からかわれ上手の西片くん 作:Iceblade
・原作やアニメとの齟齬があるかもしれません。
・登場人物の気持ち、考え方などは想像で書いています。
・語彙力皆無な部分があると思いますがそこは、温かい目で見てください。
それではお楽しみください。
Iceblade
窓から差し込む光で目が覚めた。今日は休日だが、いつも通り早く起きてしまう。朝食を済ませたあと、ふと外をみると多少雲はあるが、清々しいほど晴れていた。丁度時間を持て余していたので、散歩にでも行くことにした。
風は暖かく、とても過ごしやすい天気だった。そのため、普段行かない場所に行ってみようと思い、本屋辺りまで行ってみることにした。本屋はやはり朝ということもあり、誰もいないと思っていたら、店内に客らしき人影があった。目を凝らして見ると、それは帽子を深々と被った少年だった。本屋に近づくとその少年は西片だとわかった。手に持っているのは何かの単行本。タイトルは、「100%片思い」のようだ。すると、西片はニヤニヤしながら本屋から出てきた。
「おはよ、西片」
「・・・!?」
西片はとても焦っている様子だ。よし、今日もからかえるぞ。
「散歩してるの」
「高木さん、なんでこんなところに?」と聞いてくることはわかっていたので先に言っておいた。これによって西片の焦りもより一層大きくなるだろう。
「西片は何してるの?」
この反応は、当たっているな?さすが西片、発売初日に買いにくるとは本当にハマっているんだね~。
しばらく黙り込んだあと西片はようやく口を開いた。
「いや~欲しい本があったんだけどあいにく売り切れ・・っ!」
やっぱり西片はわかりやすい嘘をつくなー、と思っていたら西片はさらに焦り始めた。
「爆裂最強サッカー11巻を買いましたー」
と言いながら指で11を作っていた。だがそんな嘘、私には通用しない。
「爆サカ?見せて見せて」
そう言うと西片は驚愕の表情を浮かべ、視線を逸らした。やはり嘘のようだ。
「あ、いや、俺、まだ、読んでないし・・・」
「表紙だけでも見せてよ」
「無理無理、絶対無理。俺だってまだちゃんと見てないもん」
「じゃあ一緒に見ようよ」
「俺、一人見るタイプだからさ~」
「ちぇ~」
なかなか手強いな。この様子だとこのまま押し切ろうとしている。これじゃあ西片をからかえない。何とかして白状させなければ。
「じゃあね、高木さん」
どうするか考えていると西片が帰ろうとしていたのでついていくことにした。
ビクッ、と肩を震わしたあと、西片はゆっくり振り返った。
「あの・・・」
「せっかく会ったんだしちょっと歩こうよ」
西片は何かぼそぼそと言っていたが、聞こえてないふりした。
「こんな遠くの本屋さんで、しかも朝一で会うとか珍しいよ?」
そう言うと西片は苦悶の表情を浮かべ何やら考え込んでいた。どうやら西片は限界のようだ。目に涙まで浮かべてるし。
「ねぇ、西片」
私は西片に白状させるためにこう言い放った。「私に嘘ついてない?」と。
しばらく沈黙が続いたあと、私はもう一度言った。
「嘘ついてる?」
目が泳いでいる。図星のようだ。
「買ったの爆サカじゃないでしょ。嘘ついてまで隠すような、恥ずかしいもの買ったの?」
「いや、えっと・・・」
「普通の少女漫画でしょ?『100%片思い』って」
「いやぁまぁそうなんですけど・・・なんで知ってんのー!?」
よし、やっと白状した。今回はなかなか手強かったな~。
「いや~、たまたま通りかかったら西片がレジにいてタイトル見えちゃった」
ほんとに「100%片思い」なのか半信半疑だったことはおくびにも出さずに続けてこう言った。
「アニメが面白いから?そういうのも読むんだね~」
「あの、高木さん!」
西片が慌てて追いかけてくる。
「このことは誰にも言わないでもらえますか?テレビならともかく単行本まで買って読んでるって知られたら、きっとみんなに笑われてしまうので」
敬語で言われると何だか面白い。そんな風に言われるとますます意地悪したくなってしまう。
「ん~、どうしよっかな~。嘘つかれたしな~。私なんて西片に嘘ついたことないのにさ」
まあ、言いふらすのはさすがにかわいそうだ。
「わかった。言わないよ」
「うぇ!?そんなあっさり!?」
「何が?」
「ほんとのほんとに言わないでよ」
「いいよ~」
「ほんとに!?なんか軽いよ高木さん」
「しつこいな~。あっ、じゃあこうしよう」
私が思いついたこと、それは。
「西片に、私の秘密教えてあげる。お互い秘密を知ったら、少しは安心でしょ」
「あぁ、うん・・・」
「じゃあね、耳かして」
西片はあまり気乗りしていないが気にせずそっと西片に近づいた。
『私、西片のこと好きだよ』
しばらく沈黙が続いた。すると西片が顔を赤くし、顔を逸らした。相当混乱しているようだ。
「ぷっ、あはははは。顔真っ赤、ほんとすぐ赤くなるね、西片は。西片が私に嘘ついたから、私もお返しに嘘ついたんだよ」
そういって私は歩き始めた。
「え?あ、あ~嘘かぁ、びっくりしたよ~」
「うん、嘘だよ。嘘に決まってるでしょ。じゃあね、私こっちだから」
それを嘘だと信じるかは西片しだいだけどね。
「だよね~。バイバイまたね」
と西片が気の抜けたような声でいった。すこし残念そうに見えたのは気のせいだろうか。なんてことを考えてるとひとつ言い忘れていた。
「あ、西片。私も『100%片思い』読んでみたいから今度貸してよ」
「なっ、ちょ、声がでかいよ高木さん!」
私は走りながら背中で西片の叫び声を聞く。私の口は自然と笑っていた。この気持ちが何なのかわからない。でも、一つだけ言える。
――西片とずっとこんな風な関係でいたいな、と。
投稿が遅くなってごめんなさい。ところで、高木さんが西片に「好きだよ」って伝えるシーンで高木さんの頬が若干赤くなかったですか?これってもしかして・・・って思ったいました(原作を読んでいるので高木さんの気持ちは知っていますけどねw)。次回はオリジナルにするか原作またはアニメにするかは考え中です。ご要望があれば感想にかいてください。
次回もお楽しみに!