Fate kaleid moon プリズマ☆サツキ   作:創作魔文書鷹剣

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彼女に幸あれ。少しぐらい平和であっても、誰も何も言わないさ。


ep24少しばかりの平和

〜さつきside〜

 

あの会話が頭から離れない。今自分は知らない町にいるだけではなく、世界すら飛び越えたのだ。耐えられない・・・もしこの世界に、「彼」がいなかったら?いや、もう二度と自分が知っている「彼」に会えない可能性すらあるのだ。

 

「さつきさん・・・大丈夫ですか?」

 

「うん、大丈夫・・・」

 

本当は辛いのに、さつきはそれを飲み込んで答えた。どことなく遠野志貴に似ているからか、美遊の顔を見ると懐かしいような気持ちになる。

 

(遠野くん・・・ちょっと女の子みたいな顔してたからなぁ、もしかして本当は女の子だったりして・・・いや流石にそれはないか)

 

「・・・?『遠野くん』って誰ですか?」

 

「・・・ふぇ⁉︎もしかして今の聞こえてた⁉︎」

 

『それはもう、バッチリと。』

 

(最悪だよぉ・・・しかもサファイアにも聞かれてるってぇ・・・)

 

結局その後、さつきは美遊とサファイアにたっぷりと尋問されて、顔は今までにないくらいに真っ赤だったそうな。

 

〜イリヤside〜

 

「そういえば・・・美遊もさつきさんも何かと謎だらけだよねー。さつきさんに関しては、急に現れて成り行きで協力してくれた不思議な人だし・・・」

 

『吸血鬼ってことはわかりましたが・・・とてもそうには見えませんねー。ちょっと天然ですし。』

 

「天然だったら吸血鬼じゃないんだ・・・」

 

一方で、イリヤ達は極めて平和だった。例えさつきが吸血鬼だろうと、イリヤは変わらない。周りにいる人間が甘かったという点では、さつきは充分に幸運だと言える。吸血鬼だという時点で通報は当たり前なのだ。

 

『じゃあいっそのことさつきさん本人に喋ってもらいますかー、都合よくこんな所に自白剤もありますし。』

 

「急に都合がよくなるのは何なの・・・?」

 

さつきの知らないところで、恐怖の計画が始まっていた。

 

〜ルヴィア邸にて〜

 

「こんにちはー。」

 

「あ、いらっしゃいイリヤちゃん。」

 

『ルビーちゃんもいますよー。』

 

昼下がりの午後、イリヤ達が唐突に尋ねてきた。

 

「あれ、急にどうしたのよ?」

 

『おぉー、オルタさん。ちょっとお話が・・・』

 

オルタの出現をチャンスと思い、こっそり話し合いをする。もちろんさつきに自白剤を飲ませるためだ。

 

『・・・というわけで、この自白剤をさつきさんに飲ませて乙女の秘密を洗いざらい暴露させたいので、協力してくれませんか?』

 

「あれの秘密が知りたいなんて、アンタも変わってるわねー。ま、協力ぐらいならしてあげるけど。」

 

ルビーのあまりのアレっぷりに辟易しながらも、協力するあたりやはりオルタは潜在的にSなのかもしれない。もっとも、もっぱら無害なのだが。

 

「さつきさんって・・・ええと・・・その・・・好きな人とかいるんですか?」

 

「ブフゥ⁉︎イ、イリヤちゃん急にどうしたの⁉︎い、いや別にいるから反応した訳じゃなくて・・・」

 

適当な会話でさつきの注意を手元の紅茶から逸らす目的の発言だったが、予想以上の反応に周りは「あっ、いるな」と確信した。飛び散った紅茶の香りとルヴィア邸の豪華な造りが無駄にいい雰囲気を出している

 

「まーったく・・・特別に紅茶は取り替えてあげるわよ。」

 

(オルタさんナイスです!)

 

オルタが紅茶を取り替えに部屋を移動する。ルビーがそれに同行して新しく出される紅茶に自白剤を混ぜる計画のようだ。紅茶を淹れるぐらいで部屋を移動したりしたら怪しまれそうだがさつきは気にもとめなかった。

 

『フンフンフーン♪この紅茶にルビーちゃん特製の自白剤を入れてー・・・自白剤入り紅茶の完成でーす!』

 

「それ、そのまんまじゃない。」

 

例え何と言われようが、ルビーは気にしない。この自白剤をさつきに飲ませて乙女の秘密を暴露させられればそれでいいのだ。

 

「ホラ、新しい紅茶淹れてあげたわよ。」

 

「あ、ありがとうオルタ。」

 

新しく淹れた紅茶を、さつきは何の迷いもなく受け取った。まさかその紅茶にルビーお手製の怪しい薬が入ってるとも知らずに。そして受け取るやいなや、口をつけた。

 

(の、飲んだーーーッ‼︎)

 

(あーあ、やっぱり飲んじゃうんだ。)

 

(作戦成功ーーッ!乙女の秘密をじっくりたっぷり暴きますよー!)

 

ところが、作戦は思わぬ所で狂っていた。

 

「・・・遠野くん?」

 

「・・・ハイ?」

 

「うわーやっぱり遠野くんだー・・・あれおかしいね、なんかちっちゃいね。まあいいや、遠野くーん。」

 

惨劇が訪れた。薬入りの紅茶を飲み干した結果、さつきは何故か目の前にいるイリヤを遠野志貴と認識してアブナイ展開に発展した。薬のせいでかなり積極的になっているが、実際はこんなことが言える程に積極的でないのはご愛嬌だ。

 

『しまったーー!間違えて自白剤じゃなくてルビーちゃんお手製の『目の前にいる人が好きな人に見える薬』を紅茶に混ぜてしまいましたー!』

 

「何よその用途がわからないものはーーーッ⁉︎」

 

「わーい遠野くーん、久しぶりに会えたねー。ねーねーギュってして欲しいなー・・・ダメ?」

 

「オルタキーック!」

 

「ああ・・・さつきさんが沈んでいく・・・」

 

オルタお得意の回し蹴りでさつきはあっさり気絶した。いくら吸血鬼といえどオルタはそれ以上の力を持つ、薬でおかしくなったさつきぐらいお手の物だ。

 

『これは・・・ちょっと寝かしときましょうか。』

 

「そうだね・・・」

 

2人と1体(?)にベッドまで運ばれて、弓塚さつきは夢を見る。




前回から二ヶ月ぐらい空いちゃいましたね、FGOばっかりやってたのが原因ですが。オリジナル回の検討も進んでますよ。

もし今後、私が何か作品を書くとしたら、読みたいのは?(詳細は活動報告に記載)

  • 遠野志貴×サイコホモ弓塚さつき
  • ○○の主役は我々だ! in FGO
  • ○○の主役は我々だ! in ドルフロ
  • ペルソナシリーズ オリジナル作品
  • 弓塚さつき、異世界転生で最強になる
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