Fate kaleid moon プリズマ☆サツキ 作:創作魔文書鷹剣
何も見えない。
何も聞こえない。
何も感じない。
彼女は、薄れゆく意識の中で何も出来ずに死を待っていた。脳裏に過去の記憶が流れ込み、走馬灯を形成する。親しかった友達や、思い人の事を思い出して、自分が死ぬ事を認めたく無かった。だが、現実は無情だった。どんなに死にたくなくても、刻一刻と死は近づいていた。もう駄目だと、自分がよくわかっていた。その時、見える筈も無い強い光が差し込んだ。その光に飲み込まれ、彼女は意識を失った。
(・・・あれ?)
気付けば、彼女・・・弓塚さつきは生きていた。しかも何処か知らない場所に移動していた。
(私・・・今まで何してたんだっけ・・・ッ‼︎)
不意に、激しい頭痛がおこり、意識が覚醒する。
(そうだった・・・私は・・・死ぬ所だったんだ。)
自分が誰なのか、自分は怪物になった事、自分が死ぬ筈だった事を全て思い出した。
(でも・・・何で生きて・・・)
致死確実の状態だった筈なのに、今、自分は生きている。僅かな傷さえも無かった。不気味でしょうがなかった。
(怖いよ・・・助けて・・・遠野くん)
体は何ともないが、動くだけの気力が無かった。空を見上げると、綺麗な満月が輝いていた。
〜イリヤside〜
私立穂群原学園の初等部、その校門前は学校帰りの小学生で溢れていた。その中でただ1人、高等部に向かって走り出した人影がいた。
「お兄ちゃん!」
「おっ奇遇だな。お前も今帰りか?イリヤ。」
「うん!一緒に帰ろお兄ちゃんっ」
イリヤと呼ばれた少女「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」とその兄「衛宮 士郎」は校門前で会えたので、一緒に帰ろうとしていた。士郎もそれを断る道理はない。
「いいけど・・・俺自転車だぞ?」
「大丈夫!わたし走るの得意だから!」
「よーしそれじゃ・・・家まで競争だイリヤ!」
「ああっ!ちょっとお兄ちゃん⁉︎・・・待てーッ‼︎」
「うわっマジで速い⁉︎」
小学生が自転車に追いつくというあり得ない現象が起きていた。士郎は昔からイリヤの足の速さを知ってはいたが、ここまで速いとは思っていなかった。
「50メートル走ならっ男子にもっ負けたことっないんだから・・・っ!」
「悪い悪い、ゆっくり行こう。」
「疲れたー後ろ乗せてお兄ちゃんー」
「2人乗りは違法だからだめ」
「えー・・・」
競争で疲れ果てたイリヤは足と一緒に、談笑を交えて家に帰った。
「到着ーっと。ただーいまー」
「おかえりなさいイリヤさん。シロウも一緒ですか」
家に着くと最初に出迎えるのは決まって専属メイドのセラだ。
「うん校門前で会えたから」
「なるほど。あ、そういえばイリヤさん。先程宅配便が届きましたよ。品名はDVDとか書いてありましたけど・・・」
「DVD・・・?あ!そっかもう届いたんだ!」
届け物の存在を確認し、イリヤは奥の居間に走っていった。
『愛と正義と仁義の使者!魔法少女マジカル☆ブシドームサシ見参!お前の悪行もここまでだ!』
「むぅ・・・良作画。お、イリヤおかえり。」
「あーっ!リズお姉ちゃん勝手に見てるー!」
居間では届いたDVDを、おやつを片手にのんびり鑑賞しているもう1人のメイドのリズが居た。正直、メイドとは言い難いが、この家ではいつもの事だった。働かない彼女を気にするのはセラぐらいだ。
「自分だけ先に見るなんてひどいー!」
「これのお金出したのわたし」
「そうだけどー!」
「なにかと思えば・・・」
「アニメのDVDか」
「ああ・・・すっかりイリヤさんも俗世に染まってしまって・・・奥様たちに留守を任されたというのに、これでは顔向け出来ません・・・」
「いやまぁ、個人の趣味の問題だし、そんなに気にしなくても・・」
士郎はセラを慰めるつもりで言ったのだが、士郎は女性が絡むと決まって火に油を注ぐ結果になるのだ。
「何を無責任な!義理とはいえ兄である貴方がしっかりしていないからこんなことになるんです‼︎だいたい貴方はいつも・・・」
ここぞとばかりに怒りを爆発させて士郎を説教し始めた。
〜さつき side〜
「う〜寒い〜。学校の制服でこの寒さはきついよ〜」
冬の寒さに震えながらも、さつきは町を歩いていた。結局あの後眠ってしまい、目が覚めた時には夕方だった。本当はすぐにでも町を調べたかったが、怪物・・・否、「死徒」になってからは陽の光に弱く、結局調べるのは夜になってからだった。
「まだここが「冬木市」だってことしかわからないし、早く三咲町に帰りたいよう・・・何あれ?花火?」
上空で何かが何度も光っている。花火だと思われたそれは、乙女の空戦であるなど誰がわかるのだろうか?
「だあーーッ!!!何で攻撃してくんのよコイツは!共同任務だってこと忘れてんじゃないの⁉︎」
『まったく困ったちゃんですねー。結構な本気ですよアレ」
「ホーーッホッホッホ‼︎こんな任務私1人でどうとでもなりますわ!貴方さえいなくなれば全て丸く収まるんですのよ!」
『マスターは人でなしと評します』
「黙りなさいサファイア!」
町の上空で魔術による空戦を始めた2人の人影は周りからの目など気にせずに死闘を繰り広げている。しかも魔術を隠すそぶりもなく。「魔術は秘匿されるべき」という魔術社会の基本を完全に忘れている。
「私の輝かしい未来のために、ここで散りなさい。遠坂凛‼︎」
「だーッ‼︎ルビー!障壁張って障壁!」
『常に張ってありますよー。でも、ここまで強力な魔力砲だと、ちょっと相殺しきれませんねー。まぁ
「いや治るとかそういう事じゃなく、痛い。今とても痛い。」
「まったく害虫のようにしぶとい女ですわね。とっとと消えてもらえませんこと?」
「そう・・・あんたの気持ちはよーくわかったわ。そっちがその気なら・・・この場で引導を渡してあげるわ‼︎」
「クラスカードを抜きましたわね!ならばこちらも手加減はしませんわよ‼︎クラスカード『ランサー』‼︎」
「クラスカード『アーチャー』‼︎』
シーーーン
「あれ・・・?」
「ちょっとルビー?インクルードよ!何で反応しないのよ⁉︎」
「どうしましたのサファイア⁉︎」
彼女らの動揺も当然である。先程までこき使っていた道具がまるで動かなくなったのだから。
『やれやれですねー。もうお2人には付き合いきれません。大師父が私達をお2人に貸し与えたのはケンカに使わせるためでなく、お2人が協力して師が下した任務を果たすためだった筈です。だというのにこの魔法の力を私闘に使おうだなんて、本末転倒もいいとこですねー。』
「ペラペラと正論を並べんじゃないわよ‼︎」
『珍しく姉さんの言う通りです。大師父のご命令でルヴィア様がマスターとなってからまだ数日ですが、任務を無視したその傍若無人な振る舞い。恐れながらルヴィア様はマスターに相応しい方ではないと判断します。』
『ですので、誠に勝手ながら、しばらくの間お暇をいただきます!』
「待てやコラァ‼︎ステッキの分際で主人に逆らう気⁉︎」
『もっと私達に相応しいマスターを探してきますよー。あ、それと凛さん。ルヴィアさん。もう転身も解いておきましたので、早く何とかしないとそのまま落下しますよ。』
「だぁぁぁーッ落ちるーッ⁉︎」
「おのれ許しませんよサファイアーッ!」
(何だろう?空から何か降ってきてるような・・・?一応見に行ってみるべきかな?)
とりあえず、空から降ってきた何かを確認しに行くさつきだったが、この数日後にはそれを後悔する事になる。
主役なのにさっちんが空気だ・・・でもカード回収ではちゃんと主役やるから大丈夫か。あと台詞が原作そのままなのはマジ申し訳。
もし今後、私が何か作品を書くとしたら、読みたいのは?(詳細は活動報告に記載)
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遠野志貴×サイコホモ弓塚さつき
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○○の主役は我々だ! in FGO
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○○の主役は我々だ! in ドルフロ
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ペルソナシリーズ オリジナル作品
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弓塚さつき、異世界転生で最強になる