インフィニット・ストラトス ~全てを調和せし夏の軌跡~ 作:緋蓮
緋蓮サイド in
SHRと最初の授業が終わり、休み時間に入ったが俺は朝のときよりも疲れていた。授業に関しては束さんに教えてもらったから大丈夫だけど、いつまでたっても女子生徒からのなれない視線や感情が向けられていたのには参った。別に小中学校でも男はいただろうにやはりIS学園に男がいるのが珍しいのか休み時間になってからは2・3年生の人まで集まっているので廊下は女子生徒で埋め尽くされていてその分視線なども増えていた。
(はぁ…いくら男性操縦者が珍しいからってこれじゃあ動物園のパンダと同じだな。敵意とかは戦場でなれたけどこういうのはなれないな。これが続くとなると気が滅入る)
そう今後の学園生活について考えてから次の授業の準備と確認のための予習を始めたところで
「ちょっといいか?」
1人の女子生徒が話しかけてきた。その女子生徒はポニーテールに髪をまとめている大和撫子と呼べるような見た目をしていた。最初はわからなかったがよく見るとそいつは束さんの妹で昔俺に剣道が元姉よりも下手だからという理由で暴力を振るってきた糞モップだった。
「なんかようか?」
「ちょっと話をしたいから一緒にきてもらってもいいか?」
「断る。別に話をするならここでもできる。それに次の授業の予習もしたいからな。初対面のお前についていく理由もないしな」
俺が糞モップに向かってそう言うと怒ったような顔をして大声で怒鳴ってきた。
「初対面だと!?どういうことだ!!」
「どうもこうも俺はお前のことは知らないからそういったまでだ」
「なんだと!?私はお前の幼なじみの篠ノ之箒だ!私のことを忘れたのか一夏!?」
「お前が俺の幼なじみだと?バカなことを言うな。俺にお前のような知り合いはいない。それと俺の名前は一夏ではなく緋蓮・E・飛鳥だ」
そこまでいうとちょうどチャイムがなった。
「くっ、またくるからな!」
「二度とくるな」
糞モップはそう言うと席に戻っていった。結局予習もできずに二限目が始まった。
──────────
二限目が終わり、休み時間になり次こそはと予習を始めようとすると
「ちょっとよろしくて?」
またもや声をかけられたので振り向いてみるてそこには金髪をロールにしてこちらに敵意などの負の感情を向けている女子生徒がいた。
「イギリス代表候補生のセシリア・オルコットか。なんかようか?」
「まあ!なんですの、そのお返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるんではないのかしら?」
話しかけてきたオルコットは女尊男卑に染まった典型的な女だったようで俺を見下しながらそう言ってきた。
「別に代表ならまだしも代表候補生はいくらでもいるからそんなに威張れることでもないだろ」
「なんですって!?ふっふん、まぁいいでしょう。あなたISについては初心者なんでしょ?私が教えて差し上げましょうか?」
「断る。ISの知識に関しては専門の人に教えてもらっているし予習や復習もしているから大丈夫だ」
「なっ!私の誘いを断るということですの!!」
さっきから男だからって見下してきて鬱陶しいな。やっぱりこの学園はこういうのばっかなんだろうか。
「そう言っているだろ。それと自己紹介でもいったが俺は相手を知りもしないで女尊男卑とかいうくだらない理由で差別するやつは嫌いだからどっかいってくれないか?」
「あ、あなたね!」
オルコットが何か言おうとするがちょうどチャイムがなった。また予習できなかったか。
「またきますわ!」
「二度と来るな」
糞モップと同じようなことをいってオルコットは席に戻っていった。…束さん、俺、まだ初日なのにもう帰りたくなってきました。
──────────
今回の授業は元姉が担当するようだ。早く終わってくれないかなと考えていると、元姉がなにかを思い出したように話し出した。
「そういえば授業の前にクラス代表を決めないといけないな」
「織斑先生、クラス代表ってなにをするんですか?」
元姉の言葉に生徒の1人が質問をした。
「クラス代表は文字通りクラスの代表だ。後日行われるクラス代表戦に出場したり、先生達の雑務を手伝ったりするのが主な仕事だ。誰かやるものはいるか?推薦でも構わないし、自薦でも構わんぞ」
(まじかよ。束さんの研究のためのデータ取りでいそがしいからやりたくないな。っておい、待て。そんな言い方したら)
俺はそんなことを考えていたが、最後の台詞でいやな予感がしたので事前に阻止しようとしたが
「はい!飛鳥君がいいと思います!」
「私もそう思いまーす!」
「私も!!」
間に合わずにクラスの人たちに推薦されてしまった。
「織斑先生俺は辞t「待ってください!納得いきませんわ!」……」
俺はやりたくないから辞退しようとしたらオルコットによって遮られてしまった。そしてそのままオルコットはまくしたてるように話し出した。
「男子がクラス代表なんていい恥さらしですわ!!このわたくしにそんな屈辱を1年間味わえとでもおっしゃるのですか!?私はそんなことのために日本に来たわけではありません!実力的に代表にふさわしいのはこの私、セシリア・オルコットですわ!それを珍しいからと島国の猿に任せるなど言語道断!第一後進的な島国で暮らすこと自体がわたくしには苦痛で!」
「そこら辺にしとけよ」
オルコットの話は聞くにたえなかったので遮るようにして話すのを中断させたが今度は俺に対して噛み付くように怒鳴ってきた。
「黙りなさい!そもそもあなたみたいな男がlSを動かすこと自体が…ッ!?」
止めようとしても聞かなさそうだったから俺は持っていた銃を天井に向けて撃った。オルコットはその音に驚いて静かになった。
「これはただの空砲だ。驚かせてすまない。」
俺はクラスの人たちに謝ったあとで改めてオルコットに向き直る。
「オルコット、女尊男卑主義者のお前がそう言うのはなんとなく想像はしていたが、それなら何故お前は自薦しなかった?」
「それは…」
「それにlSの開発者もそこにいる世界最強のブリュンヒルデも共に日本人。これのどこが後進的だ?それにお前は仮にも代表候補生だ。お前の言葉はイギリスの発言と取られるんだぞ。そうなったらどうなるか、そしてここはどこでこのクラスの大半はどこの国の人間かをよく考えて見るんだな。」
俺がそう言うとオルコットは自分の発言の意味を理解し、さらに周りからの責めるような視線を見て顔を青くした。そしたら
「けっ決闘ですわ!!」
「はぁ?」
俺に向けてそう宣言してきた。
「よくも私に恥をかかせてくれましたね!」
「全部自業自得だろうが。」
「では織斑とオルコットには代表決定戦を行ってもらう」
オルコットに言い返していると元姉はそう言いだした。
「先生、俺はそんなものやりませんよ。それと織斑ではなく飛鳥です」
「推薦させたものに拒否権はない」
「推薦されたからと言って本人の意思を無視するのは人権侵害だと思います」
「この場では教師である私が法だ、ここでは私に従ってもらう。一週間後にクラス代表権争奪戦を行う。各自準備するように」
そう言って元姉は授業を始めた。俺はそれをみて本気で学園を辞めたくなってため息をついた。