Fate kaleid moon プリズマ☆サツキ 作:創作魔文書鷹剣
〜さつきside〜
「ん・・・・・まだこんな時間・・・?起きるの早かったかな?」
さつきは寝ぼけた目で枕元の時計を見る。時刻は午前6時、このところかつてのような夜中の激闘が嘘のように静かだ。近頃は夜の見回りも数日は行なっておらず、今のさつきのように平和ボケから睡眠時間が狂うのも無理はない。
(こんなに安心して眠れるのも、皆のおかげなんだよね・・・)
三咲町にいた頃はというと、不安と恐怖に押しつぶされてロクに休めず常に某先輩から逃げ回ってたせいで愛しの遠野くんにも会えずにいた。そして最後には危うく死にかけたが、奇跡的に助かって・・・・今に至る。これまでを振り返れば、今こうして平穏を得られたのは奇跡でしかない。しかし、こうして1時間以上も束の間の休息を噛みしめている時ほど、横槍は入れられるのだ。
「サツキ、起きてますの?大事な話があるから、早いとこ着替えてリビングまで降りてらっしゃい。」
ドアをノックする音と共にこの立派な屋敷の主、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの声がさつきの耳に入る。一応この屋敷のメイドとして住まわせてもらっている以上、主の言うことは聞かなければならない。寝起きの体をフル活用して洗顔と歯磨きと着替えを済まし、すぐにルヴィアの待つリビングへと向かった。
〜5分後〜
屋敷のリビングにはルヴィアとその執事オーギュスト、更に臨時メイドの3人ーさつき、オルタ、美遊も集まっていた。ちなみに、この世界線では某うっか凛がこの屋敷のメイドになっていない。いつかなるかもしれないが。
「単刀直入に効きますわ・・・あなた達、最近夜中に外出してるのではなくて?」
「・・・・・・・・・・はい、そうです。」
長い沈黙と葛藤の末、認めた。認めるしかなかった。相手がこの手の質問をしてきた時点で、疑惑が生まれる程に証拠があるのがわかる。だが、ルヴィアの言葉は疑問形であり確定的ではない。相手は確証を持って質問したわけではないが、さつきにはこの場を嘘でやり過ごす勇気がない。白状するしかなかった。夜中の見回りの件を洗いざらい語り、その中で起きた出来事を全て話した。
「・・・で、オルタ。あなたは何故その見回りを始めたんですの?」
「端的に言えば、『視てしまった』から・・・」
「視てしまった・・・?いったい何をみたんですの?」
「詳しくは言えないわ、何が起きても不思議じゃあないから。多分、私が誕生した理由に関係してると思う・・・これだけは言えるし、正解だと思っていいかも。」
ルヴィアの問いかけに、オルタが淡々と答える。彼女自身詳しくは言えないし解らないことも多いが、彼女は「視た」。故にこそ、手を尽くさねばならない。
「オルタさんが視たから、何かが起きる・・・サファイア、この話どう思ってる?」
『神秘の世界において、「観測する行為」は大きな意味を持ちます。観測することでイグニッションキーが回される・・・オルタ様が何かを視てしまったことで、何かが起きる可能性がある・・・』
「因果律ですね。原因があって、結果がある・・・この世界の大原則。だから、何かが起きるのは確実だとおっしゃいますか?」
美遊の質問にサファイアが答え、オーギュストが続ける。因果律が崩れたケースは人類史上に存在せず、崩れないが故に「原因」である観測はいつか「結果」となってしまうだろう。ところで、この中に1人だけ会話についてこれない人がいるのだが、読書諸君はわかるかな?
「あ、あのー・・・皆が何言ってるのか全然わからないんですけど・・・あと、微妙に話題が逸れてませんか・・・?」
この魔術的会話についていくには、さつきの知識はあまりにも不足していた。頭上にはいくつもの「?」が浮かんでおり、頭から煙が出そうなくらい頭がこんがらがっていた。魔術師故に神秘の側の知識に強いルヴィアとその従者オーギュスト、何故か魔術関係の知識を多少知っている美遊、第二魔法の使い手によって造られたサファイア、出現した瞬間に神秘の側の知識を瞬時に吸収したオルタ・・・・・強さ以外は一般人なさつきは周囲と比べて明らかに知識不足だった。
「しょうがないですわね・・・特別コースでみっちり教えてあげるから、覚悟なさい。」
「お手柔らかにお願いします・・・」
かくして、弓塚さつきは神秘の側の知識を特別コースで教わる羽目になった。死徒に生まれ変わってもロクに必要な知識を得る機会も無く、逃げ回ったり場の雰囲気に流されたりしてた事のツケが回って来ただけと言えばそれまでだが。
〜イリヤside〜
冬木市の住宅街に住む1人の少女、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは迷っていた。別に迷子になった訳ではない、ある日突然家の前に建った豪邸にいる人達について迷っているのだ。1人は弓塚さつき。例の豪邸に住みつつメイドとして働いている身だが、その正体はまさかの吸血鬼。イリヤは知らないが、彼女の人生は波乱の連続だ。17歳で死徒になり、それ以降は「聖堂教会」の代行者の中でも名うての実力者に追われ、瀕死の重傷を負うも突如並行世界に転移。今はこちらの世界でまたもや厄介事に巻き込まれている。
(さつきさん・・・やっぱりまだ色々隠してるよね。あの人、すごくいい人だから私たちが悩まないように気を使ってるのかな・・・?)
もう1人はオルタ。ある日突然弓塚さつきから分離して誕生した「弓塚さつきの別側面」弓塚さつきの死徒の要素が色濃く反映された暗黒面である。さつきはまだ死徒に成ってから日が浅いため、未だ人と死徒の狭間で揺れていた。それが分離の原因である。もっとも、そんな理由があることはイリヤの思考の埒外だが。
「オルタさんはオルタさんで夜中の見回りとかして・・・あの人も隠し事多そうなんだよねー・・・」
『ふっふっふー!話は聞きましたよー!』
「あ、自白剤はいらないからね。」
『オオゥ・・・イリヤさんもあんまりいい反応しなくなりましたねー・・・」
思考にリソースを割きすぎたのか、ルビーに対する反応が塩対応になっていた。いつもならもう少し驚いたりするものだが、生憎とイリヤにそんな余裕はない。今はギャグもウケ狙いも必要無いし、そんなことに注力する余裕があるならば少しはその思考能力を前向き未来を検討することに使うべきだ。「これから起きる出来事」と「現れる怪異」を鑑みればその方がいい。
『しっかし、普段ギャグキャラよりの萌えキャラなイリヤさんが真剣に考え事をしてる姿は、特定の層にウケそうですねー。』
「特定の層ってどこなの・・・?」
そんなことを今気にする必要はない。重要なのは、先程のイリヤの思考を続けることだ。あの2人は「転換点」であり、「起源」であり、「鍵」であり、「触媒」なのだから。恐るべき怪異は迫っている、時間がない。
さっちんは髪を下ろしたら今までかわいい系だったのが急に美人系に変わって、遠野くんをドキリとさせる隠し球的要素を持っていると勝手に思っています。いつかそんな話が書きたい・・・
もし今後、私が何か作品を書くとしたら、読みたいのは?(詳細は活動報告に記載)
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遠野志貴×サイコホモ弓塚さつき
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○○の主役は我々だ! in FGO
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○○の主役は我々だ! in ドルフロ
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ペルソナシリーズ オリジナル作品
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弓塚さつき、異世界転生で最強になる