第二十九幕 止まらない狂気
博麗神社
紀斗side
俺たちが奴らの出入り口を見つけた後俺はゆかりんに電話をしそのことを伝えた
ゆかりんは博麗神社で一度戦力を集めると言うと博麗神社に繋がるスキマを開きひとまず俺たちはスキマに入り変身を解く
他の皆が博麗神社に入っていく中俺だけは入らずウィザードライバーを出しテレポートリングをはめる
「?お兄ちゃん入らないの?」
「ああ、俺は少し行くところがあるからな。大丈夫、少ししたら戻ってくるから」
『テレポート プリーズ』
それに気づき不思議に思ったフランが話しかけてくるが俺は少ししたら戻ると言いテレポートを使ってその場からいなくなった
「行っちゃった…、まあお兄ちゃん少ししたら戻るって言ってたしだいじょぶだよね!」
永遠亭
俺はテレポートで永遠亭に着き永琳の部屋に行く
「永琳、いるか?」
俺は永琳の部屋の襖をノックして永琳がいるか聞く
「ええ、入っていいわよ」
返事があったので俺は襖を開け部屋に入る
「紫から聞いたわ、財団Xのアジトにのりこむんですってね」
「…ああ」
「本当は行かせたくないけど、止めても無駄よね」
「悪いな、こんな自分勝手な男でよ」
「いいのよ、その自分勝手で私たちを、私たちの世界を守ろうとしてくれてるんだから」
「永琳…」
俺は永琳を強く抱きしめ永琳も俺の背中に手をまわし抱きしめあう
「絶対…絶対帰ってくるからな!」
「ええ、待ってるわ。またあんな思いはさせないでね」
「ああ、俺ももうお前の悲しい顔は見たくないからな。守ってみせる、俺を受け入れてくれたこの世界を」
俺は永琳と見つめ合ってから軽くキスをする
「じゃあ行ってくるよ。他にも行くところがあるから」
「ええ、行ってらっしゃい。私の愛しい人」
俺は名残惜しいが永琳を離し永遠亭を出て次の場所へと向かった
10分後 博麗神社
博麗神社の境内には最初にライダーの変身ツールをもらったメンバーと紫、幽香、大妖精、雛が揃っていた、
ちなみに大妖精はチルノが1人突っ走らないようのストッパーで雛はにとりが自分でデッキを開発したせいで余ったG3-Xの装着者になったからこの場にいる
「遅いわね、何やってるのよ紀斗は」
「本当に紀斗は少ししたら戻るっていったの?フラン」
「うん、確かにそう言ったよ」
「流石に1人で乗り込むほど馬鹿じゃないと思うけど」
全員まだ来ていない紀斗に少しながら不満を言う
「悪い皆待たせた。」
「紀斗、その後ろのメンバーは何?」
そこへ紀斗が戻って来たが後ろにはリグル、ミスティア、ルーミア、パルスィ、勇儀、聖、豊聡耳神子、布都、屠自古がいた
「少しでも人員は必要だと思ってな。俺と俺が放ったゼクター達が選んだメンバーだ、全員使い方は教えてあるから心配ない」
「チルノちゃん達だけに無理はさせないよ!」
「私たちも戦えるってとこ見してあげるよ!」
「助っ人なのかー」
「まったく、こんな状況でもポジティブでいけるその精神が妬ましいわ」
「まあまあ、暗くなってちゃ勝てるもんも勝てなくなっちまうよ」
「そうですよ、明るい方がいいことも多いですしね」
「ふははは、全て我にお任せあれ!」
「ま、とりあえずやれるだけやってやんよ」
「ふふふ、久しぶりに腕がなります」
「いきなり人員追加って…とんだドッキリね。まあいいわ。このスキマに入ってちょうだい」
クパア
紫は中有の道へのスキマを開き全員そこに入っていく
中有の道 出入り口の洞穴前
「ここにその出入り口があるのね」
「ああ、ホログラムか何かで入口を隠してるが」
紀斗が目の前の壁に触れようとするがその壁はそこに何も無いことの証明のように紀斗の手がすり抜ける
「見ての通りだ。多分これもメモリか何かの能力だろうな」
俺はそう言ってそのまま洞穴に入り他の皆もそれに続く
洞穴はほぼ一本道だが急に開けた場所に出る、しかしそこの景色は何も無い草原が広がっていた
「紀斗、これがあんたの言ってた景色ね」
「ああそうだ。そしてこれも多分メモリの力だな。近くにメモリを発動させてる装置があるはずだ」
「しっかしすげえ再現力だな、てっきり外に出たのかと思っちまったぜ」
紀斗達はその装置を探すが見当たらない、どうやら装置自体もこの景色に隠されているようだ
しかも結界の穴まで隠されているせいであるのはわかるがどこにあるかわからないという状況だ
「仕方ねえ、こいつを使うか」
『ETERNAL』
紀斗はエターナルのT1メモリを出しあの爆弾のようなかたちの球体を出しエターナルメモリを挿す
『ETERNAL』
瞬間その球体を持った紀斗を中心にエターナルの効果を持った膜が半円状に広がっていき半径300mくらいで周りの景色が小さめの野球場くらいはある薄暗い洞窟に変わる
「景色が変わった!?なんで!?」
「チルノちゃん、多分というかどう考えても紀斗さんの使った装置のせいだと思うんだけど」
「なるほど、わからん!」
「ええ〜」
「自信満々に言うことじゃないよね…」
景色が急に変わったことに皆が驚くがチルノだけはよく仕組みを理解していないようだ
「おい俺たちの入ってきた道の隣にその機械が埋め込まれてたぞ!」
甲の言った場所を見ると確かに紀斗の使ったのと同じ球体が絵や写真で出来たSの描かれたメモリが挿さった状態で壁に半分埋まっていた
「S、か。だがこいつは財団の奴らが言ってたメモリじゃなさそうだな」
「そうだろうな。ま、抜いといた方がいいだろ」
甲がSのメモリを抜くと俺も球体からエターナルメモリを抜く、これでまたメモリの使用は出来るようになったが景色が元に戻らないとこを見るとやはりさっきのメモリがあの景色を出していたようだ
「とりあえず鳴らしてみるか」
『SCENE』
「シーン、場面や風景の記憶みたいね。まあ今は先にあの穴のロックをこじ開ける方が先だけれど」
甲がメモリを鳴らすとシーンという音声が鳴り紫が解説をしてから虹色の膜にロックされている穴を見る
「任せろ、目には目を、キーメモリにはキーメモリをってな。だけど全員俺がこじ開けた瞬間戦闘になると思うから変身しとけ」
俺がそう言うと全員が自分の変身ツールを出し変身する準備をする
俺もロストドライバーを腰に装着し今度はT2メモリのエターナルメモリを出す
『変身(っ!)』
キィィィィン『HENSHIN』×9『カポーン』『フレイム プリーズ』『L・I・O・N ライオーン!』『チェンジ ナウ』『レ・デ・ィ フ・ィ・ス・ト・オ・ン』『KAMEN RIDE DIEND』『ETERNAL』
全員が変身を終えそれぞれの得物を手にする
大妖精は紫と一緒にスキマに入り心配そうにこちらを見ている
「それじゃいくぜ」
俺はキーメモリを出し武器のエターナルエッジのマキシマムスロットにキーメモリを挿す
『KEY MAXIMAM DRIVE』
「はあ!」
俺はエターナルエッジを膜に突き刺し横に捻る
「ロック、解除」
穴を塞いでいた膜は消え膜の目の前にいたキードーパントは驚いた動作をしていて他には何人かの白衣の研究者がいて今の部屋は小学校の教室くらいの大きさだ
「な、なんでここがばれ…。」
『VIOLENOCE MAXIMAM DRIVE』
「ぐああっ!?」
「開戦のゴングだ」
紀斗はバイオレンスのマキシマムドライブでキードーパントを殴り飛ばしエターナルエッジを構える
「俺たちに喧嘩売ったこと後悔させてやるよ!財団X!」
紀斗たちはまず最初の部屋にいた連中を全員倒すと(全員変身したのはキードーパントだったから楽勝だったが)一本だけあった広い通路を突き進んでいく
結界は紫が既に塞ぎ奴らが幻想郷に入りこむ心配は無くなった、これで防衛も気にせず思いっきり暴れられるというものだ
紀斗達が通路を進んでいくと体育館くらいの広さの壁も床も白い何もない部屋に出た、そしてそこには1人悪魔の飾りが付いた奇抜なシルクハットをかぶった1人の男が胡座をかいて座っていた
「よお、M。あの時の借り返しに来たぜ」
「ハハッ♪意外と来るのは早かったねえ、僕的にはもう少しかかると思ったんだけど」
「悪りいがてめえの予想通りになるなんてのは二度とごめんだからな」
「そうかい、そんなこと言うならまた痛い目を見してあげよう。変身」
『CRAZY』
Mはかぶっていたシルクハットを一度取り仮面ライダークレイジーに変身するとまたシルクハットをかぶる
「全員狂っちゃいなよ!クレイジーワー「今だ!」へ?」
『ACCEL MAXIMAM DRIVE』『CLOCK UP』×9『『ACCEL VENT』』
「ふっ!」
瞬間紀斗はアクセルのマキシマムドライブでカブト系ライダー達(ダークカブト幽香、ザビー聖、ガタックリグル、ドレイクミスティア、サソードルーミア、キックホッパーパルスィ、コーカサス豊聡耳神子、ヘラクス布都、ケタロス屠自古)はクロックアップでO咲夜とO文はアクセルベントでD藍はディエンド自体の加速能力で高速移動でMに接近し
「ライダースティング!」『RIDER STING』「「「ライダーキック!」」『『RIDER KICK』』「ライダーシューティング!」『RIDER SOOTING』「ライダースラッシュ!」『RIDER SRASH』「「「ライダービート!」」」『『『RIDER BEAT』』』
『CLOCK OVER』×9
まず高速移動が1番速いクロックアップを使うカブト系ライダーの9人はそれぞれの必殺技をクレイジーに放つ、クレイジーは吹っ飛んでいきこれだけでもかなりの大ダメージだがまだ終わらない
「がっあ!?」
「ふんっ!」「とりゃあ!」
吹き飛ばされたクレイジーにO咲夜とO文のスラッシュダガーによる剣撃が叩きこまれ
「たあ!」
「かっ!?」
D藍のアッパーがクレイジーを打ち上げる
「どりゃああああ!!」
「かっああああああああ!?」
トドメに紀斗が右足に集められた赤いエネルギーを飛び回し蹴りでクレイジーに叩き込む
クレイジーは壁に激突し壁はかなり陥没する、クレイジーの変身は解け元のMに戻っていた
「クレイジーの弱点はクレイジーワールドを発動する前と視認できない程のスピード、そして範囲外からの攻撃。今回は超スピードでやらせてもらったぜ、後俺は別に1人でてめえを倒すとは言ってねえからな」
「ぐふっ、ふふっなかなかに汚いね、君も充分悪の組織でやってけるよ」
「死んでも入るかよ。命までは取らねえ。俺たちは先に進むぞ」
「ふふっそう簡単には行かせないよ。出ておいでマスカレイド達」
紀斗が奥の通路に進もうとするとするとMの声を合図に奥の方からマスカレイドの大群が出てくる
「面倒だな、いいぜまとめてぶっ飛ばしてやる」
「へっ、さっき暴れられなかった分思いっきりやってやるよ!」
マスカレイド達が出てきたことで紀斗はため息を吐きながら再び戦闘態勢に入り響鬼勇儀(以下H勇儀)を筆頭に今の戦闘に参加しなかったメンバー達も戦闘態勢に
紀斗達がマスカレイド達との戦闘に入ろうとした時Mは懐から別のメモリを出し自分の右腕に挿した
『SCAPEGOAT』
その音声が鳴った瞬間マスカレイド達の何人かがいきなり吹っ飛んだ
『ぐああっ!?』
1体は刺されたように1体はエネルギー弾をくらったように8体は打撃をくらったように3体は斬られたように吹っ飛ぶ
13体それはちょうどクレイジーに与えた攻撃回数とまったく同じ数、しかも同じような攻撃によるダメージを受けている
「まさかっ!?」
紀斗はさっきまでMが倒れていた場所を見る、そして自分の目を疑った
「ハハッ♪やっぱり便利だねえ、このメモリ」
さっきまでのボロボロだった姿が嘘だったかのように無傷の状態でこちらを見て笑っているMがいたから
「てめえなんでっ!?」
「あのマスカレイド達を見る限りじゃマスカレイド達にさっきまでのあなたのダメージを肩代わりさせたと考えられるけど」
「ご名答、その通りさ妖怪の賢者さん♪このスケープゴートメモリの記憶は身代わり。自分の受けた傷を他人になすりつけることが出来る。ま、味方にしかなすりつけられないけどね」
「まさかそんなふざけた能力のメモリまで持ってるとわね」
「ま、つまりは先にこいつらを全滅させる必要があるってわけか」
「ふふふ、でもさっきのはさすがに僕でも頭にきちゃったな〜、なにせ僕の十八番を発動させる前に僕をズタボロにしちゃうんだもの。だから…君達には僕のとっておきを見せてあげるよ」
そう言うとMは懐から金色のメモリを取り出す
「僕はね、まだこの世界の全てを知らないんだよ。全てを知りその全てをメモリという形に表すことで僕はやっと一つ上のの段階へ進めるんだ。僕はまだ人間止まり、だからこそのこのメモリが僕の今の最高だ」
『EMPEROR』
「まだ僕は2本以上を1人の体で使えるメモリを作れてないからねだからこその直挿しだ!」
Mはロストドライバーから抜いたクレイジーメモリとエンペラーメモリを自分の身体に挿す
「うおおおおっ!」
Mは紫色のファングのように刺々しい身体に二つの黄色い目、さらに赤いアリエスゾディアーツのようなマントと頭には金色の豪華な冠、その中心にはさっきまでのシルクハットが乗っている、手にはクレイジーの時とは違いメモリスロットの穴がかなりの数付いている豪華な杖を持っている
クレイジーエンペラードーパントに変身した(以下CED)
「これが狂気の皇帝、クレイジーエンペラードーパントさ」
そしてMがCEDに変身した瞬間部屋全体がどす黒い色の空間、クレイジーワールドに塗り替えられ俺の変身が解ける
『!?』
「なんで変身が解けてっ!?」
「エンペラーはメモリを使う相手にならほぼ最強の能力を持っているのさ、自分より格下のメモリならそのメモリの機能を全て停止させる。そして自分が認めたメモリなら通常の倍の効果を発揮させる。それがこのエンペラーメモリの能力」
「くそ!変身ツールが何も出せねえ!」
「ふふふ、言ったろ、倍の効果を発揮できるってさ。あの時以上に君の能力を狂わせもはや君の能力は今何も機能しないのさ!」
「くっ、皆!一斉に攻撃よ!」
『はい(おおっ)(ええ)!』
「無駄無駄、無駄だよ全部」
遠距離攻撃ができる者はクレイジーエンペラードーパントに弾丸や光弾を撃ち素手や剣で戦おうとする者もいるが弾は全て弾道を狂わせられ一発も当たらない
接近戦に持ち込もうとした者は全員視力や聴力を狂わせられまったく違う方向に攻撃をしてしまう
「もう君達全員潰れなよ」
クレイジーエンペラードーパントがそう言った瞬間紀斗達全員が糸が切れたようにその場に倒れる
『!?』
「今、君達の身体の筋肉を狂わせた、もう指一本、唇一つ動かせないだろう?」
紀斗達は何も言えない、身体中の筋肉が狂わせられ口も動かせないから
紀斗は悔しくてさっきの行動を後悔した
(ちくしょう!さっき俺がMにトドメをさしておけば!あいつの命を取っていたら!こんなことには!仲間達にこんな無様な真似をさせずに済んだのに!くそっ!くそっ!くそぉぉぉぉぉ!!)
しかし現実は無情にも紀斗達を絶望させる
「このままずっと僕がクレイジーワールドを展開させてるのも疲れるし、君達の人格はその身体からおさらばしてもらおうかな。」
《!?》
クレイジーエンペラードーパントは一本のメモリを取り出す
『LABYRINTH』
「このメモリは普通なら迷路とかを作るだけのショボイメモリさ。だけどね今このメモリの能力は倍になっていてさらに」
クレイジーエンペラードーパントはガイアメモリ強化アダプタを取り出しラビリンスメモリに取り付ける
『LABYRINTH UPGRATE』
「この状態になってさらに3倍!6倍の効果だ!これでようやくあれが使えるようになる」
そしてクレイジーエンペラードーパントは持っている杖の1番上のスロットの穴にアップグレートラビリンスメモリを挿す
『LABYRINTH UPGRATE MAXIMAM DRIVE』
「いってらっしゃい、多元宇宙迷宮へ」
瞬間紀斗達全員の意識はそこで途絶えそこにはマスカレイド達とクレイジーエンペラードーパントそして意識だけが多元宇宙迷宮へと飛ばされた紀斗達の身体だけが残った
今回グレンラガンに出てきた多元宇宙迷宮を使いましたがここでグレンラガンを観ていない人の為に多元宇宙迷宮の説明をしましょう、
紀斗達が飛ばされてしまった多元宇宙迷宮とは簡単に言うならパラレルワールドです
例としてクレイジーエンペラードーパントはα世界に存在するSくん(仮)の意識を、β世界に同時に存在するSくんに無意識のうちにのっけて、
Sくんの本来の目的を忘れさせ、安寧の内に幽閉する仕組みです。このことを多元宇宙迷宮と呼びます
紀斗達はこの無限の宇宙の迷宮から抜け出せるのか!
次回を楽しみにしてください!