今回は博麗神社に居候している萃香のパートナーであるメタルゲラスと他の場所からのミラーモンスターと契約者も来る話です
それでは本編です、どうぞ!
博麗神社、ここには最近よく来る客が2人いた
「うう…魔理沙〜」
「どうしてあんな眼鏡を…ゔあ〜!」
「あんた達最近毎日うちに来るけど来るならお賽銭でも払ってちょうだいよ。まったく、魔理沙を霖之助さんに取られたからってやけ酒ばっかり飲んで。うちは居酒屋じゃないのよ?」
その客とはアリスとパチュリー、実は先日魔理沙が霖之助に告白し紀斗の仲介もあったがめでたく恋仲となれたのだ
しかしもともと魔理沙に片思いをしていたこの2人としては自分達の気持ちも知られることなく振られたと同じであり自暴自棄となったこの2人は連日ここでやけ酒を飲みながら愚痴を言いまくっているのである
「まあまあ、いいじゃん霊夢。あんまり他にも迷惑かけてないんだしさー」
一緒に酒を飲んでいた萃香が霊夢にそう言うが
「私に迷惑がかかってんのよ。あんただけでも片付けが大変な時があるのにそれが2人も増えたんじゃたまったもんじゃないわ。それに仮にも神社なのにこんなに酒臭くっちゃ更にお賽銭も入らなくなりそうだし…」
「それが一番の本音だね、霊夢」
うんざりといった様子の霊夢の本音に萃香も呆れるしかなかった
すると部屋の襖が開き大人しそうな顔の銀髪の少年が入ってきた
「霊夢姉ちゃん、掃除終わったよ〜」
「あ、お疲れ様ラス。お茶飲む?」
この少年は萃香の契約モンスター メタルゲラスの擬人体であり愛称はラス、萃香と一緒に博麗神社に居候しているがはっきり言って萃香よりよく働く
「うん!パチュリー姉ちゃんとアリス姉ちゃんはまたお酒飲んでるの?」
「あんたはあんな酔っ払い達の心配なんかしなくていいのよ。今お茶淹れてくるからここに座ってなさい」
そう言って霊夢はラスを酔っ払い達(萃香含む)のいる部屋の隣の縁側へ移動させ座布団の上に座らせると5分もしないうちにお茶の入った2人分の湯のみと急須、お茶受けのせんべいを持ってきてラスの隣において自分も縁側へ腰かける
「霊夢ー、私らをほっといてラスとのんびり休憩とはどういうことだい?」
「昼間っから酒ばっか飲んでるあんた達よりちゃんと神社の仕事手伝ってくれてるラスと話してる方がよっぽど有意義だからよ」
萃香の文句も霊夢は軽く流し茶を啜る、それでふて腐れる萃香にラスはどうしていいかわからずあたふたしてしまっている
「ん?霊夢、なんか聞こえないかい?」
「なんかって?」
「なんかこう…物が落ちてくる感じの音g
ズドォォォォォン!!
萃香のセリフの途中でかなりの墜落音と振動が周りに響き霊夢と萃香とラスは墜落音のした博麗神社の境内へ向かう
そしてそこにあったのは境内の地面に半分程埋まった巨大な要石だった
「ありゃ〜、これはまた派手に来たねえ」
「要石…ってことはあの馬鹿ね…」
「うぅ、せっかく掃除したのに…」
その光景に三者三様の反応をしラスは目の端に涙を浮かべ半泣き状態になっている、そんな反応をしていると要石から数人の人影が降りてきた
「霊夢!暇だから来てやったわよ!お茶の一つでも出してもらおへぶんっ!?」
「よくもやってくれたわね、この馬鹿天人。神社を壊すだけじゃなくラスまで泣かせるなんてこれはもう万死に値するわ…」
降りてきたのは天子と衣玖そして彼女達のパートナーであるアビスラッシャーとアビスハンマー、エビルダイバーの擬人体の5人で降りた途端天子の顔には陰陽玉がヒットした
「悪い、俺達も止めようとしたんだが…」
「力不足…止める失敗…謝罪」
「仕事を増やしてしまい申し訳ございません」
「ここの後始末は私達がするので…。あとこれはお詫びの品といってはなんですが食べ物とお菓子の詰め合わせです」
他の四人は即座に霊夢達に土下座し先頭で頭を下げていた衣玖が詰め合わせを差し出し霊夢は早速それを受けとり中身を見て満足のいく中身だったのか笑みを浮かべ箱を閉じる
「しょうがないわね、じゃあとっととそれを片付けて地面直して帰んなさい。あ、でもその前にもう一発」
「超エキサイティンッ!?///」
霊夢は地面に倒れていた天子の腹にもう一発陰陽玉をシュートするとラスと手をつなぎ神社の中へ戻っていく
「さて、それじゃあ片づけに取りかかりるとしましょうか」
「そのためにはまずそこで悶えてる主犯を起こして動かさなければいけませんね」
衣玖達はひとまず要石を動かすために倒れながら満足そうな顔をしている天子を叩き起こし
「え?なんでみんなで私を取り囲んでるの?え?その冷たい目は何なの?ちょっとゾクゾクするじゃない。いたっ、ちょっリンチ?リンチなの?」
叩き起こし…
「あっすいませんすいません!我儘言って皆を連れてきてすいません!だからもっと蹴ってください!///」
叩きおこ…
「ああああっ!ありがとうございますぅぅぅぅっ!!///」
……
「それじゃあ総領娘様、要石をどかしてくださいますね?」
「は、はいぃ///」
傷だらけで顔を赤くした天子は要石を浮かすとそのまま近くに帰り用に待機させておく
「エビルは私と土を運ぶのを手伝ってください。スラッシャー、ハンマーは穴を埋める作業をお願いします。総領娘様は邪魔になるのでそこらへんで寝転がっててください」
衣玖は既に用意してあったのかスコップや手押し車を要石の上から持ってきて手渡していく
「それじゃあとっとと片づけちゃいましょう!」
「「「おー!」」」
「衣玖、疲れたら言ってくださいね。その時は私が両役こなしてみせますから」
紅色の後ろ髪をおさげにした凛々しい顔立ちの青年(家庭教師ヒットマンリボーンの風の紅髮ver)、エビルダイバーことエビルがスコップ片手に掘り出した土を手押し車に乗せ紳士的な笑みを浮かべながら衣玖を気遣う
「別に大丈夫ですよ、これでも腕っぷしには少し自信があるんですから。それに彼氏を働かせて自分はのんびりくつろぐなんて私にはできませんよ」
そう、今の発言からわかる通りこの2人、戦闘でのパートナーでありながら男女としてのパートナーにもなっていたのである
「それでも本当ならあなたにはこういう土仕事をして汚れてほしくないんですから」
「私は別にあなたとならこういう仕事も何の苦にもなりませんよ。さ、早くあの穴を埋めて私達の家に帰りましょう」
「そうですね、こんな仕事は早く終わらせるにかぎります」
同時刻 博麗神社前では目つきの悪いエメラルド色のボサボサ頭の男と目元をザクのようなバイザーで隠した緑髮のショートヘアの男の2人が土をスコップで穴に入れ埋めたて作業を行っていた
「なあハンマー、中々追加の土が来ねえがあの2人まーた桃色空間展開してんのかね?」
目つきの悪い男、アビスラッシャーことスラッシャーがバイザーをつけた男、アビスハンマーことハンマーに世間話程度に話しかける
「85%の確立で…桃色空間発生中。効率ダウン…やめてほしい」
「ったく、相手がいる奴ぁいいよなあ。かといってうちのマスターはあんなだしよお」
「色気0…変態性75%…=無理」
2人が揃って天子の方を向きため息を吐くと天子はその反応にイラっして2人に向かって怒鳴る
「何よ!人のことを変態呼ばわりして!あんた達だって人のこと言えないでしょ!スラッシャーはがさつだしハンマーはコミュ障でしょうが!」
「うぐ!?」
「事実…言い返し…不可能…自分の心…10%の損傷」
2人も天子に痛いところを突かれ精神的ダメージをくらう
「おめえは変態の他にも問題点があんだろうが!今回みたいな我儘もそうだし人の言うこと聞かねえし!尻拭いさせられる俺達や衣玖の姐さんの身にもなりやがれってんだ!」
「あんた達だっていちいち口うるさいのよ!私の母親かお前は!」
2人の間の空気は剣呑なものになり今にもバトルが始まりそうな一触即発状態になる
「あだっ!?」
「あふぁん!?」
「喧嘩…効率性0…厄介事…排除」
そんな2人の雰囲気を感じとりこれ以上厄介事を増やされては困るからおとなしくしていてもらおうという考えに辿り着いたハンマーは不測の事態に対応できるよういつも持ち歩いている麻痺弾を自分の姿を模したシュモクザメ型の機関銃にセットし2人を撃つと2人は倒れ痺れて動けなくなる
「ハ、ハンマぁ…てめえ…」
「し、痺れる〜///」
「喜んでんじゃねーよこの変態…」
「最悪の事態回避…これ最重要…作業再開」
自分のミッションを遂行したまでといった様子のハンマーは倒れた2人を一瞥すると再び作業に戻り2人の言い合いをBGMに黙々と作業を進めるのだった
「この作業…本日終了…不可」
1人で穴を埋めるために土を入れ続けるその背中はどこか哀愁が漂っていたという
今回は博麗神社でした、ちなみに穴は次の日の昼頃完全に元通りになりました、ほとんどアビスハンマーの働きです
ちなみに後日酔った勢いでアリスとパチュリーがヤっちゃってそのまま付き合い始めたとか
あとラスは今博麗神社での二大癒しです、もう一人は針妙丸です。だけど最近の霊夢の最後の希望(癒し)はラスの方、大きさ的な問題でもあります
ミラーモンスターに聞く今の生活への不満は?
ラス「あんまり無いけど酔った萃香姉ちゃんが絡んでくるのが少しね…。でもそういう時は決まって霊夢姉ちゃんが助けてくれるんだ♪」
エビル「ふむ、私もあまり無いんですが…強いて言うならもう少し衣玖と2人っきりの時間が欲しいといったところですね」
スラッシャー「うちのバカマスターをどうにかしてほしい」
ハンマー「面倒事…多い…疲労…溜まる一方」
このミラモン達の話も後1話です!次回もお楽しみに!