東方masquerade   作:リョウタロス

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遅くなりました、久しぶりの恋愛系を書くのに骨が折れましたリョウタロスです。やっぱり恋愛経験0には厳しいものがありますね

それでは本編です、どうぞ!


第四十六幕 勝利の宴

財団X Z支部との戦いが終わり俺達は幻想郷に帰ってきた

 

ウォーロックを倒した後俺は下の階で怪人軍団を殲滅させた皆と合流し紫さんのスキマで外に出てビルをスキマから出したゲンライオーの遠距離系メモリによるフルバーストで跡形も無く吹き飛ばし地下への入り口も埋めた

 

それからスキマで博麗神社に帰ってきて今に至る、朝にこっちを出たが今ではもう夕方だ

 

「それじゃ、本当なら今から宴の準備…と言いたいところだけどほぼ全員ダメージや疲労がひどいから宴自体は明日の夕方からにするわよ」

 

霊夢が代表で宴の予定を言うと天音が手を上げ質問する

 

「先生質問でーす。僕ちゃん達助っ人組は宴参加したいけど明日までどうしてりゃいいのー?」

「先生はそこのワーハクタクよ、あんた達助っ人組はレミリアが紅魔館の余ってる部屋を借してくれるそうだからそこに泊まってちょうだい」

「ついでに元の世界へ戻った時、こっちの世界へ来た時の数分後に送ってあげるわ」

 

霊夢と紫さんがそう言うと助っ人に来てくれたメンバーは納得したようで手を上げる者はいなくなる

 

「他に質問とかがある奴はいないわね、なら今日は解散!明日の宴を楽しみにしてなさい!」

 

霊夢は周りを見渡しもう質問する者がいないのを確認するとパン!と勢いよく手を合わせ解散を告げた

 

「じゃあ幻憶変の私は守屋神社に泊まりませんか?色々まだ話したいこともありますし」

「いいんですか?ではお言葉に甘えて」

『一晩厄介になるぞ、こっちの早苗』

 

「仮面幻想郷の私!1度あんたとは話がしたいと思ってだんだ!」

「つーわけで今日はうちに泊まってうちの発明への意見を聞かせてくれないか?」

「ふふふ、最初に言っておくけど私の評価基準は高いよ?」

「「望むところだ(さ)!」」

 

どうやら幻憶変の早苗は守屋神社へ仮面幻想郷のにとりはにとりと甲の家に泊まるみたいだ

 

「じゃあ紅魔館へ行く人達は小生が送りますヨ」

『DIMENSION MAXIMAM DRIVE』

狂治はディメンションメモリを使い紅魔館のメンバーと男性陣だけになった助っ人メンバーを連れワープし他の面々も各々の家へ帰っていく

 

「私達も帰りましょうか」

「そうだね、紀斗がさっきからずっとお師匠様に会いたいって顔に出てるし行くとしようか」

「俺そんなに顔に出てるか?」

「「ものすごく出てます(るよ)」」

 

参ったな、帰ってきてからずっと永琳のこと考えてたからか?まあ、とにかくこれでゆっくり永琳とイチャつけるか早く帰ろう、そういえば人里で頼んだあれはもう完成しただろうか

 

『テレポート ナウ』

俺はそんなことを考えながら白い魔法使いドライバーを出し腰に装着させテレポートウィザードリングを使い鈴仙、てゐと共に永遠亭の前までワープする

 

 

永遠亭前

 

「「ただいま戻りました!」」

 

鈴仙とてゐは永遠亭の前に着いた瞬間扉を勢いよく開け元気良く帰宅の言葉を言う

その言葉に反応し周りの竹林から大量の兎達が顔を出し永遠亭の奥からドタドタという音と共に永琳と輝夜が走ってくる

 

輝夜は鈴仙の身体にどこか怪我はないか慌てながら調べてゐは部下である兎達に一斉に飛びつかれ埋れてしまい白いモコモコの何かとかしている

 

「あはははは!くすぐったいですよ姫様!」

「いいから黙って調べられなさい、部下を心配するのも上司の勤めなんだから」

 

「あー!お前ら暑いから離れろー!」

『うさーー!』

 

俺はそんな光景を見て少し頬を緩ませると永琳と目が合い永琳は笑顔になる

 

「お帰りなさい、紀斗」

 

「ただいま、永琳」

 

ああ、本当にここを護れてよかった

 

 

 

 

俺達はその後永琳と輝夜が作っておいてくれた料理を食べ今回の戦いについて話し俺が死にかけたこともばらされてしまい永琳に説教されながら治療を受けることになった

そして眠る時はたまには皆一緒に寝ようという意見が出ていない輝夜達は一緒に寝るらしいが気を使われたのかいつも通り俺と永琳は同じ布団で寝ることになり布団に入る

布団の中で抱きしめた永琳の体温はなんだか昨日よりも更に暖かく感じた気がした

 

 

翌日 PM 16:00

 

料理も用意した、荷物も持った、人里で頼んでおいたあれも無事完成していた、準備OKだな

 

「それじゃ皆行くぞ」

『テレポート プリーズ』

 

今回は前回と違ってうちから持っていく料理も大量にあるため形を崩さない為にもテレポートを使い永遠亭メンバーと荷物と共に移動する

 

博麗神社に着くとまだ人はほとんどいないがちらほら萃香や妖夢達宴の準備を手伝っている者もいる

 

「俺は準備を手伝ってくるから皆は場所取りとかを頼む」

「わかりました、場所は取ったらメールで教えますね」

 

俺は差し入れとして持ってきた分の料理を持つとその場を後にし博麗神社の台所へと向かう

 

「よお霊夢、手伝いに来たぜ」

「あ、紀斗ちょうどよかったわ。宴用の料理妖怪の山や色んな所から食材はもらえたけど料理人が足りないのよ」

「OK、任された。じゃ、人手を更に増やすかな」

『デュープ ナウ』

 

紀斗は4人の分身を出すとそれぞれ動き始め宴の準備をし始める

 

そこから1時間、準備もあらかた終え日も落ちはじめてくると外の方も騒がしくなってきた

 

「もうほとんど集まったわね!そろそろ宴を始めるわよ!」

霊夢は賽銭箱の前に立ち手を鳴らすと皆の注目を集める

「それじゃ今回の宴の乾杯の音頭は今回の異変の1番のMVPである紀斗にやってもらうわ」

「ブッ!?」

 

俺はいきなり任された役に驚き飲んでいたお茶を吹いてしまう、そういう不意打ちはいらないっていうのに…

「あんまりこういうことは得意じゃないんだがなぁ…」

指名されてしまったものはしょうがない、俺は霊夢の立っている賽銭箱の前まで酒の入った杯を持ち歩いてくと皆に注目されるなか声をあげる

 

「今回の半年以上かかった異変がようやく解決した!あの馬鹿共から幻想郷を守れたことを祝して、盛大に騒ぐぞー!!かんぱーい!!」

『かんぱーい!!』

 

俺は杯を持ち上げて叫ぶと皆同じように杯やコップを持ち上げ乾杯する

さあ、宴を楽しもう

 

 

同時刻 とある樹海

 

「ハア、ハア、おのれ…海堂 紀斗…」

 

紀斗に吹き飛ばされた暗道はこのどこかもわからない樹海で目を覚まし恨み言を呟きながらボロボロの身体を引きずって辺りを彷徨っていた

 

「ようやく見つけましたよ。と私は呼びかけます」

 

いきなり暗道は後ろから呼び止められ向くとそこには髪をツインテールにし瞳が蒼と金になっている仮面幻想郷の霊夢の妹、博麗 夢月、の裏人格が表に出ている博麗 裏月が立っていた

 

「! 貴様…なるほど並行世界の博麗の巫女の妹か、いやその口調からしてそれの裏人格だな?」

「おや、初見で私か表かわかるとは一応観察力はあるようですね。と私は意外そうに返します」

「それで、私を始末しに来たのか?わざわざこんなどこかもわからないところまで来るとはご苦労なことだな」

「ええ、なかなか上質な魔力を持っていると聞きましたから狩りに来ました。と私は舌なめずりをします」

 

『『シャバドゥビ タッチ ヘンシーン シャバドゥビ タッチ ヘンシーン』』

2人はドライバーを出現させ自分達の変身リングを取り出す

 

「グレイプニルが無いとはいえみすみす食われる気はない。変身」

「なら少しは私を楽しませてください、変身。と私は不敵に微笑みながら指輪をかざします」

 

『モルフ カモン』

『デス プリィズ』『シィ!シィ〜!シシ〜!』

 

暗道は仮面ライダーウォーロックへと裏月はハンドオーサーが付いている死神の鎌のようなフェンリルサイズを携え紫のローブのようなスーツに渦を描いた紫の宝石を身につけ十字架のような形の紫の宝石に中心が瞳のように赤く染まった仮面の裏ウィザード デススタイルへと変身した

 

「あなたと同じフェンリルの名を持つこのフェンリルサイズであなたの命をいただきます。と私は宣言します」

「言ってくれる、小娘が」

『サンド カモン』『マグマ カモン』

 

ウォーロックは自分の後方に巨大なマグマの拳と大量の砂の拳を出現させ一斉に裏ウィザードへと殴りかからせる

 

「甘いですね、大福に蜂蜜と練乳と砂糖をかけるよりも甘いです。と私はフェンリルサイズで迎撃します」

 

裏ウィザードがフェンリルサイズを振り回すと砂とマグマの拳にフェンリルサイズの刃が触れた瞬間マグマと砂の拳はかき消えた

 

「くっ!やはり魔術でも殺されるか、厄介な奴め!」

『ワイルド カモン』

 

ウォーロックは自身の姿を獣に近くさせると猛スピードで近づきラッシュを仕掛けるが紀斗との戦闘で受けたダメージが大きく昨日のようなスピードやパワーが出せないせいで裏ウィザードにも簡単にさばかれてしまう

 

「そんなボロボロの状態で肉弾戦ですか、逃げた方が懸命だと思いますがね。まあ逃がすつもりはありませんが。と私はラッシュをさばきながらため息をはきます」

「ならこれならどうだ!」

『ハウリング カモン』『カース カモン』

「アオォォォォォン!!』

 

ウォーロックはラッシュをやめ一旦後ろに下がると裏ウィザードに向かって咆哮しさらに呪術の文字が裏ウィザードのウィザードライバーへと迫る

 

「くっ!邪魔です!と私は変な文字を切り裂きます」

「チッ、反応速度も速いか。もう少し遅ければベルトごと封じられたんだが目論見が甘かったか」

 

裏ウィザードは咆哮で少し後ろに飛ばされながらもフェンリルサイズで呪術をかき消しウォーロックはそれを苦々しく見ながら次の戦略を考える

 

(魔力ももうすぐ底をつく…。遠、中距離の魔法はおそらく全てかき消される、かといって肉体強化系は今はこのワイルドとハウリング、そして私の最強の魔術であるラグナロクストライクのみ。これはほぼ詰みだな、グレイプニルさえあればまだなんとかしのげたかもしれないが無いものねだりをしてもしょうがない。これにかけるしかないか)

「仕方ない、あまりギャンブルは好きじゃあないがこの一発に賭けてみるとしよう」

『カモォン!ラグナロクストライク! ゴートゥーヘェル!!』

 

「面白そうですね、なら私ものってあげますよ。と私はハンドオーサーにタッチします」

『ハーイタッチ!ダークゼロストラーイク!』

 

ウォーロックはラグナロクストライクの蹴りを放ち裏ウィザードは黒い波動を纏ったフェンリルサイズを巨大化させ横振りの一撃を放ちラグナロクストライクとぶつかり合う

 

拮抗は一瞬だった、なけなしの魔力で放った一撃がほぼ万全な状態の裏ウィザードの一撃に敵うはずも無くウォーロックは一瞬で斬り裂かれ黒い炎に包まれた

 

「あなたの負けです、暗道 戒地、いえフェンリルファントム。と私は勝ちほこります」

「かっあっ…!?や、はり、駄目だった…か…」

 

暗道は黒い炎に焼かれそこから裏ウィザードのフェンリルサイズに吸収されていく

 

「あっけないものだ…しょ、せん…私もいっ…たいの、ファン、トムに…すぎなかった…と…いう、こと…か…」

 

そう言い残しウォーロックは完全に燃え尽きフェンリルサイズに吸収された

 

「むう、あんまり絶望してくれませんでしたね。味は甘かったりしょっぱかったり熱かったりピリッとしたりと珍味ですが少々物足りないです。と私は味の批評をします」

 

「まあとにかくご馳走様でした、とりあえずそろそろ帰るとしましょう。と私はこの場を去ります」

『スキマ プリーズ』

 

裏月は変身を解くとスキマを開き元の世界に帰りスキマが閉じると同時に二つの人影が近くの木の影から姿を現す

 

「あーあ、ボスやられちゃったよ。生きてたらまだ利用できそうだったのにな〜」

「せっかくここまでサーチメモリで見つけてゾーンメモリで追いかけてきたというのに無駄になってしまいましたね。これからどうします?」

「んー、今まで集めたデータは全部持ってるからそこらへんの支部に売込みに行こうか。成果があげられてない支部なら一気に牛耳れそうでいいんだけどなぁ」

「ならそういう支部を捜すとしましょう。私達個人の目的のためにも」

「そうだね、じゃあとりあえず町にでも行こうか」

『ZONE MAXIMAM DRIVE』

 

2人はそのまま姿を消しその場には戦闘の後だけが残された

 

 

 

場所は戻り博麗神社

 

「天音え!よくも俺の最後のアイスをおおおお!!」

「ちょっ!ごめんって!てゆうかアイス一本でキレ過ぎぃ!」

「あーあー、やっちまったな。カイトのアイスを盗むなんて自殺志願者もいいとこだぜ」

「しかもあれ最後の一本だったんだろ?とりあえず遺影を用意しとくか」

『戦場で最も死にやすい奴は力量の差がわからない奴だ』

「為になる言葉ありがとうございます大道さん」

 

カイト、天音、幻憶変の早苗と克己さん、翔太郎、遊星の方ではどうやら天音がカイトの最後のアイスを盗み食いしたらしい、まあカイトにとってアイスは死活問題だからボコボコにされても仕方ないか

 

「ちょっ!紀斗君見てないで助けて!?」

「自業自得だ、自力で抜け出せ」

「そんな殺生nギャアァァァァ!?」

※どんなことをやられたのかはご想像にお任せします

 

\ピチューン/

「あ、ピチュった」

「とりあえずアイスをおいていくとするか、あの状態じゃカイトがアイス探してどっか行きそうだし」

 

俺はアンクが劇中で食べていたアイスを全種類出すと他の場所も見てみることにした

 

「だからそこは逆に考えるんだ、超特化型でもいいさって」

「な、なるほど!確かにそれならこいつの無駄なエネルギーも有効活用できる!」

「私達はいつもバランスタイプを作っていたから盲点だったね。まさに目から鱗だよ」

「なかなか面白いデスね、ならこれのここにこれを加えてみたらどうデス?」

「ほう、そこをそうするならここをこう組換えれば更に面白いことになるんじゃないか?」

 

ダブルにとりと甲、狂治、長谷部は来てからずっとああやって開発の話ばかりしているな、ダブルにとりと甲はうっすらと目元に隈が見えるがまさか昨日からずっとやっているのか?

 

 

「だから誰彼構わず能力の発言した奴を招かず少し観察してから見所のある奴を招き入れた方がいいんじゃないか?」

「かといってそんなすぐにわかるものでもないでしょう、人一人がどんな人間だなんて1日や2日でわからないわよ」

「そこは簡易的な試験を設けるのが得策だろう。善人かどうかそこでわかるようなものをな」

「確かにそういう物はあった方が悪人が入ってくる確率はかなり下がりますね」

「そういう物なら少しは思いつくが試すにしてもどうやって仕掛けるんだ?」

「それならスキマなどを使ってこうすれば」

「なるほどね、それなら楽にやれそうね」

 

帝は紫さんや聖、豊聡耳神子達と色々能力の発現した人間の判別などの方法などを話している

 

 

「うぷっ…もう無理…」

「はっはっは!ちょっとはいい線いったけど鬼に飲み比べで勝とうだなんて百年早いよ!」

「ほらほら!もっと飲める奴はいないのかい!」

「す、萃香様、勇儀様、勘弁してくださいよ。もう私達も飲めませんて」

「ほんと鬼ってなんであんな飲めるのよ…妬ましいわ、うぷ」

 

ソロは妖怪の山のメンバーとパルスィと共に勇儀、萃香の鬼コンビに酔いつぶされ吐く寸前にまでなっている

巻きこまれる前に逃げよ…

 

 

そんな風に辺りをぶらぶらしたり談笑したりしていると気づけばもう21時を過ぎていた、そろそろいいかな…

俺はスタッグフォンを取り出すと永琳のスタッグフォンに電話をかける

 

『もしもし、紀斗、どうしたの?』

「永琳、悪いが今から博麗神社の裏に来てくれないか?」

『? わかったわ、でもちょっと待ってて今姫様が妹紅と飲み比べで吐くまで飲んじゃって介抱してるのよ』

「ああ、それを解決してからで構わないさ。待ってるよ」

 

俺はそこで電話を切りスタッグフォンをしまうと博麗神社の裏へと向かおうとすると後ろから呼び止められた

 

「紀斗さん、ちょっといいですか?」

「早苗?まあ少しなら構わないぞ」

 

振り向くと早苗は何やら真剣な顔でこちらを見ており俺が身体もそちらに向けると早苗は意を決した様に息を吐いて俺の顔を見つめる

 

「紀斗さん、私は…あなたのことが好きです!」

 

瞬間、時が止まった感じがした

俺は目を閉じ考える

早苗の気持ちは前々から気づいていた、いつかは決着をつけなきゃいけないのも…、まさかこのタイミングでくるとは思っていなかったが、ある意味ではいいタイミングか…

 

「早苗…」

「紀斗さんが永琳さんを愛してるのはわかってます。でも2人同時でもいいから…私も…愛して、くれませんか?」

「っ……」

 

早苗の言葉に俺の精神が揺らぎかける

確かに2人共一緒に愛せば一時は幸せかもしれない、だが俺がいつまでも2人を同じくらい愛せるビジョンがわいてこない…

それはつまり俺が愛を注ぐ相手が偏ってしまうということだ。そうなってしまっては必ず幸せは崩れ去り3人共不幸になるだろう

それに、もしここで頷いてしまえば永琳を裏切るようで俺は俺自身を一生許せなくなる

だから…

 

「悪い、早苗。俺はお前の気持ちには応えてやれない」

「ッ……」

 

これは俺のエゴだ

俺の我儘で早苗を苦しめるようなものだというのもわかっている

だがこれだけは譲るわけにはいかないんだ…

 

「俺は複数の女性を平等に愛せるような器用さもないしそれをやったら生涯をかけて愛すと誓った永琳への裏切りになってしまう。だからすまない、俺はお前を愛することはできない…」

 

俺は頭を下げ早苗の反応を待つ

 

「やっぱり、そうですよね…。紀斗さんは、そういうのが1番嫌いですもんね。お時間取らせちゃってすみませんでした!それじゃ!」

 

そう言って走り去っていった早苗の目には涙が見えた

 

「…ごめんな、早苗。恨むなら俺だけを恨んでくれ」

 

今の俺には早苗を追いかけていく資格なんてない…

 

 

 

早苗side

 

私は紀斗さんに振られて誰にも今の私の姿を見られないように林の奥まで全速力で走った

息が荒くなり涙で視界が歪む、そしてもう充分遠のいたかと思い立ち止まる

 

紀斗さん、幻想郷に来て私が初めて恋をした人…

初めは元々私が特撮なども好きだったことによる憧れだった

だけどあの人が幻想郷を護る為に戦っている姿や普段の大人っぽいけど明るく楽しそうな姿を見ているうちに憧れは恋情へと変わっていった

永琳さんと付き合っているというのは文さんの新聞で知り最初は驚いたが幻想郷なら常識にとらわれないからもしかしたら私も愛してもらえるかもしれないと思ったが現実は厳しかった。あの人はどこまでも一途で浮気とかそういうことが1番嫌いで私の思惑は幻想のように儚く砕け散った

 

「早苗」

「!」

 

後ろから声をかけられビクッと驚き振り返るとそこには神奈子様と諏訪子様が立っていた

 

「神奈子様…諏訪子様…」

「その様子じゃ、駄目だったみたいだね…」

「はい…やっぱり恋って難しいですね」

「まあ、そのうちまたいい出会いがあるさ。だから今は、我慢しなくていいんだよ」

「う…うわあああああん!わあああああん!!」

 

私は2人に思いきり抱きつきこの悲しみを吹き飛ばすように泣いた

 

「お前はまだ若いんだ、こういう苦い経験もして強くなりな」

「大丈夫、いつでも私達がついてるから」

「はい!うぅ、はい!ひっく」

 

乗り越えよう、この辛さも切なさもそうすればきっと強くなれる気がする

だけど今だけは私の大事な2人に甘えさせてもらおう

 

 

 

紀斗side

 

俺は早苗の走り去っていってしまった方向を罪悪感に押し潰されそうになりながら見つめていたがそろそろ永琳も来てしまうかもしれないため博麗神社の裏へ急いだ

 

俺が博麗神社の裏に着くと数十秒くらいで反対側から永琳が来た

 

「ごめんなさい紀斗、待たせちゃったかしら?」

「いや、俺も来たところだから問題ない」

「ところでなんで私をここに呼んだの?」

「永琳に、渡したい物があるんだ…」

「渡したい物?」

 

俺は懐から小さな箱を取り出し開ける

中にはダイアモンドの指輪があり数週間前に人里の宝石を取り扱っている店に頼んでおいた物だ

 

「永琳、俺と…結婚してくれ!」

 

俺は指輪を箱ごと永琳に差し出し精一杯のプロポーズをする

俺は永琳の反応を待つと永琳は指輪を手に取り少し瞳に涙を滲ませながら満面の笑みを見せてくれた

 

「不束者だけれど、よろしく、お願いします」

「っーーー!!」

 

俺はその返事が嬉しすぎて永琳に抱きつき見つめ合うと唇を合わせた

やばい、今とんでもなく幸せだ…




おまけ その光景を一部始終覗いていた方々の会話

「まさかこんなすっぱり早苗を振るなんてね」
「同じ恋する乙女としては同情するぜ…」
「でも彼女に黙って浮気する奴よりはマシだと思うわよ」チラ
(ギクリッ)
「おいどうした天音、顔が引きつってるぞ?」
「い、いや、なんでもないよ」
「俺ちょっと泣いてた早苗慰めてくる!」
「やめとけソロ、今はそっとしておくのが1番だ」
「だけどよお…」
「いいから、今早苗に下手な慰めしたって傷つくだけだからよ」
「父さんの言う通りデス、下手な慰めは普通の罵倒よりも人を傷つけますヨ?」
「うっ!?わかったよ…」


紀斗と永琳がキスした時の会話
「永琳が結婚かー、なんか羨ましいぜ…」
「女としては憧れの一つだものねー、式場はやっぱりうちの神社でやるのかしら」
「そうでしょうね、はあ、私のところにもいい殿方との出会いが来ないかしら…」
「紀斗君が結婚かー、こりゃ盛大に祝わなきゃね♪」
「あやや、宣伝ならお任せを。いい記事にできそうです」


次回は結婚式です!次回もお楽しみに!
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