何というかもう……最高、その一言でしたね。
ここで感想を言うとネタバレになる為、私からは敢えて何も言いません。気になる方はぜひ映画館にゴー!
さて、今回はハナバーナさんが考案したキャラクターである野崎溟/仮面ライダーシャドウについてのキャラ設定と、キャラ造形に関する簡単な解説を載せてみました。
なお、今回は野崎溟だけでなく二宮鋭介のキャラ設定に関する補足説明もちょこっとだけ載せています。
案の定ネタバレだらけなので、先に『エピソード・アビス』までの物語を全て読み終わってからご覧下さいませ。
詳細:仮面ライダーシャドウの変身者。17歳。水無月高校の水泳部に所属していた女子高生で、彼女から見て二宮鋭介/仮面ライダーアビスは同じ水泳部のOBに当たる人物である。
幼少期に両親を事故で失った後、学校で虐めに遭い、担任の教師からも見捨てられた事で人間不信に陥っていた。高校時代は水泳部に入部していたが、水泳大会で活躍する彼女の実力に嫉妬した水泳部の先輩女子から扇動された不良生徒達によって性的な暴行を受けてしまう。そこに現れた神崎士郎からカードデッキを授かり、後に彼女を見つけて保護した二宮からライダーバトルに関する話を聞き、『自分だけの居場所を作る為』に仮面ライダーシャドウとなる。その後は自分にとって邪魔者となる人間を次々と排除していき、時には高見沢逸郎/仮面ライダーベルデに試される形で他のライダーを倒した事もあったが、後に二宮と共謀して高見沢を倒している。その後の経緯は不明だが、後に浅倉威/仮面ライダー王蛇との戦いに敗れて死亡したと本人は語っている。
人間不信故に他者への敵対心が強く、自分が邪魔者と見なした者は例外なく始末するほどの過激派だが、本当に誠実な人間を殺してしまった際は後に罪悪感に苛まれるなど、根は臆病な性格。実際には孤独に生きる事を嫌っている為、過度な信頼は置かないものの、自分にライダーとして戦う道を示してくれた二宮に対しては、ある程度だが信用している一面を見せており、彼が願いを叶える事に興味を持っていないと知った時はその事を「勿体ない」と感じていた。
死亡してミッドチルダに転生した後、管理局地上本部勤務の男性局員に拾われ、その局員の自宅で性奴隷のように扱われ続けていた。後に隙を突いてカードデッキを取り返し、男性局員を殺害する事でその場は逃走に成功したが、しばらくした後にテレビのニュースでその男性局員の悪事が隠蔽されている事を知り、それが切っ掛けで管理局に強い敵意を抱くようになり、以降はミッド中のあちこちで管理局に関わる人間を見境なく殺害して回るようになった。
後にオーディンから二宮もミッドに来ている事を知り、(別の時間軸からやって来た別人とはいえ)彼と再会できた事に喜びを示しつつ、自分と共に邪魔な管理局を潰さないかと二宮に提案する。しかしその時点で既に彼女の起こした事件が目立ち過ぎていた為、二宮からは「組んだところで何のメリットもない」と明確に拒絶され、それに逆上した事で二宮と対立。アビスと途中から参戦したインペラーの2人に追い詰められ、最期は変身が解けたところをアビスに切り刻まれて死亡した。
死に際にて、自分が本当に求めていたのは『自分だけの居場所』ではなく『自分が一番信用していた二宮からの愛情』だった事に気付かされ、自分が最初に殺した男性局員と同じように切り刻まれるという皮肉な最期を迎える事となった。
仮面ライダーシャドウ
詳細:野崎溟が変身する仮面ライダー。イメージカラーは黒色。シャドウクロウと契約しており、ナイトやファムに似た装甲、両足のハイヒール、仮面のスリッドから見え隠れしている黄色の複眼などが特徴。クロウバイザーやクロウフェザーなどを使用した遠距離からの攻撃、トリックベントによる分身で敵を攪乱する戦法などを得意としている。
元いた世界では戦闘経験がまだ少なかった為、アビスと共に戦う事で徐々に力を付けていった。その戦いでは高見沢逸郎/仮面ライダーベルデ、
詳細:クロスボウ型の召喚機。弓の部分がカラスの翼を模している。持ち手部分に装填口が存在し、装填口をスライドして開く事でカードを装填する。
シャドウクロウ
詳細:野崎溟と契約しているカラス型ミラーモンスター。黒い翼を持ち、素早い動きで敵を圧倒し、翼から鋭利な羽根を手裏剣のように飛ばす事で攻撃する。溟の命令に忠実であり、彼女に危害を加えようとする人間や彼女が邪魔と見なした人間を捕食していた。
アビスやインペラーとの戦いでも召喚されたが、アビスや召喚したアビソドンには一方的に叩きのめされ、更にはインペラーのガゼルスタッブで片方の翼を地面に縫い付けられて身動きが取れなくなり、最期はインペラーのドライブディバイダーを喰らい撃破された。
4000AP。
ソードベント
詳細:シャドウクロウの羽根を模したナイフ『クロウフェザー』を召喚する。複数の召喚が可能で、両手に構えた二刀流で戦う他、敵に投げつける事も可能であり、投擲されたクロウフェザーは敵に命中すると同時に破裂して相手にダメージを与える。3000AP。
ガードベント
詳細:シャドウクロウの翼を模した大型の盾『クロウレジスト』を召喚する。3000GP。
トリックベント
詳細:特殊カードの1種。複数の分身を生成する『シャドーイリュージョン』を発動する。主に攪乱戦法で使用される他、生成した分身を囮役にする事も可能。1000AP。
ファイナルベント
詳細:シャドウの背中にシャドウクロウが合体して空中に飛び上がり、複数の分身を生成してから一斉に急降下しながらライダーキックを放つ『キルズダンス』を発動する。5000AP。
さて、ここからは溟のキャラ造形についての簡単な解説です。
Q.溟を登場させようと思った切っ掛けは?
A.今回は【ハナバーナさん】が考案して下さった仮面ライダーになります。読者考案オリジナルライダーの紹介はこれで3人目になりますね。
二宮が主役の短編ストーリーを書こうと決めた時、どのライダーを出すか色々悩んだ結果、最終的に彼と同じような境遇を持つ彼女を出す事が決定しました。彼女のキャラ設定は扱いが意外と難しいのですが、そこは何とか二宮のキャラと照らし合わせる事で、上手く物語の中に組み込んでいく事ができたと思います。
Q.溟のキャラを作り上げた経緯は?
A.最初に送って貰ったキャラ設定の中に【自分が幸せになれる居場所を作るためにライダーになった】【他人を蹴落とすことに躊躇しないが、心から誠実であろうとする者を蹴落としたときは少し後悔したりするなど実は小心者】という設定があり、それを見た時に「これを何とか使えないだろうか?」と思い、その一部分を土台にキャラクター像を少しずつ作り上げていきました。
他人を信用していないはずなのに居場所を求めているという事は、要するに【他者との関わりがある居場所を求めている=自分が孤独であり続ける事を嫌っている】という事でもありますからね。その矛盾点を指摘された時、彼女は果たしてどのような反応を示す事になるのか……その辺りを考えるのは本当に大変でしたが、個人的には書いていて凄く楽しかったです。
何よりも【人間不信】【邪魔者を蹴落とす事に躊躇しない】といった点は、二宮とも共通していますからね。肝心の二宮からは「半端者と一緒にするな」と拒絶されてしまいましたが。
Q.彼女の変身ポーズはどのようにして決まったの?
A.ハナバーナさんからは特にこれといったリクエストもなかった為、変身ポーズもこちらで自に考案しました。目の前で両腕をクロスさせるポーズは、東條悟/仮面ライダータイガの変身ポーズに入っている動作と似たような感じですね。
残念ながら、劇中では二宮の変身妨害を受けたせいで中途半端な形になってしまいましたが。やっぱ変身妨害がなきゃ龍騎じゃないよね!←
Q.シャドウの戦闘スタイルやデッキ構成はどのようにして決まったの?
A.実を言うと、最初に貰った設定ではトリックベントではなくクリアーベントを使用する設定でした。しかしカラスの特徴を考慮してみたところ、「カラスの群れをイメージした方がそれっぽい」と思い、こちらの判断で敢えてクリアーベントを外し、代わりにトリックベントを投入しました。おかげで攪乱戦法や囮戦法が得意なライダーというキャラクター像が出来上がっていきました。
ちなみにどうでも良い話になりますが、シャドウクロウと聞くと、作者の場合はどうしてもポケモンのゴーストタイプ技の方を思い出しちゃいますね(本当にどうでも良い)
Q.元いた世界ではライダーになってから、どんな生活を送っていたの?
A.二宮に拾われてライダーになった後、彼女は自分の家には帰らず、いくつかの荷物を持って二宮の家に住み着くようになりました。
それからは最初に自分に乱暴を働いた不良達、自分を罠に嵌めた先輩達、そして自分をこれまで虐めて来た連中や自分を見捨てた教師など、邪魔者と見なした人間達を片っ端からシャドウクロウに捕食させていきます。二宮は彼女の覚悟を試す為に敢えてそれに付き合ってあげていました。
途中、高見沢に試される形でベルグを始末しますが、根が悪人じゃない人間を始末するのはこれが初めてであり、善人を殺す覚悟まで備えていなかった彼女はしばらくの間、善人を殺した事に対する罪悪感に苛まれていく事となります。そんな彼女を支えたのが二宮であり、良くも悪くもストレートに核心を突いた彼の発言は、今回は上手く彼女の心を支える要因となったようです。
その後、高見沢を始末してからも二宮と行動を共にしていき、今度は高見沢に続いて芝浦淳/仮面ライダーガイも始末する事に成功します。
しかし様々なライダーと邂逅する中、遂に対面した浅倉威/仮面ライダー王蛇には敗れてしまい、残念ながら彼女も二宮に看取られながら死に行く事となりました。
Q.他のライダーとの関係は?
A.これまで何度も説明したように、(過度な信頼ではないにせよ)彼女の中で一番信用度が高かったのが、他でもない二宮です。自分にライダーとして戦う道を示してくれた彼に対し、溟はいつからか適度な信用だけでなく、自分が求める居場所の中に二宮を置くようになっていきました。
両親を失っているという事は、つまりは【彼女に愛情を注いでくれる人がいない】という事ですからね。溟自身は今まで自覚していませんでしたが、二宮に対して少なからず期待はしていたのかもしれません。
一方、高見沢や芝浦に対しては全く心を開いていません。どちらも常に偉そうな態度でを示し、溟の事を下に見ながら接していた為、二宮からの提案がなくてもいずれは溟が自分で始末しようと動いていたかもしれません。
なお、これは湯村敏幸/仮面ライダーインペラーに対しても同じです。ただし実を言うと、溟がいた時間軸の湯村はインペラーにはなっていません。あくまで普通の人間でしたが、「ガキだから」という理由で彼も溟の事は子供扱いして見下していました。
それもあって、やっぱり溟からの好感度は最悪でした。
Q.ミッドチルダではどのような生活を送っていたの?
A.湯村同様、基本的には浮浪者みたいな生活です。オーディンに出会う前は、彼女が殺した男性局員から盗んだ資金のおかげで何とか食い繋いでいましたが、オーディンと出会ってからはモンスター討伐時の報酬を彼から受け取るようにしていました。
生活拠点は閉鎖された第8空港。これはリリカルなのはの原作で大規模火災が発生したあの空港で、なのはとスバルが初めて出会った場所でもあります。
彼女はこの空港に侵入した後、比較的ボロボロ具合が少なかった部屋を発見し、そこに隠れて寝泊まりするようにしています。
お風呂については適当な川か湖まで移動し、そこで軽く水浴びするだけで済ませています。カラスの行水とはまさにこの事か。
Q.約1ヵ月間も男性局員に捕らわれていたけど、契約破棄にはならなかったの?
A.カードデッキを取り返した時点でシャドウクロウは空腹状態だった為、この時は本当に契約破棄寸前で危ない状況でした。しかし男性局員が従えていた使用人、たまたま家を訪れていた部下達を捕食させる事で、何とか契約破棄を免れる事はできました。
Q.湯村を襲ったのは何故?
A.予めオーディンから話は聞いていた為、二宮とつるんでいる彼を襲えば二宮がやって来る可能性があると思い、遠慮なく襲い掛かりました。
尤も、彼女からすれば湯村はどうでも良い人間である為、もし二宮が来なかった場合は用済みと見なして始末するつもりでいましたが。
Q.溟が局員を襲う基準は?
A.管理局という組織その物を憎んでいる為、管理局に関わる人間は誰だろうと見境なしです。ちなみにミッドチルダのあちこちで被害を出していたのは、1つの地方に留まらず、ミッド中で事件を起こす事で管理局を混乱させる目的でした。
その結果、二宮が元々始末する予定だった局員も彼女によって数名ほど殺害される事となりました。ただし、その中には【殺さなくて良い人間】も混じっており、それが原因でとある人物を怒らせる結果となってしまったのですが……それについてはまたの機会に。
Q.彼女の主な役割って何?
A.二宮自身が持つライダーとしてのスタンスを改めて読者の皆様に知らしめるべく、その為に【二宮と似ているようで少し違うキャラクターが欲しい】と思ったのがそもそもの始まり。
実際、二宮と溟は色々似ている部分もあります。
幼少期に家族を失った点が一緒。
誰からも助けて貰えず、人間不信に陥った点も一緒。
そんな2人の間で決定的に違っているのが……【“孤独”に対する向き合い方】です。
溟は両親を失った事で他者からの愛情を失い、【その失われた愛情を求めたが故に孤独を嫌っていた】
それに対し二宮は、家族を失ったその時点で【他者からの愛情を求める事をやめ、自ら孤独になる事を望んだ】
そういった考え方の違いもあり、溟が二宮に自分の想いを理解して貰える事はありませんでした。
自分が敵視している人間達からは性的な欲求をぶつけられ、一番愛して欲しい二宮からはこれっぽっちも愛して貰えないまま死に至る……これこそが、無関係な人間を殺した彼女に対する一番の報いだった訳です。
死因もまた、自分が最初に殺した男性局員と同じ【全身を切り刻まれる】という皮肉な物になっていたり。
そんな彼女が、如何にして二宮のような冷血漢に愛情を求めるようになったのか?
その答えは至って単純。
彼女がいた時間軸の二宮が【そうなるように上手く誘導していたから】です。
二宮の言葉を用いた誘導は地味に厄介です。彼の語る言葉は基本的に本音が多いですが、彼自身が目的としている事柄については上手く隠しながら会話をする事が多い為、いつどのタイミングで、二宮の思いのままに誘導されているのか意外と気付きにくいのです。
しかも、今回の相手は両親を失って人間不信に陥り、不良共から乱暴されたばかりで傷心していた少女。過度な信頼は置かないと頭では思いながらも、溟の心は自分でも気付かない内に、二宮に対して愛情を求めるようになってしまっていたのです。
二宮と悪女の絡みが多いのは、こういった【女性の傷付いている部分】を見抜き、その弱さを理解した上で利用していくのが得意だから……といった感じでしょうかね。
すぐバレるような嘘を付くのではなく、敢えて本音を語る事で上手く誘導し利用する……何とまぁ、書いている自分から見ても末恐ろしい男ですよ彼は。
そしてここまで読んで下さった方なら、もう察しがついている事でしょう。
そう……
【ドゥーエの事も、二宮はこれっぽっちも愛してはいない】という事に。
第55話のサブタイトルにもなっている、二宮が告げた「愛してやる」という言葉……これもまた、ドゥーエを自分の手駒に置き続ける為の虚言でしかありません。
これの何がタチ悪いかって、彼の場合は事前に「壊れて使えなくなるその時まで」と言っているんですよね。この時点で彼は【壊れたら捨てるけど、壊れるまでは傍に置いてやる(要約)】とハッキリ伝えており、ドゥーエも二宮が自分を罠に嵌めたと知っておきながら、自らの意志でそれに応じました。その為、後々本当に切り捨てられる事になるとしても、ドゥーエからは一切文句を言えないのです。
二宮はこういうところが本当に狡猾なのです。
……気付いたら二宮の解説まで始めちゃっていましたね。一応、二宮のキャラクター像についての補足説明も兼ねているので、そこはまぁお許しを←
Q.このキャラを考案して下さったハナバーナさんに一言どうぞ。
A.今回もまた、今までと同じく簡潔に述べましょう……こんな素晴らしいキャラクターの設定を送って頂き、本当にありがとうございました!
現在、EXTRAストーリーを展開中である『リリカル龍騎StrikerS 運命を変えた戦士』を、今後ともよろしくお願いします!
ひとまず、今回のキャラ設定&キャラ解説はこんなところで終わりたいと思います。
それではまた。
次回更新予定の短編ですが、更新日は未定です。
それでは。