「さあとっとと始めようぜ、サシのバトルをよぉ!」
「いいぜ、こっちのエンジンもまだまだ温まってないからな、アクセル全開でいくぜ!」
それなりに広いOの研究室で紀斗のラディカルエッジとO、イプシロンの2振りの刀、エプシロンとユプシロンがぶつかり合い火花を散らす
「まさかこの速さについてこれるとはな!」
「イプシロンはパワーばっかでスピードを意識しなかったオーガの上位版!パワーはそのまんまでスピードを超上げたんだよ!」
2人はつばぜり合いと凄まじい勢いの剣撃のラッシュを繰り返し1度離れ距離をとると睨み合う
「おかげでスピードはゆうにファイズアクセルを超えた。てめえの腑えぐり出してやんよ!」
「やれるもんならやってみやがれ!その前に俺がお前の性根ごとたたっ斬ってやるよ!」
『『EXCEED CHARGE』』
両者は自分の得物のEnterボタンを押しフォトンブラッドの出力を上げる
2人は腰を落とし武器を構え目の前の敵の隙を伺う
「死ねぁ!」
「やなこった!」
イプシロンよりコンマ一秒速く動き出し紀斗はイプシロンが上から振り下ろしてきたエプシロンとユプシロンをラディカルエッジで防ぎ左足の回し蹴りでイプシロンの脇腹を蹴り横に吹き飛ばす
「てぇな!やってくれんじゃねえか!」
「脚技も強化されてんだ舐めんじゃねえ!」
紀斗はラディカルエッジのボタンを1・0・3と押し右脚に取り付ける
「マシンガンエッジ!」
紀斗はアクセルトライアルのマシンガンスパイクより更に速く右脚で空気を蹴りまくるするとラディカルエッジから連動して紅いドリル状のフォトンブラッドが射出される
さらに空気を蹴ったことにより生み出されるマッハを超える空気弾も合わさりフォトンブラッドの超高速弾幕と見えない空気弾の弾幕がイプシロンに先程のラディカルブラスターの速度を超える速さで襲いかかる
「いいねえ!そのくらいしてもらわなきゃ楽しくねえ!」
イプシロンはエプシロンとユプシロンを無茶苦茶に超高速で振るい真空波を生み出しながらフォトンブラッドの弾丸と空気弾を斬り裂いていく
「お返しだぁ!フォトンインパクト!」
イプシロンはエプシロンとユプシロンを連続で床に叩きつけ緑色の衝撃波が連続で床の表面を砕きながら紀斗に迫る
「んなもん当たるかよ!」ブルルン!
紀斗はラディカルエッジを脚から外し脚のマフラーを鳴らすと超高速で駆け抜け衝撃波の間をすり抜けていく
「オララララララララ!!」
「チィッ!やるじゃねえの!」
紀斗はイプシロンに高速ラッシュの蹴りを放つがその脚は赤熱し高温を放つ
その蹴りをイプシロンは双刀でその蹴りの連撃を防いだりいなしたりしていくが数発胴体に入りその数発だけでもイプシロンの装甲に焦げ目がつく
「ようやくエンジンも温まってきたぜ!燃えてこうぜぇ!」
「はっはっは!同感だ!こうでなくっちゃバトルは面白くねえ!熱いバトルは大好物だ!」
イプシロンはミッションメモリーをエプシロンとユプシロンにセットする
するとエプシロンは白刃のところが緑色のフォトンブラッドが流れるアーロンのキリバチのような鋸に、ユプシロンは上が緑色のυの形になっている刺股のような杖になる
「こっからはこっちも本気だ!あっさり終わらないでくれよ!」
「上等だ!そっちこそその台詞がフラグにならねえよう祈ってな!」
「それじゃ先ずは、ふんっ!」
「なっ!?」
イプシロンはユプシロンを自分の身体に突き刺す、するとユプシロンはイプシロンの身体に沈み込むように同化していきイプシロンの身体は緑色のフォトンブラッドが流れていたところは黒くなり白銀と黒の身体は黒だった場所が緑色になり黄色かった目は紅くなる
「仮面ライダーイプシロン レージュフォーム、俺の戦闘への欲望満たしてくれよ?」
「まさか自分の武器の片方を取り込んで強化フォームになるとはな、だが面白い!」
イプシロンはエプシロンを振り下ろし紀斗はラディカルエッジでそれを受け止め拮抗する
「そうだろう!俺の自信作だ!使用者にも負担はくるがそれを見越しても充分の」
「くっ!」
イプシロンは更に力を入れ徐々にラディカルエッジが押し込まれていく
「力が得られる!」
「ぐおっ!?」
紀斗はギリギリラディカルエッジでエプシロンの刃をそらしエプシロンはそのまま床を砕き一階までの穴が空く
「いくらスピード重視とはいえまさか力負けするとはな」
「スピードも、負けちゃねえぜ?」
「がはっ!?俺が遅い?俺がスロウリー!?冗談じゃねぇぇがっ!?」
紀斗が体制を整える前にイプシロンは紀斗の腹にボディブローをかまし顔面に膝蹴りをくらわせる
「ところがこれが現実だ!ラァ!」
「ぐあぁ!?」
イプシロンは追い打ちをかけるように紀斗に回し蹴りをくらわせ反対側の壁に激突する
「紀斗さん!」
早苗が吹き飛ばされた紀斗の方を見て叫び近寄ろうとする
「来んじゃねえ!早苗!」
「え…」
紀斗は大声で早苗が来るのを制止させる
「こいつは俺とOの1対1の漢の勝負だ、いくらお前らでもこの勝負に横槍を入れるのは許さねえ。」
紀斗はそう言うと立ち上がりこちらにゆっくり近づいてくるイプシロンを睨む
(だがあのスピードは予想外だな、こっちがディケイドでのカブトのクロックアップくらいの速さなら向こうはオリジナルのカブトのクロックアップくらいの速さってことか…。かなり厄介だが、ここで負けるわけにはいかねえからな。気合い入れていくしかないか)
「どうした黙りこくって?さっきまでの威勢はどうしたよ」
「うるせえ、どうやってお前をぶちのめそうか作戦建ててたとこだよ」
「そう、かよ!」
イプシロンは紀斗にエプシロンを斜めから振り下ろし斬り裂こうとする
「ふっ!」
「チッ、上に逃げたか」
紀斗はエプシロンが迫る瞬間上に跳びラディカルエッジのボタンを5・5・3・2と押す
その瞬間紀斗の身体は紅いフォトンブラッドに包まれ両脚のマフラーからけたたましいエンジン音と共に煙が吹き出てくる
「ラディカルクリムゾンスマッシュ!」
「必殺技か面白え!」
対してイプシロンはユプシロンの方のミッションメモリをエプシロンにセットする
するとエプシロンの刀身は巨大化し巨大な緑色の鋸と化す
「喰いつくせ!レージュストラッシュ!」
紀斗のラディカルクリムゾンスマッシュとイプシロンのレージュストラッシュがぶつかり合い紅と緑のフォトンブラッドがせめぎ合う
「うおおぉぉぉぉぉ!」
「らあぁぁぁぁぁぁ!」
拮抗する両者だったが徐々にその拮抗は崩れ片方のフォトンブラッドがもう片方のフォトンブラッドに押し流される
「ぐあぁぁ!?くっ!」
「パワーはやっぱり俺の方が上だったみてえだな、紀斗ぉ」
せめぎ合いを制したのはイプシロン、紀斗はその場に膝をつき息を荒げている
(こうなったらあれを使うしかないか…)
紀斗は立ち上がるとラディカルエッジのボタンを2・1・0・6と押す
『NITRO ENGINE START UP』
その瞬間紀斗の両肩の装甲が外れ脚と同じようなマフラーが装備され胸の装甲が開き胸の中心には紅いフォトンストリームがありファイズアクセルのようになる
ブン!ブン!ブゥゥゥゥン!
けたたましいエンジン音を鳴らしながら紀斗はイプシロンを睨む
「見せてやるよ、この姿での俺の本気の走りを」
「まだ強化を隠し持ってやがったのか、だが今度こそ叩き潰してやる!」
『EXCEED CHARGE』
イプシロンは再びレージュストラッシュを発動し紀斗を叩き潰そうとする
「死ねえ!レージュストラッシュ!」
紀斗はラディカルエッジを右脚に付けEnterボタンを押す
『NITRO TURBO LEADY GO!』
瞬間紀斗の身体が熱く赤熱し紀斗以外の全てが時が止まったように動かなくなる
だが完全に止まっているわけではないこれはカッシスワームのフリーズと同じスピードになっている状態だ
「うおおぉぉぉぉぉ!!」
紀斗は瞬間連続でレージュストラッシュを側面からラディカルクリムゾンスマッシュで砕いていき完全に粉砕する
さらにイプシロンの身体を同じように何度も何度もラディカルクリムゾンスマッシュで貫いていく
『TIME OUT ENGINE STOP』
その音声と共に紀斗は元のラディカルブラスターフォームに戻りスピードも元に戻る
「くっ!はあ、はあ」
しかしその息は荒く膝をつき辛そうにしている
「お、俺のレージュストラッシュが!?が!?ががががあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
紀斗以外の目にはレージュストラッシュとイプシロンの周りに紅いフォトンブラッドの円錐状のエネルギーが20以上現れそれがレージュストラッシュを砕いていきイプシロンの身体を貫いていったように見えた
「がっ、あぁ…」
そしてイプシロンは仰向けに倒れ変身は解除されOの姿に戻るがその姿は青白い炎をあげながら灰化が始まっている
「賭けは俺の勝ちだな、O、うちのメンバーを解放してもらうぞ」
「…うん、いいよ約束だから…ね。君たち…解放して…あげて」
Oの言葉と共にD藍達の周りからオルフェノク達は退きD藍達は他のメンバー達の元に戻る
「ねえ、紀…斗君、僕の最後のお願い…きいて…くれ…るかな?」
「…言ってみろ」
「そこの…ポテチ、食べさせて…くれない、かな?あの世じゃあ…もう…食べれ…ない、だろう…から…ね…」
紀斗は近くの机に置いてあった風の開いてないポテチを開けるとOに手渡す
Oは震える手でそれを受け取ると一枚口に入れる
パリ
「やっ…ぱ、うまいなあ、コン…ソメ…の…りと、君…楽しかった…よ、あり…が…とう…」
Oは一枚食べると紀斗にお礼を言い完全に灰となって消えた
紀斗達はそれを見届けると奥の方にいるオルフェノク達の方を向く
「お前らも俺達と戦うか?容赦はしないが」
紀斗の言葉にオルフェノク達は人間態に戻りその中の一人が前に出る
「いや…O様に自分が負けたら戦わなくていいと言われていた。自分が負けた相手ではお前達じゃ勝てないからとな。先に進め、俺達はO様の最後の指示に従うだけだ」
「…わかった」
紀斗は変身を解きふらふらと歩きながらそのままオルフェノク達の後ろのドアへと歩いていく
それに他のメンバー達も戸惑いながら紀斗と共にドアの方へと向かいI早苗が紀斗に肩を貸す
「おい、紀斗本当にこいつら信じていいのか?それに大丈夫かよふらふらだぞお前」
「こいつらの目は嘘は言ってないしそれに最後の指示を聞くのがこいつらなりのOへの忠誠なんだろうさ」
「あと俺がふらふらなのは最後にニトロラディカル使ったせいだな、あれ結構身体に負荷がくるんだ」
「ニトロ?お前機械じゃあるまいしニトロなんて積んでないだろ」
「ニトロっていうのは例えみてえなもんだ。自動車とかでニトロを燃料に使うと車体にかなり負荷がかかるがスピードはかなり出るだろ。それと同じだ、ま、こっちはフォトンブラッドを最大出力の限界も越えさせて使ったわけだがな」
「じゃあ紀斗さんの身体は今…」
「ああ、かなりきてるな。はは、参ったな、まだ幹部も1人残ってるっていうのにな」
紀斗は自嘲するように苦笑い他のメンバー達は心配そうに紀斗を見ながらその部屋を出る
そして紀斗達が出て行った瞬間オルフェノク達はOだった灰の周りで涙を流し自分達の上司が亡くなったことを嘆く
悔し涙を流し紀斗達に復讐したい者もいるが血が出るほど自分の掌を握りしめ涙を流しながらOの最後の命令を全うする
紀斗達は部屋の外にも聞こえてくるその嘆きを聞きながら次の階へと向かう
はい、今回で財団X幹部が1人亡くなりました。O、幹部の中で1番影薄かったけど結構部下達からの信用が厚い奴でした
そして次回は急遽Dr.クロさんとのコラボです!
うまく書けるかどうか不安しか残りませんが頑張って書きたいと思います!
次回もお楽しみに!