フランスでは、魔女狩りと云う大量虐殺があった。もちろん、日本も例外ではない。明治維新になる際に、各藩がまとまることをできずにいたため、武士が蜂起し、たくさんの血が流れた。アメリカの南北戦争や黒人差別もまた大量虐殺の行為に変わりはない。
ユーフェミアの行政特区は、ブリタニア人にとっては嫌悪だが、日本人の心をまとめ始めていた。黒の騎士団内でも分裂が起き、崩壊の危機に迫っていた。コーネリアは反対していたが、第二皇子シュナイゼルが賛成しているだけあって、コーネリアは反対できなくなっていた。
シャーリーはエデンとして、ゼロより先に出迎えられていた。エデンはゼロと違い、皇女キャサリンの騎士として迎えられたため、総督の配下ダールトンも含め、彼等は好感な印象をシャーリーに与えた。
「エデン様には、私より離れた席で座るようにキャサリン様から言付けがありました。もちろん護衛は両端に付けますが…」
『分かっています。それと、ゼロが来ても、騒ぎを大きくしないように。彼を侮ってはいけません!』
承知しております、とダールトンは笑みを浮かべる。
「では、こちらへ。席へご案内します」
ダールトンに案内され、少し離れた席にエデンは座る。両端にはグラストンナイツの護衛が付き、待遇の良さが分かる。ユーフェミアとの握手もあり、ゼロのルルーシュが来るまでの間、シャーリーは心地良い環境を味わっていた。
その時、空から大きな音がする。ゼロの登場で、特区内はおろか、中継で見ていた各国の高官たちもざわめきを隠せなかった。
「ようこそ、ゼロ!行政特区日本へ」
『第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニア、折り入って二人でお話したい!』
ユーフェミアだけではない。ダールトンや他の高官たちも驚いている。ユーフェミアはダールトンの話を聞かず、護衛も付けず、ゼロと奥へ行ってしまう。
『私も少しの間、離れます。護衛はいいので、ゼロを見張ってください』
シャーリーは急ぎナイトメアまで向かう。大量虐殺が始まる前に、エデンの騎士団と合流しなければならない。シャーリーはナイトメアのアヴリエル・フェザーに乗り、気付かれぬように別ルートから特区を抜ける。特区からは、銃声の音が鳴る。始まったのだ。行政特区の大量虐殺の悲劇が。
黒の騎士団が近くに待機していることをセンサーで察知する。一人では時間かかるので、そのままエデンの騎士団と合流を果たした。ガウェインも行政特区を抜け出し、黒の騎士団も動き出した。エデンの騎士団はシャーリーを除き、黒の騎士団と交戦を開始した。シャーリーはルルーシュを捜しに、一人で駆ける。
その中、日本人を虐殺しているナイトメアを発見。シャーリーはアヴリエルを動かし、剣を抜いて、そのナイトメアを破壊する。空にはガウェインが見え、シャーリーはガウェインを追う。
ガウェインは何かを見つけたのか、ナイトメアを見つけ、破壊していく。破壊されたナイトメアの中からは、あのユーフェミアが出てくるではないか。ガウェインからゼロが降りて来た。シャーリーは降り、D.D.から受け取った強硬シールドを持ってゼロの前に立ち塞がる。その際に、シャーリーはユーフェミアの腹を殴り、気絶させた。
『ゼロ、あなたにユーフェミアを殺させない。このシールドはガウェインのキャノン砲も防ぐ。デルタ、今です!』
C.C.しか乗ってないガウェインに、D.D.の巨大ナイトメア、アーロン・デルタが現れる。シャーリーはシールドの力を発揮させ、周りに電磁バリアを張る。ユーフェミアをアヴリエルの武器格納部に押し込み、ゼロから逃げる。ゼロは怒りを露わにしていたが、ガウェインに乗るC.C.が隙を見てルルーシュを回収し、アヴリエルを追うことになった。
シャーリーは誰も近寄らない場所まで行き、ユーフェミアのギアスを自分の持つギアスキャンセルの力を使う。目を覚ましたユーフェミアに、記憶改ざんのギアスを今度は使い、虐殺の罪を消す。行政特区はもうお終いだ。ユーフェミアの服や手持ちの品を抜き取り、墓を作った。予備に持っていた服を着せ、あたかも死んだように見せかけるためだ。もう一度、格納部にユフィを押し込み、急ぎキャサリンにユフィを渡すため、その場から離れる。
C.C.を見失ったD.D.は、エデンの騎士団に戦場を任せ、シャーリーを探した。ランスロットがもうスピードで飛んでいったのを見て、危機感を覚えたD.D.は、ランスロットの後を追う。
キャサリンはシャーリーから預かったユフィを、電気ショックと医療技術で仮死状態に落とし、完全に死んだと思わせることにした。
「ごめんなさいね、ユフィ。でも、こうしないと、私の目的が叶わないのよ。知ってる?ルルーシュを初恋したのは、ナナリーやあなただけじゃないってこと」
クスクス、とキャサリンは笑う。
「しばらくは仮死になってなさい。ルルーシュとスザクの憎み合う姿が目に浮かぶわ」
キャサリンは別の部屋へと移動していった。ネットには、ユーフェミアの死を流し、コーネリアの失態を晒し、スザクにはユーフェミアの死を見せて、ゼロを憎ませた。歴史はこれで変わらない。例え、ゼロがユフィを銃で撃たなくとも、誰かに殺されたと思わせる。ギアスの暴走でユフィを虐殺皇女にしたルルーシュの罪は消えない。
「始まりなさい」
キャサリンの声が低音に変わり、
『呪われたマリアンヌの子どもたちよ、お前たちの苦しみは私より少ない。死よりも過酷な現実をたっぷりと味わいなさいね』
クスクス、とまた笑みをするキャサリンだった。
ゼロのルルーシュはユーフェミアの死を使い、総督コーネリアを次に標的に変えた。母マリアンヌの死の真相を確かめるために。