古代の戦士と9人の女神達   作:クウガに心奪われた男

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未確認生命体とショッカー…2つの脅威が迫る中、雄介自身にも…。


第23話 運命

ー未確認対策本部ー

 

一条は新聞を広げ以前ショッカーと交戦した事が書かれている記事を見つけ。

 

「(奴らは何者なんだ?…一体どこから)」

 

すると杉田も会議室に入ってきた。

 

「おはよう」

 

「おはようございます」

 

杉田は一条の見ている新聞を見て。

 

「それか…ショッカーって言ったけ?」

 

「はい」

 

「ショッカー…それに未確認生命体。これが同時に来たとなると正直手に負えないぜ」

 

「2つの脅威が重なると被害が増えるのは確実ですね」

 

「俺達もそうだが…4号にも負担をかけさせてしまうな」

 

「…えぇ」

 

ーーーーー

 

ー音ノ木坂学院 屋上ー

 

雄介は皆の準備を待っている中、自分の手を見て。

 

「(クウガの金の力…全ての色で使ってみたけどやはり…。)」

 

雄介は思い返していた突然現れた金の力その強大の力が雄介を悩ませていた。

 

「やっぱり、赤いクウガで金の力は強大過ぎたな」

 

そう、雄介は静岡との戦いで一度、赤いクウガの金の力でショッカーを倒し改めて認識していた。

 

「(あの時は、空中で爆発したからいいけど地面だと多分大変なことになるよな)」

 

雄介はため息をもらしていると。

 

「おまたせーって雄介どうしたの元気ない?」

 

練習の準備を済ましてきた穂乃果達が来て穂乃果が雄介の顔を覗き込む。

 

「ん〜穂乃果ちゃんは相変わらずエッチな体だなぁと思ってさ」

 

そう言い雄介は穂乃果の胸を鷲掴みし。

 

パァンッ!と高い音が屋上に鳴り響き。

 

「雄介…穂乃果のあつ〜いパンチ貰いたい?」

 

すっごい笑顔で拳を握り締める穂乃果。

 

「いえ、すみませんでした穂乃果様。それにもうあつ〜いビンタは貰ってますんで」

 

雄介は頬を抑え即座に土下座する。

 

「もう!雄介のバカ!エッチ!」

 

穂乃果がプンスカ怒っていると。

 

「もう、バカやってないで練習始めますよ?」

 

「ごめんごめんじゃあ絵里、頼んます」

 

「えぇ、みんな!本番近いからさっそく始めるわよ」

 

皆が位置に付き練習を始め雄介はそれを見ながらやはり考えてしまうクウガの力の事を。

 

「(ゆーくん…やっぱり何か考え込んでる)」

 

ーーーーーーー

 

練習を終え各自帰り支度をしていると。

 

「さてと、じゃあお先に」

 

「「帰るノリで女子更衣室を開けるなぁ!!!」」

 

雄介に色々な物を投げ込まれる雄介。

 

「イデッイデデ」

 

雄介は一見楽しそうに見えても。

 

「(ゆーくん…やっぱり何か変)」

 

ことりは心配そうな表情で見ていた。

 

ーーーーーーー

 

雄介がバイクに跨り。

 

「じゃあ行きますか」

 

バイクにエンジンを掛けようとした瞬間。

 

「ゆーくん!待って!」

 

「ことりちゃん?」

 

「ごめんね呼び止めて。だけどゆーくんとお話したくて」

 

「俺と?穂乃果ちゃん達は?」

 

「穂乃果ちゃん達にはちゃんと話してるから大丈夫だよ」

 

「…わかった。じゃあ一緒に帰ろうか」

 

雄介はもう一つのヘルメットをことりに渡し。

 

「ありがと」

 

ことりはヘルメットを被り雄介の後ろに乗る。

 

「しっかり掴まっててね」

 

「うん」

 

雄介はバイクにエンジンを掛けゆっくりと走行していった。

 

ーーーーーーー

 

「ゆーくん…最近なにか悩んでる?」

 

バイクの走行中、ことりから話し掛けられ。

 

「…やっぱり、ことりちゃんには隠せないよなぁ」

 

「ゆーくんとは小さい頃からの幼馴染みですから何でも知ってますよ」

 

「それもそうか…実はクウガの金の力の事でね」

 

「クウガの金の力?」

 

「うん」

 

ことりは以前に未確認生命体に襲われた時にクウガの紫の金の力を実際に見ていた。

 

「あの力…特に赤いクウガであの力を使う事がちょっと怖くてね」

 

「ゆーくん…その赤いクウガで使ったの?」

 

「うん…一回だけ、その時は空中で爆発したから良かったけど地面だと周りが大変な事になるんじゃないかって」

 

「そう、なんだ」

 

ことりはギュッと雄介を抱きしめ。

 

「ゆーくん…これからどんな事があっても私はゆーくんのそばにいるから」

 

「ことりちゃん」

 

そしていつの間にかことりの家の前に着き。

 

「ありがとう、ことりちゃん。ことりちゃんと話せて少し楽になったよ」

 

「そっか、なら良かった」

 

ことりは雄介にヘルメットを渡し。

 

「それじゃあ」

 

雄介が行こうとすると。

 

「ゆーくん!」

 

ことりは雄介を呼び止め。

 

「辛くなったらいつでもそばにいるからね!」

 

「ことりちゃん…うん、ありがとう」

 

雄介はサムズアップをし走り去って行った。

 

「ゆーくん」

 

ーーーーーーー

 

とあるビルの屋上。3人の人影が集まりある人物を待っていた。

 

「来たか、バルバ」

 

そこにバルバが到着し。

 

「これよりゲリザギバズゲゲルを開始する」

 

「その前に最近妙な連中がリント達を狩っていると耳にするのだが?」

 

「ショッカー…と名乗る者達がリントを狩りそしてクウガとも接触したそうだ」

 

「どうする?そいつからが邪魔をするならばまずそいつらを潰すか?」

 

バルバは少し考え込み。

 

「構うな…もし奴等が動けばクウガもまた動くだろう」

 

「クウガに奴等を潰させると?」

 

「実際、クウガがショッカーを倒していると耳にしている」

 

「なるほど、ならゲゲルに支障はないな?」

 

「あぁもしショッカーがゲゲルの邪魔立てをするのであればその時は…殺せ」

 

3人は納得し。

 

「話が纏まったならばなら今回は俺がいかせてもらおう」

 

帽子を被った男はバルバの前に立ち。

 

「始めるぞ」

 

バルバはそう言い爪の付いた指輪を男のベルトに挿し込み。

 

「ゲリザキバスゲゲルを」

 

ーーーーーーー

 

ー音ノ木坂学院ー

 

昼の休憩時間。雄介は屋上でいちごジュースを飲みながら空を見上げている。

 

「…はぁ〜っねむ」

 

雄介は寝転がり目を閉じると。

 

「あっ!ここにいた!」

 

声が聞こえ目を開けるとそこには穂乃果がいた。

 

「雄介なにしてんの?ことりちゃん探してたよ?」

 

「穂乃果ちゃん?…今日はオレンジなんだね」

 

「オレンジ?…って!パンツ見ないでよ!エッチ!」

 

穂乃果はスカートで隠し雄介から離れる。

 

「ごめんごめんって、ことりちゃん何か用事だったのかな?」

 

「ん?何かお弁当持ってて雄介の事探してたよ?」

 

穂乃果の言葉に雄介はサーッと顔が青くなり。

 

「そうだった!今日ことりちゃん弁当作って持ってくるって言ってたっけ!?」

 

「あ〜っやっちゃったね雄介」

 

「今からでも間に合うか!穂乃果ちゃん!ことりちゃんどこ?」

 

「う〜ん多分教室じゃないかな?」

 

「サンキューじゃっ!」

 

雄介は屋上から出ようとすると携帯が鳴り出す。

 

「もしもし?」

 

『中野か!?事件だ!』

 

「未確認ですか!?」

 

『あぁ、敵はビルの屋上から鉄球のような物を投げ犯行を行っている至急来れるか!?』

 

「わかりました!」

 

雄介は一条から場所を聞きすぐに屋上から出ていこうとすると。

 

「雄介!」

 

「ごめん穂乃果ちゃん!行ってくる!」

 

雄介はそう言い屋上から出て走っていると。

 

「あっゆーくん!」

 

「ことりちゃん!?」

 

「そんなに急いで…もしかして未確認?」

 

「うん、ごめん行ってくるね!」

 

雄介はそう言い走って行った。

 

「あっちょっ!ゆーくん…。」

 

ことりはギュッと持っていた弁当箱を抱き寄せる。

 

ーーーーーーー

 

雄介が現場に着き辺りを見渡すと。

 

「…ひどい」

 

辺りは鉄球で地面が抉られ。そして鉄球に当たり倒れている人も見つける。

 

「中野!」

 

「一条さん」

 

続いて一条が車から降り雄介の元へとたどり着く。

 

「…中野、すぐに救急車を手配する。君は辺りを捜索してくれ」

 

「わかりました」

 

雄介は辺りを捜索し始めた瞬間。

 

「!?一条さん!」

 

雄介は指差した所に。

 

「まさか…第21号」

 

ビルの屋上に今にでも鉄球を飛ばそうと回している未確認がいた。

 

「我々を狙っているのか」

 

「一条さん!俺行きます!」

 

雄介は駆け出し。

 

「"変身!"」

 

雄介は青いクウガに変身しビルの屋上に向かってジャンプする。

 

未確認は鉄球を投げようとした瞬間目の前にクウガが現れ。

 

「クウガ!?」

 

未確認は驚いてる隙きにクウガは赤いクウガへと変わり鉄球を蹴飛ばした。

 

「くっ!」

 

クウガは着地し身構える。

 

「クウガ…予定は狂うがいいだろう」

 

未確認は手の甲から小さな鉄球を取りそして鉄球が変化し巨大なものへと変わった。

 

「俺を楽しませてくれ、このゴ・ガメゴ・レをな」

 

そう言い鉄球を勢いよくなげクウガは瞬時に避ける。

 

「くっ」

 

クウガは咄嗟にガメゴに近づきパンチを繰り出すが鉄球でガードされ弾かれる。

 

「くっかたっ!」

 

「むん!」

 

ガメゴは鉄球を振り回しクウガに当てようとするがクウガはかがみガメゴの腕を取り手刀でガメゴの手首を攻撃し鉄球を落とさせる。

 

「ぬっ!」

 

クウガは瞬時にガメゴの腹部にエルボーを喰らわしよろけているガメゴにクウガは数発のパンチを喰らわせ。

 

「おりぃやぁ!」

 

クウガはキックでガメゴを屋上から落とした。

 

ドォーン!!!

 

すごい落下音と共に落下したガメゴは地面がめり込んでいた。

 

「っ」

 

クウガは青いクウガになり屋上から降りガメゴの様子を見る。

 

「ぬん!」

 

様子を見ていたクウガの足を掴み。

 

「しまっ!」

 

ガメゴはそのままクウガを振り回し。

 

「ふん!」

 

クウガを投げ飛ばした。

 

「ぐはっ!」

 

壁に当たりクウガは倒れ。

 

「くそっ!」

 

立ち上がろうとすると。

 

目の前に鉄球があり。

 

「うわっ!」

 

ギリギリの所でクウガは避けた。

 

「あっぶね」

 

再びガメゴは鉄球を投げるがクウガは高く跳び鉄球を避けトライチェイサーの目の前に着地しグリップを取り。

 

「"超変身!"」

 

掛け声とともに青いクウガから紫のクウガへと変わった。

 

「その姿で防げるつもりか?」

 

ガメゴはそう言い鉄球をクウガに目掛け投げる。

 

クウガはそのまま避けず紫のクウガの鎧でガードしようとするが。

 

ドスッ!

 

「っ!?」

 

紫のクウガでもガメゴの鉄球は防げなかった。

 

「なんてパワーだ」

 

クウガが膝をついた瞬間再びガメゴの鉄球がクウガに直撃する。

 

「うわっ!」

 

クウガは倒れガメゴは再び鉄球を持ち直し。

 

「止めだ!」

 

クウガに目掛け鉄球を投げると。

 

「まだだ!」

 

クウガは金の力を開放し金の紫のクウガへと変わった。

 

ガキンッ!

 

クウガに直撃しても微動だにせずクウガは立ち上がり。

 

「なんだと!?」

 

ガメゴは驚きながらもクウガに何度も鉄球を当てるが攻撃が効かず。

 

「くっ!」

 

ガメゴの目の前にクウガはソードを構え。

 

「おりぃやぁああ!!!」

 

ガメゴの腹部にソードが突き刺ささる。

 

「ぐっうおぉぉぉぉ!!!」

 

「なっ!?なに!?」

 

金の力で刺したソードでもガメゴは耐えきり。

 

「俺を他の奴と一緒にするなよ」

 

ガメゴはソードを抜き。

 

「くっ…そっ!!!」

 

クウガは再び刺そうとするが。

 

「無駄だ!」

 

ガメゴは力でソードを抑え。そして。

 

「くそっ!」

 

クウガの金の力が限界を超え通常の紫のクウガに戻り。

 

「終わりだ!」

 

ガメゴはクウガを引き寄せそのまま顔にパンチを喰らわし。

 

「うわぁあああ!!!」

 

クウガはその勢いで倒れ白いクウガへと変わってしまった。

 

「うっ…くっ…そっ」

 

クウガは立ち上がろうとするが倒れてしまいそこで意識が途切れた。

 

「ハァ…ハァ…次は違う色で来い!」

 

ガメゴもダメージが大きくよろけながらその場をあとにする。

 

ーーーーーーー

 

ー音ノ木坂学院ー

 

5時間目の授業を終えことりはすぐに携帯を開きネットのニュースを見る。

 

「まだ情報出てない」

 

「ことりちゃん」

 

「あっ!穂乃果ちゃん」

 

「雄介の事?」

 

「うん、交戦中って書かれてるだけでどうなっているかはまだ」

 

すると奥の方から声が聞こえ。

 

「4号負けたらしいぜ」

 

「マジか…じゃあ未確認まだうろうろしてんじゃん、こぇ〜」

 

奥の男子達の声が聞こえ。

 

「(ゆーくんが負けた!?じゃあ今どうなって…。)」

 

「てかさぁ〜4号が倒してくれないとマジ安心出来なくね?」

 

「そうそう、頑張ってくれなきゃ〜」

 

男子達の発言にことりは拳を震わせた。

 

「(なに?…なんなの!ゆーくんがどんな想いで戦ってるかもわからないくせに勝手な事言わないでよ!)」

 

ことりは席を立ち男子達に近づこうとした瞬間。

 

「ことりちゃんダメ」

 

「穂乃果ちゃん…でも」

 

「我慢して…今は病院に行こう多分、関東医大だよね?」

 

「そうだと思う」

 

「なら行こう。絵里ちゃんには私が言っとくから」

 

「うん、わかった」

 

ふと、ことりは穂乃果の拳に目が入った。穂乃果の拳が強く震えながら握り締めるのを。

 

ーーーーーーー

 

「…っここは」

 

白い天井、そして。

 

「目、覚めた?」

 

声の主に雄介は気付き。

 

「ことりちゃん…それに穂乃果ちゃんと海未ちゃんも」

 

心配そうに覗き込む3人に。

 

「そうか、俺…そうだ!未確認はどうなった!?」

 

海未がスマホを取り出し。

 

「あなたと戦った後、行方をくらまし捜索中だとニュースになっていましたよ」

 

海未がそう言いスマホを雄介に見せる。

 

「そうか…なら奴はまたどこかで事件を起こす前に何とかしないと」

 

雄介はベッドから出ようとすると。

 

「ゆーくん!?何やってるの!?」

 

ことりは雄介を抑える。

 

「奴は危険なんだ。俺の金の紫のクウガでも倒せなかった。なら今度は…。」

 

雄介の言葉にことりは辛そうな表情をし。

 

「今度は…赤いクウガで金の力を使うの?」

 

ことりの言葉に雄介は頷く。

 

「…だめだよ…ゆーくん自身が言ってたじゃん。その力は怖いって」

 

「それでも、奴を倒す為にもその力を」

 

「なんで!もっと自分を大切にしないの!?」

 

ことりの怒声に周りがシンッとなる。

 

「ことりちゃん?」

 

「いつも!いつも!自分を犠牲にしてボロボロになるまで戦って、私達の笑顔の為でもゆーくんが辛かったら私、笑顔になれないよ」

 

「ことりちゃん…でも俺は皆の為にも戦わなきゃ」

 

雄介の言葉にことりは。

 

「もう…知らない」

 

「えっ?」

 

「ゆーくんなんてもう知らないんだから!バカ!」

 

ことりはそう言い病室を飛び出した。

 

「ことり!?」

 

「ことりちゃん!?」

 

穂乃果と海未が驚き。

 

「穂乃果、私はことりを追いかけます」

 

「うん、わかったお願いね」

 

「海未ちゃん、俺も一緒に」

 

雄介も行こうとしたが。

 

「あなたが行くとややこしくなるのでここでちゃんと寝ててください」

 

「海未ちゃん」

 

「…雄介、あなたや警察の方々が戦って今は何とか私達は生活をしている。それは紛れもない事実でとても感謝しています」

 

海未は雄介の方へ振り向き。

 

「でも、あなたも一人の人間。クウガの力があっても不安はあるのです。それにあなたは一度命を落としかけている」

 

「…それは」

 

「雄介、あなたが戦わなくちゃいけないのはわかっています…ですが、ことりの気持ちもわかってあげてください」

 

海未は病室のドアノブに手を掛け。

 

「それじゃあ私は行きます。穂乃果、雄介を見張ってて下さい」

 

「うん、わかった」

 

そう言い海未は病室を出ていった。

 

「という事だからおとなしくしててね雄介」

 

「…薄々はわかってたつもりなんだ…ことりちゃんやみんなが俺の事心配してくれて俺が負ける度にこうして病院まで駆けつけてくれる。それじゃあ迷惑ばっかかけて皆を笑顔になんて出来ないよな」

 

穂乃果は雄介の話を聞き。

 

「…雄介はさ頑張り過ぎてると思う…みんなの為でも雄介が傷ついたらそれは私達は笑顔になれないよ」

 

「それでも未確認が沢山の犠牲を出す前に俺がなんとかしなくちゃ」

 

「…そうだよね。未確認が出る度に雄介の戦いは続く…内心では雄介に戦ってほしくない。でも未確認と遭遇するたびに雄介の助けが必要になる…正直矛盾してるよね」

 

穂乃果は病室の窓を開け。

 

「結局、私達が雄介を傷つけてるのかもしれないね」

 

「っ!?違う!そんな事はっ!」

 

「あるよ!…あるんだよ。あの日、雄介がベルトを付けてからずっと雄介は傷ついてる」

 

「…穂乃果ちゃん」

 

「ごめん…こんな話するつもりなかったのに」

 

「いや、いいんだ」

 

「私も海未ちゃん達の所へ行くね。雄介はゆっくり休んでてね」

 

「…あぁ、わかった」

 

「それじゃ」

 

穂乃果は病室を出ていき雄介は窓から見える空を見て。

 

「ごめん、みんな…それでも俺は」

 

ーーーーー

 

「ここにいましたか。ことり」

 

「海未ちゃん」

 

海未はことりを見つけ座っているベンチに腰掛ける。

 

「ごめんね勝手に飛び出して」

 

「いえ、ことりの気持ちもわかりますから」

 

「…ゆーくん、怒ってるよね。勝手に怒鳴って勝手に出ていって。最低だよ私」

 

「…ことりは、雄介にどうして欲しいですか?」

 

「えっ?」

 

海未の突然の言葉にことりは戸惑う。

 

「ことりは雄介にこれ以上戦って欲しくはないですか?」

 

「…正直、ゆーくんには戦ってほしくないよ。あんなに傷ついてまでゆーくんそれでも立ち上がるし」

 

でもっと、ことりは続け。

 

「ゆーくんが戦わなきゃ沢山の命が失われる。誰もがゆーくんの力を必要としている!」

 

ことりは海未を見て。

 

「私だってそう!ゆーくんがいなきゃとっくにこの命は無くなってる!私が危なくなった時すぐにゆーくんを頼ってしまう」

 

「そうですね…雄介がいなきゃ私もここにはいません。あの時雄介がクウガにならなければ全員あの時この世にはもういなかったでょう」

 

「そうだけど…そうなんだけどっ」

 

ことりは頭を抱え。

 

「辛いですよね…それでも」

 

海未はことりを見つめ。

 

「私は雄介がクウガじゃなければもっと沢山の命が失われたと私は思います」

 

「…海未ちゃんはゆーくんがクウガになって良かったって思ってるの?」

 

「…昔は雄介がクウガになる事は正直反対でした。でも今は雄介がクウガで良かったって私は思います」

 

「…あんなに傷ついたゆーくんを見ても?」

 

「雄介が傷つくのは確かに心が痛みますが。それでも私は雄介が立派だと、それに尊敬します」

 

「尊敬って…。」

 

「私達や他の皆を守る為にあんなに怖い未確認生命体に立ち向かう雄介をいつも見て私は雄介がかっこいいと思うのです」

 

「…海未ちゃん」

 

「あっ今の言葉、雄介にはないしょですよ?」

 

海未はベンチから立ち。

 

「ことり、雄介が傷ついて心が痛むのはわかります…ですがそんな雄介を支えるのは私達ではありませんか?」

 

「っ」

 

「雄介が辛くても私達が寄り添い支え雄介の笑顔を守る。雄介が私達にしてくれるように」

 

「…そうだよね。辛い時はそばにいるって決めたのに」

 

ことりは頭を上げ。

 

「ごめんね海未ちゃん私、最近ゆーくんが辛い思いしてるからゆーくんが無理しないよう強く言っちゃったけどそれは違う」

 

ことりもベンチから腰を上げ。

 

「ゆーくんが辛いならその分私達の笑顔でゆーくんを笑顔にしなくちゃ」

 

「えぇ」

 

「海未ちゃん戻ろ?ゆーくんに謝らなきゃ」

 

「わかりました。行きましょうことり」

 

ことり達は再び雄介の病室に向かい歩いて行った。

 

ーーーーーーーー

 

ことり達は雄介の病室に向かってる途中、穂乃果を見つけ。

 

「穂乃果」

 

「海未ちゃん、ことりちゃん」

 

「どうしたのです?雄介を見張るよう言ったじゃないですか」

 

「うん、ちょっとね気まずい雰囲気になっちゃって」

 

「ふぅ全く穂乃果もことりも」

 

海未は穂乃果の手を掴み。

 

「ほら!病室に戻りますよ」

 

「ちょっ海未ちゃん!?」

 

「気まずいなら謝る!穂乃果もシャキッとしてください」

 

「ちょっ強引だよぉ」

 

「穂乃果達が元気がないと雄介がさらに落ち込むじゃないですか!それくらい私達幼馴染ならわかるでしょう!」

 

「海未ちゃん」

 

「雄介を支えるのは私達です。辛い時も悲しい時もそれを寄り添えるのは私達しかいません」

 

海未は立ち止まり。

 

「そして雄介を笑顔にするのも私達です」

 

海未達は雄介の病室の前に立ち。

 

「それをあのバカにちゃんと教えてきなさい2人とも」

 

穂乃果とことりは顔を見合わせ。

 

「ふふっなんか海未ちゃんお母さんみたい」

 

「ほんとほんと」

 

「何ですか?全く2人そろって、さぁ行きますよ」

 

海未は照れくさそうに病室のドアを開ける。

 

ーーーーーーー

 

ー翌日ー

 

音ノ木坂の部室にてμ’sの皆が集まっていた。

 

「みんな、わかってると思うけど、今回のライブはラブライブ予選とは特に関係はないけれど大事なライブよ」

 

絵里が言ったように今回のライブはハロウィンで披露するライブにμ’sがエントリーしていた。

 

「今回のライブを成功させ私達の事をもっとよく知ってもらう…そうでしょ絵里ちゃん」

 

「えぇそうよ穂乃果。私達の事をより多く知ってもらう為にも今回のライブを引き受けたわ」

 

にこが腕を組み。

 

「それにしても思い切ったわねぇまさかエントリーするなんて」

 

「時期が時期だけど、同じ地区予選にいるA‐RISEの存在が大きいわ」

 

「確かに今のままじゃ私達はA‐RISEには及ばないわね…悔しいけど」

 

「えぇ知名度も何よりライブの完成度もあちらの方が上ですものね」

 

「海未の言う通りライブの完成度は圧倒的に上。でも私達は私達のライブで予選を通過してみせる。そうでしょ穂乃果」

 

「うん、頑張ろう皆!まずはハロウィンのライブを大成功させよう!」

 

「がんばるにゃ!」

 

皆が気合いを入れている中。

 

「あのぉ~」

 

「どうしたんことりちゃん?」

 

「少し相談が」

 

「相談?」

 

「衣装の事で」

 

「衣装?」

 

皆が頭を傾げる。

 

ことりが今回の衣装を持ってきて。

 

「今回の衣装ハロウィンって事で少し派手に考えたんだけど」

 

ことりが衣装の後ろ側を見せ。

 

「この衣装、背中が結構見えちゃうんだけど」

 

「な、なんてハレンチな!」

 

「海未ちゃんごめんね。そこじゃなくて」

 

希が穂乃果の方を見て。

 

「穂乃果ちゃんの背中の傷が見える…そうやろ?ことりちゃん」

 

「…うん」

 

以前、穂乃果は未確認生命体から少年を助ける為、大怪我をしそれで出来た傷が背中に残っている。

 

「色々考えたんだけど、今回のライブでこの衣装でライブしたいって思ってたんだけどもし穂乃果ちゃんが嫌ならもう一度考え直して」

 

「ううん、いいよその衣装で」

 

「穂乃果ちゃん」

 

「ことりちゃんが皆の為に一生懸命考えて作った衣装なんだもん。嫌なわけないよ」

 

「でも穂乃果、今回のハロウィンライブ全国でネット中継よ…あなたの背中の傷が全国で見られるの。それでも平気?」

 

「大丈夫だよ真姫ちゃん、それにこの背中の傷は恥ずかしい物でも何でもないの」

 

「穂乃果」

 

「傷があろうと無かろうと私は私、高坂穂乃果だから」

 

穂乃果の言葉に皆が納得し。

 

「さすが…穂乃果ね」

 

絵里は皆を見渡し。

 

「それじゃあ練習始めましょうか」

 

皆が頷き。準備をしようと立ち上がり凛がある事に気付く。

 

「そう言えば今日ゆーすけは?もう退院したんだよね?」

 

「雄介なら今日お休みさせていただきました」

 

「え?まだどこか悪いの?」

 

「いいえ、たまには休ませようと思いまして部活もクウガも」

 

「どういう事?」

 

ふふっと海未は笑い練習の準備を始める。

 

ーーーーー

 

「ふぅ」

 

雄介はコンビニで立ち読みをしている中。

 

「あれ?雄介」

 

「集か?」

 

偶然、集と出会い。

 

「どうした?今日部活じゃなかったのか?」

 

「いや、海未ちゃんに今日は休めって言われてさ…怖い顔で」

 

「あーっなるほどね」

 

「でっ今暇でここで立ち読みしてるってわけ」

 

「じゃあ空いてるって事?」

 

「まぁ、そうなるな」

 

「じゃあ、どっか行かね?久々に遊ぼうぜ」

 

「遊びにか…オーケー行こうか」

 

「おっし!決まり!」

 

雄介達はコンビニを出て街を歩きだした。

 

ーーーーー

 

「雄介!敵!来てる!来てる!」

 

「ちょっと待って!こっちも来てる!」

 

「まずい!囲まれた!」

 

「集!今行く!って何だこいつ!?」

 

「で、デカすぎる」

 

「こいつ!全然攻撃が効かねえ!?」

 

「雄介!避けろ!」

 

「駄目だ!避けきれねぇ!」

 

「雄介!」

 

「駄目だやられる」

 

「雄介…ゆうすけー!」

 

集の叫びと共に雄介達の画面には大きくゲームオーバーと表示されていた。

 

「これ難くね!?さっきのデカい奴全然攻撃きかねぇし!」

 

「ボスだったんかなぁ、そりゃあ強いわけだ」

 

「ったく、クリアした人どうやったか教えてほしいぜ」

 

「お前がクウガになれば楽勝かもな」

 

「茶化すなっつの」

 

「ハハッとりあえずどっかで飯でも食うか」

 

「だな」

 

ーーーーー

 

雄介達はゲームセンターを出た後近くにあったラーメン屋に向かった。

 

「にしてもお前と遊ぶの何ヶ月ぶりだろうな?」

 

「確かに…ずっとμ’sの練習に付きっきりだったしなぁ」

 

「それに未確認生命体も現れてお前は戦いに身を投じた」

 

「…あぁ、そうだな」

 

話している間に注文していたラーメンが2人に届く。

 

「…なぁ雄介、辛くないか?」

 

「どうした急に?」

 

「いや、俺が古代の事で興味津々であの発掘現場に行ってあのベルトを見つけて持って来たことから全てが始まっただろ?」

 

「あぁ…そういやぁお前が持ってきたんだったなぁ」

 

「あの時、俺がベルトを持って来なきゃお前はクウガにならずに済んだかもしれない…普通の人間のまま暮らせたかもしれないのにな」

 

「…集、違ぇよ…あの時、お前がベルトを持って来なきゃあの時全員未確認に殺されていた」

 

「…雄介」

 

「だからお前には感謝してるよ」

 

「でもよ、辛いだろ?あんな怖い奴らと戦って、それにいっぱい傷ついて…それでも平気なのかよ」

 

「平気って訳じゃないさ…未確認だって怖い…でも一番怖いのは皆が悲しむ顔を見る時が一番辛い」

 

雄介は水を飲み。

 

「集がベルトを持って来て俺がクウガになったのが運命だったなら俺はその運命に感謝する」

 

「運命か…これからもそのクウガという運命を一生背負っていくつもりか?」

 

「あぁ…それに辛い事だけじゃない俺の帰りを待ってくれている人達がいる、だから俺は頑張れるんだ」

 

「…そうか」

 

ーーーーー

 

雄介達は店を出て集は腕時計を見る。

 

「そろそろ時間だ。雄介、今日は付き合ってくれてありがとな」

 

「あぁ、今日は楽しかったよサンキューな集。また今度遊ぼうぜ」

 

「そうだな…なんか久しぶりだなこういう約束するの」

 

「…集」

 

「こういう日がいつまでも続けばいいのにな」

 

「そうだな…俺もそう思う」

 

「じゃあ、行くよ」

 

「あぁ、じゃあな集」

 

手を振り集は歩いて行った。

 

「さて、俺も帰るか」

 

ーーーーー

 

ー翌日ー

 

雄介が支度を終え玄関を出ようとすると。

 

「お兄ちゃん」

 

突然、梓に呼び止められる。

 

「ん?どうした」

 

「お兄ちゃんが倒れた後から未確認出て来ないけど、なんか不気味でだから気をつけてね」

 

「あぁ、サンキューな…じゃあ行ってくる」

 

雄介はそう言い家を出てバイクに乗り学校に向かった。

 

ーーーーー

 

学校に着き雄介は教室に向かい歩いていると。

 

「ゆーすけ!おっはっよーにゃー!」

 

凛が後ろから雄介に抱きつく。

 

「おっ!おはよー凛ちゃん」

 

その後から真姫と花陽も来て。

 

「全く凛ったら雄介を見つけた途端走って行くんだから」

 

「まぁまぁ真姫ちゃん昨日、雄介君と会えなかったから」

 

「おはよー真姫ちゃん、かよちゃん」

 

「おはよう雄介、今日は部活に来れるの?」

 

「うん、そのつもり」

 

「そう、よかった」

 

「おやおや?あのツンデレ真姫ちゃんがデレましたぞ凛殿」

 

「これは珍しいですなぁ雄介殿」

 

真姫は雄介達に茶化され。

 

「誰がツンデレよ!」

 

顔を赤くし。

 

「きゃーにーげーろー」

 

「にげるにゃー」

 

雄介達は走っていき。

 

「ちょっ!待ちなさい!あんた達絶対許さないわよ!」

 

真姫は雄介達を追いかけていき。一人の残された花陽はポツンっと立ち尽くし。

 

「元気だなぁみんな」

 

少々苦笑いをし後を追いかけていった。

 

ーーーーー

 

ー放課後ー

 

穂乃果達は練習前に部室に入りライブへ向けてミーティングをする。

 

「ダンス、そして歌、練習通りにいけば来週のライブは大丈夫そうね」

 

絵里がそういい皆が頷く。

 

「雄介、あなたも大丈夫?最近悩んでたみたいだけど」

 

「あぁ、大丈夫だよ」

 

「ならいいわ雄介も来週のライブ頼むわよ」

 

「了解だ」

 

「よし、それじゃあ練習始めましょうか」

 

絵里の言葉に皆が席を立ち屋上へ向かう。

 

屋上へ向かう途中、雄介はことりに肩を叩かれ。

 

「ゆーくん、なんかスッキリした顔してるね何かあった?」

 

「うん?まぁ昨日久々にエンジョイしたからかな体スッキリした感じ」

 

「そっか…ゆーくん今度休みの日どこか行かない?」

 

「ん?あぁいいよ。皆誘ってどっか遊びに行くか」

 

雄介の返事にことりは頬膨らます。

 

「もう…たまには2人きりでどこか行こうよ」

 

「へっ?2人きり?まぁことりちゃんがいいならそれで」

 

「うん♪約束だよ」

 

ことりは笑顔になり屋上へと向かった。

 

「う〜ん、なんで2人きりなんだろ?何か特別な日でもあったかかな」

 

雄介が考え混んでいると。

 

「ふふっ雄介君ちゃんとことりちゃんをリードしなきゃあかんよ」

 

突然耳元で声を掛けられ。

 

「どわっ!?びっくりしたぁどうしたんだよ希。それにリードって」

 

「まぁ雄介君が頑張ってことりちゃんをめーいっぱい喜ばせる事や」

 

「そりゃあ、まぁ」

 

「ふふっ頑張りや」

 

希はふふっと笑いながら屋上へと向かい。それでも首を傾げる雄介。

 

ーーーーー

 

ー休日ー

 

ことりと遊ぶ約束をした日になり雄介は先に待ち合わせ場所へと向かっていた。

 

「待ち合わせ場所10分前、これなら大丈夫でしょ」

 

待ち合わせ場所に着いた雄介は余裕な気持ちでいると。

 

「…えっ?」

 

雄介は即座に近くの壁に隠れる。

 

「こ、ことりちゃんもういるんだけど」

 

雄介の目の前には手鏡で髪を整えていることりがいた。

 

「(いやいやいやいやさすがにことりちゃん早すぎでしょ!?これじゃあ男の威厳が)」

 

雄介があたふた考えていると。ことりは腕時計を見て。

 

「もうすぐだね。楽しみ」

 

ことりの言葉に雄介は冷静になり。

 

「(さすがにこれ以上待たせる訳にはいかないよな…よし!)」

 

雄介は意を決して。

 

「ことりちゃん」

 

雄介に呼ばれことりはパァッと微笑み。

 

「ゆーくん!」

 

雄介の元へと駆け寄る。

 

「お待たせ。ことりちゃん早いね」

 

「うん!楽しみで結構早く着いちゃった」

 

「そ、そっか嬉しいよ」

 

「じゃあ行こ!ゆーくん!」

 

ことりは雄介の手を取り。

 

「う、うん!」

 

雄介もことりの手をつなぎ歩いて行った。

 

「それにしても珍しいねことりちゃん水族館に行きたいなんて」

 

雄介達が向かったのは水族館。ことりの提案である。

 

「…ゆーくん覚えてないの?」

 

「えっ?何が?」

 

雄介達は水族館の目の前に着きことりは不満そうな顔をする。

 

「ここ」

 

「う〜ん、どこだっけ?」

 

「もう、小さい頃いっぱい来たでしょ?私達」

 

ことりにそう言われ雄介は記憶の中を探り懸命思い出し。

 

「あ、あぁ~そうそう!昔ことりちゃんと一緒に来たことある!」

 

「もう、やっと思い出した?」

 

「うん、うちの母さんやことりちゃんのお母さんと一緒に来てたなぁ」

 

「そう、久しぶりに来たくなっちゃって」

 

「そっか、なら入ろうか」

 

「うん!」

 

雄介達は水族館に入り中を見て回る。

 

「すごいなぁ小さい頃とあまり変わってない」

 

「ゆーくん見て見て!ペンギンさんだよ!」

 

ことりはすごくはしゃぎペンギンがいる方へと向かって行った。

 

「ことりちゃんも昔すごくはしゃいでたなぁ今と変わらず」

 

「ゆーくん早く早く!」

 

「うん、今行く」

 

雄介達は沢山の海の生き物達を見て回りあっという間に昼間の時間へと差し掛かっていた。

 

「ことりちゃんもう昼だし何か食べに行こうか?」

 

「あっそれなんだけど」

 

ことりは恥ずかしそうに鞄から何か取り出し。

 

「今日為に作ってきたのお弁当…その、ゆーくんに食べて欲しくて///」

 

「えっ?ありがとう!ことりちゃんの弁当美味いかならなぁ早速どこかで食べようか」

 

雄介は喜び休憩スペースへと向かった。

 

休憩スペースに着きちょうど空いていた席に雄介達は座る。

 

「じゃあ、どうぞゆーくん」

 

ことりかは弁当を受け取り。

 

「ありがとう」

 

雄介は蓋を開けると。

 

「ことりちゃん…これ」

 

弁当の中身は全て雄介の好物だった。

 

「ゆーくんが大好きな物をギュッと集めたスペシャルバージョンだよ!」

 

「すごいな…じゃあさっそくいただきます」

 

雄介は手を合わせ。

 

「どうぞ召し上がれ」

 

雄介は黙々と弁当を食べ。

 

「ゆーくん、どう、かな?」

 

「うん!すっごく美味しいよ!」

 

「そっか、よかったぁ」

 

「それにしてもことりちゃん俺の好物よくわかったね?」

 

「それは…ずっとゆーくんの側にいるからだよ」

 

ことりは雄介に聞こえないように小さな声で答えた。

 

「えっ?ことりちゃん?」

 

「う、うん!この前ね梓ちゃんに聞いてそれでわかったんだ」

 

「そっか!納得納得」

 

雄介はどんどん平らげ。

 

「ふぃ~ごちそうさま」

 

全て完食し。

 

「美味しかったよ。ことりちゃん」

 

「喜んでもらえて良かった」

 

ことりは笑顔でそう答え。

 

「ことりちゃん…この前、弁当作ってくれたのに食べれなくてごめん」

 

「えっ?し、仕方ないよあの時は未確認生命体が出たんだから」

 

「それでも、ことりちゃんとの約束を破った事に変わりはないからさ」

 

雄介は申し訳無さそうにそう言い。

 

「じゃあ…今日ゆーくんがめーいっぱい、ことりと一緒に居てくれたら前の約束の事、許してあげる」

 

「う、うん!もちろん今日はどんな事でもことりちゃんと付き合うよ!」

 

「じゃあ、行こ!もうすぐイルカショー始まるよ」

 

「お、そっかもうこんな時間!行こうかことりちゃん」

 

雄介が歩きだそうとした瞬間。ことりに袖を掴まれ。

 

「ことりちゃん?」

 

「ゆーくん、手…繋いでいこ?」

 

「う、うぇ?オーケーでございます」

 

雄介とことりはギュッと手を繋ぎ歩いていく。

 

「なんか小さい頃思い出すなぁ…ことりちゃんとずっと手繋いだまま散歩した時あったっけ?」

 

「うん、そうだね」

 

「なんか懐かしいなぁ」

 

雄介が昔を思い出しながら歩いている中、ことりは顔を赤くしながら顔を伏せていた。

 

ーーーーー

 

雄介達はイルカショーの席に着き。雄介達は空いている席に座る。

 

「よいしょっと、ん?ことりちゃん?」

 

席に座っても手を離さないことりに。

 

「あっごめんね!」

 

パッ!と手を離すことりに。

 

「…ことりちゃんが良ければずっと繋いだままでいいよ?」

 

「えっ?…いいの?」

 

「うん!」

 

雄介はことりの手をもう一度繋ぎ。

 

「今日はちょっと寒いからね。これであったかあったか」

 

雄介はそう言うと。ことりはクスッと笑い。

 

「ふふっゆーくんの鈍感さん」

 

ことりが小さく言い。

 

「えっ?何か言った?」

 

「ううん、これであったかあったか、だね」

 

ことりは満面の笑みでそう答え。

 

「あっゆーくん始まるみたいだよ」

 

「うん!」

 

イルカショーが始まり雄介はイルカ達に夢中でそんな雄介をことりは微笑みながら雄介を見ていた。

 

ーーーーー

 

ー夕方ー

 

雄介達は水族館を出て自分達の家へと向かい歩いていた。

 

「くぅ~今日は楽しかったなぁ」

 

「うん、私も!」

 

「また来ようか、今度はみんなで!」

 

雄介の言葉にことりは少し頬を膨らませ。

 

「もう、ゆーくんのバカ」

 

「ことりちゃん?」

 

「ううん、そうだね今度はみんなで来ようか」

 

「うん!」

 

話いる内にことりの家の前に着き。

 

「じゃあ、今日はありがとうゆーくん。すごく楽しかった」

 

「俺もだよ、それにことりちゃんが作ってくれた弁当すごく美味しかった」

 

「私で良ければいつでも作るよ?」

 

「うん、毎日お願いしたいくらいだ」

 

「じゃあ…これからゆーくんのお弁当私がずっと作ってもいいのかな?」

 

「もちろん!ことりちゃんが作ってくれるならずっとお願いしますだよ!」

 

「じゃあ、今度の月曜日持っていくからね」

 

「マジ!?ありがとーことりちゃん!大好き!」

 

雄介の何気ない言葉にことりはドキンッ!となり。

 

「う、うん!それじゃあまたね」

 

ことりは顔を隠しそそくさと家に入って行った。

 

「またねー」

 

バタンッ!扉を閉めヘタヘタと座り込むことり。

 

「もう、ゆーくんったら!///」

 

ことりはドキドキと鳴り響く鼓動を抑え。

 

「私も大好きだよ、ゆーくん」

 

顔を真っ赤にしながらことりは満足そうに言った。

 

ーーーーー

 

ー翌日ー

 

久しぶりの休日を得たμ’sのメンバー達。

 

「さぁ明日の夜にはライブ。今日は最終仕上げよ!」

 

絵里はそう言い皆配置に着く。

 

「じゃあ、始めよう!」

 

穂乃果の号令でμ’sの練習が始まる。

 

一方、大きなビルにてカジノを楽しむ男にドレスを着たバルバが近付く。

 

「いつまで遊んでいるつもりだ…ガメゴ」

 

「…バルバか」

 

ガメゴは席を立ち。

 

「俺のゲゲルは後、数百人殺せばクリアだ明日あれば十分可能だ」

 

「リントにはクウガがいるぞ」

 

「フッ…あの強化したクウガも退けたんだ。どんな手で来ようが俺には勝てん」

 

そう言いガメゴは店を出る。

 

「ゲリザギバスゲゲルは必ず成功させる」

 

ーーーーー

 

μ’s達は練習を終え一息つく。

 

「これなら明日の本番も大丈夫そうやね」

 

「えぇ、今日の練習はここまでにしといて体を休ませて明日に備えましょう」

 

絵里の言葉に皆が帰りの支度を始める。

 

「それじゃあみんな!また明日ね!」

 

1年生、2年生、3年生、と別れそれぞれ帰宅する。

 

「ついに明日本番かぁ…久々で緊張するよ」

 

「穂乃果なら大丈夫です。ダンスも歌も完璧でした」

 

「えへへ、海未ちゃんがそう言ってくれるなら自信がつくよ」

 

穂乃果はことりの方へと向き。

 

「ことりちゃんも明日頑張ろうね!」

 

「うん!穂乃果ちゃんと一緒のライブ楽しみ!」

 

穂乃果達の会話を後ろから聞き微笑む雄介。

 

「(3人とも明日ライブで緊張してるかなって思ってたけど楽しみでしょうがないみたいだ…俺もちゃんと皆をサポートしないと)」

 

「雄介!」

 

突然、穂乃果に声を掛けられ雄介はハッとなり。

 

「ん?どうした?」

 

「明日、雄介も頼んだよ!」

 

「あなたのサポートもそうですが何より」

 

「私達の側で見守ってて欲しいの」

 

3人の願いに。

 

「あぁ見守ってるよ…ずっとね」

 

ーーーーー

 

ーライブ当日ー

 

ライブ会場の控室にμ’sメンバーが既に集まって曲のおさらいをしている。

 

「すごい…ここからでもお客さんの声が聞こえるよ」

 

「凛、最後のおさらいよ。集中」

 

「ごめん真姫ちゃん」

 

皆が話し合っている中。

 

「本番10分前でーす」

 

会場のスタッフが控室に入り声をかける。

 

「よし、やることは全部やった…後は本番で全力で行こう!」

 

皆は円陣を作り穂乃果はピースを前に出す。そして他のメンバーも同じように出し。

 

「1!」

 

「2!」

 

「3!」

 

「4!」

 

「5!」

 

「6!」

 

「7!」

 

「8!」

 

「9!」

 

「ミューズ!」

 

「「ミュージックスタァートォ!!!」」

 

その掛け声と共に穂乃果達はステージへと向かう。

 

ステージの手前に来たとき雄介の携帯が鳴る。

 

「…一条さん」

 

雄介は電話に出て。

 

「はい、俺です」

 

『中野、第21号が姿を現し以前同様、鉄球を投げ被害が拡大している…行けるか?』

 

「…大丈夫です。すぐに向かいます」

 

『…頼む』

 

一条からの通話を終え雄介は皆の方へと向く。

 

「…ごめん、みんな」

 

「未確認生命体が現れてたんだね」

 

穂乃果の言葉に雄介は頷き。

 

「…どうして」

 

「凛ちゃん?」

 

「どうしていつも、未確認は凛達の邪魔ばかりしてくるの?」

 

「凛」

 

真姫は凛の肩を支え。

 

「凛は、ゆーすけにも凛達が踊ってる所見てほしいのに」

 

「っ!」

 

雄介は唇を噛み締め。

 

「誰だってそうよ。お客さんに見せるのもそうだけど…一番近くで見てほしいのはあなたよ雄介」

 

「真姫ちゃん」

 

雄介は拳を握り。

 

「俺もみんなのライブが見たい…だけど未確認を放ってはおけない」

 

雄介は後ろを振り向き。

 

「必ず戻って君達のライブをみる」

 

雄介はそう言い走り出そうとした瞬間。

 

「ゆーくん!」

 

ことりの声に雄介は立ち止まり。

 

「約束…だよ?」

 

雄介は振り向かず走って行った。

 

「…行こう、みんなが待ってる」

 

穂乃果の言葉に皆が振り向き。

 

「雄介がみんなの為に戦ってるなら、私達はこのライブでみんなを笑顔にしよう!」

 

「穂乃果あんた良いこと言うじゃない」

 

にこはそう言い。

 

「穂乃果の言う通りよ!私達が今くよくよしてもしょうがない。あいつはあいつの場所で私達は私達の場所で頑張りましょう!」

 

「全く…さすがにこね!」

 

「たまには良いこというやん!にこっち」

 

「たまにはは余計よ!」

 

「行こう凛ちゃん!会場に来てくれた人達の為にも雄介君の為にも」

 

「かよちん…うん!」

 

「ことり…行けますか?」

 

「大丈夫、ゆーくんが私達を見守ってくれるって約束したから」

 

「じゃあ、行こう!」

 

穂乃果の掛け声と共にμ’sはステージに立つ。

 

ーーーーー

 

雄介は一条に指示された場所に着く。

 

「ここのはずだけど」

 

雄介はバイクから降り辺りを捜索すると。

 

「!?あれは!」

 

そこには倒れている人達が沢山いた。

 

「大丈夫ですか!?」

 

倒れている人に肩を揺するが反応がない。

 

「っ!一条さんはまだ到着しないのか?」

 

雄介は一条に連絡を取ろうとすると。

 

「むん!」

 

背後から声が聞こえ雄介は振り向くと目の前に鉄球が飛んできた。

 

「っ!?」

 

雄介はギリギリの所で躱し体制を立て直した。

 

「まだ生き残りがいたとは…全部仕留めたはずだが」

 

「っ!お前!」

 

雄介は腹部からアークルを出現させ。

 

「変身!」

 

赤いクウガへと変身を遂げた。

 

「クウガ…そうか貴様だったか」

 

ガメゴは手の甲から小さい鉄球を取り出し。

 

「ならばここでお前を倒すこのゴ・ガメゴ・レがな」

 

「っ!」

 

クウガは構えガメゴに向かっていく。

 

ーーーーー

 

μ’sのメンバー達は一曲目を終え一旦控室に戻る。

 

「雄介は!?」

 

穂乃果が絵里に確認を取るが。

 

「駄目…ニュースでは交戦中としか」

 

「じゃあ、ライブには間に合わないの?」

 

「…穂乃果」

 

皆が落ち込んでる中。

 

「くよくよしない!あいつはあいつの場所!私達は私達の場所で頑張るってさっき決めたじゃない!」

 

「にこちゃん」

 

「やりきるわよ…最後まで私達はアイドルなんだから!」

 

「…うん!行こう!」

 

「穂乃果、次の曲の衣装です」

 

海未が次の曲に使う衣装を持って来て。

 

「…ありがとう海未ちゃん」

 

穂乃果はそれを受け取る。

 

「…本当にいいのですか?」

 

「大丈夫。前にも言ったでしょ?私は私、高坂穂乃果だって」

 

「…えぇ、そうですね」

 

「みんなも次の衣装に着替えて行こう!お客さんが待ってる!」

 

「「はい!!!」」

 

穂乃果の言葉に皆が返事をし次の衣装に着替え始める。

 

「(雄介…私達も頑張る…だから!)」

 

ーーーーー

 

「くっ!」

 

クウガはガメゴの鉄球を避け何とか体勢を立て直す。

 

「どうしたクウガ…新しい力は使わないのか?」

 

「なんだと?」

 

「それじゃあすぐに死んでしまうぞ?」

 

「っ!このっ!」

 

クウガはガメゴの挑発に乗り向かって行くがそれが狙いでガメゴは鉄球に着いている鎖をクウガの首に巻きつける。

 

「なっ!?」

 

「終わりだクウガ」

 

ぐぐぐッと力を込めクウガの首を確実に締めていく。

 

「ぐっ…がっ…」

 

「ドドレザ!」

 

ガメゴがそう言いった瞬間。

 

ダァンッ!と音が鳴り響き。

 

「なに!?」

 

ガメゴの鎖を破壊しクウガは解放された。

 

「はぁっはぁっ一体…何が?」

 

遠くからライフルを構えた一条が立っていた。

 

「中野!」

 

「一条さん!?助かりました!」

 

鎖を破壊した者に気付くガメゴ。

 

「リントの仕業か…小癪な真似を」

 

ガメゴは再び手の甲から鉄球を取り出そうとすると。

 

「させるか!」

 

クウガはガメゴを抑え。

 

「貴様!」

 

「一条さん!」

 

クウガが叫び一条はライフルを構え。

 

ダァンッ!ダァンッ!とガメゴの手の甲に着いている鉄球を全て撃ち落とした。

 

「よし!」

 

クウガはガメゴを離しキックを喰らわす。

 

「ぐっ!…貴様らぁ!」

 

ガメゴはクウガに突進してくるがクウガは突進してくるガメゴを抑え。

 

「ふっ!」

 

ガメゴに膝蹴りを喰らわし怯んでいる所にパンチを喰らわす。

 

「ぐわっ!」

 

ガメゴは吹き飛び転がる。クウガはその隙にバイクに乗りゴウラムを呼びバイクと合体させトライゴウラムへと変形させる。

 

「行くぞ!」

 

クウガはそのまま発進させガメゴをトライゴウラムの前側に突進させ乗せるようにそのまま走り出していった。

 

「なにをするつもりだ中野!?」

 

一条は直ぐ様パトカーに戻り無線でクウガに連絡を取る。

 

「中野どういうつもりだ!?」

 

『勝手な行動してすみません!ですけどここで奴を倒したら街が大変な事になると思って』

 

「どういう意味だ?」

 

『赤いクウガで金の力を使おうと思うんですけど周りが巻き込まれないよう人気が無い所まで奴を運びます』

 

「…一人で大丈夫なのか?」

 

『はい…一条さん、もし俺が街に被害をもたらしたらその時は…すみません』

 

「…気にするな今は君の判断に任せる」

 

『ありがとうございます』

 

「頼んだぞ中野」

 

そこで通話を終えクウガはスピードを上げ走っていった。

 

クウガは今、誰も使われていない廃工場までガメゴを運び急ブレーキを掛けその勢いでガメゴを吹き飛ばす。

 

「ごわっ!」

 

ガメゴはそのまま横転しクウガはバイクから降りゆっくりと近づく。

 

「クウガァ!」

 

ガメゴは飛び掛かるよう立ち上がりクウガは身構え応戦する。

 

「むんっ!」

 

ガメゴはクウガにパンチを繰り出すがクウガはそれを手で跳ね返しガメゴの腹部にパンチを連続に喰らわし。

 

「おりぃやぁ!」

 

最後にガメゴの顔にパンチを喰らわしガメゴは吹き飛び。

 

「ふっ!」

 

クウガは構えキックの体勢を取り走り出す。

 

「おりぃやぁーっ!!!」

 

ガメゴにマイティキックを喰らわすがガメゴはクウガの足を抑え

 

「ふんっ!」

 

勢いよく回しクウガを投げる。

 

「うわっ!」

 

クウガは横転し。

 

「くっ!」

 

クウガはガメゴを見据え。

 

「どうした?新しい力を使わなければ俺には勝てんぞ」

 

ガメゴの言葉にクウガは立ち上がり。

 

「(やっぱり、やるしかないか)」

 

ーーーーー

 

「「ありがとうございましたっーーーー!!!」」

 

μ’sのメンバー達は全ての曲を終え全員控室へと戻る。

 

「ゆーくん!」

 

控室に戻ったメンバー達だったが雄介の姿はなく。

 

「間に合わなかったんやね…雄介君」

 

「…こればっかりは仕方ないわ…私達は帰りの支度をして雄介を待ちましょう」

 

「ライブ…見てほしかったなぁ…大成功だったのに」

 

「凛ちゃん、次があるよ!次の予選大会で雄介君に見てもらお!」

 

「大成功で収めたそれを雄介に伝えましょう…雄介の無事を祈って」

 

「穂乃果も、今日はお疲れ様でした…その傷の事も会場の皆が受け入れ私はあなたを誇らしく思います」

 

「ありがとう、海未ちゃん。私も私で自信が持てたよ。それにみんなのおかげ…ここにいるメンバーや会場にいたみんながいたから私は最後までやり遂げたと思う」

 

穂乃果は皆の前に立ち。

 

「ありがとう!」

 

深々とお辞儀をした。

 

「こちらこそありがとうだよ穂乃果ちゃん!」

 

「今日は大成功で皆が笑顔になった…後は雄介を待つだけです」

 

「うん、雄介…待ってるからね」

 

ーーーーー

 

クウガは一歩さらに一歩さがり構えを取る。そして…。

 

バリバリッ!と体に放電が流れ金の力を解放する。

 

「ふっ…その色での新しい力か」

 

ガメゴはそう言い受けの姿勢で迎え撃つ。

 

クウガの右足にアンクレットが着き。

 

「…行くぞ!」

 

クウガは一気に走り出し。

 

「ふっ…!」

 

跳んで空中で一回転し。

 

「おりぃやぁーーーー!!!」

 

「来いっ!」

 

クウガのライジングマイティキックがガメゴに直撃する。

 

「ぐわぁあぁぁぁぁ!!!!!」

 

その攻撃によりガメゴは吹き飛び横転し。

 

クウガが着地した瞬間。

 

ドォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!

 

大爆発を起こす。

 

ーーーーー

 

μ’sのメンバー達は支度を終え外で雄介の帰りを待っていた時。

 

爆発の地響きが聞こえ。

 

「きゃっ!」

 

「な、なに!?」

 

それと同時に爆風が流れ。

 

「な、何なのよ!」

 

皆が驚いてる中、穂乃果が指を指し。

 

「なに…あれ?」

 

穂乃果が指を指す方向にはここからでもわかる爆発の光がみんなに見えていた。

 

「ゆ、ゆーくん?」

 

この爆発と共にこれから起きる悲劇を彼女達はまだ知る由もない。

 

ー第23話 運命endー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




圧倒的に遅くなりました。本当に申し訳ありません。

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