IS インフィニット・ストラトス 月を見る少女   作:フレイムバースト

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白虎組みながら投稿。下乳は正義


Chapter.3

「…バーゼラルド、です。私に残っていた記憶が正しければ…」

「しかし記憶喪失であるおまえにそう言われてもな…」

ISを変質させてしまった少し後、格納庫の片隅で案の定私は千冬に聴取を受けていた。

ラファールに触れた瞬間私に繋がるようにサイバーラインが走り、そのまま変容が始まった。そしてその姿は、私の僅かな記憶の中にあるバーゼラルドに酷似していることを話したがそう簡単に人を信じるほど、千冬は簡単な人間じゃない。現に頭を抱えながらバーゼラルドの解析をさせている

「おそらくですが、あの機体がバーゼラルドであるならばその武装プランデータもあの機体の中にあるはずです。砲撃戦特化のパッケージと、増加装甲を着込んだパッケージが」

「それらしきものは確かに確認している…。しかしアイツから理論上では聞いていたがまさかこのような形で見ることになるとは…」

目の前でISが全く別のものに変容する、ということはどうやら理論上では想定されていたことらしい。それを偶然とはいえ実証してしまったのが私というわけになる。

「織斑先生、あらかた解析終わりましたー」

「でかした、黛。報酬は食券で構わないか」

「私的な依頼みたいなものですよね、食券よりカメラとか工具とか金銭にしてくださると私としても嬉しいんですが〜」

「調子に乗るな。しばらく食費を出してやると言っているようなものだぞ…お前の欲しいものはその浮いた食費で買えばいいだろう」

茶髪をポニーテールに束ねたこの学園の生徒と思しき人が千冬にタブレットを手渡す。…そして何故かこちらを凝視してくる。何故私を見る。怖い。近寄ってきた。来るな、来るな。

何をされても対応できるように、身構える。それを見た黛という女生徒は笑いながら私の肩を叩いてきた

「元気そうでなにより、君のその服、私のじゃ大きかったかなー」

「へ…?」

「自己紹介が遅れたね、私は黛薫子。IS学園1年4組…って言ってももうすぐ2年になるんだけどね」

「は、はぁ…」

「とても良いものを見させてもらったよー。君が触って形を変えちゃったやつ、アレオーバーテクノロジーの塊でロマンだらけじゃん。今度ガッツリ触って調べさせてもらうからそのつもりでねー」

「あの、調べたのならお伺いしますが…バーゼラルド…あの機体に何が起こったのですか?」

「んー、わかりやすく説明するとね。君が触った時にラファールが君の記憶にアクセスして、君の記憶にあった機体を自分流にアレンジを施した上で模倣した、という感じかな」

「え…ですが私は記憶が…」

「知ってる、記憶喪失なんでしょ?」

記憶を失っているということを告げようとすると、それをさえぎるように目の前の女生徒は話を始めた。

「だけど記憶って思い出せないだけでずっと残るものって言うし、たまたま別のアプローチからあのISが君の記憶を見つけたんじゃないかなー…。これ以上はよくわからないけど」

「…なるほど」

「あとね、そのせいかはわからないけどあのIS、君以外の装着を認めないみたいで。事実上の君の専用機ってことになるのかなー。そうなると整備とかも大変になるだろうし、専用機持ちを野放しにするわけにもいかないから多分君はIS学園に入学することになるかもねー。そうなったら君は後輩だから、先輩の私をどんどん頼ってくれると嬉しいな、なんてね」

「……はい」

「よしよし、君のこと気に入ったぞ〜。」

黛は半ば強引に私と肩を組みながら私の頭をワシワシと撫で始めた。やめてくれ、髪の毛が乱れる。やめてくれ。

「黛、月見が困っている。そこまでにしておけ」

あぁ、千冬が助け船を出してくれた。助かった。この先輩は頼れるかもしれないがこうやって絡まれると頭が痛くなる。

「月見、黛から少し聞いていると思うがあの機体はお前以外の装着を認めてない。故に暫定的措置としてあの機体をお前の専用機として登録することにした」

「…私の専用機、ですか。」

「そしてどこにも所属しない専用機持ちを国家が放置するはずがない、という判断のもとお前をIS学園にて、新入生としての名目で三年間保護することを決定した。その間にお前が何者か、そして何をしたいかを考えろ」

「拒否した場合は」

「…お前が記憶喪失なのをいいことにあらゆる国家が裏取引で貴様の身体を売買し、都合の良い、いつでも切り捨てられる着せ替え人形のような扱いを受けることになる。どちらがいいかはわかりきっていると思うぞ」

「……千冬、私がこの学園に入学するのは納得できます。そしてあの機体を私に当てがってくれるのもわかります。…ですが何故私にそこまで貴女はよくしてくれるのですか」

率直な疑問。私が実験動物になろうが、着せ替え人形になろうが、千冬には何も関係ない。強いて言うならここにいる千冬や薫子の後味が悪いぐらいで、いつかは忘れてしまうこと。

人の良心を批判するつもりはないが、行き過ぎた良心は他人には疑念を持たれてしまう。

「………それはいつか話す。お前の質問は痛いところをついてくるな。…今は私の言う通りにしてくれないか」

「…はい」

千冬は眉間に指を当てながら書類を作成する、と言って格納庫を後にしてしまった。

隣では薫子が、口を開けたまま私を見ている。何かに驚いているようだ。何に驚いているのだろう。

「織斑先生に痛いところをついてくるって言わせるって君…何を考えてたの…」

「別に…」

少し後に、千冬はISを使ったスポーツの世界チャンピオンだということを薫子に教えてもらった。少なくともあの質問で千冬が痛いところをつかれたと言うのは普通の人からすれば、ちょっとした異常事態なのかもしれない

 

 




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俺は積みを数えたぜ…さぁ、お前の積みを数えろ


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