噂によると、ジオウでは電王とディケイドがかなり重要な役目を担うとか何とか……もしかしてオリキャス来る?
そんな噂はさておき、今回もどうぞ。
首都クラナガン、聖王病院……
「シャマル、夏希の容体は?」
「大丈夫。無事に一命は取り留めたわ」
ラグナを助け出す為に、成瀬率いる不良集団の拷問を受け、瀕死の重傷を負ってしまった夏希。あれから彼女は救急車によって大急ぎで聖王病院まで運ばれ、そこでシャマルの治療を受ける事となった。その結果、夏希が無事に一命を取り留めた事がわかり、手塚達は安堵の表情を浮かべる。
「ただ、当分の間はここに入院する事になるわ。彼女の受けた傷が、あまりにも深過ぎるもの」
治療を終えた夏希は今、病室で静かな眠りについている。体中に巻かれている包帯、顔に貼られているガーゼなどがあまりに痛々しい彼女の姿を見た手塚達は息を呑み、特にラグナはあまりの辛さにその場で座り込んで咽び泣き始めた。
「ッ……酷いな。常人なら、とても耐えられる傷ではないだろう」
「えぇ。これだけの傷を負っていながら、夏希ちゃんの命が消える事はなかった。絶対に死なない……彼女のそんな強い想いが、こうして彼女の命を繋ぎ止めたのかもしれないわね」
「うぅ……ごめんなさい……私が捕まったせいで、夏希さんがぁ……!!」
「違う、ラグナのせいじゃねぇよ! 元はと言えばあの誘拐犯共のせいで……」
「だって、だっでぇ……ッ!!」
ヴァイスが必死に慰めようとしても、ラグナはなかなか泣き止みそうになかった……が、それも決して無理のない話と言える。彼女は
「手塚さん……あの黒いライダーって、確か……」
「あぁ……夏希の言っていた、黒い龍騎で間違いないだろう。シャマル、あの誘拐犯達の方はどうなった?」
「……残念ながら」
シャマルは目を閉じ、首を横に振る。それで察した手塚は「そうか」とだけ告げ、成瀬に従っていた不良達の末路について問いかけはしなかった。
「夏希を襲ったというあのライダーも、黒い龍騎に殺されてしまった」
「ッ……そんな……!!」
「それだけでわかった……奴は俺達の知る城戸真司とは違う。奴は相手が誰だろうと見境なく殺す。急いで奴を探し出さなければ、また今回みたいな被害が出てしまう」
「で、でも、そんな奴を一体どうやって探し出せば? 手塚さんだって、あのライダーを見るのは今回が初めてなんですよね?」
「あぁ。現時点でわかっているのは……奴は普通の人間じゃないかもしれない、という事くらいだろう」
「「え……?」」
普通の人間じゃないとは一体どういう事なのか。ティアナとシャマルが同時に首を傾げ、手塚はリュウガと対峙した時の事が脳裏に鮮明に思い浮かぶ。
「夏希達を助け出した時、俺は奴と戦うつもりでいた。だがその途端、奴の体が突然消滅しそうになったんだ。ミラーワールドに引き摺り込まれた人間が、ミラーワールドの中で消滅するように……そんな自分の体を見て、奴はこう言っていた」
『……
粒子化し始めた自分の右手を見て、リュウガが小さい声で呟いた台詞。それが何を意味しているのか。ライダーである手塚はある程度だが推測はできていた。
「ミラーワールドではなく、現実世界で消滅しそうになった……それはミラーワールドのモンスター達と特徴が一致している」
「ッ……じゃあ、モンスターが変身してるって言うんですか!? あの黒いライダーって……!!」
「正確な事は俺にもわからない。だが、そうでもなければあの事象に説明が付かない」
「ライダーの姿をした、モンスター……」
病室の空気が一気に重くなるのを感じた。
あの黒い龍騎の正体が何なのか。
どうして城戸真司と同じ姿をしているのか。
神崎士郎のいないこの世界で何を目的に動いているのか。
解けない疑問ばかりが思い浮かんで来る手塚達だったが……残念ながら、時間はそう長くは待ってくれない。
「……もう時間が遅いな。これ以上ここで悩んでいても仕方ない」
既に時間帯は夜遅くであり、もうすぐ面会の時間も終わってしまう。黒い龍騎の正体と目的についてイマイチ真相がわからないまま、この日はひとまず解散する形となるのだった。
「ライダーの姿をしたモンスター……言い得て妙だな」
その後、自転車に乗りながら帰宅する事にした手塚は、通信端末でなのは達に「帰りは遅くなる」とメールをしてから、非常にゆったりとした速度で自転車を漕ぎ続けていた。
(……まさか本当に、
実はこの時点で、既に手塚はあの黒い龍騎―――仮面ライダーリュウガの正体をある程度は知っていた。知っていたものの、諸事情からティアナ達の前では話せる状態ではなかった。
「……仮面ライダーリュウガ、か……」
何故、彼がその名前を知っているのか。
それは手塚がティアナ達の下へ帰還する、数十分前の時刻まで遡る……
『二宮、やはりお前は何か知っているんだな? あの黒い龍騎の正体を』
アスターの死を悟り、ミラーワールドから現実世界に帰還した時の事だ。オフィス街の小さな歩道を歩いていた手塚は、彼の前方を歩いている二宮に対し、リュウガの正体について問いかけていたのだ。二宮は後ろを歩いている手塚の方には振り向かないまま、面倒臭そうな表情を浮かべつつも口を開いた。
『……あぁは言ったものの、俺も俺で全てを知っているって訳じゃない。だが、あの黒い龍騎の正体について、いくらか推測はできている』
『なら教えてくれ……お前から見て、奴は
『ほぉ……何者だではなく、
何者だ、ではなく
『1年前、オーディンがお前達に明かした事があっただろう? ライダー同士の戦いの真実を』
『……忘れる物か』
かつてオーディンが手塚達に明かした、ライダー同士の戦いの真実。その全貌を知った時の事を、手塚は今でもそう遠くない日のように感じていた。それくらい、手塚と夏希にとっては重大過ぎる内容だった。
『その時、オーディンが言っていた事を覚えているか?』
二宮はその場で立ち止まり、手塚の方に振り向いた。
『あの話の中……奴はこんな事も言っていた』
『どれだけ戦いを繰り返そうとも、あの男は必ずと言って良いくらい戦いに介入してきていた。どれだけ戦いを繰り返そうとも、あの男の「戦いを止めたい」という意志は決して変わる事はなかった』
『時には、そんな彼の力を神崎士郎が利用しようと考えた事もあったが……まぁ、それはまたの機会に話すとしよう』
『! まさか、それがあの……』
『黒い龍騎だろうな。そうなると、その正体についてもある程度はわかってくるはずだ』
『……神崎士郎の手駒、という事か……!』
城戸真司の姿をした謎の存在。かつて神崎士郎が真司の力を利用しようとしたという事は、彼は神崎士郎によって用意された特殊なライダーである可能性が高い。だとすれば、現実世界にいるにも関わらずリュウガが粒子化しかかっていたのにも頷ける。
『尤も、これが本当に正しい答えなのかは俺にもわからん。こういうのは一番詳しいであろう奴に聞くのが一番なんだろうが……あの野郎、今一体どこで何をしてやがるんだか』
『お前達の推測だが、概ね正解だ』
『『―――ッ!?』』
直後、2人は声の聞こえて来た方へ同時に振り向いた。その先には、オフィスビルの窓に腕を組んだオーディンが映り込んでいた。
『……一方的に仕事だけ押し付けといて、またタイミング良く出て来やがって。どっかで俺達の事を見てるんじゃねぇのか?』
『それはお前の気のせいだ……それより、あの黒い龍騎の正体に近付いたようだな。大した物だ』
『……つまり、奴が神崎士郎の手駒だったのは事実なんだな?』
『そうだ。奴は神崎士郎によって、私とは別に用意されたもう1つの切り札……仮面ライダーリュウガ』
『リュウガ……?』
手塚と二宮は、ここで初めて黒い龍騎―――リュウガの名前を知らされた。
『かつて話しただろう? 神崎士郎は城戸真司の力を利用しようとした事があると。お前達のよく知る城戸真司……仮面ライダー龍騎を“光”とするならば、リュウガはまさに“影”といった存在だ』
『光と影ねぇ……城戸と奴の性格が正反対なのも、それが理由だってか?』
『そう……奴は城戸真司の映し鏡のような存在。お前達人間が変身するライダーとは異なり、奴は現実世界での長時間活動する事ができない』
『……あの時、現実世界で消滅しかかっていたのはそういう事か』
これで、リュウガが言っていた
『それなら何故、神崎士郎はもう1人の城戸を利用しようと思った? 手駒として利用するなら、既にお前がいるはずだ』
『奴が目を付けたのは、城戸真司が持つ潜在能力の方だ。ライダーとの戦いを好まない奴は、モンスターから人を守る為に戦い続けた。そうなれば嫌でも戦闘経験は身に付くという物……神崎士郎はそれを利用したのだ』
モンスターとの戦いで力を付けた真司は、時にはあの凶悪な浅倉すらも圧倒するほどの実力者にもなった。
それほどの高い潜在能力を持つ人物を利用すれば、より戦いを効率良く進められるのではないか?
そう考えた神崎士郎は、城戸真司の映し鏡としてリュウガを生み出した。
映し鏡である以上、外見はそっくりでも中身が同じではない。
本物の城戸真司と違い、ライダー同士で戦う事に一切の迷いを持たないリュウガは、神崎士郎にとっては理想の手駒とも言える存在だった。
本物の城戸真司……仮面ライダー龍騎。
鏡像の城戸真司……仮面ライダーリュウガ。
両者の存在は、まさに“光”と“影”と呼べる関係と言える。
しかし、この両者に共通している点は他にもあった。
それが、神崎優衣の存在だった。
本物の城戸真司は、神崎優衣がいずれ消滅する運命にあると知り、迷いを抱え、自ら他のライダーと戦おうとした事があった。
鏡像の城戸真司もまた、神崎優衣を生き永らえさせる為に、他のライダーを倒す事を使命としていた。
彼等が自らの意志でライダーと戦った時……その根底にはいつだって、神崎優衣の存在があったのだ。
『……なら奴は、神崎優衣の為に……?』
『そう……奴はこの世界に来てからも、その意志は未だ変わっていないのかもしれない。神崎士郎の支配下を抜け出してなお、奴はこの世界にいるライダーを1人残らず叩き潰そうとしている』
『チッ……迷惑な話だな』
アスターとはまた違うベクトルでタチが悪い。そう思った二宮が舌打ちする中、オーディンは2人を指差しながら言い放つ。
『そこで、お前達の力が必要になる。これ以上奴を放置すれば、どんな惨劇が起こりうるかわからん。一刻も早く奴を見つけ出し、お前達の手で奴を倒すのだ』
それこそが、オーディンの口から告げられた、リュウガに関係する一部始終だった。
「……それを人に押し付ける辺り、奴の考えてる事もイマイチ理解できんな」
某リゾートホテル。あれから帰還してきた二宮は、オーディンから言い渡された命令を遂行する事に対し、今まで以上の面倒臭さを感じていた。
(だが、放っておけば俺にとって面倒な事になるのも事実……霧島は重傷を負っていて役に立ちそうもない。どうするべきか……)
「悩み事かしら? 鋭介」
ビーチチェアに寝転がる二宮の横からドゥーエがヒョコッと覗き込む中、手元の資料を読んでいた二宮は大きく溜め息をつき、読んでいた資料をその場に放り捨てる。
「もしかして、例の黒いライダーの事?」
「あぁ。厄介な事に、奴は俺達と違って、ミラーワールドの中では無制限に活動できる。そうなると、
「じゃあ、向こうから見つけて貰うしか方法がないって事?」
「そうなるかもな……ドゥーエ、お前も今の内に覚悟を決めておけ。場合によっては、お前やフローレンスの力を借りる事になるかもしれん」
「私は別に構わないわよ。鋭介の為になるなら、いくらでも協力してあげる」
「……死ぬかもしれんぞ?」
「あなたの役に立てて死ねるなら、それで本望よ」
「……あぁそうかい」
ドゥーエが愛おしそうな表情で首元に腕を回して来ても、二宮は変わらず無表情のままだ。彼女に抱き着かれても特に気にする事なく、彼は自身のカードデッキから引き抜いた1枚のカードを見据える。それはオーディンから授かったサバイブのカード。
(できる事なら、使わずして終わりたいところだが……こうなると後は、向こうの出方次第だな)
可能であれば、面倒事は手塚達に全部押し付けてしまいたい。そんな事を考えつつ、二宮はリュウガが襲撃して来た時に備えて念入りに準備を整える事にしたのだった。
場所は変わり、ミラーワールドでは……
「……」
大きな建物の屋上。そこから1人の青年―――“鏡像の城戸真司”は、街全体を見渡していた。当然、ミラーワールド故に人間は誰1人見当たらず、道路を走る車もない。聞こえて来るのは常に、ミラーワールドの環境音のみ。
(……やはり、違う)
彼は既に気付いていた。この世界が、自分の知る世界ではないという事に。
(……俺のやる事は変わらない)
この世界にも、元いた世界と同じように活動しているライダーがいた。その中には、かつて自分が痛めつけて殺そうとしたライダーもいた。
(……俺は勝つ)
全てのライダーを倒し、神崎優衣に新しい命を与える。
(……その為に俺は存在する)
否、それ以外に自分の存在理由はない。
かつて本物の城戸真司を取り込んだのも、1つとなる事で完全な存在に至る為。
完全な存在に至ろうとしたのは、何者も敵わない最強のライダーとなる為。
最強のライダーになろうとしたのは、ライダーの戦いに勝ち残る為。
勝ち残ろうとしたのは……神崎優衣の為。
「……行くぞ」
『グルルルルル……!!』
自分の存在理由は、それだけで良い。
他に理由など必要ない。
自身の願いを果たす為に。
唸るドラグブラッカーを連れて、彼は再び動き出す。
その数日後……
「―――無事に目覚めて何よりだ、夏希」
「うん。ごめんね、心配かけちゃって」
聖王病院の病室にて、夏希は無事に目覚めていた。彼女が最初に目覚めた時、それを聞きつけた手塚達が大急ぎで駆けつけ、ラグナに至っては駆けつけると同時に彼女に泣きついたほどだ。夏希はそんなラグナが無事である事に安堵してから……手塚と2人きりになった時、彼の口からアスターがリュウガに殺された事を知った。そして、オーディンから告げられたリュウガの正体についても。
「……そっか。もう1人の真司、か」
「今、ハラオウンやランスター達が行方を追っている真っ最中だ。行方が判明次第、奴の対処は俺が務める事になっている。お前はまだ安静にしていろ」
「……倒すの?」
「……まだわからない。少なくとも、これ以上奴を放っておけば、更に被害が拡大するのは確かだ。そうなる前に俺達が奴を止めなければならない」
「……そっか」
「ところで夏希」
ここで、手塚は夏希に釘を刺しておく事にした。
「俺達が見ていないところで、こっそり病室から抜け出すつもりだったな?」
「ギクッ……な、何の事かなぁ~?」
「誤魔化さなくて良い。スカリエッティの事件の時も、無理して戦いに出向いてたからな」
かつてスカリエッティ一味にヴィヴィオを連れ去られてしまった時の戦い。手塚と夏希は手負いの状態でありながらも、無理して戦いに出向いた事があった。しかし、今回ばかりは状況が違う。
「今回はあの時よりも傷が深いんだ。そんな状態で出向けば……今度こそ死ぬぞ」
「わかったわかった! そんな口うるさく言わなくても良いって! 言う通りにするから!」
「……この後、見張り役としてヴァイスがここに来る事になっている。大人しくしていろ」
「あぁ~もぉ~、ここにもお母さんみたいな人がいるぅ~……!」
「ぶー垂れても無駄だからな」
「はいはい、わかりました! それじゃベッド横にしてよ、しばらく寝るから!」
そう言って、夏希は不満そうな様子で寝返りを打ち、布団に包まって眠り始めた。そんな彼女を見た手塚は溜め息をつきながらも、リモコンを操作してベッドの背もたれを倒していく。
しかし、手塚は気付かなかった。
(……ごめん、海之)
手塚に見えていないところで、寝返りを打った夏希が密かに目を開けていた事に。
キィィィィィン……キィィィィィン……
「ッ……来たか」
街中を出歩いていた二宮は、とある洋服屋の目の前を通りかかったところで立ち止まる。彼が見据えた洋服屋のショーウィンドウには……
『……』
赤い複眼から、こちらを睨みつけているリュウガの姿があった。こんなに早く発見されるとは思っていなかったのか、二宮は冷や汗を掻きながらも周囲に人目がない事を確認してから、通信端末でドゥーエに連絡を入れる。
「ドゥーエ、例の奴がこっちに現れた」
『そっちに!? わかった、すぐに向かうから待ってて!!』
すぐに通信を切り、二宮はカードデッキをショーウィンドウに突き出す。それを見たリュウガは、右手で拳を握り締めながらこちらに迫り来ようとしている。
「覚悟を決めるべきか……変身!!」
キィィィィィン……キィィィィィン……
「―――ッ!!」
一方、夏希の方でも金切り音は響き渡っていた。金切り音はすぐに途切れて聞こえなくなるが、ベッドに横になっていた夏希は体中の痛みに耐えながらも体を起こし、病室の窓ガラスを睨みつける。
「姐さん、どうかしたのか?」
「あ、ううん。何でもない」
現在、病室には見張り役としてヴァイスもいる。彼が見張っている以上、夏希は勝手に病室から抜け出す事もできない。
「頼むから安静にしててくれよな。これ以上姐さんの身に何かあったら、ラグナが心配するぜ」
「うん、ごめん。今は大人しくして……痛っつ!?」
「!? おい、どうしたんだ姐さん!?」
突如、夏希が腹部を押さえて俯き出した。まさか傷口が開いてしまったのか。彼女の異変に気付いたヴァイスが慌てて彼女の傍まで駆け寄ったその直後……
ドスッ!!
「ぐっ!?」
ヴァイスの腹部に、夏希の右手拳が打ち込まれる。突然の痛みに蹲ったヴァイスの懐からファムのカードデッキが落ちる中、夏希は包まっていた布団の中から飛び出し、素早くカードデッキを拾い上げる。
「ッ……姐さ、ん……何を……!!」
「……ごめん」
夏希はカードデッキを窓ガラスに突き出し、出現したベルトにカードデッキを装填。変身の掛け声すら出さないままファムに変身した彼女は、蹲るヴァイスに振り返って謝罪の言葉を告げた後、すぐに窓ガラスに飛び込みミラーワールドに突入していく。
『そんな状態で出向けば……今度こそ死ぬぞ』
「……そう言われて大人しくするほど、アタシだって素直じゃないよ」
彼女は身をもって知っていた……洗練された強さを持つ、リュウガの恐ろしさを。
だからこそ彼女は動いたのだ……もうこれ以上、誰も死なせない為に。
リュウガの恐ろしさを一番よく知る自分が、動かない訳にはいかなかった。
(止めてやるよ……アタシがこの手で、絶対に……!!)
決戦の時は、近い。
To be continued……
ぶっちゃけてしまうと、リュウガの正体って未だによくわかってないんですよね。劇場版の脚本を担当した井上敏樹さんも、リュウガの設定については細かいところまでは決めていなかったみたいですし。
なので今作では、真司役の須賀貴匡さんが言っていた「オーディンが脱落した時に備え、神崎士郎が保険で生み出したリーサルウェポンのような存在」という証言を設定に使わせて貰う事にしました。
TVSP版では何故かファムを手助けするような動きをしていたり、HERO SAGAでは真司の双子の兄『城戸真一』の人格を元に生み出された存在だったり……うん、やっぱりリュウガは謎だらけですね。ネガライダーらしいというか何というか。
さて、そんなリュウガの詳細を知った夏希。かつてリュウガに殺されかけた身として、自分が動かない訳にはいかないと本能で悟ったのでしょう。その結果、ヴァイスが思いっきり殴られる羽目になってますが←
彼女のこの行動は果たして吉と出るか、それとも凶と出るか?
その行く末はまたいずれ。