Fate kaleid moon プリズマ☆サツキ   作:創作魔文書鷹剣

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役者は未だ揃わない。IFの存在が1人いるだけでは舞台として不十分だろう。


ep26オリジナル展開って難しいね

〜???side〜

 

「まさかこんな辺境の地に現れるとは・・・ホラ、早く行きますよ」

 

「ちょっと待って、飲み物買ってくる」

 

(迷子になる結果しか見えませんね・・・)

 

冬木町に降り立った2人、長い間探してきた相手の居場所を突き止めたものの、いかんせん道もよくわからないまま地図を頼りに進んだせいで目的地に到着したのは予定より1日遅かった。

 

「・・・よく考えたら◼️◼️◼️に地図を渡したら、私は何も出来ないのでは?」

 

時既に遅し、地図を渡した相手は飲み物を買いに行ってしまった。

 

「少し待ちますか・・・」

 

〜10分後〜

 

「帰って来ませんね・・・」

 

待てども待てども相手は帰って来ず、冬空の下で寒い思いをするだけだった。

 

〜さつきside〜

 

「ねぇ、また夜中に外出なんて・・・先輩と鉢合わせたりしないかな・・・?」

 

「大丈夫よ、私の方が強いし。何より『あの子達』を巻き込みたくないし、私たちが元の世界に帰るための方法は私たちだけで探さなきゃ。」

 

またオルタはさつきを連れて夜の冬木町を歩き回っていた。本人曰く元の世界に帰る方法を探しているらしいが、とてもその方法を見つけられるとは思えない。

 

「ん・・・?何か嫌な雰囲気の奴がいるわね。」

 

「失礼だな、俺はただ散歩してただけだ。」

 

「嘘ばっかり、ホントは私たちが目的の癖に。ホラ、アンタは下がってなさい。」

 

そう言ってオルタは臨戦態勢に入る。その目は吸血鬼にしては人間的で、ただ単純に邪魔する相手を蹴散らすことだけを考えていた。

 

「やり合う前に教えてくれない?アンタ一体誰?」

 

「俺の名前か?俺は『言峰士郎』・・・ただの代行者だ。」

 

「代行者?なら良かった、代行者なら何のためらいもなく殺せるしね‼︎」

 

オルタは5メートルほどの間合いを一瞬で詰め、相手の懐に潜り込んだ。相手が常人ならこれで勝負ありだが、生憎と今やり合っている相手は(ただの幻想ではあるが)代行者だ。こんな簡単に倒せる相手じゃない。即座に反応して間合いを取り、黒鍵を3本投げた。無論オルタとてただの吸血鬼ではない、黒鍵を叩き潰して防ぐ。

 

「まったく・・・親父も姉さんもこの町の吸血鬼ぐらい退治しといてほしいな・・・」

 

(黒鍵が4本・・・どうやって倒そうかなー、先輩は善人だったから不意打ちとかで切り抜けられたけど、コイツは無機質で機械みたいだし・・・何より先輩に関してはわざと逃がしてくれたみたいだし・・・)

 

頭をフル回転させて考えるが、オルタの拙い戦闘経験では解を導き出せない。

 

「めんどくさいわねー、その黒鍵あと何本持ってるの?」

 

「たくさん持ってるぞ、コレがなきゃ吸血鬼退治なんてできないからな。」

 

「嘘つくんじゃないわよ、まだ切り札隠してるんでしょ?さっきからずっと黒鍵投げてばっかりだし。」

 

多少の会話を交えつつ、2人の戦いは続く。互いに切り札を出し渋っている(オルタに関しては自分が切り札を持っている自覚がない)ために、両者の戦いは激化する一方で終わりがこない。そんな中、完全に取り残されたさつきはただ呆然と突っ立ていることしかできなかった。

 

(早く終わらないかな・・・今日寒いし、眠くなってきたし・・・)

 

「だーーーッ!いい加減にしなさいよ!アンタその黒鍵あと何本持ってるのよ⁉︎」

 

オルタのキレ気味な叫びに相手は反応しない。急に何かを思い出したかのように動きが止まり、唐突に夜の闇に向かって走りだした。

 

「何よアイツ・・・急にどっか行っちゃって・・・」

 

「か、帰ろうよオルタ・・・何か嫌な予感がするし・・・」

 

「そうね、まぁこの町で何かが起きているのは確実みたいね・・・問題はみんなを巻き込めないから自分達でどうにかするしかないことだけど・・・」

 

予想外というしかいいようの無い出来事に、オルタは頭の中に乱立する知識をフル活用するがあまり事態の解決に役立ちそうなものは無かった。皮肉にも、彼女達こそが「奴等」の出現を現実のものにした鍵なのだが。

 

〜ルヴィア邸〜

 

ルヴィアは悩んでいた。夜更かしは美容に悪いと知ってはいるが、彼女の心は揺れていた。

 

(死徒・・・吸血鬼は本来なら討伐されるべき存在、だというのに・・・何故こんなにもサツキ達を庇いたいと思うんですの⁉︎)

 

ルヴィアも凛も、その心は未だ未熟であった。ほんの少し一緒にいたさつきに情が湧き、彼女を易々と放り出せないでいた。さつき達といた時間は短くとも、その時間は決してつまらないものではなく楽しく充実した日々であった。

 

「オーギュスト、最近のサツキの行動に心当たりがありまして?」

 

「いいえ、ルヴィア様。私も彼女・・・加えてオルタが何故深夜徘徊をしているのか、皆目見当がつきません。ただ、やはり彼女達の秘密は「遠野」なる人物が鍵かと。」

 

「確か遠野の現当主は『秋葉』なる女性でしたわね、『遠野くん』なる人物に該当しそうなのはどちらかと言えば兄の方でしょうし・・・いっそ本人に聞くのも手ですわね。」

 

ルヴィアの調べ物は、当分の間終わりそうにない。

 

〜イリヤside〜

 

「こ、この凹みは一体何なのかな・・・?」

 

『この大きい凹みとか、明らかに人間ぐらいの大きさがめり込んでますよー。一体どこのヤ○ムチャですかねー。』

 

「そ、そういうのは言わない方がいいと思うよ・・・?」

 

オルタの激戦から1夜、冬木町の路地裏に謎のクレーターが出来ていた。それをイリヤがたまたま見つけてしまったワケだが、知り合いにこのクレーターが作れそうな人が2人もいる。

 

「こ、これ作ったのってもしかして・・・さつきさんかオルタさん?」

 

『そのどっちかか、或いは両方かもしれませんねー。』

 

朝から苦労しそうだ。




いやー、やっちゃったかな?
まぁあの2人出すと宣言した手前、出さずに終われはしませんがね。

もし今後、私が何か作品を書くとしたら、読みたいのは?(詳細は活動報告に記載)

  • 遠野志貴×サイコホモ弓塚さつき
  • ○○の主役は我々だ! in FGO
  • ○○の主役は我々だ! in ドルフロ
  • ペルソナシリーズ オリジナル作品
  • 弓塚さつき、異世界転生で最強になる

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