リリカル龍騎ライダーズinミッドチルダ   作:ロンギヌス

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インペラーの正体についてですが、感想欄の中ではまだ、正解に辿り着けている人はいませんでした……が、正解にかなり近付いて来ている人ならいます。

そこでヒント……この変身者、一応ですが『龍騎という物語の中で』その存在を確認する事が可能なキャラクターです。

それではどうぞ。



第10話 白鳥vs羚羊

「うぉらぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

「海之ぃっ!!!」

 

≪ADVENT≫

 

『ピィィィィィィィィッ!!』

 

倒れているライアを踏みつけ、ガゼルスタッブを振り上げるインペラー。それを阻止するべくファムがブランウイングを召喚し、飛来したブランウイングは大きく羽ばたき、発生した突風でガゼル軍団を纏めて吹き飛ばす。

 

『『『『『グルァァァァァァァッ!?』』』』』

 

「ん? 何だ……どわぁっ!?」

 

「ッ……!!」

 

吹き飛んだガゼル軍団に巻き込まれたインペラーも吹き飛び、その隙にライアは地面を転がりインペラーの足元から脱け出す事に成功。そこへファムが駆け寄り、ライアに肩を貸して立ち上がらせる。

 

「海之、大丈夫!?」

 

「あぁ、何とかな……!!」

 

「ッ……だぁくそ!! どけ、重いんだよテメェ等!!」

 

『『グゥ!?』』

 

その一方、吹っ飛んできたガゼル軍団に巻き込まれたインペラーは、自身の上に乗っかるように倒れたマガゼールとネガゼールを無理やり退かして立ち上がった後、ファムの肩を借りながら立ち去ろうとしているライアの後ろ姿を見て、すぐにその場から跳躍し飛び蹴りを繰り出した。

 

「くそ……逃がすかゴラァッ!!」

 

「うわ!?」

 

「ぐぅっ!?」

 

後ろからキックを受け、ファムとライアが思いきり蹴り倒される。そこにガゼル軍団も襲い掛かり、ライアとファムが再び分断されてしまう。

 

「あぁもう、何でこんなにいっぱいいるんだよコイツ等……!!」

 

『『『『『グルルルルル……!!』』』』』

 

ファムがガゼル軍団を相手取る中、インペラーはダメージを負っているライアの方に狙いを定め、ガゼルスタッブをライアに向かって突き立てようとしたが、ライアは地面に倒れている状態でありながらもエビルバイザーで上手く攻撃を防ぎ、ガゼルスタッブの角部分を掴んでインペラーに問い詰める。

 

「逃がしゃしねぇぜ、手塚海之ぃ……!!」

 

「ッ……お前、何故俺の事を知っている……!? お前も地球から来たライダーなのか……!?」

 

「だったらどうしたぁ……!!」

 

「ぐっ……この世界に、神崎士郎はいない……ライダー同士で戦う理由などないはずだ……!!」

 

「テメェにはなくても、こっちにはあるんだよぉっ!!!」

 

「がはっ!?」

 

インペラーに思いきり蹴り転がされつつも、何とか立ち上がったライアはエビルバイザーにカードを装填しようとしたが、インペラーが振り下ろしたガゼルスタッブの一撃がエビルバイザーを地面に叩き落とし、カードの装填に失敗してしまった。

 

「!? しまっ……ぐぁ!?」

 

「そらそらそらぁ!!」

 

「ぐ、あ、うぁあっ!?」

 

エビルバイザーを失い、反撃の手段を失ったライアは、インペラーの繰り出す足技や、ガゼルスタッブによる攻撃で少しずつ追い詰められていき、建物の壁に背を付けた状態でインペラーに首元を掴まれる。

 

「ッ……ならばお前は、何の為に戦っている……!? お前には、人を助けたいという気持ちはないのか……!!」

 

「あん? 知らねぇな。そんなもん、俺にある訳ねぇだろうが……!!」

 

「ぐ、が、ぁ……!?」

 

インペラーはライアの首を掴む力を強め、そのまま高く持ち上げる。ライアが苦しそうに呻く中、インペラーは仮面の下でライアを睨み付ける。

 

「人助けなんぞに興味はねぇ……俺はなぁ、俺が気に入らないと思った奴をぶっ潰す為にライダーになったんだよぉっ!!!」

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

 

ライアを宙に放り投げ、落ちて来たところにインペラーが強力な回し蹴りを炸裂させ、ライアを建物の柱まで大きく吹き飛ばした。ライアが激突した柱が破壊され、地面に落ちたライアは胸元を押さえながら、首を絞められていたのもあってか苦しそうに咳き込む。

 

「く……げほ、ごほぉ……ッ……!!」」

 

「はぁ~……高見沢のおっさんが言っていた通りだな。あのケツの青い龍騎と同じヒーロー気取り……正直、見ていて吐き気がするぜ」

 

「!? 海之っ!!」

 

ダメージの受け過ぎで上手く立ち上がれないライアに、ガゼルスタッブを構えたインペラーがトドメを刺すべく一歩ずつ確実に迫っていく。それに気付いたファムはメガゼールの振り下ろしてきた刀を前転でかわした後、カードデッキから引き抜いた1枚のカードをブランバイザーに装填する。

 

≪GUARD VENT≫

 

「ふっ……はぁ!!」

 

『『『『『グルッ!?』』』』』

 

ファムの手元には、ブランウイングの翼を模した盾―――“ウイングシールド”が出現。ファムがブランバイザーを振るうと共に周囲には無数の白い羽根が広がり、ガゼル軍団を攪乱し始めた。その白い羽根はインペラーとライアの周囲にも広がっていく。

 

「んあ? 何だいきな……ぐぉわっ!?」

 

周囲の白い羽根に何事かと思ったインペラーの背中を、ファムがブランバイザーで斬りつけた。インペラーが怯んだ隙にファムは再びライアに走り寄る。

 

「ッ……美、穂……!!」

 

「大丈夫、ここはアタシに任せて」

 

「ッ……痛ってぇなこのアマ、何しやがんだぁっ!!!」

 

背中に不意打ちを受けたインペラーは、怒り狂った様子でガゼルスタッブを振り回す……が、ガゼルスタッブが当たる直前で、ファムとライアの姿が一瞬で白い羽根となり消滅。その場にはファムもライアもいなかった。

 

「!? 何……どこだぁ!?」

 

インペラーは姿を消したファムとライアを見つけ出そうと、ひたすらガゼルスタッブを振り回す。しかしどれだけ振り回しても手応えはなく、時間の経過と共に周囲の白い羽根は少しずつ消えていき、気付けばその場にはインペラーとガゼル軍団の姿しかなく、ファムとライアは完全にいなくなってしまっていたのだ。

 

「ッ……アイツ等、まんまと逃げやがった!! くそが、テメェ等がちゃんと分断しねぇからだゴラァ!!」

 

『グルゥ!?』

 

『グルルッ!?』

 

『グァウ!?』

 

「あぁもうムカつくぜ……クソッタレがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

2人に逃げられたのをガゼル軍団のせいにしたインペラーは、近くにいたマガゼールを殴りつけ、ギガゼールを蹴り倒し、オメガゼールにガゼルスタッブの一撃を加えるなどして八つ当たりしながら、他にぶつけようのない苛立ちを発散するかのように大声を上げるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ……あの馬鹿、面倒な事してくれやがって……」

 

そんなミラーワールドの様子を見ていた人物が1人。その人物は苛立っている様子のインペラーを見て小さく舌打ちした後、すぐにその場から立ち去っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――フェイト、ちょっと手伝って!!」

 

「!? 美穂さん、どうかしまし……手塚さん!?」

 

「ぐ、ぅ……ッ……」

 

一方、機動六課ではミラーワールドから無事に帰還していた美穂と手塚。しかしインペラーの襲撃でダメージを受け過ぎた手塚は、変身を解除した直後にその場に倒れていまい、美穂はフェイトの手も借りる事で手塚を六課隊舎の医務室まで運ぼうとしていた。

 

「手塚さん、大丈夫ですか!? しっかりして下さい!! 美穂さん、一体何があったんですか!?」

 

「ごめん、その説明は後!! まずは海之を医務室まで運ぶの手伝って!!」

 

「わ、わかりました!! こっちです!!」

 

 

 

 

 

 

 

それから数十分後。

 

美穂とフェイトによって、医務室まで運ばれる事になった手塚。医務室ではシャマルによる手当てを受け、ひとまずは手塚をベッドに寝かせて安静にさせる事になった。

 

「……取り敢えず、手当てはこれで完了したわ。命に別状はないから安心して」

 

「あぁ、良かった。手塚さん……」

 

「ありがとうシャマル先生、助かったよ」

 

「いえいえ、どういたしまして♪」

 

それを聞いたフェイトと美穂は安堵した。シャマルの手当てを受けた手塚は現在、医務室のベッドに体を寝かせて目を閉じ、静かな眠りについている。

 

「美穂さん。ミラーワールドで一体、何があったんですか……?」

 

「それがさ……いつも通りモンスターを倒そうと思ったら、別のライダーに遭遇したんだよ」

 

「「えっ!?」」

 

美穂の話を聞いたフェイトとシャマルは、インペラーという仮面ライダーもこの世界で活動していた事を知って驚かされた。同時に、そのインペラーによってライアが何度も痛めつけられた事を知り、フェイトとシャマルは怒りを露わにした。

 

「酷い……同じライダーなのに、攻撃してくるなんて……!」

 

「モンスターを倒すという目的は同じなんでしょう? それなのにどうしてそんな酷い事を……!」

 

(同じライダーだからこそ、なんだろうけどね……)

 

フェイト達の言葉を聞いた美穂はそんな事を思うが、それは今は口にしない。

 

「それで、その攻撃してきたライダーについて、何かわかった事は……?」

 

「いや、それが……アイツが従えてるモンスターの数が多過ぎてさ。そいつ等を相手するのに必死で、アタシはあんまり話を聞けなかったんだよね。今回はこっちから先に逃げ出す形になっちゃったし……だから、アイツが一体どんな名前のライダーなのかもわかってないんだ。強いて言うなら、アタシ達は向こうの事なんか知らないのに、向こうはアタシ達の事を知ってる……って事くらいだし」

 

「そうですか……ひとまず、この事ははやて達にも伝えなきゃ」

 

「でも美穂ちゃん、大丈夫なの? その話が本当なら、これから先モンスターと戦うたびに、そのライダーがまた邪魔をしてくるんじゃ……」

 

「ん、それについては心配ご無用! アタシ、これでも集団相手は結構得意な方だからさ」

 

「でも……」

 

「あぁもう、そんな心配しなくても大丈夫だって! とにかく、フェイトはしばらく海之の傍にいてあげて。今回の戦いでかなり痛めつけられてるからさ」

 

「……わかりました」

 

「あら、フェイトちゃん。執務官としての仕事は大丈夫なの?」

 

「はい。捜査部での仕事は一応ひと段落ついたので、今日1日は六課にいられます」

 

「それなら、はやてちゃんへの報告は私が代わりに済ませておくわ。フェイトちゃんは手塚さんの事を看ていてあげてね」

 

「海之が目覚めたら、アタシ達にも伝えてね」

 

シャマルと美穂が医務室を出て行った後、フェイトはベッドの横にある椅子に座り、眠っている手塚の右手を両手で優しく握る。握ったその手から感じる温もりは、手塚がまだ生きているという証明だった。

 

(こんなにも傷ついて……一体、向こうの世界ではどんな戦いをしてるんだろう……)

 

「手塚さん……どうしてあなたは、こんなになってまで戦うの……?」

 

その問いかけに、手塚の返事が返って来る事はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夕方……

 

 

 

 

「あぁ~……くっそ、さっきから凄いムシャクシャするぜ畜生!!」

 

首都クラナガン、市街地。インペラーの変身者である迷彩柄ジャケットの男性は、苛立った様子で近くのゴミ捨て場のゴミ袋を乱暴に蹴り飛ばしていた。しかしそんな事をしたところで、彼の苛立ちが晴れる訳でもなく、彼を見た周囲の通行人は彼を避けるようにさっさと通り過ぎていく。

 

「あのマンタ野郎、次に会ったら確実に仕留めてやる……!! それから一緒にいた女もだ……ん? そういや、あの女もどこかで見た顔だったような……確か、高見沢のおっさんが組んでた同盟の中の……」

 

そんな彼だったが、落ち着いて考える暇はあまり与えられない。何故なら……

 

 

 

 

キィィィィィン……キィィィィィン……

 

 

 

 

「お?」

 

『『『『『グルルルルル……!!』』』』』

 

今もこうして、お店のショーウィンドウを通じてガゼル軍団が、餌を求めて唸り声を上げているからだ。それを見た迷彩柄ジャケットの男性は舌打ちする。

 

「チッ……わかったよ。餌ならすぐに用意してやる」

 

そう言って、迷彩柄ジャケットの男性はチラリと周囲を見渡す。周囲にはスーツを着た男性、セーラー服を着ている数人の女子高生達、買い物帰りと思われる主婦、自転車に乗っている子供達、杖を突きながらゆっくり移動している老人、見回りをしていると思われる管理局警備隊の男性……多くの民間人が街中を歩いている中で、迷彩柄ジャケットの男性はある人物達に狙いを定めた。

 

(ま、アイツ等で良いか……)

 

怪しい笑みを浮かべながら、迷彩柄ジャケットの男性はその人物達がいる街中の大きな公園まで移動を開始。彼が見据える方角には、公園の滑り台付近で屯している、数人の不良達の姿があった。

 

「よぉ、そこの兄ちゃん達」

 

「あん?」

 

「誰だおっさん」

 

「いやぁね? 実はおじさん……ちょっとばかり、君達とお話がしたくてさぁ?」

 

迷彩柄ジャケットの男性はニヤリを笑う。それと同時に、滑り台の鏡面になっている金属部分が、グニャリと大きく歪み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キィィィィィン……キィィィィィン……

 

 

 

 

 

 

「「ッ!?」」

 

それと同時刻。六課隊舎でも、美穂とシャマルはモンスターの反応を察知していた。かなり早いタイミングで金切り音が聞こえてきた事に美穂は驚きつつも、すぐにカードデッキを取り出す。

 

「美穂ちゃん……!」

 

「OK、モンスターは任せて!」

 

美穂は廊下の窓ガラスにカードデッキを突き出し、変身ポーズを取ってから、出現したベルトにカードデッキを装填した。

 

「変身!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」」

 

『『『『『グルルルル!!』』』』』

 

「はははは……そぉら、逃げろ逃げろぉ!」

 

ミラーワールド内の公園。数人の不良達は恐怖に怯えた表情で逃げ惑い、アドベントで召喚されたガゼル軍団が不良達を追い回す。少し離れた位置では、インペラーがブランコに座りながらそれを眺めて嘲笑していた。

 

「た、頼む、助けてくれぇ!!」

 

「な、何でだよ!? 俺達が一体、何したっていうんだ!!」

 

「あん? あぁ、悪いな。俺も一応コイツ等を養ってる身だからさ、餌の確保が大変なんだよ……つう訳だ、大人しくコイツ等に喰われてやってくれや」

 

『『『『『グルルルルァッ!!』』』』』

 

「ひぃ!? く、来るなぁ!!」

 

「い、嫌だ……いやだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

 

「助けて、ママァァァァァァッ!?」

 

グシャ、バキ、メリ、ゴリ、ボリボリボリボリ……

 

ガゼル軍団が一斉に群がり、不良達の断末魔が上がる。肉を喰らい、骨を噛み砕く音が無惨に鳴り響く中、そこにライドシューターに乗ったファムが駆けつけ、目の前で起こっている状況を見て驚愕した。

 

「!? お前、一体何してんだよ……!?」

 

「お? よぉ、また会ったなぁ。白鳥の姉ちゃん」

 

「……まさか、人間を喰わせたのか!? 関係のない人達を!?」

 

「別に良いだろう? こっちは契約してない奴等まで餌を求めてくるもんだから大変なんだよ……あ、そういえば今思い出した」

 

インペラーはブランコから立ち上がり、ファムと対峙するように立ちはだかる。

 

「お前、確かあの高見沢のおっさん達と同盟を組んでたライダーだよなぁ?」

 

「……は?」

 

「んで、あのマンタ野郎とはむしろ敵同士だったはずで……あれ? 何でお前がそいつと一緒にいるのさ?」

 

「な、何の話だ? 言ってる意味がわからない!」

 

「ありゃ、もしかして俺の事知らない? マジかよぉ、本当に“あの人”の言ってた通りじゃねぇか……」

 

「! あの人……?」

 

「はぁ~……んじゃま、知らないなら知らないで良いや」

 

「おい、1人で勝手に自己完結するなよ! あの人って誰の事だ!?」

 

「おいおい姉ちゃんよぉ……昼間にあんな痛ってぇ事をされた奴が、素直に答えると思うかよ?」

 

『『『『『グルルルル……!!』』』』』

 

インペラーの後ろでは、ガゼル軍団も血気盛んな様子でファムを睨みつけていた。どうやら何も話すつもりはないようだ。

 

「ッ……だったら、力ずくで聞かせて貰う!!」

 

「やってみろよ……昼間の分のお礼をしてやらぁっ!!!」

 

『『『『『グルルルルァッ!!』』』』』

 

インペラーがファムを指差したのを合図に、ガゼル軍団が一斉に跳躍しファムに襲い掛かった。ファムは最初に殴りかかって来たギガゼールをブランバイザーで擦れ違い様に斬りつけ、メガゼールとネガゼールの回し蹴りをかわしてからカードをブランバイザーに装填する。

 

≪SWORD VENT≫

 

「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ファムは召喚したウイングスラッシャーでマガゼールを斬りつけ、オメガゼールが振り下ろしてきた槍を受け止めてから右足で蹴り倒し、ギガゼール、メガゼール、ネガゼールの順に次々と斬り倒していく。そこへインペラーが飛び蹴りを繰り出してきた。

 

「おらおらおらおらおらぁっ!!」

 

「ッ……!!」

 

インペラーのキックをウイングスラッシャーで防ぐファムだったが、インペラーは勢いを止めずに連続でキックを繰り出しファムを後退させていく。そんな彼女を背後からネガゼールが蹴りつけ、ファムが怯んだところにインペラーがスピンベントのカードで召喚したガゼルスタッブを炸裂させる。

 

≪SPIN VENT≫

 

「うぁっ!?」

 

「はっはぁ!! おいおいどうしたぁ、口ほどにもねぇな!!」

 

「ッ……言ってろ、あぐっ!?」

 

インペラーの蹴りが胸部に命中し、ファムが地面を転がされる。その間にインペラーはカードデッキからファイナルベントのカードを抜き取り、右足を上げて開いたガゼルバイザーに装填する。

 

≪FINAL VENT≫

 

「さぁ、とっとと死ねや……!!」

 

『『『『『グルルルルル!!』』』』』

 

ファイナルベントが発動し、ガゼル軍団は華麗に跳躍しながら次々とファムに迫っていく。このまま万事休すかと思われたその時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お馬鹿さん♪ それを待ってたんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪GUARD VENT≫

 

飛来したウイングシールドをファムがキャッチ。そこに一番先頭で襲い掛かってきたギガゼールが体当たりを喰らわせようとした瞬間、ファムの姿が無数の白い羽根に変化し、攻撃は失敗。それと共にインペラー達の周囲に大量の白い羽根が広がり始めた。

 

「何!?」

 

まさか回避されるとは思っていなかったのか、インペラーは余裕そうな態度が崩れ、周囲を見渡してファムを探し始める。しかし、それこそが罠だった。

 

≪FINAL VENT≫

 

『ピィィィィィィィィィッ!!』

 

「!? うぉっ!?」

 

『『『『『グルァァァァァァァッ!?』』』』』

 

突如、インペラーの真後ろまで飛来してきたブランウイングが力強く羽ばたき、周囲の白い羽根ごとガゼル軍団を吹き飛ばし始めた。直線上にいなかったインペラーは何とか回避するも、突風を回避できなかったガゼル軍団は全員纏めて吹き飛ばされてしまい……その先では、ファムがウイングスラッシャーを持って待ち構えていた。

 

「ふっ!!」

 

1体目。

 

「はっ!!」

 

2体目。

 

「てや!!」

 

3体目。

 

「はぁ!!」

 

4体目。

 

「はぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

5体目。

 

ファムが振るうウイングスラッシャーで1体ずつ順番に斬り裂かれたガゼル軍団は、ファムの後方で次々と爆散していき、その場にいたガゼル軍団は1体も残らず殲滅されてしまった。それを見たインペラーは驚愕する。

 

「ッ……テメェ、俺が先に技を発動するのを待っていやがったのか……!!」

 

「ふぅ♪ さて、次はアンタの番だよ」

 

「く……図に乗ってんじゃねぇ!!」

 

インペラーはファムに向かってガゼルスタッブを振り下ろす。しかしファムはそれをウイングスラッシャーで防いだ後、すかさず右手でブランバイザーを引き抜き、インペラーの胸部に強烈な一閃を命中させた。

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

「どう? まだやる気?」

 

「ッ……こ、このアマァ……!!」

 

既に手札のカードは使い切ってしまった為、この時点でインペラーには反撃の手段が存在しなかった。ファムがウイングスラッシャーとブランバイザーを構えながら、ジリジリとインペラーに迫ろうとしたその時……

 

 

 

 

 

 

ズドォンッ!!

 

 

 

 

 

 

「……ッ!?」

 

どこからか飛んできたエネルギー弾が、ファムの足元の地面に着弾。ファムが思わず怯み、インペラーはその隙を突いて高く跳躍し、滑り台の上に着地した彼はファムを見下ろしながら言い放つ。

 

「よくもこの俺をコケにしてくれやがったな……覚えとけ、次に会ったら今度こそ叩き潰してやる!! お前も、あのマンタ野郎もなぁ……!!」

 

「!? 待て!!」

 

インペラーは滑り台の上から更に高く跳躍し、どこかに跳び去って行ってしまった。インペラーが去った後、ファムは謎のエネルギー弾が飛んできた方角に振り返るが、その方角には何も見当たらなかった。

 

「何だったんだ? 今の攻撃……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふん」

 

この時、ファムは気付く由もなかった。

 

自分達の戦いを邪魔してきた存在が、離れた位置の高所から見下ろしていた事に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued……

 




リリカル龍騎StrikerS!


はやて「地球よ、久々に帰って来たで!!」

なのは「ただいま、お母さん!」

スバル&ティアナ&美穂「「「お母さん!?」」」

手塚「俺は、情けない人間だな……」

フェイト「殺さない覚悟……私は立派だと思います」


戦わなければ生き残れない!
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