コードギアスーシャーリーのギアスー   作:レイガース

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「ルル、大好きだよ……」
「シャーリー!」
墓にシャーリーの遺体が安置され、泣くシャーリーの母親や同級生たち。ルルーシュの目には、ロロへの憎悪と怒り、抹殺の決意が現れていた。

墓の前に誰もいなくなり、物語はゼロレクイエムの話まで進み、ルルーシュはゼロとなったスザクによって刺されて亡くなった。
それを見ていた謎の男がいた。

その男は、シャーリーの墓まで出向き、墓石をずらして、シャーリーの遺体を見る。もう人の形すら無くなっているが、男には充分だった。
「時は来た。シャーリー・フェネットよ、
新たなる生命を得て、我と契約せよ!お主の魂はまだ、この世に彷徨っている!
恋人の死や家族の苦しみを救えるのは、そなたの願い一つで変えられることができようぞ!」



始まりの復活

「ここは……?」

 

一人の少女は、真新しいベッドの中で目覚めた。

彼女の名は、シャーリー・フェネット。19歳なったばかりの大人になりかけの少女だった。

「お目覚めですか?シャーリー?」

貴族風な服装と形の整った顔立ちの男が、皿にコーヒーとケーキを持って扉から現れた。

 

誰だろう?ここは天国なのかな?

「貴女は一度死んだことは覚えていますか?貴女は記憶の混乱で分かっていないでしょうが、貴女は生きています。私の力によってね」

 

ー生きている?私は確か、ロロくんに刺されて亡くなったはずだけど、生き返ったの?どうやって?

 

シャーリーは訳が分からなくなっていた。

 

「ルルは?スザクくんは?みんなはどうしているの?会いたい!」

 

シャーリーは知りたかった。自分の死後、その間に何があったのか。

男はためらいもせずに笑った。

 

「私の自己紹介がまだでしたね。

私の名は、D.D.。デルタリス・W・ディスト。

以後、私は貴女の保護者になる存在である」

 

D.D.と名乗る男は、シャーリーに不気味に微笑んだ。

シャーリーはテレビを見ていた。ルルーシュがゼロに刺されて亡くなった映像が流れている。反乱軍であるコーネリアや元教師であるヴィレッタが現れて、囚われの仲間たちを救い出している。ルルーシュはこんなことをする人間ではない。まるで仕掛けられていた流れのように感じる。

「C.C.め、どこかで見ているか。私と同じ存在でありながら、人としての心を取り戻したか。契約した男はそれほどの存在と見える」

D.D.はもうどこかへ姿を消したC.C.を追うことは止めていた。それは意味のない戦いを挑むようなものだからだ。今の時代、彼等に戦いを挑むのは自殺行為に等しい。せっかくシャーリーを蘇らせたのに、裏切られて契約破棄されたら自分の計画を遂行したのに水の泡だ。

D.2.はシャーリーを見て、まだ全てが始まったわけでもなく、本当の契約はここから始まることを予期していた。

シャーリーは映像を見たり、この2年間で起こった事実などを記した本を読んで、泣いていた。こんなことが起こっていて、ルルーシュが自分に嘘をつきながら、生活していたこと。ブラックリベリオン後は、ルルーシュはロロなどのたくさんの人間に監視されていたこと。記憶を全て取り戻したことで、死期を早めた自分にとって、なぜ生き返ったのか、少し落ち着いてから、考え始めた。シャーリーはD.D.のところに近寄っていく。

 

「あなたがなぜ私を生き返らせたのか、教えてくれませんか?私はあなたに背いたら、死ぬのですか?」

D.D.はコーヒーを一口飲み、ようやく生き返ったことに納得したシャーリーに安堵した。無理もないのだ。ここまでしないと、裏切られることもある。

 

「分かりました。まずは、私の手を握ってください。まずはここからです」

シャーリーは言われた通り、D.D.の手を握る。すると、視界に見たこともない、異空間が現れた。

 

「ここは契約の世界。かつて、貴女の恋人となるはずだった少年、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが私と同類の女によって、ギアスという名の力を得て、ゼロとなって世界を敵に回した」

 

シャーリーは言われたことを頭の中で復習して、本当に知りたかったことをようやく知った。

 

「私も契約すれば、ルルを死から救えるの?私はどうすればいいの?」

 

「貴女は素晴らしい女性だ。ルルーシュくんを助けたいですか?」

ー助けたい。でも、この力でルルを救えるの?ー

 

「これは契約です。契約する代わりに、力をあげる代わりに私の願いを一つだけ叶えてもらいます。契約すれば、貴女は人の世に生きながら人とは違う理で生きることになります。

異なる摂理、異なる時間、異なる命。王の力は貴女を孤独にします。その覚悟はありますか?」

 

「もし、ルルやみんなの命を救えるなら、結びます。その契約を!」

 

D.D.は手を差し伸べる。シャーリーはその手を掴む。

 

「貴女はこれより、過去の毒ガス事件の日に戻る。私は貴女の部屋で待っています。続きはそこでお話ししましょう」

 

シャーリーは目覚める。そこは自分の家のベッドだった。

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