古代の戦士と9人の女神達   作:クウガに心奪われた男

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赤いクウガの金の力を使い強敵ゴ・ガメゴ・レを倒した雄介。だがその力の代償はあまりにも大きかった。



第24話 信頼

「ワン!ツー!スリー!みんなここでフニッシュ!」

 

μ'sのメンバー達は最後の決めポーズを決めダンスが終わる。

 

「うん!いいんじゃないかしら大方完成に近づいているわ」

 

絵里の言葉に皆が顔を合わせあい微笑む。

 

「これなら1ヶ月後の予選大会には間に合いそうだね!」

 

「曲も振り付けも出来てますし少しの微調整をすれば完成ですね!」

 

皆が盛り上がってる中、凛だけは表情を曇らせていた。

 

「どうしたの?凛ちゃん」

 

「かよちん…うん、今日もゆーすけ来なかったなぁって」

 

凛の言葉に皆が気まずい雰囲気になる。

 

「あっ!ごめん!みんな凛のせいで」

 

「ううん、いいのよ誰しもが思ってる事だから」

 

「まさか、マネージャーをやめるなんて言うとは誰も思わなかったですからね」

 

「本当だよ…バカ雄介」

 

遡る事一週間前。

 

「みんな…話があるんだ」

 

雄介の呼び掛けに皆が振り向く。

 

「どうしたの?ゆーくん」

 

雄介はみんなから少し目線をそらし。

 

「俺…みんなのマネージャーを辞めようと思う」

 

雄介の発言に少しの沈黙が流れ。

 

「なに…いってるの?」

 

穂乃果がゆっくりと雄介に近づき。

 

「答えてよ雄介…辞めるってどうゆう事?」

 

「言葉の通りだ…俺はみんなの…μ'sのマネージャーを辞める」

 

穂乃果がギュッと拳を握り。

 

「どうして…最初にみんなでやり遂げるって言ったじゃんそれは嘘だったの?」

 

「嘘じゃない、でもこのままじゃ俺はみんなに迷惑を掛ける…いや、もう掛けてるかもしれないけど」

 

雄介はギュッと目を閉じ。

 

「俺が戦っている以上みんなに迷惑が掛かる。だから俺はみんなから離れた方がいいなっ」

 

「ふざけないでよ!」

 

雄介が言う終わる前に真姫が雄介に掴みかかり。

 

「迷惑が掛かる?だから離れる?自分勝手なのも大概にしなさいよ!」

 

「…現に俺はこの前の戦いでこの街を破壊寸前まで追い込んでしまった…それでマスコミやニュースとかで今はパニック状態」

 

それに…と雄介は続け。

 

「こんな事になって俺がクウガって事がバレるのは時間の問題…つっても前にテレビで映っちゃったから大方バレてるだろうけど」

 

雄介はため息を吐き。

 

「それでマスコミが嗅ぎ付け家族やそれに…みんなにも迷惑がかかっちまう。それをネタにしμ'sの事も悪く言われる可能性がある。以前それと同じようなネタに迫ってみんなや…特にことりちゃんを危険な目に遭わせてしまった」

 

そう、ことりは以前2人の男に脅され捕まり危険な状態まで追い込まれてしまった事がある。

 

「違うよゆーくん!あれは私が勝手にっ!」

 

「違わないさ…それも俺がクウガでそれにみんなと一緒にいるからだと思って…それにまた同じ事があってもおかしくないと思ったから、だから俺は」

 

「それで、私達の側から離れると…そういう事かしら?」

 

「…あぁ、そうだ」

 

絵里は雄介を睨み。

 

「雄介、確かに以前の戦いで街に大きな被害が出たのは間違いないわ…でもそれは貴方自身がしたわけじゃないんでしょ?」

 

「経緯はどうあれ俺があそこにいた時点で俺にも責任がある。それはどうしても避けられない」

 

それに…と雄介は続け。

 

「それが原因で君達にも影響しラブライブの出演で影響が出たら俺は耐えられない…だから俺はみんなから離れなきゃいけないんだ」

 

「雄介君、その選択がウチ達から離れる事で解決出来ると思っとるんか?」

 

「…あぁ、思ってる」

 

穂乃果は雄介の顔をじっと見つめ。

 

「私達じゃ雄介を支えられないの?」

 

「…ごめん」

 

雄介はそう言い残し屋上を去って行った。

 

ーーーーー

 

今日の練習を終え、ことりは雄介の家へと向かった。

 

ことりは雄介の家の前に立つとインターホンを押し。

 

少し経つと。

 

「あっことりちゃん」

 

「こんばんわ梓ちゃん」

 

そう言いことりは鞄からプリントを取り出し。

 

「これ今日の分」

 

そう言って梓にプリントを渡した。

 

「いつもごめんね、ことりちゃん」

 

「ううん、梓ちゃんやっぱりまだゆーくんは」

 

「うん、今日も帰ってきてないよ」

 

梓が寂しそうな顔をし雄介がまだ帰ってきていない事を告げた。

 

「そう…なんだ」

 

ーーーーー

 

これもまた一週間前。

 

「梓、話があるんだ」

 

食事を終え梓が皿洗いをしている中。

 

「なに?お兄ちゃん」

 

梓が聞き返すと少しの間があき。

 

「梓…父さんと母さんの所へ行くきはないか?」

 

雄介の言葉に梓は手を止め。

 

「なに…言ってるの?」

 

「最近、未確認の動きが活発で被害がさらに酷くなってる…正直外に出るのも危険だ、だけどアメリカにいる父さん達の所へ行けば安心だ。そこなら未確認の脅威はないし安全に暮らせる」

 

「…お兄ちゃんはどうするの?」

 

「…俺は、ここに残るよ」

 

「…お兄ちゃんが行かないなら私は行かない」

 

「頼む、本当にこのままじゃ危険なんだ梓を想っての事なんだ…ほら、アメリカに行けば父さん達とも会えるじゃないか」

 

「…嘘でしょ?」

 

「…えっ?」

 

梓は振り向き雄介の顔をじっと見つめる。その瞳には涙が流れていた。

 

「お兄ちゃん、最近テレビや新聞ですごい批判な事ばかり言われてそれで私を巻き込まないよう、お父さん達の所へ行けって言うんでしょ?」

 

「…」

 

「お兄ちゃんがどんな事言おうと私は行かないよ私はお兄ちゃんの側にいる!」

 

「…ワガママ言わないでくれ」

 

雄介は梓から目線を逸らし。

 

「俺のせいで梓を困らせたくないんだ。頼む梓、俺の言う事を聞いてくれないか」

 

「だから嫌だって言ってるでしょ!」

 

「いい加減にしろ!」

 

雄介の怒声にビクッ!と梓は押し黙る。

 

「今回の事で俺やそして梓の事を知ったら世間は黙っていられない色んな人に酷い事を言われるかもしれない…俺は梓がそんな事言われたら耐えられない」

 

「…お兄ちゃんはいいの?お兄ちゃんは色んな人から酷い事言われて苦しくないの?」

 

「苦しいさ…だけど俺だけならまだいい…でも大切な人が言われたらもっと苦しいんだ」

 

「その言葉そっくりそのまま返すよ」

 

「えっ?」

 

「私だってお兄ちゃんが沢山の人に酷い事言われて苦しいんだよ!だって大切な家族だよ!?苦しいに決まってるじゃん!」

 

梓は涙を流し。

 

「今、傷ついてるお兄ちゃんを私はほおって置けないだから私はお兄ちゃんの側にいるよ。なんて言われようともね」

 

「…優しいな梓は」

 

雄介は微笑み。

 

「ごめん、兄ちゃんが悪かった…だからもう泣かないでくれ」

 

「お兄ちゃん」

 

「今日は疲れたしもう寝るよ。きつい事ばっかり言って本当にごめん」

 

雄介はそう言い残しリビングを出ていった。

 

ーーーーー

 

ー翌日ー

 

「お兄ちゃんまだ起きてこないなぁ」

 

朝の朝食を並べ雄介を待っているが中々降りてこない。

 

「…昨日の事、気にしてるのかな?」

 

梓は2階に上り雄介の部屋の前に立つ。

 

「お兄ちゃん、朝だよ早く起きないとご飯冷めちゃうよ」

 

ノックをして声を掛けても返答はなかった。

 

「昨日の事もう気にしてないから、だから起きてお兄ちゃん」

 

それでも返答がない梓は。

 

「もう、入るよ」

 

梓はそう言い扉を開けると。

 

「おにい…ちゃん?」

 

部屋の中には雄介の姿がなくベッドの上に一枚の紙が置いてあり。

 

梓がその紙を拾いそこに書いてあった言葉それはたった一言。

 

『ごめん』

 

ーーーーー

 

その紙を見てから一週間が経ち学校にも姿を現さず行方を眩ませていた。

 

「ゆーくん本当にどこに行ったんだろう?」

 

「あの戦いから未確認生命体も姿を現さないから、お兄ちゃんも姿を現さないし」

 

「未確認が出てこないのは幸いだけど、このままじゃ本当にゆーくんの居場所がわからないよ」

 

ーーーーー

 

「おーい、起きろー朝だぞー」

 

雄介の友人、集がフライパンと小玉を持ってカンカン!っと鳴らす。

 

「うるせぇ〜もう少し寝かせろぉ」

 

その人物は布団から起き上がり文句を垂れる。

 

「ったく今日も学校行かないつもりかよ」

 

「あたりめーだろ合わせる顔がないっつの」

 

「お前、そう言うけどさこのままだと単位やばいぞ」

 

「うぐっ!それはそうだけど」

 

「…留年するきか?」

 

「それだけは絶対に嫌だぁ!」

 

「な〜ら、覚悟を決めて学校に顔出すんだなバカ雄介」

 

頭を抱えうなだれる雄介をよそに集は学校に行く準備をする。

 

「まぁお前の気持ちを考えたら行きたくない気持ちもわかるけど、そろそろ帰った方がいいんじゃねぇか?…梓ちゃんの為にもさ」

 

「わかってっけど…つか梓の名前だすなよ!正直黙って出ていった事、罪悪感ハンパねぁんだから」

 

「まぁ家は1人暮らし出しいくら居ても構わねぇけど、ちゃんとお前には待ってる人がいるんだから。あんま待たせんじゃねぇぞ?」

 

「…わかってるよ」

 

集は微笑み。

 

「じゃあ学校行ってくるわ」

 

集はそう言い部屋を出ていった。

 

「わかってるけど…そう簡単にいかねぇよ」

 

雄介は寝転がり目を瞑る。

 

「(あの戦いから結構経ったけど未確認が全く現れなくなった…でも奴らの事だからまた何かしてくるかもしれない)」

 

雄介はスッと目を開き。

 

「俺が何とかしないと」

 

ーーーーー

 

暗闇のトンネルの中、赤いマフラーを着けた男がコインを投げ立っていると。

 

「お前の出番だバダー」

 

赤いワンピースを着たバルバがバダーという男の前に現れる。

 

「やっと俺の出番か」

 

「お前のゲゲルは鉄の馬から引きずり降ろし殺すだったな?」

 

「…いや、少しゲゲルを変えようと思ってな」

 

バダーは小さく丸い玉をバルバに見せる。

 

「それは?」

 

「最近、リントの奴等がこういう玩具で遊んでいるのを見てね。だから俺のゲゲルもこいつでリントを狩ろうっと思ってな」

 

バダーはそう言いその黒い玉を投げる。

 

すると…。

 

ドォォオン!!!という大きな音がなり爆発した。

 

「…爆弾か」

 

「あぁこいつでリントが群がってる所に投げると大量のリントを殺せるだろう」

 

「ゲゲルのやり方を変えるという事は不利になる事だぞ?」

 

「なに心配ないさこのゲゲルを成功させザギバスゲゲルに俺は進む」

 

「リントにはクウガがいるぞ?」

 

「確かにクウガは強い。あのガメゴを倒した事には確かに驚いたが心配ない…俺はもっと強い」

 

ーーーーー

 

ー音ノ木坂学院ー

 

「やっぱ今日も雄介は来ないかぁ」

 

朝のHRが終わり雄介の座っている机を見て穂乃果は言う。

 

「どうしてるんでしょう?まさか野宿って事はないですよね?」

 

穂乃果と海未が話している中、ことりは席を立ち集の方へと向かった。

 

「ねぇ集くん」

 

「えっ?どうしたの南さん」

 

「えっと…ゆーくんの居場所って知らない?」

 

「ごめん…俺も連絡してるんだけどあいつ携帯の電源切ってるのか全然出てくれないんだよねぇ」

 

「そっか…ありがとう」

 

ことりはそう言い穂乃果達の方へと戻る。

 

「(ったく雄介の奴こんな嘘つかせやがってこれじゃあ本当に南さん達がかわいそうだぜ)」

 

集が雄介に悪態ついていると雄介からLINEが来た。

 

「雄介から…って未確認!?」

 

集の大声に周りが集を見る。もちろん穂乃果達にも聞こえた。

 

「未確認が出たって事は」

 

「…ゆーくん!」

 

ことりはすぐに飛び出し。

 

「海未ちゃん私達も行こう!」

 

「ちょっ授業はどうするんですか!?もう!穂乃果!ことり!」

 

海未も穂乃果に続いて走っていった。

 

ーーーーー

 

ー数分前ー

 

「さて…こいつを試す時が来たか」

 

バダーは爆弾をビルの屋上から隣のビルに目掛け投げる。

 

「さぁ…ゲゲルの始まりだ」

 

その数秒後。

 

ドォォオン!!!!!

 

ビルの半分が消し飛ぶ程の威力があり街中は大パニックになるには数秒と掛からなかった。

 

ーーーーー

 

雄介がバイクを洗っている中、スマホが鳴り出し。

 

「一条さんから」

 

雄介は電話に出る。

 

「はい、もしもし」

 

『中野!事件だ!』

 

「未確認ですか!?」

 

『あぁ、今さっき連絡が入りビルが爆発し半分以上が消し飛ばされたと通報が入った!』

 

「爆発!?という事は爆弾か何かですか!?」

 

『恐らくそうだろう、街の監視カメラにはその爆弾を投げた者が映っていたらしい』

 

「爆弾を使う未確認…とりあえず現場に向かいます!場所を教えて下さい!」

 

『あぁ、わかった!』

 

雄介は一条に事件が起きた場所を聞き直ぐにバイクに跨がる。

 

「そうだ、集に連絡しておこう」

 

雄介は集にLINEを送る。

 

『未確認が現れた。多分それでことりちゃん達も気づくと思うから足止めしてといてくれ』

 

「よし、オーケー」

 

雄介はバイクにエンジンを掛け走って行った。

 

ーーーーー

 

雄介が現場に到着し第一声の言葉が。

 

「なんだよ…これ」

 

雄介が見たものとはビルの半分が消し飛び倒壊していく所を目撃した。

 

「中野!」

 

「一条さん!状況は!?」

 

「あの爆発でビルの中にいた人達は全員亡くなった…それに外にも被害が及び死者多数それに重症者もかなりの数だ」

 

「…早くその未確認を止めないとさらに状況がひどくなる」

 

「あぁ、防犯カメラに捉えたその男を今追跡中だ君にもその画像を送る」

 

「わかりました。俺も確認しだい周りを見てきます」

 

「あぁ、頼む!」

 

雄介は一条との通話を終え辺りを捜索し始める。

 

ーーーーー

 

雄介がバイクで走行中の中、赤いマフラーをした男バダーがバイクに跨がりコインを投げていた。

 

「(あの格好…防犯カメラに映っていた奴と同じだ)」

 

雄介がその男の前にバイクを止めヘルメットを取ると。

 

「待っていたぞ、クウガ」

 

「なに?」

 

突然クウガの名が出て驚く雄介。

 

「何で俺がクウガだってわかった?」

 

バダーはバイクから降り雄介に近づく。

 

「近くで見てきたからなお前の戦いを」

 

「なんだと?」

 

バダーはコインを投げながら雄介の周りを回り始める。

 

「お前はズの者からメの者そしてゴすらも倒した」

 

「一体何の話をしているんだ?」

 

「以前お前が戦った者ガメゴ…まさかあいつまで倒すとは正直驚きだった」

 

「以前…あの亀みたいな未確認か」

 

雄介は腹部からアークルを出現させ。

 

「今度はお前の番だ…これ以上被害を増やす訳にはいかない!」

 

「少し落ち着けよ、せっかく楽しいゲゲルの時間だ。もっと遊ぼうぜ」

 

「楽しいだと?…あんな事をして何が楽しいんだ!?」

 

雄介はバイクから跳び。

 

「"変身"!」

 

雄介は赤いクウガに変身を遂げ。バダーに攻撃をしようとするがバダーはクウガのパンチを避ける。

 

「くっ!」

 

「どうやらお話しはここまでみたいだな」

 

バダーは自分のバイクに跨り。

 

「それじゃあゲゲルを始めようかリントの命を賭けた最高のゲゲルを!」

 

バダーは怪人体に変身し自身が乗っているバイクも変化した。

 

「何だ?バイクも変わった?」

 

バダーは思い切りエンジンを吹かせ。

 

「さぁ俺のバギブソンについてこれるかな?ついてこれなかったら沢山死ぬぜリントがよ」

 

バダーはそう言い残し急スピードで走って行った。

 

「くっ!あの野郎!」

 

クウガも直ぐ様バイクに乗りバダーを追いかける。

 

「くっ!速ぇ!」

 

クウガはバダーに追いつこうとスピードを上げるがバダーに追いつけないでいた。

 

「お前のマシンはそんなもんか!」

 

バダーは手元の爆弾を通りかかったビルに投げる。

 

「なっ!?やめろ!」

 

クウガは手を伸ばすが届かず爆弾は起爆し。

 

ドォォオン!!!っと大きな音を立てビルが崩壊していった。

 

「うわっ!」

 

クウガも爆風に巻き込まれバイクが横転し倒れる。

 

「くそっ!」

 

クウガは直ぐ様立ち上がるが。そこにはバダーの姿はなかった。

 

「くっ!中の人達は!」

 

クウガは青のクウガになり崩壊したビルに向かうが被害が大きく中にいた人達は誰一人生存者はいなかった。

 

「…何で、何でだよ!何でこんな簡単に人の命を奪えるんだあいつらは!」

 

クウガは悔しさと怒りと共に地面を殴る。

 

「俺は…誰も救えないのかよ」 

 

「中野!」

 

突然、雄介を呼ぶ声にハッとなり辺りを見渡す。

 

「一条さん」

 

クウガは窓から跳び一条の前に着地する。

 

「これは一体」

 

「…さっき防犯カメラに映っていた奴に会いました。奴は未確認でそれにバイクも乗っています」

 

「その未確認はどうした?」

 

「…すみません。奴のバイクに追いつけずこのビルに爆弾が投げられ中の人達は全員亡くなっていました…止められなかった俺のせいです」

 

「…そうか」

 

一条はクウガの方に手を置き。

 

「あまり自分を責めるな」

 

「…はい」

 

「この状況を本部に連絡する。君は少し休め」

 

「…失礼します」

 

クウガはバイクに乗りそのまま去って行った。

 

「それにしてもバイクを乗る未確認か…TRCSで追いつけないとなるとやはりあのマシンが必要か」

 

ーーーーー

 

走行中、雄介の目の前によく知る3人が目に入る。

 

「…みんな」

 

そこにいたのは穂乃果達だった。

 

「やっぱりここら辺に来るのは正解だったね」

 

「事件の事か…集のやつ止めなかったな」

 

雄介はバイクから降りヘルメットを取る。

 

「それで、どうしたんだ?」

 

「どうしたって?それはこっちのセリフだよ…最近、学校にも来ないし家にも帰ってないみたいじゃん…私達が心配してるってわからないの?」

 

「それは本当にごめん、だけど俺は皆を巻き込みたくないから」

 

「巻き込みたくない?あれだけ皆の笑顔を守るって言ってたのに今は皆を不安にして悲しませてる。それが本当に巻き込みたくないって言い切れるの?」

 

「皆の笑顔を守りたいから俺は皆から離れるんだ。これ以上危険な目に合わせないために」

 

「それじゃあ!私達は笑顔になれないってどうしてわからないの!雄介がいなきゃみんなと一緒にいなきゃ私は笑顔になれないよ」

 

穂乃果は涙を流し雄介に訴えるが。

 

「ごめん穂乃果ちゃん、でも俺自身が危険だから」

 

雄介は悲しそうな顔で微笑み。

 

「だから俺は…」

 

雄介が言葉を言いかけた瞬間。

 

パァン!

 

「…あなたは最低です」

 

「海未ちゃん」

 

叩かれた頬を抑える雄介。

 

「あなたを想ってくれる人達の気持ちを知らないあなたじゃないでしょう…それでもあなたはその気持ちを受け入れず拒否をする。あなたは!何で1人で抱え込もうとするのですか!?穂乃果もことりもμ’sのみんなだってあなたの支えになりたいと思っているのですよ!?こんな状況だからこそあなたを皆で支えたいのです!その気持ちをわかって下さい!」

 

「っ」

 

海未の怒号にたじろぐ雄介。

 

「ゆーくん」

 

今まで黙っていたことりが雄介に話し掛ける。

 

「ゆーくんは嘘つきだよ」

 

「えっ?」

 

ことりは怒っているようなそして悲しそうな顔をしていた。

 

「私達の笑顔を守る…私達を見守ってるそう言ったのにゆーくんは何一つ守ってない」

 

「それは…。」

 

「今ゆーくんは色んな人から酷い事を言われてる。それで私達を巻き込みたくない。でも私前に言ったでしょ?何があってもゆーくんの味方だって」

 

「でも俺は皆が酷い事を言われるのは耐えられない!だから俺は」

 

「じゃあゆーくんが酷い事を言われているのを私が耐えられると思ってるの?」

 

「それは…」

 

「大切で大好きな人が酷い事言われて耐えられる訳ないよ!ゆーくんは私達から離れれば幸せになるとでも思ってるの!?ちがうでしょ!」

 

「っでも!」

 

「私達はゆーくんがいて幸せなんだよ!?ゆーくんがいて笑顔になれるんだよ!?こんなにもみんながゆーくんの事大好きなんだよ!?それでも私達から離れるって言うんなら私、私は…」

 

ことりは雄介から目線を外し。

 

「ゆーくんと縁を切るから」

 

「っ!」

 

ことりの言葉に雄介は押し黙ってしまう。

 

「お、れは」

 

雄介は膝をつき地面に手をつく。

 

「わからないんだ…俺のせいで皆が傷つくそれが怖くて皆から離れようとした…でもこんなにも俺を必要としてくれる皆がいてくれて俺はどうすればいいかわからないんだ」

 

「なら」

 

穂乃果は雄介に手を差し伸ばす。

 

「なら、戻って来てよ悩んでるなら私達には雄介が必要なんだから」

 

「穂乃果ちゃん」

 

雄介は穂乃果の手を取る。

 

「悩む必要なんてない。雄介のそばには私達がついてる事を忘れないで」

 

「…ありがとう」

 

「私達のマネージャー続けてくれる?」

 

「…あぁ」

 

「約束だよ?」

 

「約束する」

 

雄介と穂乃果は握手をしその間に海未とことりが2人の手を包みこむように手をにぎる。

 

「約束ですよ?雄介」

 

「必ず皆の所に帰ってくる。そう約束してゆーくんは戦いに身を投じたんでしょ?その約束もう絶対に破っちゃだめだよ?」

 

「あぁ、そうだったな」

 

雄介は穂乃果達3人まとめて抱きしめる。

 

「ありがとう!」

 

雄介は涙を流しぎゅっと抱きしめる。そんな雄介を穂乃果とことりは微笑みながら受け入れるが。

 

「ハ、ハ、」

 

「ハ?」

 

「ハレンチですぅ!」

 

海未は大声を上げながら雄介にビンタをしてしまう。

 

ーーーーー

 

ー翌日ー

 

雄介は屋上にμ’sのメンバーを呼び改めて以前の事を謝罪する。

 

みんなは顔を見合わせながら微笑み。

 

「「「おかえり!雄介!」」」

 

みんなから笑顔で言われ。

 

「ありがとう…みんな、それとただいま」

 

みんなと和解し終え雄介は集の家へと向かった。

 

「わりぃな世話になっちまって」

 

「いいさ、あの子達と仲直りできたんだろ?」

 

「あぁ」

 

「じゃあ後はお前の妹の所に帰るだけだ」

 

「…あぁ、わかってる」

 

雄介はリュックを背負い。

 

「サンキューな集」

 

「あぁまた困った時は言えよ?」

 

「あぁ、じゃあまた」

 

雄介はバイクに乗り集の家を後にする。

 

ーーーーー

 

雄介は自分の家に着きヘルメットを取る。

 

「ふぅ一番の難問だなぁ」

 

雄介は玄関の前に立ち。

 

「とりあえず謝ろう。それからえっーと、えっーと?」

 

あれこれ考えてる内に玄関の扉が開く。

 

「あ、あずさ」

 

「…」

 

「あの、えと、ごめん!勝手に家飛び出して!梓にいっぱい迷惑掛けて!許してとは言わないけどまたもう一度梓と一緒にいたいんだ!」

 

「…」

 

梓の顔色を伺う雄介。

 

「…だめ?」

 

梓は振り向き家の中へと戻る。

 

「(やべーっ!超怒ってる!ど、どうすればいいんだぁ!?)」

 

雄介があたふたしてる中、梓がちょっとだけ雄介に振り向き。

 

「何やってるの?早く来ないとご飯さめちゃうよ?」

 

梓はそれだけ言って中に戻って行った。

 

「あ、あずさぁー!大好きだよぉ!」

 

雄介は感極まり梓に抱きつく。

 

「ちょっ!お兄ちゃんのバカぁ!」

 

「ひでぶ!」

 

梓にお玉で頭を殴られ擦ってる雄介。

 

「もう!ほんっとうにお兄ちゃんはバカなんだから!…帰ってくるのずっと待ってたんだよ」

 

梓はそう言い微笑む。

 

「…うん、ただいま梓」

 

ーーーーー

 

ー翌日 とある喫茶店にてー

 

休日。雄介と一条は喫茶店にて落ち合い今回の未確認の対策を練っていた。

 

「中野、今回の件で本部に駆け寄ってみたんだが…すまない、君にBTCSを譲るのは躊躇しているようだ」

 

BTCS密かに造られていたクウガ専用のマシンだ。

 

「…やっぱり、赤い金のクウガの力が凄すぎたせいですね」

 

「とにかくまた本部に駆け寄って頼むつもりだ。今回はあのマシンが無ければ今の未確認に対抗するのは難しいだろう」

 

「すみません。こんな時に一条さんに迷惑掛けて」

 

「気にするな。これが俺の仕事だ」 

 

「ありがとうございます。俺も俺なりに頑張ります」

 

一条は頷き席を立ち。

 

「…中野、世間では今君を酷評する者が多数いるが気にするな君の事をわかってくれる人達も沢山いる。それだけは忘れないで欲しい」

 

「…はい、俺も前に気付かされました。俺を想ってくれる人達が沢山いるって…だから俺は立ち直る事が出来ました。だから俺は皆の笑顔を守る為に戦えます」

 

「…そうか。君は君なりに立ち直ったんだな」

 

「はい」

 

一条は時計を見て席を立つ。

 

「すまないが時間だ。また何かあり次第連絡する」

 

一条はそう言いカウンターに向かい料金を済ませ喫茶店を後にした。

 

「ありがとうございます。一条さん」

 

ーーーーー

 

雄介がバイクに跨りヘルメットを被ろうとすると。

 

「三玖ぅ〜そろそろ行くわよぉ〜」

 

「ごめん、二乃、五月お待たせ」

 

「大丈夫ですよ。それにしても三玖遅かったですね?何かあったのですか?」

 

女子高生3人が話しているのを見かける。

 

「(あの子達三つ子か?みんな顔がそっくりだ)」

 

雄介がそう思っていると。

 

「うん、さっきニュースの映像が流れててそれで夢中になっちゃって」

 

三玖は建物にある大きなモニターを指差す。

 

「まさかあんた、また4号関連のニュースで釘付けになってたの?」

 

「う、うん」

 

「ふふっ三玖は本当に4号が好きなんですね」

 

「うん、大好き」

 

「でも、4号って以前あった爆発の事があって世間から批判の嵐よ?それでよくまだ好きって言えるわね」

 

「むぅ、あの爆発は4号が起こしたとは限らないでしょ。それに4号はこの街を守ってくれるヒーローなんだよ?私達を悲しませる事なんて絶対にしない」

 

三玖の力説に二乃は降参と手を上げ。

 

「わかった、わかった。あんたの言うとおり今までこの街を守ってきた4号があの爆発で批難されるなんて私もどうかとは思ってたのよ」

 

「えぇ私もそう思います」

 

「だから私は4号を信じるよ。どんな事があっても」

 

「はいはい、わかったわよ。ほらそろそろ行かないと一花達を待たせちゃうわ」

 

「うぅそうです。早く帰りましょうお腹が空きましたぁ〜」

 

その三つ子?達が帰るのを見届け雄介は微笑む。

 

「信じてくれてる人達がいる。その人達の為にも頑張らなくちゃな」

 

ーーーーー

 

薄暗いトンネルの中、バダーはバイクに寄りかかりコインを飛ばす。

 

「バダー」

 

突然呼ばれコインをキャッチするバダー。

 

「バルバか」

 

「ゲゲルは順調のようだが…あまり余裕はないぞ」

 

「わかっている次で終わらせるさ」

 

「そうか…クウガはどうだった?」

 

「…悪くない。最後に狩る最高の獲物だ」

 

「そうか」

 

バダーはバイクに跨り。

 

「街諸共クウガを葬り必ずザギバスゲゲルに行く」

 

バダーはそう言いヘルメットを被りバイクを走らせその場を後にした。

 

ーーーーー

 

ー未確認生命体対策本部ー

 

「やはり駄目ですか…わかりました。ありがとうございます」

 

一条はそう言い携帯の通話を切った。

 

「一条、どうだった?」

 

「駄目ですね…やはり上からの許可はおりません」

 

「くそっ!何でわかんないですかね上は!」

 

怒りの声を上げる桜井に杉田は桜井の肩に手を置く。

 

「4号は俺達の味方なのに。これは悔しいよな」

 

杉田の言葉に笹山が納得し。

 

「そうですよね…最初は4号がいて良かったって言ってたのに今さら体裁取り繕うとしても駄目ですよね」

 

皆が4号の事を支持してくれている。その光景を見て一条はある事を決断する。

 

「みなさん…折り入ってお願いがあります」

 

ーーーーー

 

バダーはビルを眺めコインを投げ。

 

「さて、始めるか」

 

バダーはコインをキャッチし怪人態へと変化する。

 

ーーーーー

 

雄介がバイクで走行中、信号が赤となり止まる。すると隣にシルバーの車が止まり窓を開け。

 

「君が中野君か」 

 

「へ?はい、そうですけど」

 

「俺は一条と同僚の杉田だ」

 

「一条さんの?あっ!そういえば見たことあります」

 

「君とは事件では何度か会ってたな。いつもありがとうな助かってる」

 

「いえ、俺の方こそ警察の方々にはいつも助けられてますから」

 

杉田と話していると。

 

『中野さん。初めまして笹山といいます』

 

「あっ初めまして」

 

『これからあなたのサポートをさせていただきますのでこれからよろしくお願いします』

 

「こちらこそよろしくお願いします」

 

信号が青となり杉田と雄介は頷き走行を始める。

 

「中野君、一条の事だが例の件で少し外してるだから俺が一条の変わりだ」

 

「例の件ってビートチェイサーの事ですか?」

 

「あぁ君も知ってる通りまだ上からの許可は下りていない。だがもう少し待ってくれ必ず君にあのマシンを届ける」

 

「ありがとうございます」

 

杉田と雄介が会話している中、笹山から通信が入る。

 

『中野さん!杉田さん!たった今、桜井さんから連絡が入り未確認生命体第22号が姿を現したそうです!』

 

「なにぃ!?」

 

『現場の状況によると大きな規模の爆発によりビルが倒壊甚大な被害が出ています』

 

「わかった!今すぐ現場に向かう!中野君!」

 

「はい!」

 

雄介達はスピードを上げ現場に向かった。

 

ーーーーー

 

「ここも終わりか」

 

バダーはそう言い次の標的に向かい走行する。

 

すると先回りしていた桜井達警察官がライフルを構え。

 

「来た…全員撃てぇ!」

 

桜井の号令で一斉にバダーに向かって発砲される。

 

「リント共が…」

 

バダーは爆弾を投げようとするが。

 

「な、何だこれは?」

 

撃ち込まれた玉から煙のような物が出てきてバダーは仕方なく進路を変更する。

 

「よし、榎田さんが開発した特性の弾丸が効いたぞ。これで時間稼ぎ出来る」

 

桜井達が移動を試みようとすると。

 

「桜井!」

 

「杉田さん!」

 

到着した杉田達が桜井と合流する。

 

「未確認は!?」

 

「奴は今、進路を変更し当周りで次の場所へと向かうはずです」

 

「そうか…一条の推測通りだな奴が次狙うビルなら当周りしかない」

 

杉田達が話していると。

 

「杉田さんなら俺は奴の先に回ってそこで奴を倒します!」

 

「あぁ頼む!」

 

「はい!」

 

雄介が頷きアクセルを回し走行していった。

 

「杉田さん、今のが」

 

「あぁ」

 

ーーーーー

 

ー街内ー

 

「えっと、お買い物はこれで全部かな?」

 

あの三つ子?の三玖がデパートで買い物を終えエスカレータで降りようとした時。

 

ドォォオン!!!

 

っと下の階から大きな音が鳴り響いた。

 

「な、なに!?」

 

三玖は咄嗟にエスカレータから離れる。

 

『緊急事態です!未確認生命体が現れました!皆様!速やかに建物から避難してください!』

 

突然のアナウンスが流れ。

 

「未確認生命体って…この近くにいるの?」

 

ぐらぐらと建物が揺れ三玖は近くにあった柱にしがみつく。

 

「だめ、建物が揺れて走れない」

 

大勢の人のパニックそして下の階が爆発の影響で火の海と化していた。

 

「どうしよう!どうしよう!!!」

 

すると警備員が走ってきて。

 

「皆さん!非常用階段から降りられます!速やかに避難を!」

 

警備員の掛け声と共に大勢の人達が走っていく。

 

「走らず!落ち着いて!」

 

警備員の掛け声も無視に大勢の人達が走る。

 

「わ、私も急がなきゃ!」

 

三玖も避難しようとした時、天井の破片が落ち三玖の頭に当たってしまう。

 

「あっ!」

 

三玖はその場で倒れてしまい気を失ってしまう。

 

ーーーーー

 

ー中野家ー

 

「ねぇ三玖、買い物行ってから2時間くらい経つわよね?さすがに遅いんじゃない?」

 

「そうだねぇここから15分くらいの所だからさすがに遅いよね」

 

「全くどっか寄り道でもしてるのかしら?」

 

二乃と四女の四葉が話していると。ドタバタ!と玄関から走ってくる音が聞こえた。

 

「二乃!四葉!大変です!」

 

「なに?どうしたのよ五月」

 

「さっきニュースが流れたのですがここの近くにあるデパートが爆発したって」

 

五月が2人に携帯を見せると。

 

「ちょっと待ちなさいよ…このデパート三玖が行ってるところじゃない!」

 

「えっ?…嘘でしょ?」

 

「三玖が爆発に巻き込まれた?」

 

3人の少しの沈黙…そして二乃が血相を変え。

 

「は、早く行くわよ!」

 

「行くって、未確認が!」

 

「そんな事言ってる場合じゃないでしょ!五月は一花に連絡して!」

 

「は、はい!」

 

二乃達はすぐに玄関を飛び出し爆発のあったデパートへと向かう。

 

二乃は携帯を取り出し三玖に連絡を入れる。

 

「出なさい、出なさいよ三玖!」

 

焦る気持ちが大きくなり震える二乃。

 

「お願い出て!」

 

少しのコールが鳴りコールが鳴り止まる。

 

「三玖!」

 

『お掛けになった電話は電源が入ってないか電波の届かない所にいるか掛かりません』

 

「三玖…三玖ぅ!!!」

 

二乃は涙目になり転びそうになる。

 

「二乃!大丈夫!?」

 

四葉は二乃を支え。

 

「三玖が、三玖が電話に出ないのよぉ!」

 

「い、急ぎましょう!」

 

ーーーーー

 

雄介が走行中、笹山から通信が入る。

 

『中野さん!』

 

「どうしました?」

 

『第22号が別の行動を取った模様です。22号は進路を変えた後、その付近にある大きなデパートを爆破したそうです!』

 

「な、何だって…奴はビルしか狙わないはずじゃ」

 

『今回の未確認は大きな建物ならそれが全部対象になるって事でしょうか?』

 

「そんな…くっ!そのデパートに向かいます!」

 

雄介は進路を変えそのデパートに向かった。

 

ーーーーー

 

デパートに着いた二乃達。そこには大勢の人達がいた。

 

「危ないですから離れて下さい!」

 

警察官達が写真や動画を撮る人達を抑えながら必死に呼び掛けている。

 

デパートの中から避難して来た人達を見つけ二乃達3人は三玖を見つけようするが三玖の姿はどこにもいなかった。

 

「ねぇ三玖見つかった!?」

 

「いえ、どこにも姿はありませんでした」

 

「私も見つからなかったよ」

 

「嘘でょ?まさかまだ中に?」

 

野次馬達が沢山いる。そんな人達の輪をくぐり二乃達は警察官の元へと辿り着く。

 

「すみません!すみません!あの中に妹が家族がいるんです!」

 

二乃の声に警察官が気付き。

 

「何ですって!?全員避難が完了しているはずじゃあ!」

 

「救助…救助隊は!?」

 

「今から救助隊を呼んでヘリできてもここからだと15分は掛かる」

 

「そんな…そんなの間に合わないよ!」

 

「なら私が行く!」

 

「二乃!何を!?」

 

二乃が警察官達から掻い潜ろうとするが。

 

「何をやっているんだ君!?」

 

警察官が二乃を抑える。

 

「私が、私が三玖を助ける!」

 

「駄目だ!見てわからないか!1階はもう火の海だ!」

 

「駄目よ、私達5人は常に一緒…ずっと一緒だから私達五つ子が1人でも欠けたら絶対に駄目なんだからぁ!」

 

二乃は警察官の手を振り外そうとしても力では敵わない。

 

「お願い…誰でもいい。私の家族を助けて…助けて!!!」

 

二乃の願いと共にブォン!っと鳴り響いた音に二乃は振り向いた。

 

そこには…。

 

「4…号…?」

 

突然現れたクウガに野次馬達がザワつく。そんな野次馬達をお構いなしに二乃はクウガに近づき。

 

「お願い!お願い4号!助けて!私の…私達の家族を助けて!」

 

二乃の願いにクウガは頷き。

 

「必ず助ける」

 

クウガはそう言いバイクのエンジンを吹かせる。それを察した警察官達は。

 

「道を、道を開けてください!」

 

警察官の言葉により野次馬達は道を開け。クウガはその道を一直線へと走って行った。

 

ーーーーー

 

「ケホッ!ケホッ!」

 

1階の火の煙が2階まで登ってきて2階に取り残されている三玖は限界に近い状態だった。

 

「(ま…ずい、本当にこのままじゃ私)」

 

三玖は床に横たわる。

 

「(こんな最後になるなんて…最後に姉妹達と会いたかったなぁ)」

 

三玖は姉妹達を思い出し涙する。

 

「(嫌だ死にたくない…死にたくないよ。助けて)」

 

三玖は心の中で願い。

 

「たす…けて…4…号」

 

意識が取り切れていく中、ガラスが割れる大きな音が鳴り響いた。

 

「大丈夫ですか!?」

 

誰かに呼び掛けられる声。三玖はゆっくりと目を開ける。

 

「大丈夫ですか!?」

 

「4…号?」

 

「良かった。もう大丈夫すぐに出ましょう」

 

クウガが三玖を担ぎ上げようとすると。

 

「やはり来たなクウガ」

 

突然呼び掛けられる声にクウガは振り向く。

 

「お前…なぜここに!?」

 

「お前ならここに来るとわかって待っていたんだよ」

 

「何だと?」

 

「お前らリントの考えている事なんてお見通しだ。次の標的であるあの大きな建物を狙うと踏んでお前を先回りさせる事で決着をつけるつもりだったんだろうがな」

 

バダーは爆弾を取り出し。

 

「この標的と共にお前を爆破し俺のゲゲルは完了する」

 

バダーは爆弾で開けたであろう壁の穴に向かってバイクに乗りそのまま走っていく。

 

「あばよクウガ」

 

「あいつ!まさか!」

 

バダーは穴から出た瞬間、爆弾を投げた。

 

「まずい!このままじゃ間に合わない!」

 

クウガは三玖をそっと床に寝かし。

 

「イチかバチかだ!」

 

クウガはアクセルを思いっ切り捻り。バイクを加速させ。

 

「ごめん、トライチェイサー」

 

クウガはバイクから飛び降り爆弾がトライチェイサーのライト辺りに挟まりそのままバダーが空けた穴へと走っていき。

 

数秒後。

 

ドォォオン!と大きな音と共に爆発した。

 

「な、何!?今の爆発音!」

 

「中から!?」

 

二乃達が外で待っている中、大きな爆発音に大勢の人達がパニックになる。

 

「まさか今ので」

 

「嫌…駄目よ…そんなの駄目よ…三玖…みくぅーーーーー!!!」

 

二乃の叫びと同時に建物が崩壊していく。

 

「皆さん離れて!」

 

倒壊していくデパートから逃げ惑う人達。

 

「嘘ですよね?三玖が…三玖が」

 

「嫌、嫌だよ…こんなお別れなんて嫌だよ三玖ぅ!!!」

 

3人が涙を流し膝をつく。誰しもが絶望したその時。

 

「あ、あれは」

 

警察官が指差す。二乃達は警察官の指差す方向に目を向けると。

 

そこにはクウガが三玖を抱え歩いてくる姿が見えた。

 

「三玖…三玖!」

 

3人がクウガの方へと向かい走っていく。

 

「三玖!大丈夫なの!?」

 

二乃の言葉にクウガは頷き。

 

「大丈夫。少し煙を吸ったみたいだけど意識はちゃんとしてるよ」

 

クウガの言葉に三玖はゆっくりと目を開き。

 

「二乃、四葉、五月…ごめんね。心配掛けて」

 

三玖はクウガの方へと向き。

 

「ありがとう4号。助けにきてくれて」

 

三玖はそう言い微笑む。

 

「無事で良かった」

 

クウガはゆっくりと三玖を降ろした。

 

「大丈夫?立てる?」

 

「何とか大丈夫」

 

「良かった…警察官の皆さんこの子達をお願いします」

 

クウガはそう言い走っていこうとした時。1台のバイクがクウガの前に止まった。

 

「待たせたな中野」

 

「一条さん、それって?」

 

一条はバイクから降りバイクに付いてあるナンバーを押しバイクの色を変える。

 

「君のマシンだ」

 

一条の言葉にクウガは頷き。

 

「はい!」

 

クウガはバイクに跨りサムズアップをする。

 

「頼んだぞ」

 

クウガは頷きエンジンを吹かせアクセルを全開にし走っていった。

 

ーーーーー

 

『中野さん!突然通信が切れたんですけど大丈夫ですか!?』

 

「はい、大丈夫です!今はビートチェイサーで未確認を追っています!」

 

『ビートチェイサー…一条さんやったんですね!』

 

「はい!笹山さん、街中の監視カメラに奴の姿は映りませんでしたか!?少しでもわかればすぐに追いつきます!」

 

『わかりました。少しお待ち下さい』

 

笹山に街中の監視カメラの情報を託しクウガは辺りを捜索する。

 

ーーーーー

 

「これで俺はザギバスゲゲルに」

 

バダーがそう言い浮かれていると。後ろからもうスピードでこっちに向かってくるバイクが見えた。

 

「何だあれは?…まさかクウガ!?」

 

どんどん距離詰めてくるクウガにバダーは爆弾を取り出し。

 

「お前が最後だクウガ。ここで死ねぇ!」

 

バダーがどんどんと爆弾を投げていくがクウガはそれを躱しバダーの隣まで追いつく。

 

「何だと!?俺のマシンより速い!?」

 

「このマシンには大勢の人達の想いが積もってるんだお前のマシンより速いに決まってんだろ!」

 

クウガはそう言い一気に駆け抜けって行った。

 

「クウガ!」

 

バダーは怒りアクセルを捻りスピードを上げる。

 

クウガはバダーから遠くまで突き放しスピードを緩めバイクを止める。

 

クウガはバイクから降りバダーが来るのを待つ。

 

「一条さんの言ってた辺りはここだな」

 

あらかじめ一条から爆破ポイントを伝えられここまでバダーを誘導に成功した。

 

「後は」

 

クウガは赤い金の力を解放しライジングマイティへと変わった。

 

するとバダーの姿が見えてきてクウガは構え。

 

「行くぞ!」

 

クウガ走り出しそして…。

 

「ふっ!」

 

ジャンプし一回転そしてキックの構えを取り。

 

「おりぃやぁあああーーー!!!」

 

クウガのキックがバダーに直撃し。

 

「ぐぉあぁぁぁぁぁ!!!」

 

バダーは吹き飛び転がる。

 

クウガは着地し。

 

「ハァ!ハァ!ハァ!うっ!うぅ!」

 

バダーが苦しみだしベルトまでヒビが入り。

 

「う、う、う、うわぁああああ!!!!!」

 

バダーの叫びにより大きな爆発が起こり森全体が爆発に覆われた。

 

ーーーーー

 

数十分後。一条達警察官が待っている場所にクウガが現れた。

 

「やったんだな」

 

一条の言葉にクウガはサムズアップを向ける。

 

「みなさんのおかげです。本当にありがとうございました」

 

クウガがそう言うと皆がサムズアップをする。

 

「あの」

 

突然呼ばれクウガは振り向く。

 

「君はさっきの」

 

三玖が四姉妹から背中を押され。

 

「ほら三玖」

 

一花にトンッと肩を押され。

 

「う、うん」

 

三玖は少し照れながら。

 

「あの、本当にありがとうございます。この御恩は一生忘れません」

 

三玖に続いて他の姉妹達もクウガの方へと向き。

 

「4号、本当にありがとう。家族を助けてくれてあなたは本当に私達のヒーローだよ」

 

一花がそう言い。

 

「ヒーローか…今まであんまり意識してなかったけど皆が俺の事をヒーローとして見てくれるなら悪くないかな」

 

クウガはそう言い。

 

「君達の笑顔が見れて良かった…それじゃ」

 

クウガはそう言いバイクにエンジンを掛け走り去って行った。

 

「みんなのヒーローか…何か4号の事を4号って言うの何か変に感じてきましたね。未確認生命体と同じ扱いに感じて」

 

桜井がそう言いと。

 

「そうだなぁ…一条何かないか?4号の代わりに別の呼び名は?」

 

「別な呼び名ですか…そうですねぇ」

 

クウガ…そして、ライダー。

 

「仮面ライダー…クウガ何てどうでしょうか?」

 

「仮面ライダークウガか。いいんじゃねぇか」

 

「はい!とてもいいと思います!」

 

皆が賛同し。

 

「彼はもう未確認生命体第4号ではなく、我々のヒーロー仮面ライダークウガ」

 

仮面ライダークウガ。この日新たな名前が誕生した。

 

ー第24話 信頼endー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本当に毎度遅くてすみません。出来るだけ早く上げるようこれからも努力します。
それと今回の話でわかる方もいると思いますが五等分の花嫁の五姉妹達もこれからレギュラー化していきますのでこれからもよろしくお願いします。(ただ単に五等分の花嫁が好き過ぎて出したい気持ちが抑えきれず登場させましたwちなみに三玖推しです)
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