今日、遂にこの作品は1周年を迎える事になりました。ここまで続ける事ができたのは、この作品を読んで下さっている皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
残念ながら、1周年記念のイベントらしいイベントは何も用意できておりませんが(ズーン
そんな中、仮面ライダージオウでは衝撃の展開!!
城戸真司!!
大久保編集長!!
この2人がジオウに登場決定!?
やったー!!
しかも出て来る敵はアナザー龍騎……ではなくアナザーリュウガ!?
まさかのリュウガとな!?
これは龍騎編が今から楽しみですねぇ!!……チラッとでも良いから、蓮も一緒に出て来てくれないかなぁ。
そんな作者の狂喜乱舞はさておき、今回は第2部ストーリーの3話目をご覧になって貰いたいと思います。
今後も『リリカル龍騎ライダーズinミッドチルダ』の物語をよろしくお願いします。
それではどうぞ。
戦闘挿入歌:果てなき希望
昔々。
『心配したんだよ? 突然いなくなったって聞いたから』
花咲く庭で、その3人は出会った。
『パパとママ……どこにもいないの……!』
『そっか……なら、一緒に探そうか。お姉さんやお兄さん達もお手伝いするから』
『ヴィヴィオ、泣き止めそうか?』
2人の優しい人達に出会えて、少女の表情に笑顔が戻った。
安らぎを得られた少女は、その後もずっと幸せな時間を過ごせると……そう思っていた。
だけど……
『ヴィヴィオちゃんが……聖王の、クローン……!?』
『その鍵を使い、我々はゆりかごを起動させる事に成功した。いよいよ始まる……最高の“祭り”が……この私が求め続けてきた、最高の“夢”の始まりだァッ!!!』
訪れたのは、とても残酷な真実だった。
『ヴィヴィオ、お願いやめて!! 私の話を聞いて!!』
『返せ……パパとママを返せぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!』
彼女達はぶつかって、戦った。
力を、想いを、限界までぶつけ合って、伝え合った。
『……生きたい……パパやママと、お姉ちゃんと……大好きな皆と、一緒にいたい……!!』
『助けるよ!! いつだって……どんな時だって!!』
『お前の運命は、俺達が変えてみせる!!!』
最後は無事に助け出せて、抱き締め合った。
再び“親子”になって、楽しく笑い合った。
そこから3人の幸せな時間が、静かに優しく……流れて行っていると思っていたんだけど。
「―――それが何でまたこんな事にぃ~!?」
「いや、えぇっと……」
「あ、あははははは……!」
「……はぁ」
フェイトの虚しい心の叫び声が響き渡る。かつての事件で身に纏った聖王の鎧の姿―――通称“大人モード”の姿となったヴィヴィオの姿を見る事になるとは思わなかった為、彼女の頭は理解が追いついておらず、ヴィヴィオはこの状況に困惑し、説明を忘れていたなのはは取り敢えず笑って誤魔化し、手塚は頭を抱えながら溜め息をつく。
「高町。こういう事はもっと早めに説明しておいて貰わないと、俺達が反応に困る」
「あぅ……ごめんなさい」
「いや、あのねパパ、お姉ちゃん。この大人変化自体は別に、聖王化とは違うんだ」
「? どういう事だ」
大人モードの姿に対し、未だ困惑を隠せていない手塚とフェイト。そんな2人の為に、ヴィヴィオがわかりやすく説明し始める。
「今、私が
「あぁ。それはお前の口から何度も聞いた」
「魔法や武術の練習をする時は、こっちの姿でやる時の方が便利だから。力を制御できるように、裏で練習もきちんとしてたの。練習の時はママにも見て貰っていたし、ママからもこれなら大丈夫だねって」
「そ、そうそう! その通り!」
「いや、でも……」
成長したヴィヴィオは現在、ある理由から魔法と武術のかけ合わさった格闘技―――“ストライクアーツ”の練習に励んでいた。ヴィヴィオが大人モードへの変化能力を習得したのも、その練習をやりやすくする為という極めてシンプルな物であるようだ。それを聞いてもなお、フェイトはまだ納得し切れていない様子だった。
「う~ん……クリス、
ヴィヴィオの指示を受けたクリスが敬礼し、それと共にヴィヴィオの姿が一瞬で大人から子供の状態に戻る。ヴィヴィオは頭の上に乗っかったクリスを両手で抱き締めながら、フェイトの隣に座り込んだ。
「何に変身したって、ヴィヴィオはちゃんとヴィヴィオのまんまだよ。今はもう、ゆりかごやレリックだってないんだし」
「ヴィヴィオ……」
「クリスも、ちゃんとサポートしてくれるって」
クリスがフェイトの顔の前まで浮遊し、彼女に対してもビシッと敬礼をする。それを見たフェイトは思わずクスリと笑い、ヴィヴィオもフェイトの頬に触れながら語りかける。
「心配してくれてありがとう、お姉ちゃん。でもヴィヴィオは大丈夫です!」
「……うん、わかった」
「それにそもそもですね」
「「?」」
「ママとお姉ちゃんだって、今のヴィヴィオくらいの頃にはかなりやんちゃしてたって聞いてるよ?」
「うぐっ!? そ、それはそのぉ……!」
「あはは~」
「……その話は俺も聞いたな」
それは今から10年以上前の話。なのはとフェイトが魔導師として活動し始めた年齢は9歳。この頃も2人は様々な事件で戦い、活躍していたという。ちなみに機動六課時代になのはとティアナの仲違いの一件でシャーリーから話を聞いている為、手塚もなのはとフェイトの過去については簡潔にだが知っている。
「まぁそんな訳で! ヴィヴィオは早速、魔法の練習に行って来たいと思いま―――」
「待て、ヴィヴィオ」
「っとと……パパ?」
再び大人モードの姿に変化し、今度は黄色のセーターと青色のジーパンという恰好になったヴィヴィオ。彼女はそのまま魔法の練習をしに向かおうとしたが、その前に手塚が呼び止める。
「これでも一応、俺はお前の父親という立場だ。出かける前に、お前には確認しておきたい事がある」
「……何?」
腕を組み、真剣な表情でヴィヴィオを見据える手塚。ヴィヴィオも真面目な話だとすぐに悟り、立ち上がりかけていたソファに座り直す。
「ストライクアーツの練習をより効率の良い物にする為に、お前は大人の姿に変身する力を身に着けた……そうだな? ヴィヴィオ」
「うん、そうだよ」
「大人の姿への変身については、魔法に関して素人である俺からは特に口は出さない……だが」
手塚は懐から取り出した物をテーブルの上に置く。それは彼が肌身離さず所持している、ライアのカードデッキだった。そのカードデッキだけで、ヴィヴィオは手塚が言おうとしている事をすぐに理解した。
「戦う力を持った身として、これだけは絶対に約束して欲しい」
「……!」
「俺はこのカードデッキで、仮面ライダーとして戦っている。それはいつだって命懸けの戦いだ」
仮面ライダーの戦い。それはヴィヴィオがスポーツとして楽しむストライクアーツと違い、人の命を懸けた本物の殺し合いだ。ライダーの1人として、様々な力の振るい方を戦いの中で見て来た手塚は、今この場でヴィヴィオに問いかけておきたかったのだ。
戦う力を持つ事……それに伴う大きな責任を、背負い込める覚悟があるのかどうかを。
「お前はあくまで、魔法と武術の練習とその実践の為だけにその力を使え。間違っても危険な悪戯や遊びなんかの為に、その力を使う事だけは絶対にするな。もしそんな事があった場合、お前からクリスは没収させて貰う」
「……うん」
「戦う為の力……それは何かを守る為だけじゃない。何かを壊す為に振るわれる事もある。戦う力がもたらす痛みや苦しみは、お前もよく知っているだろう?」
「……うん」
かつてのゆりかごでの戦い。聖王の器として操られていたとはいえ、ヴィヴィオは自身が心から信頼していたはずのなのはや手塚達に、その力を振るってしまった。2人に殴りかかり、蹴りかかった時の痛みを、ヴィヴィオは一度たりとも忘れた事はない。ヴィヴィオの右手が、自然と握り拳を作り上げる。
「ヴィヴィオ。お前まで、
「……うん、わかった」
ヴィヴィオは右手の小指を伸ばし、手塚達の前で宣言する。
「ヴィヴィオは絶対に、悪戯や遊び、人を傷つけるような事なんかの為に、この力は使いません。この場で約束します」
「……嘘偽りはないな?」
「天と星に誓って」
「……その言葉、信じるぞ」
手塚も右手の小指を伸ばし、ヴィヴィオとしっかり指切りげんまんをする。その時にはもう、手塚とヴィヴィオの表情には再び笑顔が戻っていた。一部始終を見届けていたなのはとフェイトもまた、それに続くように笑顔を浮かべてみせた。
「元々、大人の姿になれたって、心まで大人になる訳じゃないからね。ヴィヴィオはまだ子供だから。ちゃんと順を追って大人になっていくつもりだよ」
ヴィヴィオは再びソファから立ち上がり、手塚達の前で胸を張るように立つ。
「普通に成長して、この姿になった時に恥ずかしくないように……ママとパパ、お姉ちゃんの家族として、えへんと胸を張れるように……皆と一緒に、笑顔でいられる幸せな時間を過ごせるようにね」
「……そうか」
決して自分を見捨てず、諦めず、救い出してくれた人達。
そんな人達の下で、その背中を見ながら、彼女は育って来たのだ。
言葉で語らずとも、彼女は心でしっかり理解していた。
その事が嬉しいという気持ちは、手塚達3人の間で一致していた。
同時刻、ミラーワールド……
『―――キシャシャシャアッ!!』
「ふ、は、くっ……!!」
噴水広場。一角獣の意匠を持つ聖騎士らしき戦士―――仮面ライダーイーラは今、ヴェノスパイダーを相手に激しい戦いを繰り広げていた。ヴェノスパイダーが連続で振るって来る鉤爪を、イーラはその手に構えたデモンセイバーで的確に捌きながら、少しずつ後ろへと下がっていく。一見、互角の戦いを繰り広げているように見えるが……
『シャアッ!!』
「!? くっ……!!」
実際のところは、ヴェノスパイダーの方が優勢だった。ヴェノスパイダーの猛攻に押されたイーラは地面を転がる勢いを利用してすぐに立ち上がり、体勢を立て直そうとする。しかしその前にヴェノスパイダーが接近し、左方向からイーラに向かって勢い良く鉤爪を振るい、イーラに強烈なダメージを与えてみせた。
「くあぁ!?」
『シャアッ!!』
左方向からの攻撃に反応が遅れ、攻撃を受けた右肩を左手で押さえるイーラ。するとそこにヴェノスパイダーが口から連射した毒針が飛来し、イーラが真横に飛んで回避した後、毒針は彼女の立っていたすぐ後ろの木々に何本も突き刺さった。
「猛毒……ッ!!」
毒針の突き刺さった木々がジュワジュワと音を鳴らし、ドロドロに溶けて形が歪み始める。それを見たイーラが戦慄する中、再びヴェノスパイダーが毒針を連射し、イーラはそれをデモンセイバーで弾きながら再びヴェノスパイダーに突撃を仕掛ける。
「でやぁ!!」
『ギシャアッ!!』
「!? しまっ……あぐっ!!」
右肩のダメージが響いたのか。イーラが横に振るったデモンセイバーは力が上手く入らず、ヴェノスパイダーが左腕の鉤爪で防御した後、右腕の鉤爪でデモンセイバーを地面に叩き落とした。そのまま力強く薙ぎ払う事でイーラを突き飛ばし、倒れたイーラにヴェノスパイダーが飛びかかろうとしたが……
「はっ!!」
『ギシャアァ!?』
イーラが倒れた状態から繰り出したデモンバイザーの矢が複数、彼女に飛びかかろうとしたヴェノスパイダーを逆に押し返し、噴水の中に落下させる。連続で矢を受けたヴェノスパイダーが呻く中、立ち上がったイーラはデモンバイザーの装填口を開き、カードデッキから引き抜いた1枚のカードを差し込んで装填口を閉じた。
≪FINAL VENT≫
「来て……デモンホワイター……!!」
『ブルルルルルッ!!!』
デモンバイザーの電子音と共に、銀色の装甲を纏った白いユニコーンのような怪物―――“
『ギ、シャガァ……ッ!?』
「はぁっ!!」
デモンホワイターの突き立てた角に腹部を貫かれ、ヴェノスパイダーは空中に高く投げ上げられる。そこに跳躍して来たイーラがデモンホワイターの角の上に足をつけ、デモンホワイターが角を勢い良く振り上げた事で彼女も同じように空中に高く跳び上がっていく。
そして……
「でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
『ギッ……シャアァァァァァァァァァァァァァァッ!!?』
跳躍したイーラが宙返りをしながら、空中のヴェノスパイダーに向かって繰り出したサマーソルトキック。その一撃により敵を地面に撃墜するイーラの必殺技―――“ラースインパクト”を炸裂させられたヴェノスパイダーは地面に墜落した後、大きな爆発を引き起こし跡形もなく消滅する事となった。
「ッ……よし、倒した……!」
『ブルルルル!!』
ヴェノスパイダーの消滅を確認し、小さくガッツポーズを取るイーラ。燃え盛る爆炎の中、フワフワと宙に浮かび上がったエネルギー体をデモンホワイターが跳び上がって摂取し、着地してそのままどこかに走り去って行く。
「これで……また、1匹……ッ」
しかし、ヴェノスパイダーとの戦いは決して無傷では終わらなかった。右肩に痛みが残っているイーラは左手で押さえながら、噴水の水面を利用して現実世界へと帰還する。
「ッ……はぁ……はぁ……」
右肩を左手で押さえながらも、仮面の下で苦悶の表情を浮かべるイーラ。そんな表情を浮かべている原因は、負傷した右肩の痛みだけではないようだ。
キィィィィィン……キィィィィィン……
「……!?」
そんな時。再び聞こえて来た金切り音に、イーラはすぐさま周囲を見渡す。そんな彼女が振り向いた先のとあるビルの窓ガラスに、別のモンスターの姿が映り込んでいた。
『ブブブブブブ……!!』
「そん、な……もう1匹……!?」
それは毒々しい紫色のボディを持った、大きな毒蛾のようなモンスター。どこかに飛び去ろうとしているその毒蛾モンスターを追いかけようとするイーラだったが……
(ッ……また、意識……が……!!)
視界がグニャリと歪み、意識が朦朧としてきたイーラ。彼女はそのまま地面に力なく倒れ伏すも、彼女は必死に力を振り絞り、這いずってでも毒蛾モンスターを追いかけようとする。
「駄目……ッ……アイツを、逃がす訳には……!!」
そんな彼女の想いとは反対に、彼女の体はそれに従ってくれそうになかった。彼女の視界は徐々に真っ暗闇の中へと落ちていき、結局イーラは誰もいないこの噴水広場にて、完全に意識を失ってしまうのだった。
「―――あれ?」
それから数十分後。こんな夜の時間帯で、たまたまこの噴水広場を通りかかろうとしている人物がいた。それは学生服を身に纏い、両手でカバンを持ちながら歩いていた碧銀のツインテールが特徴的な少女。
(誰か、倒れてる……?)
その碧銀の少女が見つけたのは、噴水広場で倒れ伏しているフードを被った少女の姿。碧銀の少女はすぐに傍まで駆け寄り、フードの少女が右肩から僅かに血を流している事に気付く。
「!? 怪我をしてる……ど、どうしよう……」
気付いた直後は慌てふためく碧銀の少女だったが、すぐに落ち着きを取り戻し、何とかフードの少女の体を起こして運ぼうとする。その時、フードの少女の右手から何かが地面に落ちる音がした。
「! これ、は……?」
フードの少女の右手から落ちた物……それは一角獣のエンブレムが入ったカードデッキ。これが何なのか全く知らない碧銀の少女は首を傾げるも、一旦それをポケットにしまい、フードの少女をおんぶの要領で背負いながら運ぶ事にした。
(とにかく、まずは運ばなきゃ……!)
パシャッ!
「―――へぇ、驚いた」
碧銀の少女がフードの少女を背負い、噴水広場から立ち去って行く姿。それを遠目で眺め、カメラに収めている青年がいた。
「噂の連続傷害事件、その犯人らしい娘をようやく見つけたかと思いきや、まさか俺以外の仮面ライダーと鉢合わせしちゃうとはねぇ。これは果たして運命なのか、それとも……と、今はそれよりも」
その青年は2人の少女の姿をカメラに収めた後、懐から1枚のカードデッキを取り出す。
「あの娘達の事も気になるけど……今はこっちが先かな」
青年が宙に軽く放り投げた赤いカードデッキ……それに刻み込まれている金色のエンブレムは、蜘蛛を象った形状をしていた。
このミッドチルダで動き始めている仮面ライダーは、彼だけではない。
キィィィィィン……キィィィィィン……
「……ヒ、ヒヒ、ヒヒヒヒヒヒ」
ミッドチルダ北部、とある路地裏。そこではガスマスクらしき物で顔を隠した男が、モンスターの出現を察知していた。
「来た……刻める……また、たっぷり刻めるぞぉ……!」
ヒヒヒと不気味な笑い声を上げるガスマスクの男。そんな彼の後方には、彼によって切り刻まれたと思われる
キィィィィィン……キィィィィィン……
「……!」
ミッドチルダ西部、とある山の奥深く。水が激しく流れ落ちる大きな滝の裏側、その小さな洞穴の中で瞑想をしていた白髪の老人らしき男性。金切り音を聞き取ったその老人は、閉じていた目を静かに開き、着ている胴着の懐から取り出したカードデッキを握り締める。
「モンスターか……この世界でも、相変わらずのようじゃのう」
白髪の老人はゆっくり立ち上がり、カードデッキを左手に構えたまま目の前の滝を見据える。その目付きは、まるで獣のように鋭く尖っていた。
キィィィィィン……キィィィィィン……
「……!!」
首都クラナガン、とあるビルの屋上。街を眺めていた眼鏡の青年は、聞こえて来る金切り音に過敏に反応し、左手に持っていたカードデッキを握る力が強まっていく。
「モンスター……お前達は皆、僕がこの手で……!!」
しかし眼鏡の青年はすぐにハッと我に返り、自分を落ち着かせる為に首を何度か横に振った後、取り出した通信端末で何者かに連絡を入れ始める。
「……僕です。今日は少しばかり、帰りが遅くなります」
キィィィィィン……キィィィィィン……
「ん~?」
ミッドチルダ東部、とある夜の街。2人のサラリーマンらしき男性と共に街中を歩いていた茶髪の女性は、聞こえて来る金切り音に対して鬱陶しそうな表情を浮かべていた。
「チッ……何でこんな時に」
「ひっく……姉ちゃん、どうかしたのか~い?」
「あぁいえ、何でもないわ。次はどの店で楽しんじゃう?」
『『『『『ブブブブブ……』』』』』
女性は露出の多い恰好を利用し、酔っ払っている2人の男性を虜にしながら街中を歩き続ける。そのすぐ近くの店の窓ガラスには、複数のモンスターが隊列を組んで移動している姿が映り込んでいた。
キィィィィィン……キィィィィィン……
「!? この音は……!!」
ミッドチルダ南部、とある道場。木刀で何度も素振りをしていたその青年は、モンスターの出現を察知するや否やすぐさま木刀をその場に置き、鏡のある場所に向かおうとする。その道中、すれ違った門下生らしき少女と危うくぶつかりそうになる。
「はわわっ!? ど、どうしたんですか!?」
「あぁ、ごめんヒノワちゃん!! ちょっと急いでてさ!!」
青年はぶつかりかけた事を少女に謝罪した後、すぐに鏡に成り得る物が存在する場所に到着。彼は取り出したカードデッキを正面に突き出した。
「変身!!」
キィィィィィン……キィィィィィン……
「……ッ!!」
ミッドチルダ、とある豪華な屋敷。ある一室にて給仕を行っていた1人の男性が、モンスターの出現を知らせる金切り音を聞いた途端、部屋の窓ガラスを強く睨みつけた。それに気付いたのか、近くで重いダンベルを持ちながらトレーニングをしていた金髪の少女が呼びかける。
「また、モンスターですの?」
「……そのようです。すみません、お嬢様」
「いえ、問題ありませんわ。モンスターが現れた以上、人の命が最優先ですもの」
「……ありがとうございます」
この屋敷のご令嬢である金髪の少女に、その男性はペコリと礼儀正しく頭を下げてから、取り出したカードデッキを構えて窓ガラスの前に立つ。その後ろ姿を見ながら、金髪の少女は男性に呼びかけるのだった。
「気を付けて下さいね……
「……行って来ます。ヴィクトーリアお嬢様」
そして管理局地上本部。
『……動き出したか』
その施設の頂上から、金色の戦士―――仮面ライダーオーディンは街を見下ろしていた。彼は両腕を広げ、これから起こりうる戦いを見据えながら高らかに宣言する。
『時は来た……さぁ集え、仮面ライダー達よ……!!』
新たに現れし仮面ライダー達。
彼等の存在が、このミッドチルダでどのような物語を紡いでいくのか。
その顛末を知る者が、このミッドチルダに現れるのは……今はまだ当分先のお話。
To be continued……
リリカル龍騎ViVid!
ヴィヴィオ「リオやコロナといろんな事、一緒にできたら嬉しいな」
手塚「奴め、一体どこで何をしている……?」
ノーヴェ「誰だテメェは?」
???「あなたにいくつか伺いたい事と、確かめさせて頂きたい事が」
戦わなければ生き残れない!