リリカル龍騎ライダーズinミッドチルダ   作:ロンギヌス

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ジオウ速報:檀黎斗王、爆誕

……いやどういう事だってばよ?w













そんな(いろんな意味で)衝撃的な速報はさておき、今回はエピソード・ディエンドにおける敵ライダー・仮面ライダーベルグについてのキャラ設定と、キャラ造形に関する簡単な解説を載せてみました。

ネタバレまみれな為、先に『エピソード・ディエンド』まで全部読み終わってからご覧下さいませ。

※追記:質問の数が1つ足りなかった為、改めて1つ追加してみました。



キャラ設定&キャラ解説⑥(番外編ネタバレ注意!)

スレイブ・ダーイン/仮面ライダーベルグ

 

詳細:仮面ライダーベルグの変身者。28歳。アルファード家の屋敷で庭師をしているが、その正体はミッドチルダ各地で発生している盗難事件の真犯人。アルファード家の屋敷に庭師として長期間潜伏していたのも、アルファード家で代々受け継がれている家宝『ノアの結晶』を盗み出す為だった。

卑劣な性格で、盗みに入られた人間の反応を見ては楽しんでいる典型的な愉快犯。曰く「盗みに入られた人間が慌てふためく姿を見ると笑いが止まらなくなる」との事で、本人はそんな自分の本質を省みるつもりは毛頭なく、目的の為なら殺人も厭わない(彼が所有しているカードデッキも、元々はミッドチルダに転生していた本来のベルグの変身者を殺して奪った物である)。ただし、まだベルグの正体だと知られていなかった頃、屋敷に潜入しようとした海東に気絶させられて身ぐるみを剥がされるなど、どこか間抜けな一面も存在する。

『ノアの結晶』を盗み出すべく、アルファード家に長期間潜伏して念入りに準備を進めていく中、たまたまミッドチルダに逃げ込んで来ていた大ショッカー残党の科学者を発見。科学者をラプターウイングに捕食させた後、彼が完成させようとしていた試作型ディエンドライバーを奪って悪用し始める。

その後は手塚や夏希、自分と同じディエンドライバーを所有する海東大樹の存在を知り、目的を果たすのに邪魔な彼等を排除しようと行動を開始。召喚した怪人達を彼等にけしかけ、その際に一度は手塚からエビルダイバーの契約カードを強奪する事に成功しているが、カードは後に海東によって奪い返されている。

変身中はボイスチェンジャーで声を変えるなどして正体を知られないように動いていたが、自身が中庭の花壇に隠していた盗品を手塚達に発見された事で正体が発覚し、『ノアの結晶』を巡って海東達と対決。怪人達を召喚して彼等を圧倒するが、その最中に謎のライダーに変身したドゥーエによってラプターウイングの契約カードを奪われて破り捨てられてしまい、ブランク体にまで弱体化してしまう。海東達を潰してでも『ノアの結晶』を手に入れようと試作型ディエンドライバーを構えた直後、まだ未完成だった試作型ディエンドライバーを使い続けてきた事でその力に肉体が侵食され、自我のない怪人態に変貌してしまった。

その後はベルグ変異態となって暴走し、ラプターウイングとも融合するなどして暴れ回ったが、最期はライアサバイブ、ファムサバイブ、ディエンド・コンプリートフォーム、ディエンドが召喚した仮面ライダー達の同時必殺技を喰らい跡形もなく爆散・死亡した。

『奪う側』の立場で悪事を働き続けてきた結果、『奪われる側』の立場に回った事が切っ掛けで破滅に追い込まれるという、因果応報の結末を迎える事となった。

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーベルグ

 

詳細:スレイブ・ダーインが変身する仮面ライダー。基本カラーは赤茶色。ラプターウイングと契約しており、仮面やボディ各部に鷹の翼を彷彿とさせる意匠が存在している。手持ちのカードが少ない為、スチールベントで敵から奪った武器も使用する他、他のライダーから奪った契約モンスターのカードを人質代わりにするなど卑劣な戦法も多用する。

劇中では変身者のダーインが試作型ディエンドライバーを入手しており、それにより異世界の怪人達を召喚・使役する事が可能になっている。

なお、正体が発覚する前は正体を悟られないよう、ボイスチェンジャーで声を加工した状態で会話している。

 

 

 

猛召槍(もうしょうそう)ラプトバイザー

 

詳細:槍型の召喚機。槍の穂先は翼を折り畳んだ鷹の形状をしており、嘴の鋭利な部分で標的を刺し貫く。槍の持ち手をスライドする事で折り畳まれている翼を開き、そこにカードを装填する。

 

 

 

略奪(りゃくだつ)(つばさ)ラプターウイング

 

詳細:スレイブ・ダーインと契約している鷹型ミラーモンスター。体型はブランウイングと似ているが、こちらは全身が赤茶色である点や、両翼の羽根が鋭利な刃物と化している点、両足に鋭利な爪を持っている点などの相違点がある。

獲物を襲う際は両翼の羽根と両足の爪を隠した状態で飛行し、獲物に至近距離まで近付くと同時に羽根と爪を利用して素早く襲い掛かる。飛行速度が速く、通常のブランウイングでは追いつけないほどのスピードを誇る。

ダーインがベルグ変異態となって暴走を始めた後、契約破棄となった彼を捕食しようとして捕縛され、無理やりベルグ変異態と融合させられてしまう。最後は仮面ライダー達の活躍でベルグ変異態ごと倒された。

5000AP。

 

 

 

ソードベント

 

詳細:ラプターウイングの羽根を模した長剣『ラプターソード』を召喚する。一度に2本まで召喚可能。2000AP。

 

 

 

スチールベント

 

詳細:特殊カードの1種。相手の武器を奪い自分の物にする。

 

 

 

ファイナルベント

 

詳細:ラプターソードを構えたベルグをラプターウイングが掴んで飛行し、ドリルのように回転しながら突っ込み標的を貫く『トルネードスラスト』を発動する。6000AP。

 

 

 

試作型ディエンドライバー

 

詳細:大ショッカーの残党である科学者が、大ショッカー復興の為に独自に開発しようとしていた2つ目のディエンドライバー。形状は海東が所有している物と全く同じだが、こちらは全体のカラーリングが黒と紫で配色されている。

科学者はこれを開発しながらいくつもの世界を逃亡していたが、たまたまミッドチルダに滞在していたところをベルグに変身していたダーインに発見され、科学者がラプターウイングに捕食された後にダーインが回収した。

この時点ではまだ開発途中であり、科学者が『他の世界の怪人達のデータも取り入れたい』という目的からカイジンライドの能力を存分に取り入れられていたものの、肝心の変身機能がまだ搭載されていなかった為、劇中での用途は通常の戦闘及び怪人の召喚のみに留まっている。なお、使用するカードはダーインの意志と共に、自動で彼の手元に出現する仕様になっている。

まだ開発途中だったところを強奪して使用していた為、銃本体のエネルギー出力を制御する為の機能が搭載されておらず、能力を使用するたびに銃本体のエネルギーが使用者の肉体を侵食し、使用者の肉体を少しずつ怪人化させてしまう危険なリスクを孕んでいる。ダーインはそのリスクを知らないまま何度も使い続けた為、実は終盤の決戦が始まった時点で既に彼の肉体は限界に達しており、ベルグがブランク体に弱体化した事が引き鉄となり遂に銃本体のエネルギーが暴走、ベルグの肉体を変異させ彼を怪人化させてしまう。

最終的にベルグ変異態が仮面ライダー達によって倒された事で、銃本体も同時に破壊され完全に消滅した。

 

 

 

ベルグ変異態

 

詳細:試作型ディエンドライバーの副作用で肉体を侵食されたベルグが、銃本体のエネルギー暴走によって怪人化してしまった姿。

ベルグ・ブランク体の全身に木の根のような触手が巻きついており、頭部は触手の隙間から赤い左目だけが露出しているなど、その外見は仮面ライダーとは程遠い物に成り果ててしまっている。海東曰く「この時点で人間としての彼は死んでいる」らしく、全てを破壊するべく本能のままに暴れ回る。

戦闘時はライダーだった頃と同じく試作型ディエンドライバーを使用している他、伸ばした触手を無理やり侵食させる事で生物と融合する能力を持っており、ラプターウイングがその力の犠牲になっている。

最期は仮面ライダー達の活躍でラプターウイングごと撃破され爆散・消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、ここからはダーインのキャラ造形についての簡単な解説です。

 

 

 

Q.ダーインを登場させようと思った切っ掛けは?

 

A.ディエンドが主役の番外編を書くにあたり、他の仮面ライダーの世界に存在する怪人達の力を扱える敵キャラを出そうと考えたのが始まりです。

最初は大ショッカーの残党から黒幕を用意しようと考えていましたが、それでは龍騎となのはの要素が薄くなってしまうと思い、黒幕は敢えてオリジナルの龍騎ライダーを登場させ、その変身者をミッドチルダ出身の人物にしてみました。

 

 

 

Q.ダーインのキャラを作り上げた経緯は?

 

A.実は番外編を書くと決めたばかりの頃はまだ、黒幕となる敵ライダーの設定は全くと言って良いほど何も思いついていませんでした。

どんなライダーにするか、何度も没ネタを出し続けてきたある時、ディエンドと同じ泥棒ライダーであるルパンと西鬼のペアを考えた際に「あ、同じ泥棒ライダーでも別に良いじゃん」という結論に至り、ベルグの変身者を泥棒にしてみました。龍騎本編にもライダーの力を使って泥棒行為を行うライダーはいなかったので、これはこれで1つの個性になったかなと思っています。

その結果、本来なら今回の事件にもそれなりに関わるはずだった大ショッカー残党の科学者が、話の冒頭で速攻で犠牲になりました。科学者は犠牲になったのだ……大人の事情、その犠牲にな←

 

契約モンスターについては、たまたま恐竜系のミラーモンスターを考えていた時に目に映った「ヴェロキラプトル」という恐竜の「ラプトル」という名称が「略奪者」や「猛禽」を意味している事を思い出し、そこからラプターウイングの設定が出来上がりました。

また、ラプターウイングの元ネタにはショッカーのシンボルも含まれています。あちらのモチーフは鷹ではなく鷲ですが(オーズ・タトバコンボのモチーフも鷲と鷹を間違えたという経緯があるみたいだし多少はね?←)。

 

ちなみにスレイブ・ダーインの名前ですが、由来はたまたまネットサーフィンをしている時に見た『ダーインスレイヴ(※)』の名前を弄っただけという超適当な物だったり←

 

※北欧神話に登場する魔剣の名称。

 

 

 

Q.変身ポーズはどのようにして決まったの?

 

A.上城睦月/仮面ライダーレンゲルの変身ポーズ(通称「厨二ポーズ」)を見た時、腕を一瞬だけ上げてからゆっくり下げていく動きが使えると判断し、ベルグの変身ポーズに取り入れました。ただしレンゲルと違い、ベルグの場合は左腕ではなく右腕を上げています。

 

 

 

Q.ダーインを庭師という設定にした理由は?

 

A.実はこの設定、元ネタとなるお話が存在します。これはかつてコロコロコミックで連載されていた某探偵漫画のとあるお話をイメージして書いています。

更に言うと、「冷たい人間と思われていた屋敷の主人が、血縁者から渡された贈り物を捨てるフリして大事に保管していた」という展開もそのまんまだったり。

 

 

 

Q.本来の変身者はどんな人物?

 

A.ミッドチルダに転生した後、ダーインに殺害されベルグのカードデッキを奪われてしまった本来の変身者。あまり多くは語りませんが、一応設定はあります。

取り敢えず言えるのは、本来の変身者は【殺人を好まない義賊みたいな泥棒】という、卑怯な戦いや殺人を平気で行うダーインとは真逆の性質だったという事。しかしライダーの力で悪い事をした以上、本来の変身者も例外なくライダーバトルの犠牲者となってしまいました。

 

 

 

Q.ダーインはライダーになる前から泥棒だったの?

 

A.ライダーになる前から彼は泥棒をやっていました。元は大した実力のない泥棒でしたが、ベルグ本来の変身者がたまたまベルグに変身しているところを目撃し、「あれは使えそうだ」と考えた彼は隙を突いてベルグ本来の変身者を襲撃、殺害してカードデッキを奪いました(殺害された変身者の遺体はその後、どこかの山奥に密かに埋葬された模様)。

ベルグとなってからは盗みが簡単になり、あちこちで盗みを働きました。調子に乗り始めた彼はある日の夜、大ショッカー残党の科学者が大事そうに持っている試作型ディエンドライバーに目を付け、科学者を殺害してそれを強奪したのです……盗んだそれが後々、自身を破滅に導く事になろうとも知らずに。

 

 

 

Q.何でベルグの正体をミッドチルダ出身の人間にしたの?

 

A.劇中では既にスカリエッティやクアットロがオルタナティブ系に、ドゥーエがとあるライダーに変身していますが、ベルグは敢えてそういった物語の主要人物とは無縁の一般人を変身者にしました。

善人だろうが悪人だろうが、やろうと思えば誰でも変身できてしまうのが龍騎ライダーの最大の特徴です。それならば別世界となるミッドチルダでも、本来の変身者を殺害してそのライダーに成り代わるような人間が存在していてもおかしくないでしょう。そうなるくらい、龍騎ライダーの力には人を魅了する何かがあります。

 

 

 

Q.ダーインは自分以外のライダーの事はどれくらい把握していた?

 

A.積極的にモンスターと戦っている手塚や夏希、博物館での戦いで目撃したディエンドは把握していましたが、アビスは今回の事件で初めて遭遇しました。また、普段から隠密に動いているドゥーエの存在には全く気付いておらず、彼女の存在を察知できなかった事が彼を破滅に至らせる切っ掛けとなりました。

 

 

 

Q.本来の変身者は元の世界ではどんな末路を辿っていたの?

 

A.実を言うと、エピソード・ファムに登場した成瀬章/仮面ライダーアスターがかつて罠に嵌めて殺害したライダーがそのベルグです。この時間軸でも、彼はカードデッキを奪われて殺害されるという泥棒に相応しい結末を迎えていたのです。

なお、この裏設定はまだ誰にも明かしていなかったはずなのに、感想欄の中にこの点について推測している方がいらっしゃって驚きました……いやだから何でわかるんだよ、大正解だよ!←

 

 

 

Q.ベルグ変異態のデザインはどのようにして決まったの?

 

A.試作型ディエンドライバーのエネルギー暴走による変異である為、少なくと歴代ライダーシリーズに登場する怪人のどれにも該当しない特徴のデザインにした方が、より異形で気持ち悪い怪人になるだろうと思い、敢えて明確なモチーフは決めませんでした。

デザインする上で思いついたのが「全身に触手が巻きついていて、片方だけ赤い目がギョロリと覗き見ていたらキモいだろうなぁ」というアイデアであり、それでイメージしてみた結果、まぁ見事に異形で気色悪い怪人が妄想できてしまいました←

 

 

 

Q.彼の主な役割って何?

 

A.人と人の繋がりをもお宝と見なしている海東と、あくまで金品等しかお宝と見なしていないダーイン。同じ泥棒だけど対照的なキャラ同士の対決を書くのに、彼という存在は必要不可欠でした。

盗みに特化した戦法を得意とする彼のおかげで、サバイブカードを所持している手塚と夏希すらも翻弄していく事もできたので、個人的には彼というキャラを書く事ができたのは満足です。

 

また、盗みで人を悲しませる事を楽しんでいるダーインの存在があったおかげで、亡き父親の想いに今まで気付けなかったロザリーが、真に価値のあるお宝を手に入れる事ができたというのも、ある意味で彼に対する最大の皮肉になっていたり。

 

 

 

Q.今回の番外編を書いてみた感想をどうぞ。

 

A.本編では龍騎ライダーしか出せない関係上、こういった番外編でしか他作品のライダーや怪人達の活躍を書けない為、今まで以上に頭をフル回転させて執筆してきました。執筆中は色々な意味で苦労しましたが、無事に書き切る事ができて本当に楽しかったです。

 

さて、次回からはいつも通り、龍騎ライダーオンリーでの物語を展開していきます。今後も『リリカル龍騎StrikerS 運命を変えた戦士』の物語を楽しんで貰えると幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとまず、今回のキャラ設定&キャラ解説はこんなところで終わりたいと思います。

 

それではまた。

 




これ以降、この作品とは別に分ける形で『15RIDERS』を更新予定。
可能であれば、今週中に最初の1話目を投稿したいなぁと思っています。

それまでしばしお待ちを。

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