[先天]あなたは問題児だ。   作:赤坂 通

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★≪冒険者の日常の三コマ≫『やっぱりミンチ。それでもミンチ。全部ミンチ。アハハ!ミンチミンチィ!』

 ち……が? 

 

 

 ふと、気が付いたらあなたは地面に倒れていた。

 

 それと闘技場がちょっとボロボロになっていた。

 舞台は粉々に消えて無くなり、観客席も観客は一人もおらず、あなたを中心に消し飛んでいる。

 地面を見ると数千か数万回か斬り刻んだ斬撃の跡が残っており、綺麗なクレーターが完成していた。

 起き上がったあなたが倒れていた時にちょうど頭のあった所はサーカス会場のテントの中心部分で、そこを中心に大きく地面に罅が走っている感じだ。

 そして血溜まりが綺麗に出来ている。見慣れたそれはあなたの血だろうか。

 

 それより不思議なのはあなたは何故闘技場のモフ達がいたところにいるのだろう。

 とても不思議だ。

 

 あなたのモフりたい欲があなたが理解していないうちにあなたの体をつき動かしたのだろうか。

 そういえば何故か剣を握っていた。仕舞っておこう。

 各種強化魔法までかかっている。消しておこう。

 さて、特にあなたに不審な点はないがどうしたというのだろう。

 

 というかそれ以前に試合中だったはずだ。耀には申し訳ないことをした。

 ペットアリーナでは主人の乱入などもっての他だ。

 

 そそくさと端の方に移動しようとしたら、背に黒ウサギやらサーカスの団員やらの前に庇う様に立つボロボロの姿の白夜叉が恐ろしい物を見る目であなたを見ていた。

 

 モフ三匹に対して飛び込むあなたが余程変だったのだろうか。

 思い出そうにも額が割れるように痛い。というか実際に血が流れている。

 

 本当に一体何が起きたのやら。

 白夜叉に何が起きたのかと尋ねてみるが返答がない。他の全員も恐怖状態に陥っているようだ。

 もしや突然イス系の敵等が現れて狂気を振りまいてモフ三匹を食って去っていったのだろうか。

 だとすればあなたの額が割れているのにも白夜叉がボロボロなのにも説明が付く。

 

 すくつ産の化物が現れてあなたはいつもの様に撃退を開始。白夜叉は皆を守ろうとしてダメージを負い、あなたも一撃を受けて額が割れた。モフ達は残念ながら守り抜けなかったのだろう。

 あなたが怪我を負うなどそれこそすくつ深層の敵位しかないだろう。

 いやぁ、急にイス系のモンスターが現れるとは不運だ。ハハハ。

 そうだ、復活の魔法を使ってあげよう。可愛いは正義だ。

 

 モフ三匹と犬は蘇ると同時にあなたを見て泡を吹いて倒れてしまった。

 おおかわいそうに。サーカス団員に渡しておこう。もふもふ……。

 戦うあなたの姿が余程衝撃的だったと思える。

 仕方がない。廃人の戦いなど見たら発狂物だ。おぞましい超次元の物なのだから。見えたというだけで奇跡だが。

 それでもすくつ産ならば数十秒間は戦うだろうし

 

 さて、とりあえず次の試合に移行するという事でいいだろうか。

 モフ三匹と犬は戦闘続行は不可能の様子だが、こちらの勝ちでいいのだろうか。

 ユニコーンの角を二本三本と使って皆の狂気度を直しながらそう言うとサーカス団員が壊れたおもちゃの様に首をブンブンと揃えて振っていた。

 それどころか全試合こちらの勝ちでいいと。いや、ゲームはゲームだしっかりと戦うべきだろう。

 あなたが強すぎる故に手に入った棚ぼたの勝利など面白くない。

 あなたが手を出すつもりはないという事を念入りに押してみたが、反応が悪い。

 

 次の試合はサーカスの団長との戦いだと思うのだが。

 観客がいなくなってしまっているのがいけないのだろうか。それがよくないのだろうか。

 それがよくないそうだ。

 なら観客を増やせばいいのだろうか。

 それならひたすらイーク召喚と駒召喚を連打するのだが。

 というか、もう試合はいいそうだ。

 そう言って死んだ目であなた達なら……。とか言って消えていった。

 どうなっているのだろうか。一体何が……。

 一気にテントがボロボロになって、急に無駄にキラキラした気持ち悪い男が現れた。

 

 急展開すぎる。ウザイし捻じ切ってやろうか。

 

 死亡フラグ少年の声と被ってしまった。

 邪魔だ死亡フラグ少年。足払いをして転ばせておいた。

 というか遊んでいる場合ではないと思う。

 周囲を見渡せば、武器を持った人々に囲まれている。

 

 どうやらこのサーカスに巻き込まれた人々のようだ。

 まぁ揃いも揃って死亡フラグ少年よりも弱い者だらけだ。敵になどなりはしない。

 作戦はガンガンいこうぜ。で、統一しておこう。

 とりあえずあなたはボスであろう煌びやかなスカしたクソ男をぶちのめす。

 

 そうしてあなた達の乱闘が始まった。

 

 

 

 

 

      *

 

 

 

 

 

 数分後。数百回ほど殴り飛ばして星の彼方まで飛ばしたのだがどこからともなく沸いて出てくる。

 面倒くさくなったので鎌を取り出して首を数度刈ったが、それでも復活してきた。

 根本的に不死属性が付いているパターンだろうか。

 

 とりあえずこの件の主犯の一人の、実は正体が壊れた人形だったサーカスのチケットをくれた例のネームド少女は許さない。

 殴り飛ばすとカルマが下がるから倒さないが。

 

 それとこのキザったらしい男の攻略法を死亡フラグ少年が見つけ出したようだ。

 なるほど。それはいいのだが攻略法の発見が遅すぎる。今度殺す。

 あなたが二度殺すまでに見つけろ。それが役目だろう。

 

 とりあえず白夜叉が街全域に炎を撒き散らして燃やし尽くすようだ。

 あなたも協力しよう。普通のメテオの出番だ。魔法強化はいらないだろう。ついでで皆も殺してしまう。

 一応、白夜叉にカバーを頼みつつ、白夜叉と息を合わせていっせーのせ、で放った。

 

 

 

 白夜叉の出す炎が太陽のプロミネンスなら。

 あなたが落とすメテオの炎は太陽そのものと言えるのかもしれない。

 

 

 

 耐性さえなければあなたの自作のメテオは神すら消し飛ばす。

 普通のメテオであれば、暇だからと馬鹿かと笑われる程レベルは上げてあるもののそこまでの威力ではない。

 街が消し飛んだが、皆は生きているので問題なしだ。白夜叉の防御力を信じてよかった。

 皆まできちんと守ってくれた。

 

 

 

 とりあえず今回の最大の戦果であろう。

 

 

 ★≪人形の『フェルナ』≫

 

 

 新たなアーティファクト、ゲットだぜ。

 

 

 

 

 

      *

 

 

 

 

 

 後日、再びバーベキューセットで料理をしているあなたの姿があった。

 久しぶりに沢山肉を仕入れる事が出来た。

 バブル以外の肉を大量に焼くのは本当に久しぶりだ。

 

 何の肉かの詳細は省かせてもらう。

 味は豚肉に似ている、とだけ伝えさせてもらおう。

 

 そういえば、後語りだが。

 

 例のネームド少女だったものである、★≪人形の『フェルナ』≫というアーティファクトだが、流石にアイテム化してしまってはペットには出来ないとのことであなたの部屋で腐らせてある。

 まぁ使い道も無い謎のアーティファクトなのだが。

 また動きだしたりなどしない様に、白夜叉が回収しようとしていたので、あなたは即座に懐に仕舞ってその場から走り去った。これはあなたの物だ。

 ちなみに四次元ポケットに入れようとしても弾かれる。おそらくまだ人形だが意識があるのだろう。

 一応あなたも家に使用する用の黒天使の人形を持っているのでそういう扱いでいいだろう。

 そもそも、壊れた小さな人形が動き出して悪魔と契約したというのだからさもあらん。

 

 もしも本格的に動き出したらペットにしようと思う。

 

 バーベキュー会場の端の方でまた死亡フラグ少年が変な妄言を吐き散らかしていた。

 いい加減にしたらどうだろうか。

 

 あなたは焼き上げた肉をクーラーボックスにスタックしながら仕舞いつつ、そう思った。

 

 




どうも赤坂です。
番外編終了です。
なんか二が抜けた気がしたんですが、なんだったんでしょうね。
思い出したら、なんだか旧支配者のキャロルが脳裏をよぎって頭痛がしてくるのですが。
ではでは。
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