遠月学園の美食屋   作:三日月達也

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ようやく本編です!「編入試験」どうぞ!




編入試験

 ~食戟のソーマの世界~

 

 

 

「よっ、と」

 

黒い渦を抜けた先には誰もいないどこかの広場みたいなところだった。

 

「メラ様ここは?」

 

「ここは編入試験会場近くの広場です」

 

「・・・編入・・試験・・・?」

 

初耳なんですけど

 

「あれ?・・・もしかして言ってませんでしたか?編入試験について」

 

「聞いてないですよ、そもそもなんで編入なんですか?」

 

あちゃ~、とメラが頭を抱えた。

 

「すいません、説明し忘れてました」

 

「そもそも学校については1から10までまったく聞いてないんですが」

 

「うぅー・・・・・実は零夜さんに受けていただく学校は料理学校なんです」

 

「え!?料理学校って・・」

 

「勿論ただの料理学校ではありません、この学校はなんと卒業率1%未満!食に関しては世界一の学校と言っても過言ではありません!中高一貫!!遠月茶寮料理學園、通称遠月学園なのです!!!」

 

・・・中高一貫って叫ぶことか?、と思ってしまったがそれは置いといて・・・・・・・

 

「要するに中高一貫だから入学ではなく編入。・・・てかまさか今日が編入試験日じゃないですよね・・?」

 

「・・・・・・・・テヘペロ」

 

「よしわかりました。釘パンチとポイズンライフル、またその両方のどれがいいですか」

 

「ストップ!ストップ!お願いですから技を構えないでください!てか今私の耐久一般人と同じなんですから片方くらっただけでもアウトですから!」

 

「うるせぇ!ワイの怒りはもうスーパーサイヤ人並なんや!」

 

「なんで関西弁!?もうキャラが色々崩壊してますよ!」

 

「だれのせいじゃーーーー!」

 

 

 

 

 

 

 

「後、もう一つ言っていいですが」

 

「もう今更驚きません、何ですか」

 

「後5分後に試験開始です」

 

「・・・・・会場はどこですか」

 

「え~っと・・あの建物です」

 

「そうですか」スタスタ、ガシ

 

「え、なんで腕つかんでるのですか」

 

「飛ばしますからしゃべらないように」

 

「え、ちょ「”ジェットボイス”」いぃぃぃやぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~試験会場~

 

 

 

”ジェットボイス”で飛ばしてから一分後、なんとか間に合うことが出来た。隣でメラ様ぐったりしているけど。

 

会場は広く、大きい厨房までも置いてある。ただ、俺たちしかいない。

 

「・・まさか会場の場所間違えてませんよね」

 

「そ、そんなはずは!」

 

メラ様が書類を確認していると

 

 

「お待たせ!君が編入希望の火神零夜かな?」

 

制服を着た如何にもI K E M E Nな男子が書類を片手に出てきた。

 

「えと・・はいそうです。あなたは?」

 

「僕は一色 慧!遠月学園高等部二年生で今日の編入試験の監督を任されているよ!」

 

「えぇぇ!?」

 

驚いた、てっきり大人がでてくるのかと思った・・・

 

「ちなみに一色さんは十傑と言われる内の第七席に居座る人なんですよ」

 

「十傑って?」

 

「簡単に言えば、学園内のトップ10の人たちのことです」

 

「てことは・・・学園で七位!?二年生で!?」

 

「いやいや、そんなに大したことじゃないよ。現に同じ二年生でも僕より上はいるから・・・さて」

 

一色さんは書類を見て

 

「それではまず軽く面接からやろうか」

 

あれ?他の人は?

 

「すいません、他に希望者いなかったんですか?」

 

そうすると一色さんは少し苦笑いをした。

 

「はは、実は昨日他の希望者が全員キャンセルしたんだよ」

 

「へ、?なんでですか」

 

「実は先日にも行った編入試験の監督がえりな君だったから今回の編入試験のすべての監督もえりな君だと思われてしまったみたいで・・・・」

 

「へぇー・・・・誰ですか、そのえりなって人」

 

一色さんは軽く驚いた。

 

「まさか君、薙切 えりなをしらないのかい?」

 

「いや・・全然・・・・(そもそもこの世界に初めて来たからな、ってメラ様!事前にこの世界のこと教えてくれてもよかったんじゃ・・)」ジロ

 

「・・・・・・」シュン

 

「まぁ、それは置いといて。じゃぁそこのパイプ椅子に座ってくれるかな」

 

「わかりました」

 

「あの、私はどうしましょうか」

 

あれ、メラ様は入学しないんだ。

 

「お姉さんは会場の外にある控え室でお待ちください。お飲み物やお菓子なども置いてありますのでよかったらどうぞ」

 

「ありがとうございます、それでは零夜さん、頑張ってください(やった!お菓子!)」

 

ヒラヒラと手を振ってメラ様は会場を出た。てか涼しい顔して出たつもりでしょうけどよだれ、出てましたからね。

 

「はぁ~・・・・・・」

 

「ふふ、可愛いお姉さんだったね」

 

「いや、普段は真面目なんですよ・・・・ドジっ子属性で台無しになってますが」

 

あれさえなかったらなぁ・・・トリコさんたちにもからかわれていたし

 

「では、まず・・・この学園を志望した理由は?」

 

やっぱりこの質問来ると思った。・・・・・・・・ここは正直に言おう

 

「実は編入試験自体聞いたのが今日・・・というかさっきでして」

 

「ほうほう、つまりお姉さんの推薦、ということになるかな?」

 

「・・・はい」

 

「なるほど・・・・・この學園についてはどれくらいしってるのかな?」

 

「えっと・・・世界でも有名な料理學園で卒業率が1%ということしか」

 

「うん、それは合ってるね。補足として説明するけど、この學園は徹底した競争による少数精鋭教育をモットーとしていてね、昨年、つまり僕の学年で一年生812名から二年生に進級できたのは・・・・・76名」

 

「ッ!(そんなに!?)」

 

「例年、卒業できる生徒の数は片手で数えられるぐらいが普通だね。在籍しただけでも料理人としても箔が付く上に、卒業すれば一生料理界のスターダムを歩むことができるからね。毎年入学、編入希望は多いんだ。ここまで聞いて質問はあるかな?」

 

「特にありません。十分わかりました」

 

「そうか、では零夜君。この茨の道を歩く覚悟はあるかな」

 

 

茨の道か・・・あ、そうだ

 

「すいません、やっぱり質問いいですか?」

 

「なんだい」

 

「十傑って入るとなんかいいことありますか?」

 

「・・・?十傑には學園が持っているあらゆる権限、財力の一部を使うことができるよ。権限は一席に近づくほど行使できる権限は増大していく仕組みになっているよ」

 

「つまり、一席だと自分のやりたいように料理を知り、料理することができるってことですよね」

 

「そうだね、デスクワークが多いことが欠点かな」

 

 

 

「じゃ、取り合えず十傑に入ることが目標か・・・・・・・」

 

「え?ちょ、ちょっと零夜君いいかな」

 

「それから・・・・え、なんですか」

 

「まだ編入したいかどうか聞いてないんだけど・・・・」

 

「あ、すいません。俺はこの學園に入りたいです。そして・・・・

 

      

     一席に入って俺の料理を極めます」

 

 

「・・・・君が思っているよりも遥かに厳しい茨の道だよ。それでもいいのかい?」

 

「『思い立ったが吉日ならその日以降は全て凶日』」

 

「?なんだい、それは」

 

「自分の師匠が言っていた言葉です。目標ができたならすぐに行動するべし、茨の道は覚悟の上です」

 

そう、その言葉はいつも俺の背中を押してくれる

 

「そうか、ではこれにて面接は終了だ」

 

「あれ!?質問一個だけですが・・・・・」

 

「意欲も大事な要素の一つだからね、君のその向上心は素晴らしい!歓迎するよ」

 

「あはは、ありがとうございます」

 

 

 

「では、次の試験だ」

 

「・・!」

 

「君も料理人の一人なら僕に、遠月學園に相応しい実力を持ってると皿の上で語ってくれ!」

 

次は実技試験というわけか

 

「はい!一色さんに俺の実力、お見せします!」

 

「お題は・・・そうだね、〔丼〕でいこうか。制限時間は無し!じっくり考えてくれたまえ!」

 

「(丼、か・・・・・・・・・・・・・・・・・よし、決めた!)」

 

俺は持ってきたバックから包丁を取り出した。

 

キラッ

 

メルクさんから貰ったメルク包丁が煌めく。

 

「・・・その包丁は・・?」

 

「これですか?知り合いの磨技師から貰ったんですよ」

 

「そうなんだ・・・とても綺麗だね」

 

「はい・・・・」

 

普通の包丁と形は変わらないこのメルク包丁。しかし、包丁から溢れだす輝きは見る人全てを魅了する。

 

この包丁の名は『睡蓮(スイレン)』。俺の好きな花を付けた。特徴としては包丁に付いた油や血などが取れやすいことだ。

 

「それで、もう決めたのかい?」

 

「はい、それでは一色さん、少々お待ちを!」

 

 

さぁ、料理開始だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




それでは次回もお楽しみに!

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