今回はシリアス風に仕上げてみました。難しい…
シリアスなんて全く書いたことないので、もし変でも生暖かい目で見てやって下さい。
一体、いつから私はここに居るのかしら。
一体、私は誰なのかしら。
一体、私は何なのかしら。
一体、私は
―
「ん…」
ゆっくりと目を開ける。朝の日差しが眩しくてたまらず開けたばかりの瞳を閉じてしまった。と、そこで気づく。
「あ、あれ?睦月、どうして…」
どうして、自分は泣いているのか。慌てて涙を拭った。
あくびにしては多すぎる。泣きたくなるほど嫌な悲しい夢を見たのだろうか。
「睦月~朝だぴょん起きてるぴょん?」
「あ、卯月ちゃん。おはようにゃしー」
「ぴょん、おはよう…って睦月っ!?何で泣いてるの!?」
尋常ではない涙の量に卯月は仰天した。睦月は「違うの!」と手を降った。
「あくび、あくびだよっ!泣いてないよっ!」
「で、でも…」
「本当だよっ!そんなことより、朝ごはん?起こしに来てくれたんだよね?ほらっ行こっ!」
「む、睦月ぃ…」
卯月が心配そうに顔を歪める。睦月は気がつかないフリをして卯月の手を引き食堂へ向かった。
―
地獄のような訓練が終わり、グッタリと自分のベッドに倒れこむ。明日は確実に筋肉痛だろう。睦月は小さく呻いた。
「これを軽々こなす皐月ちゃんって化け物なのかにゃ…」
長月も卯月もひいひい言って訓練しているというのに、皐月はさらにもう3セット追加していた。もっと強くなって司令官の役に立ちたいらしい。十分強いと思うのだけど…
それにしても、と睦月は考える。今朝の涙の件だ。
あれから考えてみたけれど、泣くくらい悲しい夢を見たとは思えない。夢とは忘れるものだが、睦月はそんな夢は見ていないと直感的に感じていた。
「夢じゃないなら…何だろう?」
軍艦時代の記憶だろうか。いや違う。その記憶なら嫌というほど見た。今さら泣くとは思えない。
やはり夢だろうか。睦月は納得いかない顔でベッドから起きあがり、窓の外を見つめる。睦月の部屋の窓からは桟橋と海が見える。カモメが何羽か飛び立って行った。
今朝目が覚める前に、どこか懐かしい声を聞いた気がする。聞いたことはないはずなのに、なぜ自分は懐かしいと思ったのだろう。
コンコン、と扉がノックされる。睦月、と皐月の声。夕食の支度が出来たらしい。睦月はカーテンを閉めて扉を開けた。
―
~食堂~
「明日、4人で出撃してくれる?」
「…いいけど、急にどうしたのさ?司令官」
「いつもはなかなか海に出してくれないくせに、どういう風の吹き回しだ?私たちがいない間にまた開発を…」
「違うよ…長月ってば目怖い…」
「うーちゃんは別にいいぴょん?深海棲艦なんてまとめて灰燼と化してくれる」
「頼もしいねぇ。…いい?睦月」
「えっ?睦月は別にいいよ?練度低いから足手まといになっちゃうかもだけど…」
「大丈夫だって。じゃあ決まりね。明日よろしく~」
―
暗い暗い海の底。
泣きたくなるほど暗く、冷たく、さみしい海の底。
どうして私はこんなに苦しい場所に居るの。
どうして私は動けないの。
どうして私はあの娘の側にいられないの。
―分かってるはずでしょう?
ええ、分かってる。私は撃沈されたのでしょう。
あのうるさい戦闘機に爆弾を落とされて。
だから私はここに居るのでしょう。この冷たい海の底にしか居場所がないから。
―なら私たちと同じになりましょう?
同じ?
―こんな暗い海の底で1人でいるのは嫌でしょう?
―一緒に行きましょう?
―私たちと同じになれば、さみしくないわ。
あら、たくさんお友達がいるのね?羨ましいわ
―私たちと同じになれば、お友達と一緒にいられるの
―だから、さあ。
―手を伸ばして。
―私たちを受け入れて。
受け入れれば、私も少しはさみしく無くなるのかしら。
唯一気になるのは、彼女たちがくすくすいやらしく笑っていることかしら。ああ、嫌だわ。その笑い声はやめて頂戴。
―さあ
―さあ
―さあ
―さあ
うるさいわね、今行くわよ…
「駄目だよ」
え?
「そっちへ行っちゃ駄目だよ」
誰?
「さみしいのは分かるけど、もう少し待ってて」
ねぇ、誰?私に声を掛けるのは。
「大丈夫」
…どうして。
「貴女の姉妹が、貴女を迎えに行くから」
どうしてそんなに優しい声なの。
どうして私は泣いているの。
どうして私は貴女の言葉を信じていたいの。
「だから、もう少しだけ、待っていて」
どうして私は貴女に囁かれるだけでこんなにも嬉しいの
ねぇ、教えてよ、司令官
私、待っているから
今回のメインヒロインはよく睦月とペアで描かれる娘です。名前は一切出ていませんが。次回出す予定です。
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ああ、勉強しなきゃいけないのに…
やーるーきーがーでーなーいーーーーーーー