東方masquerade   作:リョウタロス

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誕生日内に更新出来たぜ、やっふう!
本当今日は免許も取得出来たしなんとか更新も出来たしで嬉しいです!
それでは長らくお待たせしました、本編です、どうぞ


第三十九幕 VS G

「おい紀斗、お前その状態じゃGや暗道とも戦えないだろ。少しは回復しろ」

「そう…だな。仕方ない、こいつを…使うか。スキルコピー【立神の特異体質】」

紀斗はレオゾディアーツの変身者、立神 吼の特異体質をコピーしアクエリアスのスイッチを取り出し押す

すると紀斗の姿は女性的なフォルムの水瓶座のホロスコープス、アクエリアスゾディアーツになりその両肩から湧き出た水が紀斗の身体を包み少しすると消えた

 

「これで傷は外部も内部も全て回復したな」

紀斗は不意打ち組のメンバーにも同じように水を纏わせ傷を癒し変身を解く

 

一同はそのまま上の階に上がると放送がかかる

 

『海堂、それからその他、今お前達の目の前にある通路を真っ直ぐ進んだ部屋に来い。その部屋に俺はいる、そして上の階への階段もこの部屋を通らなけりゃ無いぜ?他の通路はもう潰しちまったからな。それじゃ待ってるぜ』

 

Gの放送が終わると紀斗達は話し合い言っていたことが本当かどうかを紫が他の通路の先をスキマで見たが瓦礫で埋もれていて本当に潰されているようだ

一同は仕方なくGに言われた通りに真っ直ぐ進みでかい鉄製のドアの前にたどり着きドアを開けるとそこには椅子でふんぞり返っているGと大量のヤミーがいた

 

「待ってたぜえ、海堂ぉ。お前とのバトルが楽しみでこんなにヤミー量産しちまったよ」

「これ全部お前が作ったのかよ…」

「銀や紫のメダルの効果でな、俺自身やそこらの物から生み出したのさ。俺の中のメダルの効果でキメラっぽいのばっか生まれちまったがな」

 

確かにGの言う通り周りにいるヤミー達は全員昆虫、ネコ科、水棲生物、重量系、鳥、幻獣、恐竜、爬虫類、甲殻類それらの特徴を最低二つは持っているものばかりだ

 

「そういえばお前以外の研究員の姿を見ねえがどうしたんだ?」

「あ?なんだ敵の心配か?お優しいね〜、俺の部下共ならここにゃもう誰もいねえよ。全員他の支部に俺のコネで無理矢理移した。わざわざあいつらが戦いで死ぬ必要はねえからな、俺の戦力はこの俺の欲望から生まれたヤミー共だけで充分だ。」

 

Gはそう言うとその姿を真木博士のような恐竜グリードへと変える

 

「さあ、死合おうじゃねえか海堂。俺の欲望とお前らの絆、どっちが上か白黒つけるぞ!」

「上等だ、てめえとの因縁もここでけりをつけてやるよ。変身!」

 

紀斗はオーズドライバーを腰に巻き新しいメダルをオーズドライバーに入れオースキャナーで読み込む

 

『ニーズヘッグ!ファーブニル!オウリュウ!

ニ〜ズファ!オーウ!』

 

目の色は緑で頭部は口を開けた遊○王のレッドアイズのようになっていてライアのように後頭部から蛇の尾が髪のように垂れていて、両腕は銀色で爬虫類の鱗が纏われていて胴体は紫色になっている、下半身は金色のドラゴンの脚を模した脚鎧と竜の尾を装備している、オーラングサークルは1番上は口を開けた大蛇、真ん中は毒の息を吐く龍、1番下は鉱石の前に佇む竜の姿だ

紀斗はドラゴン系のコンボ、オーズ ニーズファオウコンボへと変身した

 

「新しいメダルか、食いごたえがありそうだな!」

「てめえなんぞにもう食わせるメダルはねえよ!」

 

Gはまず紀斗達に紫色の火炎弾を放つが紀斗はその火炎弾に真っ向から突っ込み顔を包みこむようになっている竜の口、ニーズヘッドが立体的に浮かび上がると巨大化しその火炎弾を

・・・

食 べ た

 

「味としては悪くねえな、中々いける」

「く…食った!?恐竜グリードの状態の俺の炎を食っただと!?」

全員がその事実に驚き硬直しているなか紀斗は軽い調子で味のほどを確かめていた

 

「ニーズヘッグって大蛇を知ってるか?ニーズヘッグは北欧神話で世界樹の根を齧り死者の腐肉を食らう大食らいの蛇、これはそいつの特徴を受け継いでいる、食えるものならなんでも食う!普通食えない物でも食らって自分の栄養にする。それがこのメダルの力だ」

「ふざけた力持ちやがったな!お前ら一斉にやっちまえ!」

『オオオオォォォォ!!』

 

周りのヤミー達が電撃や水流などの遠距離攻撃を紀斗とその後ろのメンバー達全員に向けて放つ

紀斗以外は全員対処しようとするが紀斗がそれを手で制し自分に任せろと合図する

 

「おおおおお!らあ!」

紀斗は片足を大きく上げ力強く床を踏みつけると同時に脚の脚鎧、オウリュウアーマーが光る

するとメンバー全員を取り囲むように床から黄金の鉱石の壁が現れ全ての攻撃を防ぐ

 

「な!?」

「黄竜は土の属性そして黄金を意味する。この黄金の壁はあらゆる物を通さない、ついでに」

紀斗はもう一度同じように足を踏み鳴らしオウリュウアーマーを光らせると今度はヤミー達の真下から鋭く尖った黄金の鉱石が飛び出しヤミー達を貫く

 

「ぐはぁ!?」「うがっ!?」「ぎゃぁ!?」

「殺傷力も抜群だ」

 

「くそっ!ハチャメチャなメダル作りやがったなホント!」

Gは黒の甲殻類のグリードの姿になると右腕のハサミに雷を纏わせ紀斗に攻撃するしかし

 

「その程度かよ?」

「なっ!?」

紀斗はその攻撃を両腕の銀色の鱗状の鎧ファーブニルアーマーで受け止めるがファーブニルアーマーには傷一つついていない

 

「ファーブニルは鋼の鱗を持った竜、その程度の攻撃じゃあ傷一つつかねえよ!」

「がっ!?」

 

紀斗はハサミを弾くと両腕のファーブニルアーマーからアームファングのような銀色の刃、ファーブニルスラッシャーが展開しファーブニルスラッシャーでGの硬い甲殻を斬り裂く

 

「お前ら、ここは俺に任せて先に行け」

「お前紀斗!Oの時もお前1人でやったってのにまた1人でやる気か!しかも今回は1対1じゃなくて向こうもまだかなりの数がいるんだぞ!」

「だからだ、俺の新しいメダルは多対1に特化してるうえに見境が無い。お前らまで巻き添えにしちまうわけにはいかないからな」

「だけど紀斗さん!」

「いいから行け!奴らはいつまでも待ってはくれないんだからな」

 

紀斗はヤミーやG達を囲むように金の鉱石の壁を出し向こうのドアまでの道を作る

 

「お前らは4階を頼む、ここは…俺1人でやらしてくれ」

「…死んだら三途の川に乗り込んででも殴り飛ばすからな」

「馬鹿言え、永琳残して死ねるかよ」

 

甲達は紀斗を残しドアに向かって走っていく

 

「戦え!」

「殺したいぃ!」

 

何体もの鳥系の特徴を持ったヤミーが上空に飛び甲達に襲いかかろうとする

 

「させるかよ!ポイズンブレスマシンガン!」

紀斗はファーブニルのマークを紫色に光らせると紀斗は両手の間に紫色のエネルギー球を生成しそこから小さい紫色の弾丸を連続で射出する

 

「ぎゃあ!?」「ぐおっ!?」「うげあ!?」

弾丸はヤミーに当たった瞬間ガス状になりヤミーを包む

包まれたヤミーは苦しそうにもがくがすぐに抜け出してしまう

 

「チッ、やっぱヤミーに毒は効かないか。だが、時間稼ぎには充分!」

「あんまり調子に乗るなよ海堂ぉぉぉぉ!」

 

Gはアンクの姿になると連続で火炎弾を発射し紀斗は自分を覆うように金の鉱石の壁を出しそれを防ぐ

 

(全員部屋から出たな…)

 

紀斗は甲達が部屋を出たのを確認すると新しいメダルを取り出す

 

「これでようやくこのメダルも使えるな…」

「なんだ?他にも新しいメダル持ってやがったのか」

「ああ、ただこいつは周りに味方がいちゃ巻き込んじまうからな。ようやくお披露目だ」

 

紀斗はドラゴン系メダルを取り出し新しく出したメダルを入れオースキャナーで読み込む

 

『アラシ!フブキ!ジシン!アーブ!アブ!シン!』

 

頭部は風と雷を模したアラシヘッドになり胴体は氷の結晶のショルダーアーマー、フブキアーマーを装備したフブキアームに、脚部はゴツい岩のような脚鎧、ジシンアーマーを装備したジシンレッグに背中には風神雷神の絵が描かれた巨大な扇、基本カラーは白の天災系コンボ、アブシンコンボに変身した

 

「自然の恐ろしさ見せてやるよ」

「上等、そんな現象ごと食いつくしてやる」

「ならくらいな!嵐よ!吹き荒れな!」

 

紀斗が手に巨大な扇を持つとそれを乱暴に振り回す

すると室内に黒い雨雲が現れ風が吹き荒れ始め雷がなり嵐となる

 

「天候変化、嵐」

「くっ!この程度の嵐がどうした!おら!」

 

Gは吹き荒れる嵐をうっとおしく思いながら姿をメズールに変え嵐でも問題なく撃てる水流弾とカザリの竜巻ウヴァの電撃を同時に放つ

 

「嵐暴飛龍(らんぼうひりゅう)!」

しかし紀斗は嵐扇を振るい風と水と雷の龍を作りだし相殺させさらに同じ龍を何体も生み出す

 

「くそっ!邪魔くせえな!だが紀斗!自然の力がこんな程度なら拍子抜けもいいとこだぜ?」

「安心しろよ、舞台はちょうど整ったところだ。ふん!」

 

紀斗は脚を踏みならすとジシンアーマーが茶色に輝き部屋全体が震度7のような揺れを起こしGやヤミー達はその場から動けなくなる

 

「うおおお!?」

「さらに災害には二次災害が付き物だ」パチン

 

紀斗が指を鳴らした瞬間壁から土砂が現れヤミー達を呑み込んでいく

「うわあぁぁぁぁ!?」「ぐえ!?」

「このアブシンコンボの能力の一つ起こした災害に関係した自然現象をその場で引き起こすことができる」

「くそったれな能力使いやがるなまったく!こっちの能力もくらいやがれ!」

 

Gはショッカーグリードの姿になると紀斗にエネルギー弾を放つ

「おおっと!大震災にはまだ二次災害があるぜ」

 

しかしエネルギー弾は紀斗に届くことは無かった

紀斗の足元から急に部屋の天井まで届くような巨大な津波が発生しエネルギー弾を呑み込んだからだ

 

「このビッグウェーブを止められるか!」

「クソが!」

Gは恐竜グリードの姿になると冷気を発し津波を一瞬で凍らせる

 

「この高さなら充分か」

紀斗はそう呟くと両腕を上の雷雲にかかげ冷気を放つ

すると先程まで豪雨だった雨は止み代わりに巨大な雹が猛スピードで降ってきた

 

「今度は馬鹿でかい雹かよ!めんどくせえもんばっか使いやがる!」

「降ってくるのは雹だけじゃないぜ、嵐暴飛龍!」

 

紀斗は再び嵐扇を振るい風や雷、氷の龍を放ちG達を襲わせる

龍や隕石並みのスピードで落ちてくる雹がヤミー達を襲いどんどんセルメダルへと変えていく中Gはあえてイラつき怒りを殺意に変えその欲望を貯めていた、確実に相手を倒すために

 

「もういっちょ揺れてくぜえ!」

「!?また地震か!」

 

紀斗は再び地震を起こすがその次に起きたのは先程のような土砂崩れではなく

 

「完全に埋まりな!氷土墓地!」

「雪崩だと!?」

360°全ての方角からの雪崩、場に雹という名の氷を加えたせいで地震で起こる二次災害に付け加えられた災害がG達を襲い紀斗以外を生き埋めにする

しかしいきなり雪の中から火柱が立ちそこからアンクの姿になったGが現れる

 

「いい具合に怒りが溜まったよ、今度こそぶち殺すぞガキぃ!」チャリン

 

Gは激昂しながら額にセルメダルを入れヤミーを作りだす

出てきたヤミーは恐竜の中で最も有名な恐竜、ティラノサウルスのヤミー、人間のような顔はあるがその顔はデーボモンスターの怒りの仮面のような表情をしている

 

「うううう、殺す!殺す!海堂紀斗を殺すぅぅぅぅ!」

「俺の怒りによる殺意を今の最大限まで高めて作ったヤミーだ!やっちまえティラノヤミー!」

「殺すぅぅぅぅ!」

「上等!かかってこいや!」

 

ティラノヤミーはおお振りに殴りかかってくるのを紀斗は一瞬で作った氷の盾で防ぎ前蹴りをくらわせる

すると蹴った瞬間ジシンアーマーが光り振動しティラノヤミーが壁まで吹き飛ぶ

 

「ぐ、ぅぅぅぅ」

「ジシンアーマーは何も地震起こすだけの脚鎧じゃねえんだよ。自動で震脚を起こして追加ダメージを与える効果も持ってる、それを使えば」

 

瞬間紀斗がその場から消えGとティラノヤミーは困惑する

 

「目に見えないスピードで動くことも出来る」

「ぐがあ!?」

 

気づけば紀斗はティラノヤミーの目の前にいてティラノヤミーのむき出しの腹に拳をめり込ませていた

 

「ふっ」

「ぐう!」

「なっ!」

しかしこんな状況でGはニヤリと笑いティラノヤミーは紀斗の腕を掴む、そしてその瞬間紀斗が殴った場所が爆発した

 

「ぐあっ!?」

「どうだ海堂?俺の怒りの爆発はよ」

「くっ!爆発能力か」

「その通りこのヤミーは傷つけられた部分を爆発させられるんだよ傷つけられた怒りを原動力にしてな」

 

Gは笑いながらそう言うと紀斗に火炎弾を放つ

紀斗は冷気を放ち火炎弾を無効化するが横からきたティラノヤミーに殴られ殴られた部分が爆発する

 

「ぐおお!?」

「殴った場所でも爆発可能なんだよ!そしてお前を傷つければ傷つける分だけ俺にセルメダルが溜まるお前を殺したらどれだけのメダルが溜まるだろうな!」

「はっ、そう簡単に殺されてたまるかよ」

(この爆発威力がかなりありやがる…、一発でG6のGZ弾並みの威力か)

 

紀斗はまったく応えていないような口調でGに言い返すが心の中では焦り冷や汗を流していた

仮面ライダーの必殺技級の爆発を何度でも使えるヤミーと全てのグリードの力が使えるG、いくら新しいメダルの力が強くても戦況としてはあまりよろしくない状況だ

紀斗は新しいメダルを手の中に出現させコンボチェンジする

(このコンボは多対一にはあまり向かないから数を減らしておいて正解だったな)

 

『軍艦!戦闘機!戦車!』

『グン!グン!グンセンシャ!』

 

紀斗はタジャドルの時のタカヘッドのように顔の側方に赤と鉛色の金属的な装甲が広がり両肩には軍艦の砲台、背中にはジェット機のような翼とミサイル、脚には戦車のキャタピラと砲身が付いた鉛色の兵器コンボ、グンセンシャコンボへと姿を変える

 

「仮面ライダーオーズ グンセンシャコンボ、対艦巨砲は嫌いかい?」

「今度は近代兵器か!面白え!」

「コロスゥ!」

 

Gは防御力が高い爬虫類系グリードの姿へと変化しティラノヤミーと共に突っ込んでくる

 

「ぶっ放してくぜ!」

「ガア!?」

「くっ!」

 

紀斗は両肩と両脚の砲身から砲弾を撃ちティラノヤミーはまともに顔面に砲弾をくらいGは両腕の亀の甲羅で後ろに吹き飛ばされながらも防御する

 

「ウガア!」

「うおっ!?目くらましか!」

 

ティラノヤミーは地面を殴り爆発させると辺りは爆発により巻き上げられた雪と粉塵でほぼ何も見えなくなる

 

「ウ〜〜ガア!」

「おいおいでかいな」

 

ティラノヤミーは中から機材や色々な物が出ている巨大な雪玉を紀斗に投げつけ紀斗は雪玉に照準を合わせ両肩の砲台で爆破する

 

「ガア!」

「来ると思ってたよトカゲ野郎!」

 

爆破した雪玉の上空からティラノヤミーが拳を振り上げ殴りかかってくるが予測していた紀斗は腰の辺りからミサイルを4発出現させティラノヤミーに向かって発射する

 

「ガアァ!?」

「決めるぜ!」

ミサイルが全弾命中したティラノヤミーは身体から煙を出しながら雪の上に落ちフラフラと立ち上がる

紀斗はそんな状態のティラノヤミーを見ながらオースキャナーでメダルをスキャンする

 

『スキャニングチャージ!』

 

すると両肩の砲台は神奈子の御柱並の太さのキャノンとなり背中の翼の両端と両脚の砲身も同じ物となり胸のオーラングサークルが輝くと同時に開き中からブレストキャノンよりさらにでかい砲身が出てきて全ての砲門がティラノヤミーをロックオンする

 

「せい、やあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ガ、ガアァァァァァァァァ!?」

 

全ての砲門から魔理沙のファイナルスパーク並の超ド級のレーザーが放たれティラノヤミーはその光に呑み込まれセルメダルを撒き散らしながら爆散した

 

「…Gがいない?」

 

紀斗はティラノヤミーが爆散したのを見た後砲身が元に戻ると同時に周りを見渡すがGの姿が見当たらない

 

「一体どこに…」

 

この部屋は既に紀斗のアブシンコンボによって起きた雪崩で部屋の下半分は丸ごと雪に埋まってしまっていて隠れるところなんて無いに等しい

そんな状態でいるとしたら

 

「下か…」

『ご名答!』

 

紀斗が呟いた瞬間紀斗の真下の雪の中からメズール暴走体のウナギのような頭が突き出てくる

紀斗はそれを横に飛ぶことで避け体制を立て直す

 

『ティラノヤミーはあんまメダルを稼げなかったがまあいい、充分時間は稼げたからな!』

 

その声と共に雪が持ち上がり巨大な異形となったGが姿を現す

昆虫のような鋭い牙が生えている頭、猫科の物と思われる脚、片腕は黒い甲殻を纏ったカニのような鋏、もう片方の腕はゴリラのような太い灰色の腕、胴体は重量生物系の逞しい身体に重ねがけするように茶色の爬虫類の鱗が隙間なく覆っている、ティラノサウルスのような尾が生え背中には鳥系の赤い大きな一対の翼とそれぞれメズール暴走体のウナギのような頭が付いた8本の触手が生えている

 

「雪の下のセルメダルを回収してやがったのか!」

『その通り!倒されたヤミー共のメダルはさっき回収出来なかったからな!戦っている間に溜まったメダルをティラノヤミーに時間稼ぎさせておいてその間に取り込んだのさ、こんな風にな!』

 

そう言うとGはティラノヤミーだったメダルを吸い込み吸収する、するとほぼむき出しだったゴリラのような腕が胴体と同じように茶色の鱗で覆われていく

 

『さあ、第二ラウンドといこうぜ海堂』

「望むところだ怪物野郎」

 

Gは8本の触手のウナギの口から水流を発射し口からは電撃をさらに紀斗への重力を倍以上にする

 

「うっ!おおおおぉぉぉぉ!」

紀斗は両肩の砲台から砲弾を連射し両脚のキャタピラをバースのキャタピラレッグのようにし無理矢理猛スピードでGに向かって突き進んで行く

 

『はっはっは!効かねえなぁ、その程度じゃよぉ!』

 

しかしGの身体にいくら砲弾が当たってもダメージは皆無、硬い鱗に覆われた身体には焦げ目一つついていない

 

「チッ、さすが爬虫類系の鱗、防御力は随一か」

『そんなぼーっとしてていいのかい!』

 

ダメージが皆無という事実を確認したため出来た紀斗にできてしまった一瞬の隙、Gはそれを見逃さず8本の電撃を纏った水流が紀斗に命中した

 

「効く、かあぁぁぁぁぁぁ!」

 

紀斗はキャタピラで自分を高速回転させ水流を弾き返す

そしてその身体には普通なら変身解除される程の攻撃を受けていたにも関わらず傷一つ無い

 

『そっちも中々の防御力じゃねえか、人のこと言えねえぞ?』

「兵器が硬さで生き物に負けてられるかよ。」

 

(だがこのままだとジリ貧だ、仕方ない、あれを使うか)

紀斗は再びドラゴン系メダルを取り出すと兵器系メダルと入れ替えコンボチェンジする

 

『ニーズヘッグ!ファーブニル!オウリュウ!

ニ〜ズファ!オーウ!』

『スキャニングチャージ!』

 

さらに紀斗はニーズファオウコンボにコンボチェンジした瞬間スキャニングチャージを発動する

 

ドクン

 

その心音のような音と共に紀斗の身体が変化し始める

身体全体が巨大化し姿形が本物のドラゴンの姿になっていきGと同じくらいの大きさにまで巨大化する

首から上はレッドアイズに似ているが胴体は銀色の刺々しい鱗に覆われ紫色の翼を生やしている、下半身は金色で分厚い金の鎧のような鱗が覆っている

 

「ガァァァァァァァァァ!!」

『お前、なんだその姿…。本物のドラゴンになるなんて、ありえねえだろ』

 

Gは呆然と竜へと姿を変え吼える紀斗を見て呟く

 

「グ、ゥゥゥ、ハア、ハア、自我ガあんマリもたネエな。コりゃ」

 

紀斗は必死に本能に食い尽くされそうになりながらも自我をギリギリで保ちGを睨む

 

『そんな状態で意識が残ってやがるとはな、相変わらずタフな奴だぜ』

「う、ルセえよ。こうでモしなキャてめエは倒せネエからな…」

『ははははは!面白え!面白えよ海堂!さあ、存分に殺りあおうぜ!』

「グルァァァァァァァァァ!!」

 

ニーズファオウ ドラゴンスキャニング(以下NDS)となった紀斗の拳とGのゴリラのような拳がぶつかり合う

NDSは紫の炎を吐くとGは口から電撃をさらに8本の触手がNDSの身体に巻きつく

炎と電撃は拮抗するが触手がNDSの身体を締めつけそれによってNDSの炎は電撃に徐々に押され始める

 

「グゥゥゥゥ!ガァウ!」

『なっ!?そういやなんでも食う悪食竜だったなその頭は!』

 

NDSは炎を吐くのをやめ逆に飛んできた電撃を飲み込み吸収していく

さらに身体からその電撃を発し巻きついていた触手を通じてGにダメージを与える

 

「ガァァァァァ!」

『ぐあっ!?くそったれがあ!』

NDSの脚が輝くと同時に壁から金の槍が飛び出しGの両翼を刺し貫く

 

「ガァ!ガァ!グルァァァァァァァ!!」

『おら!おら!おらぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

NDSの拳とGの拳と鋏が連続でぶつかり合い何発かは両者の身体に入る

その拳によりGの胴体の鱗は何枚か剥がれ落ちるがNDSの鋼のような鱗は傷一つつかずむしろGの拳や鋏がダメージを受けている

 

『チィ!胴体は硬すぎるな!なら他の場所を狙うだけだ!』

 

Gは両腕でNDSの両腕を掴み背中の触手がNDSの首や下半身に噛みつこうと迫る

下半身は金の鱗に覆われた部分は硬く噛みつけないが動きを抑制するために絡みつき首には4本のウナギの頭が噛みつきNDSは苦しそうな声を出す

 

「ギャアァァァァ!?」

『はっはっは!苦しそうだなあ海堂!もっと強く噛みついてやるよ!』

 

Gは苦しそうな声を出すNDSを見てさらにウナギの頭の噛みつく力を強める

 

「グ、ゥゥゥゥ、ガア!」

『ぐう!?やりやがったなてめえ!』

 

NDSは噛みついていた触手の中間にまで一瞬で首を伸ばし4本の触手全てを食いちぎり一飲みにした

GはNDSの掴んでいた両腕を離すと拳でNDSの顔面を殴る

NDSも負けじとGの顔面にアッパーをくらわせ仰け反らせてボディーブローを叩き込む

 

『がっ!?らあ!おらぁ!』

『ギャウ!?ギャッ!?グォォォ!」

 

2体の戦いは最早ただの殴り合いとかしていた、しかしそのパンチ一発がビル1つが軽く崩壊するほどの威力を有している、片方が殴る度に周りに衝撃波が飛び部屋を荒らす

そんな激しい殴り合いの中2体の異形は笑っていた、片方は虫のような頭の口を三日月のように歪めもう片方は口角を少し上げその目には獰猛な野獣のような光を宿しながらも楽しんでいるような喜色の光も浮かべている

 

『はっはっはっはっは!面白え!面白えな海堂ぉ!』

『グルァァァァァァァァァァァ!!」

 

そんな2体の身体は当然のことながらどんどんボロボロになっていく、Gの身体は傷口からセルメダルがボロボロとこぼれ落ちNDSの身体からも血のように紅いエネルギーが煙のように傷口から噴き出している

だが2体はそんな傷も痛みもどこ吹く風と狂ったように相手を殴り続け笑みを浮かべる

しかしそんな激しい殴り合いがいつまでも続くわけは無く終わりは近づいてくる

 

『ハア、ハア、ハア、ハア』

「フゥ、フゥ、フゥ、フゥ」

 

両者共に息を荒げ立っているのもフラフラの状態になっている、しかしその目に闘志は消えず今だギラギラと輝いている

 

『ハア、ハア、おい海堂、楽しかったがそろそろ終いにしようぜ。次の一発に互いの全力をかけてよお』

「グルル」

Gの言葉にNDSも了承するように頷く

 

『おおおおおおおおおおおおお!!』

『スキャニングチャージ!』

「グルァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

Gは全てのメダルの属性を己の剛腕に纏わせNDSは自身の腹の部分に埋め込まれているメダルをオースキャナーが自動でスキャンし右拳に炎を灯す

 

『かいどぉぉぉぉぉぉぉ!!』

「グオォォォォォォォォ!!」

 

ゴッ!

 

両者の拳は真っ直ぐにお互いの顔面に叩き込まれクロスカウンターのような状態になり数秒両者はそのまま固まったように動かなくなる

 

ドォン

 

先に動いたNDSは片膝をつき元の人間と同じ大きさのニーズファオウコンボの姿へと戻ってしまう

そしてGは…

 

『どうやら、俺の負けみたいだな…』

「ああ、俺の勝ちだ…」

 

Gの身体はまるで砂がこぼれ落ちるようにメダルとなり崩れていく

そしてその真下には大の字で仰向けに倒れた人間の姿のGがいた

紀斗はその近くに近づいていき変身を解く

 

「まさか、お前とこんな熱いバトルやれるとは思ってなかったぜ、海堂」

「俺もだよ、お前がこんな熱血野郎だなんて知らなかったな」

「ははは、ま、とにかく楽しかったぜ。あり…がと…な……あば…よ…」パキン

「…ああ、あばよ、G」

 

Gの身体はセルメダルとなりコアメダルも全て砕け散った

紀斗はそれを見届けると部屋の出口のあった方を向き歩きだそうとする

しかし…

 

「あれ?」

 

ばたり

 

連戦とさらに理性をほとんど失いながらの戦闘、それにより元からかなりきていた紀斗の体へのダメージはレッドゾーンを振り切り紀斗は雪の上に倒れていた

 

「おい!動け!動いてくれよ!俺の身体!まだ!まだ倒さなきゃいけない奴がいるんだよ!こんなところで倒れてるわけにゃいかないんだよ!」

 

紀斗は必死に自分の身体を叱咤し立ち上がろうとするが身体は応えてくれずまったく動かない

 

「くそ!くそ!くそ!ちく…しょう…」

そのうち紀斗は力尽きついに叫ぶことさえ出来なくなり意識を失った

 

 




ついに紀斗一回力尽きました、そして次の階にいるのはまた面倒な奴らです
そしてここで他作者様達から助っ人を要請させてもらいます、次の階の奴らをボコる為&紀斗救出の為、ご協力お願いします!

次回もお楽しみに!

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