しかったスポーツテストもこれで終わり!今は体が軽〜い。)
すると何かが身体中に走った。
花名(あ・・・)
そして倒れた。
花名「あ・・・足つった・・・」
冠「はな?」
栄依子「どうしたの大丈夫?」
たまて「私、保健室で湿布貰って来ます!」
侑李「待ってたま!私も行く!」
湿布を取りに行く。
花名「あ・・・ありがとうたまちゃん・・・侑李ちゃん・・・」
たまて「良いって事ですよ!」
侑李「困った友達を放っておけないしね。」
花名「たまちゃん・・・侑李ちゃん・・・優しい・・・」
たまて「あ!アイスの自販機を発見しました!」
花名「あ、あれ・・・?」
アイスの自販機を発見した。
たまて「おお!学校内に存在してますよ!アイスの自販機!」
花名「あの・・・湿布・・・」
侑李「私が取って来るよ。待ってて。」
保健室へ向かう侑李。
優輔「アイスの自販機かぁ。」
貴之「学校にもあるんだな。」
栄依子「ストロベリーチーズケーキ。」
アイスを購入。
たまて「早~!もう折角学校でアイスが食べられると言うのに~!お2人共情緒がないですね~。まず一句詠んでからでも。」
貴之「何で一句?」
美鈴「一句?えっと・・・」
優輔「乗るな。」
花名「いたたたた!」
たまて「またですか!」
栄依子「癖になってるみたいね。」
優輔「腓返りか?」
花名「うん・・・」
侑李「お待たせ花名。湿布貰って来たよ。」
湿布を花名の足に貼る。
侑李「これで大丈夫。」
花名「侑李ちゃんありがとう・・・」
たまて「そう言えばおばあちゃんから聞いたのですが、腓返りはバナナやキウイを食べると良いそうです!」
冠「こむら?」
栄依子「バナナ・・・」
自販機を見ると、バナナチョコミントがあった。
栄依子「バナナチョコミントハワイアンってのがあるけど。」
たまて「それです!」
バナナチョコミントを買って、花名に食べさせる。
たまて「ささ。ぐいっとどうぞ。良えんやで。」
花名「え?あ、うん・・・」
バナナチョコミントを食べる。
たまて「どうですか?治りましたか?」
花名「たまちゃん・・・バナナが良いってこう言う事じゃないと思う・・・」
たまて「何と。」
花名(後これ不味い・・・)
榎並先生「うわ。もうこれ見付けたのか。」
優輔「榎並先生。」
榎並先生「凄いな。お前らアリか?」
栄依子「アリって・・・」
美鈴「私はバイオリン弾いてます。」
優輔・貴之「アリとキリギリスか。」
榎並先生「何見てんだよ。」
栄依子「先生は何買うのかな~って。」
たまて「大人だからラムレーズンとかですか?」
侑李「何買うの〜先生?」
榎並先生「増えたよ・・・何でも良いだろ別に。」
バナナチョコミントを買った。
栄依子「!」
たまて「!」
侑李「!」
花名「!」
美鈴「!」
優輔「!」
貴之「!」
冠「ぺろ。」
榎並先生「さっさと食って帰れよ?」
7人「は〜い。」
たまて「バナナチョコミントハワイアンを買って行きましたね。」
栄依子「先生も足つってるのかしらね・・・」
侑李「それは無いでしょ流石に。花名、足は治った?」
花名「あ・・・うん。もう大丈夫。」
たまて「それは早速バナナ効果が~!それでは午後のスポーツテスト張り切ってやりましょ~!」
花名「まだやるの!?」
優輔「待て待てたま。さっき先生が食って帰れよって言われただろ?」
たまて「あれ?」
その後全員着替えた。
下駄箱。
花名「も~。たまちゃんの嘘付き~。」
たまて「あはは。午前で終了でしたね〜。」
花名「たまちゃんったら、酷いな〜。」
美鈴「何で笑顔で言ってるの?」
そこに遅れた冠が来た。
栄依子「かむ。遅かったじゃない。」
冠「お待たせ。」
たまて「はっ!かむちゃん生足じゃないですか!?」
何と冠が生足になってた。
冠「ん。もう帰るだけだし。」
優輔「まさかの生足・・・」
貴之「おいおい・・・」
たまて「良いですね生足!新鮮で!」
美鈴「生足の冠ちゃん、良いね!」
栄依子「何でそんなテンション上がってるの・・・?」
たまて「え!分かりませんか!?普段タイツの子が生足になってる!そのギャップが良いんですよ!」
美鈴「皆も分かるでしょ?」
栄依子「う~ん・・・ごめん分かんない。」
侑李「私も分からない。」
優輔「分からなくも無いが・・・」
貴之「分かりたくない。」
たまて「例えばですよ?私が普段から全裸で生活している裸族だと仮定しましょう!それがある日突然制服を着たら!?そのギャップに興奮しませんか!?」
栄依子「いや・・・理解から更に遠のいた。」
優輔「何で裸族なんだよ。」
貴之「普段から裸族ってアカンだろ。」
たまて「はなちゃん分かりませんか?」
しかし花名は笑顔のままだった。
たまて「あ、ダメだこの人。」
冠「たまの裸には興奮しないって話?」
たまて「そんな話でしたっけ?」
栄依子「ほら裸でも生足でも良いから帰りましょ。」
侑李「ダメでしょ。」
優輔「自転車取りに行かなきゃ。」
たまて「生足ー!」
その日の夜のアパート。花名は笑いながら晩御飯を食べてる。
志温「・・・美味しい?」
花名「んふふふ~。」
志温「おかわりいる?」
花名「んふふふ~。」
志温「学校で何か楽しい事でもあったの?良かったわね。」
花名「んふふふ~。」
志温「そう言えば明日はお弁当いるのよね?」
花名「あ・・・それなんだけど志温ちゃん。」
志温「大丈夫。お友達に誤解されないようにしとくから。」
花名「ごめんね志温ちゃん・・・」
志温「良いのよ。はなちゃんが面倒臭いのはこの1年で分かってるから。」
花名「・・・」
毒舌発言された。
翌日の昼。花名がギクシャクしながら中庭に来た。
たまて「お茶を運ぶからくり人形さんの趣がありますね~。」
冠「風流。」
優輔「筋肉痛か?」
花名「うん・・・全身筋肉痛で・・・春休みの間に体鈍ってて・・・」
栄依子「一体どれだけ自堕落な春休みを過ごしたらそんな事に・・・」
たまて「まぁまぁ。いとこさんの愛妻弁当でも食べて元気出しましょう!」
花名「だからそんなんじゃないって・・・」
弁当の蓋を開けると。
たまて・栄依子「っ!!」
ハート形のおかずにヒビが入ってた。
たまて・栄依子「は・・・破局!?」
花名「し・・・志温ちゃ~ん!」
優輔「面白いいとこさんだね。」
貴之「個性ありそうだな。」
「END」
キャスト
一之瀬花名:近藤玲奈
十倉栄依子:嶺内ともみ
百地たまて:伊藤彩沙
千石冠:長縄まりあ
億崎侑李:白石晴香
佐野優輔:塩野瑛久
浪江貴之:内田雄馬
松原美鈴:伊藤美来
京塚志温:M・A・O
榎並清瀬:沼倉愛美
一之瀬葉月:日笠陽子
大谷周:芳野由奈
小鹿野真秀:貫井柚佳
中村千奈美:木村珠莉
関根ももか:篠田みなみ
今井千尋:巽悠衣子
医師:深川和征
教員:島袋美由利
次回「なみだのぽろぽろ」