リリカル龍騎ライダーズinミッドチルダ   作:ロンギヌス

59 / 160
はい、第52話です。

そろそろこの戦いも終わりが近付いて来ました。たぶん次回か次々回くらいで決着がつくと思います。

それではどうぞ。







vsブレード戦のBGM:クライマックス8

vs聖王ヴィヴィオ戦の挿入歌:Revolution(※今回は2番の歌詞をお流し下さい)





























後書きの次回予告BGM:龍騎本編の最終回予告と同じBGM









第52話 運命を変える者達

「ぐ……がふっ!!」

 

「旦那ッ!!」

 

地上本部施設の外部。レジアスの死後、シグナムと再度激しい戦闘を繰り広げていたゼストだったが、ここに来て今までの無理が祟ったようで、膝を突いてから地面に血を吐き出してしまった。そんな彼を見たシグナムは攻撃の手を止め、アギトが心配そうな表情でゼストの下まで飛来する。

 

「旦那、しっかり!!」

 

「くっ……流石に、無理をし過ぎたか……」

 

ゼストがこれまで使ってきた槍型デバイスも、激しい戦いの中で遂に破損したのか、既に穂先が罅割れてから粉々に破損してしまっている。まともな決着をつけられないまま終わり、ゼストは自嘲気味に笑ってみせた。

 

「決着もつけられず仕舞いか……騎士として死ぬ事もできん事が、俺への報いか……」

 

「ゼスト殿……」

 

「……烈火の騎士よ。見事な戦いだった」

 

ゼストは近くの大きな瓦礫を背に座り込んだ後、手につけていた指輪を外し、そして懐に収めていたブレードのカードデッキをシグナムに手渡した。

 

「カードデッキ!? それにこれは……」

 

「その指輪には……俺の知っている限りの、全ての情報が入っている……そしてこれは、スカリエッティがオルタナティブを開発する過程で作った、ミラーワールドを見る為のコピーデッキだ……」

 

「……お預かりします」

 

「それから……アギトに、ルーテシア……雄一の事を、頼む……俺にはもう、これ以上生きる力はない」

 

「な、何言ってんだよ旦那!? そんな事言わないでくれよ!!」

 

「許せ、アギト……お前達と、共に過ごした日々……悪くなかったぞ」

 

「やめてくれ!! そんな言葉は聞きたくない!!」

 

その時……

 

 

 

 

ズキュゥンッ!!

 

 

 

 

「「「―――ッ!?」」」

 

どこからか飛んで来た光線が、ゼストの脳天を撃ち抜こうとした。直前で気付いたシグナムがレヴァンテインの刀身でそれを防ぐも、3人の周囲をすぐさま複数のモンスターガジェット達が迫り来ようとしていた。

 

「コイツ等、何故味方にまで……!!」

 

「恐らく、ナンバーズのクアットロという女だろう……用済みとなった俺を、始末しに来たか……ガフッ!!」

 

「旦那ッ!?」

 

「アギト……彼女と共に行くんだ……!! この様子だと……ルーテシアと、雄一の身にも……危険が迫っているかもしれん……2人を、何としてでも守れ……!!」

 

「ッ……!!」

 

既に戦う力が残っていないゼストの頼み。ゼストにとっても、アギトにとっても、大切な存在であるルーテシアと雄一の為とならば……アギトもそれを断る訳にはいかない。アギトは涙ぐんでいた目を手で拭い、シグナムの隣まで飛来する。

 

「……旦那から頼まれたからには、アタシも覚悟を決めるしかねぇ。頼む、アタシに力を貸してくれ……ルールーと雄一兄ちゃんを助ける為に……!!」

 

「……あぁ、私からも頼む。流石の私も、この数が相手だと骨が折れそうだ」

 

そんな会話の後、アギトがシグナムの体内に入り込みユニゾンを開始。それによりシグナムの髪が薄いピンク色に変化し、その背中には炎の羽根が形成された。

 

「それに案ずるな。お前の大切な人達は、私の仲間達が助け出す。あの召喚師の娘も、斉藤雄一もな……故に、私達が今するべき事は1つ」

 

レヴァンテインの刀身が炎に包まれ、凄まじい勢いで燃え上がる。そこに武器を構えたメガゼールガジェットとレイドラグーンガジェットが飛びかかったが……

 

ズバアァンッ!!!

 

『『シャガァッ!?』』

 

一瞬の内に振るわれたレヴァンテインの燃える斬撃が、2体を同時に切り裂き破壊する。そのままシグナムは他のモンスターガジェット達がいる方向に向かって走り出す。

 

「この不埒な機械共を……1機も残らず破壊させて貰う!!!」

 

一度駆け出したシグナムは止まらない。彼女が走る先で待ち構えるモンスターガジェットを擦れ違い様に一太刀のみで斬り伏せていった後、蛇腹剣のような形態となったレヴァンテインに炎を纏わせ、上空から迫って来ているハイドラグーンガジェットの大群を薙ぎ払うように斬りつける。

 

「剣閃烈火……火龍一閃ッ!!!!!」

 

その一撃は、上空を飛んでいた50機以上もの大群で形成されたハイドラグーンガジェット達を薙ぎ払い、一撃で全てを破壊してみせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ、アギト……それで良いんだ……」

 

その戦いの光景を、1人静かに見届けるゼスト。既にその命は尽きる寸前であり、彼は大きな瓦礫に背をつけて静かに事切れようとしていた。

 

「ふっ……良い空だな……」

 

空を覆い尽くしていたレイドラグーンガジェットの大群がいなくなった事で、彼の目には綺麗な青空が鮮明に映り込んでいた。これほどの綺麗な空を見ながら死ぬ事ができる。彼の表情はとても安らかだった。

 

(俺は道を違えたが……お前達(・・・)はまだ、まっすぐの道を行けるはずだ……どうかこれからも、道を間違えずに進んで行ってくれ……)

 

アギト、ルーテシア、雄一の未来は機動六課に託した。もはや思い残す事はない。ゼストは静かに瞼を閉じ、その人生に幕を下ろそうとした……その時。

 

 

 

 

 

 

キィィィィィン……キィィィィィン……

 

 

 

 

 

 

(―――ッ!?)

 

そんな彼の耳に響いてきたのは、モンスターの接近を知らせる金切り音。それを聞いて即座に目を見開いたゼストは周囲を見渡し、近くにいるであろうモンスターの居場所を探る。そんな彼の目に映ったのは……

 

『『グルルルルル……!!』』

 

(!? あ、あれは……)

 

地上本部施設のとある窓。罅割れているその窓には、どこかへ移動しようとしているアビスラッシャーとアビスハンマーの2体……そして傷付いたドゥーエを右腕で抱えているアビスの姿があった。

 

(まさか……他にも、ライダーが……!!)

 

『―――!』

 

ゼストが見ている事に気付いたのか、アビスがその場で立ち止まる。すると彼は左腕のアビスバイザーを現実世界にいるゼストに向け、水のエネルギー弾を1発だけ発射した。

 

「がはぁっ!?」

 

既に避けられるほどの気力もなかったゼストは、そのエネルギー弾を喉元に受けてしまい、傷付いた喉元から赤い血が更に噴き出される。それを見たアビスはドゥーエを抱えたまま、すぐにどこかへ立ち去って行く。

 

(奴は、一体……何者なんだ……ッ!?)

 

今まで見た事がない仮面ライダーの姿。そのライダーが、先程自分が倒したドゥーエをどこかに運び去ろうとしている。しかし今の彼にはもう、それを六課の面々に知らせる手段がなかった。

 

(ッ……すま、ない……ア、ギト……ルーテシ、ア……雄、一……)

 

「ど、う……か……おま、え……た、ち……は……ッ……」

 

生き延びてくれ。そう最後まで言い切る前に、ゼストはその場に横に倒れ、ゆっくり瞼が閉じていく。この戦いの裏で密かに暗躍していた、未知の仮面ライダーの存在。それを誰かに知らせる事もないまま、彼の意識は永遠の闇へと落ちていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、別の場所では……

 

 

 

 

 

「ハラオウン執務官、それに夏希さんもご無事で!?」

 

「シスターシャッハ! そちらこそ、ご無事で何よりです!」

 

スカリエッティや浅倉との決戦が終わり、フェイトと夏希はナンバーズのセインを撃破・保護し終えたシャッハと合流し、研究所(ラボ)に乗り込んで来た武装隊によってスカリエッティ・トーレ・セッテの3人が捕縛・連行されていくところだった。既に機材の爆発で発生した炎も鎮火しており……その中から、力尽きた浅倉の遺体も武装隊によって外へと運び出されていく。その様子を見届けてから、夏希はシャッハに話しかけた。

 

「ごめんシャッハ。スカリエッティ達の連行と、ここに捕まってる被験者達の保護をお願いして良い? アタシはこれからすぐに向かわなきゃいけないところがあるから」

 

「へ? 夏希さん、一体どちらに……?」

 

「あんまり説明してる時間はないんだ。今からでも急がないと間に合わな―――」

 

「なら、私も一緒に行きます」

 

「!」

 

戦いで受けた傷が残っているにも関わらず、これからまたどこかに向かおうとしている夏希。そんな彼女の行動に何かを勘付いたのか、フェイトは自身も同行する事を願い出た。そんな彼女の目を見て、夏希も小さく頷いてから近くの破壊されていない培養カプセルにカードデッキを突き出す。

 

「……ごめんフェイト。もうちょっとだけ、アタシのやる事に付き合ってくれる?」

 

「……はい、最後まで付き合います!」

 

「うん、ありがとう……変身!」

 

夏希は変身ポーズを取る事なくファムの姿に変身し、すぐにカードデッキからサバイブ・烈火のカードを引き抜いた。それにより彼女の周囲を強力な炎が囲い、近くにいたシャッハが思わず「きゃっ!?」と悲鳴を上げて距離を離す。

 

(ここからだとかなり遠いけど……ブランフェザーのスピードなら、行けるかもしれない……!!)

 

夏希達が向かおうとしているのは、手塚達が現在戦っている最中である聖王のゆりかごだった。既に聖王のゆりかごは遥か上空にある為、今いる研究所(ラボ)から向かうには距離があまりに遠過ぎる。それでも夏希は、急いでゆりかごに向かわなければならない理由があった。

 

(あの時の占い……)

 

それはオーディンのタイムベントを介して、雄一の過去を知った後の事……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『俺か雄一、どちらかが死ぬ……!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手塚が告げた占いの結果。それが今も、夏希の頭から消えて離れなかった。

 

(そんな運命、絶対に駄目だ……敵とか味方とか関係ない……もうこれ以上、誰も死なせちゃいけないんだ!!)

 

「夏希さん!!」

 

「あぁ、行くよフェイト!!」

 

≪SURVIVE≫

 

だからこそ夏希は、フェイトと共にゆりかごへと急ぐ。最悪の結末を、何としてでも回避する為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな彼女達が向かおうとしている、聖王のゆりかごでは……

 

 

 

 

 

「キィィィィィッ!! あのガキ、余計な事をしてくれたわねぇ……!!」

 

ヴィータに動力源となる駆動炉を破壊された事で、遥か上空を飛んでいたゆりかごは徐々にその高度が下がっていこうとしていた。オルタナティブはその事に苛立ちながら、キーボードを素早く操作して必死にゆりかごのシステムデータを書き換え、ゆりかごの飛ぶ高度を何とか保ち続けようとしていた。

 

「研究所はドクターごと破棄するとして……浅倉は死んだから、他に使える戦力もなし……あぁもう!! どいつもこいつも使えなくて本当に腹が立つ……!!」

 

しかし、それでもまだ彼女の余裕は失われていない。たとえスカリエッティが敗れたとしても、ナンバーズの内の誰か1人でも残っていれば、スカリエッティの望みは叶えられる。つまり、自分さえ生き残れば他の誰が死んでも特に支障はないのだ。

 

「そう、私だけいれば良いのよ……ドゥーエ姉様のおかげで完璧な知識を手にした、この私さえいれば……そうですわよね? ドクター」

 

スカリエッティのコピー因子が宿る下腹部を撫でながら、彼女は仮面の下で愛おしそうな表情を浮かべる……が、そんな彼女の余裕も、すぐに崩れ去る事となる。

 

「!? これは……」

 

突如、オルタナティブの周囲に複数の魔力サーチャーが飛来する。そのサーチャーの正体に心当たりがあった彼女は目の前のモニターを介し、聖王ヴィヴィオと戦闘中だったはずのなのはがこちらを探している事に気付く。

 

「まさか、陛下を相手取りながらも私を探していたっていうの……!?」

 

しかし自分がいるコントロール室と、なのは達がいる玉座の間までは距離があり過ぎる。今更居場所を特定されたところで、彼女には自分を捕まえる手段などありはしない……と思い込んだ直後、彼女は思い出した。

 

(はっ!? 確か、彼女はあの空港火災で……)

 

彼女の脳裏に、かつてこのミッドチルダで発生した空港火災の光景が浮かび上がる。幼少期のナカジマ姉妹も巻き込まれたあの火災で、なのはは空港の天井を丸ごと破壊するほどの強力な砲撃を繰り出した事がある。それを思い出したオルタナティブは、仮面の下で徐々に表情が青ざめていく。

 

「ま、まさか……ッ!?」

 

モニターを見ると、聖王ヴィヴィオをバインドで一時的に拘束したなのはが、こちらのいる部屋に向かってレイジングハートを構えていた。

 

『ようやく見つけた……これは、娘を弄んだ分!!』

 

「い、いや……」

 

それを見たオルタナティブが、急いでその場から逃げ出そうとする。しかしもう、タイミングが遅過ぎた。

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォンッ!!!

 

壁を破壊し、床を削り、巨大な砲撃がオルタナティブのいるコントロール室まで到達。オルタナティブはその巨大な砲撃にアッサリ飲み込まれ、瓦礫と共に大きく吹き飛ばされる事となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウ、グ……ッ……グアァァァァァァァァァァァァッ!!?」

 

「!? どうした、雄一!!」

 

クアットロがなのはに撃破された事。その影響はすぐに、今まで彼女に人形として操られていたブレードの身にも及ぶ事となった。制御を失ったブレードが突然頭を抱えて苦しみ出し、ライアサバイブがすぐに彼の下へ駆け寄ろうとしたが、彼が手で触れる前にブレードはガルドバイザーでライアサバイブを攻撃する。

 

「手塚……俺ハァ……ッ……ガアァッ!!!」

 

「ぐっ!?」

 

「倒ス……守ル……潰ス、守ル、消ス、助ケル、殺ス、救ウ、排除スル、救イ出ス!! 俺ガ守ルッ!! 俺ガ倒スッ!! 俺ガ全テヲ叩キ潰シ、俺ガ全テヲ救イ出スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!」

 

「雄一さん!? どうしたの、雄一さん!!」

 

「危ない、伏せろ!!」

 

「ガァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」

 

『ショアァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

コントロールを失った事で完全に暴走し、言動がどんどん滅茶苦茶な物と化していくブレード。刀身に炎を纏わせたガルドバイザーから強力な斬撃が放たれ、更にはガルドブレイザーもそれに続くように火炎弾を発射し、ライアサバイブはディエチをその場に伏せさせ斬撃と火炎弾を回避。2人の後方では斬撃と火炎弾によって大きな爆発が発生する。

 

「ッ……雄一さん、どうしちゃったの……!!」

 

「完全に暴走しているな……待っていろ雄一、俺が今から助け出す!!」

 

≪ADVENT≫

 

ライアサバイブはエビルバイザーツバイの上部カバーを開き、そこにカードを差し込みカバーを閉じる。装填完了と共にエコーのかかった電子音が鳴り、天井の鏡から飛び出したエビルダイバーがその姿を変化させていく。

 

「来い!!」

 

『キュルルルルル……!!』

 

『ショアァ!?』

 

エビルダイバーの姿が変化し、腹部に2輪のタイヤを収納したイトマキエイ型の怪物―――“エクソダイバー”となってライアサバイブの頭上を飛来。体格も大きくなったエクソダイバーの突進は激突したガルドブレイザーをも床に叩き落とし、それを見たブレードが次のカードを引き抜いた。

 

「潰ス、助ケル、俺ガ殺スンダァァァァァァァァァッ!!!!!」

 

≪FINAL VENT≫

 

『ショアァァァァァァァァァァッ!!!』

 

床に落ちたガルドブレイザーがすぐに体勢を立て直し、その背中にブレードが飛び乗り大きく飛翔する。それを見たライアサバイブは慌てず次のカードを引き抜き、エビルバイザーツバイに装填する。

 

≪SHOOT VENT≫

 

『キュルルルルッ!!』

 

エクソダイバーがライアサバイブの後方に移動し、その全身から放出した電流をエビルバイバーツバイに向けて放出する。電流はエビルバイザーツバイにエネルギーとして充填され、ライアサバイブはそのままエビルバイザーツバイをガルドブレイザーに向ける。

 

「雄一……」

 

「死ネェェェェェェェェェェェェェェッ!!!」

 

ブレードを乗せたガルドブレイザーが、ライアサバイブ目掛けて突っ込んで来る。それに対し、ライアサバイブはエビルバイザーツバイをゆっくり構えたままその場から動かず……引き鉄を引き、強力な電流の矢を発射する。

 

「はぁ!!」

 

『!? ショアァァァァァァッ!?』

 

「ぐ……があぁっ!?」

 

電流の矢はガルドブレイザーに命中し、痺れたガルドブレイザーが再び落下。その拍子にブレードがその背中から落下してしまい、ライアサバイブはその隙を逃さない。

 

≪FINAL VENT≫

 

「……ふっ!!」

 

『キュルルルゥ……!!』

 

ライアサバイブがエクソダイバーの背中に飛び乗ったのを合図に、エクソダイバーが空中で変形を開始。腹部に収納されていたタイヤが縦に90度回転し、両端のヒレを綺麗に折り畳んでバイクのボディを形成。背中に座る為の座席が出現した事で、エクソダイバーはバイクモードへの変形を完了し、座席に座り込んだライアサバイブはエクソダイバーをガルドブレイザーに向かって疾走させる。

 

「これで終わりだ、雄一」

 

『ショア、ァ……ッ!?』

 

「お前を解放してやる……戦いの呪縛から!!!」

 

エクソダイバーから更に電流が放射され、痺れていたガルドブレイザーの動きを更に封じ込む。それを合図にライアサバイブは座席の上に立ち、その場から大きく跳躍して空中で縦方向に一回転する。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

『ショア、ァ……ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!?』

 

エクソダイバーはバイクモードのまま電流を纏い、ガルドブレイザーに強烈な突進を炸裂。そこへ続けて空中に跳んだライアサバイブが右足を突き出し、強力な飛び蹴りを放ちガルドブレイザーのボディを貫いてみせた。エクソダイバーの突進とライアサバイブの飛び蹴りによる連続攻撃―――必殺技“エクスティンガーブレイク”をその身に受けたガルドブレイザーはたまらず爆散し、跡形もなく消滅する事となった。

 

「!? グ、アァ……ッ……!!」

 

ガルドブレイザーの消滅により、一度に契約モンスターを3体も失ったブレードは立ち上がろうとした途端に全身の装甲が灰色となり、力が抜けて再びその場に倒れ込む。そんな彼の前にライアサバイブが着地し、倒れたまま動けないブレードを見下ろす。

 

「ウ、ガァ……ア……ッ……手、塚……ァ……!!」

 

「ここまでだ、雄一……それから」

 

ライアサバイブは右手を伸ばし、ブレードのベルトからブランク化したカードデッキを引き抜く。ブレードがそれを取り返そうと力なく右手を伸ばしたが……

 

「今まで……よく戦ってきた」

 

 

 

 

グシャッバキバキバキィ!!

 

 

 

 

「ッ……ア、ァ……」

 

その前にライアサバイブが、カードデッキを粉々に握り潰した。それによりブレードは伸ばしていた右手が床に落ち、変身が解けて雄一の姿に戻る。続けてライアサバイブは雄一の右腕に着いていたリングに気付き、そちらも右手で掴み取る。

 

「……こんな物の為に、雄一は今まで苦しんでいたというのか」

 

そのリングもまた、カードデッキのようにライアサバイブが直接握り砕き、彼の右腕から取り外した。そこに傷付いた体を頑張って動かしながら、ディエチが心配そうな様子で歩み寄って行く。

 

「雄一さんは……?」

 

「大丈夫だ。これでもう、雄一が暴走する事はない」

 

「そっか……良かった」

 

カードデッキは破壊し、契約していたガルドサンダー達も撃破された。右腕のリングも破壊し、これでもう誰かに操られるような事態が発生する事もない。それを知ったディエチが安堵の表情を浮かべる中、雄一の閉じていた目が少しずつ開き、意識を戻り出した。

 

「ッ……こ、こ……は……」

 

「! 雄一、大丈夫か?」

 

「雄一さん!」

 

ライアサバイブも一度変身を解除し、手塚の姿に戻ってから改めて雄一を見据える。特に外傷は見当たらず、雄一も確かに意識を取り戻している。手塚とディエチの視線を受け、雄一もそれぞれに視線を合わせた。

 

「ディエチ、ちゃん……その傷……まさか、俺のせいで……?」

 

「私の事は大丈夫。雄一さんが戻れて、本当に良かった……!」

 

「ッ……ごめん……俺が、皆に迷惑を……!!」

 

「大丈夫だ雄一。お前は何も悪くない……それより、まだもう少しだけ付き合ってくれないか?」

 

手塚は雄一の事をディエチに任せ、自身のカードデッキを近くの壁に設置されている鏡に突きつける。

 

「戦いはまだ終わっていない……もう1人、助けなければならない子がいる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、ぐ……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

「くぅ……ッ!!」

 

玉座の間。艦内に響き渡るサイレンと共に、聖王ヴィヴィオは苦しみながらもなのはに殴りかかり、なのははレイジングハートで防御するも大きく後退させられる。しかしゆりかごの駆動炉が破壊された事、聖王ヴィヴィオを制御していたクアットロが撃破された事で、聖王ヴィヴィオも本来の自我を取り戻し、そのほんの僅かな抵抗もあり繰り出される攻撃の威力は微々たる物となっていた。

 

「ヴィヴィオ、大丈夫!? 今助け―――」

 

「来ないで!!!」

 

「……ッ!?」

 

聖王ヴィヴィオが大きな声で拒絶し、なのはの動きを制止させる。しかしその拒絶は、先程までの物とは込められている想いが違っていた。

 

「ヴィヴィオ……?」

 

「本当は知ってたんだ……私が、普通の人間じゃない事も……パパとママが、本当のパパとママじゃない事も……ずっと1人で寂しかったから……その為にずっと、利用してただけだったんだ……!!」

 

「違う、そんな事は!!」

 

「違わないよ!! この体も、この記憶も、全部作られただけの偽物……そのせいで、今も皆を苦しめてる……私は悪い子だから……いらない子だから……ここにいちゃいけないんだ……ここで死ななくちゃいけないんだ……!!」

 

聖王ヴィヴィオは、その目から涙を流しながら、悲痛な表情を浮かべながら語り続ける。その言葉を聞いたなのははレイジングハートを降ろす。

 

「……ねぇ、ヴィヴィオ」

 

心からの優しい笑顔を浮かべながら、なのはは語り出す。

 

「私、知ってるんだよ? ヴィヴィオの事」

 

「え……?」

 

「いつも私や手塚さん、フェイトちゃんの傍にいるくらい甘えたがりで……ピーマンが嫌いで、ご飯の時はいつも残そうとして……いつも皆と一緒に、楽しそうに笑ってる……そんなヴィヴィオの事、私達は知っている。普通の女の子らしくいられる事を、六課の皆が知っている」

 

「普通の……女の子、らしく……?」

 

「そう。私と手塚さんは本当のママとパパじゃないし、フェイトちゃんも本当のお姉ちゃんじゃない……でも、これから本当の親になれるよう必死に努力する。だからもう……自分の事を、いらない子なんて言わないで」

 

「……でも、私は……ぅ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

聖王ヴィヴィオが、再度なのはに襲い掛かる。なのはがすかさずレイジングハートを構えたその時……

 

 

 

 

 

 

「高町の言う通りだ、ヴィヴィオ」

 

 

 

 

 

 

ズドォンッ!!

 

「「!?」」

 

なのはに殴りかかる直前で、真横から飛来した1発の矢が聖王ヴィヴィオの拳を弾き返した。なのはが振り返った先には、互いに肩を貸し合っている雄一とディエチ、そしてエビルバイザーツバイを弓のように構えているライアサバイブの姿があった。

 

「すまない、遅くなった」

 

「手塚さん!!」

 

「ッ……パパ……?」

 

なのはが歓喜の表情を浮かべるのに対し、聖王ヴィヴィオは未だ悲痛な表情のままライアサバイブを見据える。ライアサバイブはエビルバイザーツバイを降ろしてから語り出す。

 

「ヴィヴィオ。俺も今まで、子供とまともに接するような機会は全くなかった……だが、お前と一緒に過ごしてきたこれまでの時間は、俺にとっても凄く楽しい時間だと思えた。この気持ちに、嘘偽りはない」

 

「パパ……」

 

「俺は今、自分の気持ちを正直に答えた……だからヴィヴィオ、今度はお前の気持ちを教えてくれ。嘘偽りのない……お前が今一番望んでいる、本当の気持ちを」

 

「ッ……私、は……!!」

 

聖王ヴィヴィオの拳が強く握り締められる。なのは達を攻撃しようとする自分の体を必死に押さえながら。その目から何粒もの涙を流しながら。聖王ヴィヴィオ……否、ヴィヴィオは叫んだ。

 

「……生きたい……パパやママと、お姉ちゃんと……大好きな皆と、一緒にいたい……だから!!」

 

自分が今、一番望んでいる願いを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お願い……助けて!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「助けるよ!! いつだって……どんな時だって!!」

 

「お前の運命は、俺達が変えてみせる!!!」

 

「ッ……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

「!? 危ない!!」

 

「手塚!!」

 

押さえるのにも限界が来たのか、聖王ヴィヴィオが今度はライアサバイブに素早く接近し、右手で仮面を狙うように殴りかかった。ディエチと雄一が叫ぶ中、ライアサバイブはその拳をエビルバイザーツバイで受け止め、聖王ヴィヴィオが繰り出して来た回し蹴りに自身も同じように回し蹴りを放ち攻撃を相殺する。

 

「手塚さん!! 少しの間だけ、ヴィヴィオを押さえていてくれますか!!」

 

「任せろ……!!」

 

なのはは離れた位置で魔法陣を展開し、レイジングハートに魔力を収束させていく。なのはがやろうとしている事を理解したのか、ライアサバイブは聖王ヴィヴィオの足元に複数の矢を放って床を崩し、彼女の体勢を崩させてから1枚のカードをエビルバイザーツバイに装填する。

 

≪BLUST VENT≫

 

「頼む、エクソダイバー!!」

 

『キュルルルルル……!!』

 

部屋の壁を突き破り、ライアサバイブの頭上に再びエクソダイバーが飛来。エクソダイバーの腹部に収納されていたタイヤが2輪同時に肥大化し、高速回転するタイヤから発生した強力な竜巻が、聖王ヴィヴィオをその場から動けなくさせる。

 

「ぐ、くぅぅぅぅぅぅぅ……ッ!!」

 

「高町、今だ!!」

 

「はい!!」

 

なのはの方も、魔力の収束が完了。レイジングハート、そして4機のビットがエクソダイバーの起こす竜巻で動けずにいる聖王ヴィヴィオへと向けられる。

 

「ヴィヴィオ! ちょっとだけ、痛いの我慢できる?」

 

「……うん……!!」

 

竜巻の中でも、なのはの言葉は確かに届いていた。聖王ヴィヴィオがコクリと頷くのを見て、なのはも小さく笑みを返してから砲撃態勢に入る。そして……

 

「全力全開……ッ……スターライト、ブレイカァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」

 

レイジングハートと4機のビットから放たれた強力な砲撃魔法が、聖王ヴィヴィオを呑み込んだ。砲撃に呑まれた聖王ヴィヴィオの胸元から、彼女の体内に埋め込まれていたレリックが出現する。

 

「ッ……そこだ!!」

 

そのレリックを、ライアサバイブがエビルバイザーツバイで狙い撃つ。放たれた1本の矢はレリックだけを正確に撃ち貫き、それと同時に大きな爆発が発生した。

 

「「ヴィヴィオ!!」」

 

なのはとライアサバイブが同時に叫ぶ。爆発による煙で聖王ヴィヴィオの姿が見えず、なのはだけでなく、ライアサバイブも仮面の下で僅かに不安そうな表情を浮かべる中、煙が少しずつ晴れていく事で、幼い少女の体型に戻ったヴィヴィオが倒れている光景が映り込んだ。

 

「ッ……ヴィヴィ―――」

 

「待って!!」

 

「……!」

 

ヴィヴィオの叫ぶ声が、駆け寄ろうとしたライアサバイブの動きを止める。ヴィヴィオは顔を上げ、フラフラながらも近くの瓦礫を掴んでゆっくり立ち上がった。

 

「大丈夫……1人で、立てるから……!」

 

「……そうか」

 

「ヴィヴィオ!」

 

立ち上がったヴィヴィオに、駆け寄って来たなのはが涙を浮かべながらも笑顔で抱き着いた。ヴィヴィオも笑顔でなのはに抱き着き、その光景を見ていたライアサバイブもまた、仮面の下で笑顔を浮かべていた。

 

「良かった……本当に良かった……!」

 

「ママ……パパ……助けてくれて、ありがとう……!」

 

「どういたしまして」

 

仮面で素顔は見えていないが、笑顔を浮かべている事はその台詞だけで理解できたのか、ヴィヴィオとなのははにこやかに笑ってみせる。

 

「助けられたんだね、手塚……!」

 

「良かった、本当に……!」

 

その様子を、離れた位置で見ていた雄一とディエチも笑顔を浮かべるが、今までスカリエッティの下で動いていた身である事を自覚してか、自分達は3人の傍に歩み寄ろうとはしなかった。すると2人の前に、ヴィヴィオはフラフラながらもゆっくり近付いて来た。その事に2人は首を傾げる。

 

「お兄ちゃんに、お姉ちゃん!」

 

「「?」」

 

「ヴィヴィオが捕まってる間、ご飯はお兄ちゃんが用意してくれた……私が苦しんでいた時、お姉ちゃんは私を助けようとしてくれた……だから、ありがとう!」

 

「「……!」」

 

敵だったはずの2人にも、ヴィヴィオはきっちりお礼を言ってみせた。その事に感極まったのか、2人はその目元に涙を浮かべ、ヴィヴィオの前でしゃがみ込んでから抱き着いた。

 

「ごめん……俺達のせいで、凄く辛かったよね……!」

 

「ありがとう……こんな私達の事、許してくれて……!」

 

「えへへ……どういたしまして!」

 

ヴィヴィオを抱き締めながら涙を流す2人に、ヴィヴィオは笑顔で返してみせる。それを見ていたなのは達も微笑ましい表情を浮かべていた……その時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズズゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「―――ッ!?」」」」」

 

突然、ゆりかご全体が大きく揺れ始めた。倒れそうになった一同が慌ててバランスを保つ中、ゆりかご全体にサイレンが鳴り響く。

 

『駆動炉破損、管理者不在、聖王反応、ロスト。これより、自動防衛モードに入ります』

 

「何だ、何が起きている……!?」

 

「まさか……ッ!? 危ない!!」

 

「「「!?」」」

 

ガキィンッ!!

 

なのはがヴィヴィオ達を伏せさせ、1発の魔力弾を発射する。その直後、天井から飛んで来た1本の針が魔力弾に相殺され爆発する。

 

「!? 今のは……」

 

『キシャアァァァァァァァァ……!!』

 

ライアサバイブが見上げた先には、蜘蛛を模した巨大な機械兵器―――ディスパイダーガジェットがいつの間にか天井に張り付いていた。ディスパイダーガジェットの背中には人型の上半身が生えており、その胸部から複数の針を連射し、ライアサバイブが即座にエビルバイザーツバイで応戦する。

 

「ガジェット……まだ俺達の邪魔をして来るか……!!」

 

『キシシシシシ……キシャア!!』

 

「ッ……伏せて!!」

 

「きゃあっ!?」

 

エビルバイザーツバイの矢が針を次々と爆破していく中、ディスパイダーガジェットは蜘蛛の下半身から赤色の太い光線を放射。その場に伏せた雄一達の真上を光線が通過し、即座に反撃しようとするなのはだったが、ディスパイダーガジェットが蜘蛛の口から発射したワイヤーがなのはの胴体に巻きついた。

 

「しまっ……きゃあ!?」

 

「高町……ぐぁ!!」

 

『キシャアァッ!!』

 

なのはをワイヤーで捕縛したまま振り回し、それをライアサバイブにぶつけて壁際まで吹き飛ばす。そこから更にディスパイダーガジェットが何発もの光線を乱射し、周囲の壁や天井を破壊する事で大きな瓦礫が落下し、それが雄一達に落下しようとする。

 

「……ッ!!」

 

「え……きゃあっ!?」

 

「あぅ!?」

 

それに気付いた雄一は、即座にディエチとヴィヴィオをなのはとライアサバイブがいる方に突き飛ばす。突き飛ばされた2人はすぐに雄一の方へ振り返り、ライアサバイブも雄一の取った行動に目を見開いた。

 

「!? 雄一さん!!」

 

「ッ……雄一!!」

 

ディエチ達が振り返った時。

 

ライアサバイブが叫ぼうとした時。

 

頭上から、巨大な瓦礫が落ちて来ようとしている中で……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雄一は、笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

笑いながら、その口を動かした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ   り   が   と   う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドォォォォォォォォォォォォォンッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――雄一ィィィィィィィィィィィィィィッ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

巨大な瓦礫が床に落ちる音。

 

 

 

 

 

 

雄一の名前を叫ぶ声。

 

 

 

 

 

 

その2つが玉座の間に響いたのは、ほぼ同じタイミングだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued……

 




リリカル龍騎StrikerS!


ヴィヴィオ「お兄ちゃん、死んじゃ駄目だよ!!」

なのは&ディエチ「「雄一さん!!」」

手塚「言ったはずだぞ……お前の運命は、俺が変えると!!」


戦わなければ生き残れない!






雄一「ごめんね……それから、ありがとう」





  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。