古代の戦士と9人の女神達   作:クウガに心奪われた男

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矢澤にこの妹達が通う少学校に奇妙な怪死事件が起きていた。
雄介達が調べていく内に解き放たれる謎が雄介の力の片鱗が開花する。


第26話 愛憎

ー関東医大病院ー

 

「あいつが来る…あいつが来る…あいつがっ!」

 

病院のベッドで蹲る一人の少年が携帯を震えて持ち画面の時刻を見ていた。

 

「おいっ!一体何が来るっていうんだ。たかし!」

 

その少年の父が問いただしてもただただ。あいつが来るという言葉で一点張りであった。

 

「落ち着いて何も来ないわよ!」

 

「そうだよお兄ちゃん!」

 

その母親と妹が心配するも、その少年は携帯を見続けている。

 

「あいつが言ってたんだ…今日の0時4分に迎えに来るって」

 

「そんなものは来ない!落ち着いくんだ!たかし!」

 

そして、その時刻に到達すると。少年の鼻から血が流れ。

 

「あいつが来た…あいつが…あっあ”あ”あ”ぁぁぁぁ!!!」

 

その瞬間、少年から目から鼻から口から耳からも血が流れ息を引き取った。

 

「たかし?…たかしぃーーーーー!!!!!」

 

「いやあぁぁぁぁぁーーーーー!!!」

 

その病室からは悲痛な叫びが聞こえ留まることはなかった。

 

ーーーーーーーーーー

 

ー未確認生命体対策本部ー

 

一条が資料をまとめ確認していると杉田が入って来る。

 

「一条」

 

「あっおはようございます」

 

「どうだ今回の事件は?」

 

「えぇ未確認生命体の仕業だと間違いないでしょう」

 

「…今回で被害者は19人目。それも同じ小学校で同じクラス」

 

「えぇ、それに被害者は亡くなる前に必ずあいつが来ると言葉を発し亡くなるという」

 

「…あいつが来る…か」

 

「それに被害者は必ず0時4分に亡くなるという事です」

 

「…不吉だな」

 

「…ですね。今回の未確認は姿もまだ特定されてませんし情報も少ない」

 

「っどうやってそんな奴さがせってんだ」

 

「正直、困難ですね…ですが放おってはおけません」

 

「…だな。とにかくその小学校に聞き込みに行こう」

 

「わかりました」

 

ーーーーーーーーーー

 

ー音ノ木坂学院ー

 

雄介も今回の事件を一条から聞いて考え込んでいた。

 

「今回の事件…その小学校のクラスだけを狙ってる。それに学校を休んでも関係なしに被害が出てる。しかも未確認の姿も特定されていない…か」

 

雄介が机に座って考え込んでいる中。そっーと近づく人物がいた。

 

「ユーっスケ」

 

後ろからぎゅっと抱きしめられる雄介。それと肩に大きなプリンが乗り顔に挟まる。

 

「ぶっ!」

 

「わっユースケ!鼻血が」

 

「み、みくちゃん…それは俺に刺激が強すぎるってばよ」

 

鼻血をティシュで拭き取る三玖。

 

「ごめん。何か険しい顔してたから」

 

「んんっまぁ今回の事件でね」

 

「…小学生が襲われてる事件?」

 

「うん」

 

「無理…しないでね?」

 

「んっありがと」

 

鼻血を拭き取ると同時に教室に入って来る幼馴染み3人。

 

「あぁーーーーー!!!ゆーくんまたっ!」

 

ダッシュでことりは雄介に駆け寄り。

 

「三玖ちゃん!ゆーくんにまた何かしたの!?」

 

「うん、後ろから抱きついた」

 

「っ!だめっ!ゆーくんに抱きついたら」

 

「それは無理…ユースケの事、大好きだから」

 

「えぇっ!?」

 

「あははー参ったなぁ」

 

「ゆーくんもデレデレしない!」

 

「はい!すみません!」

 

ことりと三玖が言い合いしてると海未が雄介に手招きをする。

 

雄介はそっーと2人から離れ海未達の所へと向かう。

 

「どうした?」

 

「雄介、にこが雄介に用事があると」

 

「えっ?にこが?」

 

「うん、何か真剣そうな顔だったよ」

 

「部室で待ってるだそうです」

 

ーーーーーーーーーー

 

雄介は海未達に言われた通り部室に向かう。

 

「にこ。来たよ」

 

雄介は部室に入るとイスに座ってるにこがいた。

 

「ごめん、呼び付けて。直接話したかったから」

 

「…いや、全然いいんだけど一体どうした?」

 

雄介もイスに座りにこと向き合う。

 

「うん…あの、今、雄介が追ってる事件って小学生が襲われてる事件よね」

 

「うん、そうだけど」

 

にこは深妙な顔になりゆっくりと口を開ける。

 

「その小学校、それに襲われてるクラスそこに私の妹がいるの」

 

「妹って…こころちゃん達か」

 

「そう、そのこころなんだけど同じクラスの子達がどんどん亡くなっている事をニュースや学校からも連絡が来て正直いてもたってもいられなくて」

 

にこは震えだし自分の肩を抑える。そんなにこに雄介はそっとにこの肩に手を置き。

 

「大丈夫、にこの妹は俺が絶対に守る。約束だ!」

 

雄介はニッ!と微笑みサムズアップをする。

 

「ありがとう。雄介」

 

にこも少し微笑み雄介に感謝の言葉を送る。

 

「ところで、そのこころちゃんは?」

 

「今は家に居させてるわ。さすがに不安だから」

 

「わかった。俺も警察の人達に連絡を取って対策を建ててみるよ」

 

「ありがとう。本当に」

 

「いいって、とりあえず連絡してまた後でにこにも伝えるよ」

 

「わかったわ。ありがとう」

 

雄介はにこに手を振り部室を出てすぐに一条に連絡を取る。

 

『中野か?どうした?』

 

「一条さん、少し相談が」

 

『今回の事件の事か?』

 

「はい、実は…」

 

ーーーーーーーーーー

 

ー翌日ー

 

雄介の計らいでにこの家に警察官一人護衛を付ける事になった。

 

「とりあえず、にこの家に交代で警察官の人達が護衛をする事になったから」

 

雄介はそうにこに説明しにこも少し安堵した表情になり。

 

「ありがとう。雄介」

 

「ん、にこのお母さんにも一条さん達が説明してくれるから大丈夫だと思う」

 

「色々としてくれたみたいで安心したわ。これなら」

 

そう続けようとしたにこに雄介は割って言葉を付け加える。

 

「だけど、相手は未確認だ…正直油断できない」

 

「…そうよね」

 

「正直これも、言い方悪いけど気休め程度だ…万全とは程遠い」

 

雄介は深妙な表情をしにこに告げる。

 

「だから、こころちゃんに何か一つでも、小さな事でもいい…危険な事があったらすぐに俺を呼んでくれ」

 

「うん、わかったわ」

 

ーーーーーーーーーー

 

ー音ノ木坂学院 部室ー

 

雄介はにこと別れた後、学校に戻って来て部室に入ると。

 

「お帰り雄介」

 

μ'sのメンバーが全員揃っていた。全員が深妙な顔つきで座っていたので。

 

「みんな…なぁんだ俺の事待ってたの?みんな俺の事がだいすきなんだからぁ」

 

雄介が少しふざけて場を和ませようかとしたのだが真姫が席を立ち雄介に近づき。

 

「ねぇ今回の事件…にこちゃんの妹が巻き込まれてるって本当?」

 

「っ」

 

突然の事に言葉を発する事が出来なかった雄介にさらに真姫は詰め寄り。

 

「ねぇどうなの?」

 

「…う、うん」

 

「やっぱりそうなのね」

 

「でも、どうしてそれを」

 

雄介が返答すると今度は絵里がスマホを出し雄介に見せる。

 

「この小学校、こころちゃんが通ってる学校よね?それに最近のにこの表情を見ればすぐわかるわ」

 

雄介は観念したかのように手を上げ。

 

「みんなが思ってる通り、こころちゃんは未確認に狙われてる可能性が高い」

 

「やっぱり昨日にこに呼ばれたのは」

 

「うん、この事で相談に乗ってたんだ」

 

「それで、どうしたの?」

 

真姫が不安な顔で雄介に聞き。

 

「とりあえずは、にこの家に警護を付けた。だけど、正直気休めだ…未確認は何をしてくるか分からない」

 

それでもっと雄介は顔を上げ。

 

「必ず守る。そうにこと約束したから」

 

雄介の言葉にみんなが頷く。

 

ーーーーーーーーーー

 

ー関東医大病院 解剖室ー

 

一条は椿に呼ばれ病院に訪れる。

 

「それで、何かわかったか?」

 

「あぁ今朝亡くなった患者の遺体から見つかったのがこれだ」

 

椿から渡されたのが大きな釣り針の形に酷使していた物だった。

 

「これは…?」

 

「患者の頭部に埋め込まれていたのを摘出した物だ」

 

「頭部?こんな大きな物が?」

 

「これは憶測だが最初は小さな針が埋め込まれ何かしらの条件で針は大きくなりやがて脳を傷つけ死に至らしめる。それが今回の奴らの手口だろう」

 

「…外科的な方法で針を取り除く事は可能なのか?」

 

「この針はごく小さな針で摘出は難しいだろう。仮に手術をしても患者の脳が持たず亡くなる可能性が高い」

 

「…そうか」

 

「しかも、この針は刺された事事態被害者が気付いてない可能性が高い。脳の痛みもなくただその宣告された時間になった瞬間、被害者の脳を傷つけ殺めているんだろう」

 

「これをどうやって防げば」

 

すると一条の携帯が鳴りすぐに出る。

 

「一条です」

 

『桜井です。一条さん、以前亡くなった被害者の葬儀に立寄ったのですが。突然参列してた子が大声を上げ謎の男を見たと』

 

「謎の男?」

 

『えぇ、それも何人もその男を見たと。それは被害にあった同じクラスの子が全員同じ男を見たと証言してました』

 

「なんですって!?」

 

『一条さん、これは』

 

「確実に未確認は様子を伺い楽しでいる」

 

一条は拳を握り締め。

 

「桜井さん、私も直ぐにそちらに向かいます」

 

『わかりました』

 

一条は通話を終え椿の方に向き。

 

「すまんが、戻るぞ」

 

「あぁ、こっちも何かわかり次第連絡する」

 

一条は頷き病院を後にした。

 

病院を出て直ぐに一条はパトカーに乗り雄介に連絡を取る。

 

『もしもし中野です』

 

「一条だ。中野、今回の事件の被害者が全員、未確認と接触した可能性が高い!」

 

『なんですって!?』

 

「襲われた被害者は全員、頭の中に針が埋め込まれていた。これから襲われる児童も針を埋め込まれている可能性高い」

 

『針…そんなものが』

 

「中野、昨日護衛を付けた矢澤さんのお宅にもう一度行ってくれないか。その子に謎の男を見かけたと聞いて貰えないだろうか?」

 

『謎の男…それが今回の未確認ですか?』

 

「おそらくな」

 

『わかりました。直ぐに向かいます!』

 

「頼む!こちらも何かわかりしだいっ」

 

ピー!っと一条に通信が入り笹山から連絡が入る。

 

『一条さん、桜井さんから連絡が入り病院に入院していた児童が先程亡くなったと…』

 

「なんだって」

 

一条は時刻を見ると昼の0時4分だった。

 

『これで緑川小学校の被害者は24名になります』

 

「そのクラスの人数は確か」

 

『26名です』

 

「後、2人」

 

一条が拳を握りしめガンッ!とハンドルを叩く。

 

『一条さん!俺は、こころちゃんの所へ向かいます!』

 

「頼む…こちらも何かあり次第連絡する!」

 

『わかりました!』

 

ーーーーーーーーーー

 

雄介は通話を終え、バイクに乗りにこの家に向かう。

 

「にこ出てくれっ!」

 

雄介はにこに連絡を入れる。

 

少しのコール。そして。

 

『もしもし?』

 

「にこか!?こころちゃんは無事かっ!?」

 

『え?えぇ大丈夫だけど一体どうしたのよ?』

 

「良かった…にこ、一つこころちゃんに聞いてもらいたい事があるんだ」

 

『聞いてもらいたい事?』

 

「あぁ、謎の男を見なかったかって…そいつが未確認かもしれないんだ!」

 

『謎の男』

 

「あぁ頼む!」

 

『わかったわ、すぐに聞いてみる』

 

少しの間の沈黙…それが何十秒にも思えて雄介は焦っていた。

 

『…もしもし雄介?』

 

「にこっ!?どうだった!?」

 

雄介の返答に少しの沈黙。そして。

 

『見たこと…あるって』

 

絶望…その言葉が雄介の頭をよぎる。

 

「にこ!今すぐに警備の人の所に行ってこころちゃんと一緒に警察署まで行くんだ!」

 

『警察署!?』

 

「未確認はいつどこに現れるかわからない!今すぐ家を出てっ」

 

『きゃあぁぁぁぁぁーーーーー!!!』

 

電話越しからの悲鳴。それはこころの物だった。

 

『こころ!?どうしたの!?こころっ!?』

 

そこでにことの通話が切れる。

 

「にこっ!?にこっ!くそっ!」

 

雄介はグリップを回しスピードを上げにこの家に向かう。

 

ーーーーーーーーーー

 

こころの悲鳴と同時ににこは携帯を落としすぐにこころの所へと向かった。

 

「こころ!」

 

すぐにこころの方へと駆け寄ると警備をしていた警察官がすでに亡くなっていた。

 

「っ!?こころ!大丈夫!?」

 

「は、はい、大丈夫です」

 

「すぐに家を出るわよ!」

 

にこはこころを連れ家を出る。

 

「雄介に連絡を」

 

にこはポケットをあらゆる所を探るが携帯が見つからず。

 

「っあの時、落としたまんまだった」

 

ゆういつの連絡手段が無くなり、にこは焦りが深まりとにかくこころをここから逃がそうと手を握り走る。

 

「こころ!未確認だけど見てないのよね!?」

 

「はい、倒れた音がしたから見に行ったら警備さんが倒れてたので」

 

「わかったわ。とにかく走るわよ!もうすぐ雄介も到着するだろうから」

 

「わかりました」

 

にこはただただ走る。すぐに雄介が来ると信じて。

 

「逃さないよ」

 

ゾクッ!っと突然背中の冷汗が流れ出し走りを止めるにこ。

 

「おねぇさま?」

 

突然止まった姉を心配し見上げるこころ。にこは恐怖のあまり立ち止まったままだった。

 

「おねぇさま!大丈夫ですか!?おねぇさま!」

 

こころの言葉によりハッと我に帰りにこは辺りを見渡す。

 

「何もいない」

 

「どうしたのですか?」

 

「い、いえ何でもないわ。行きましょう」

 

にこは再び走ろうとするが。

 

「逃さないって言ったよね?」

 

今度は真後ろから聞こえすぐに振り返る。

 

そこにはごく普通の青年が立っていてポケットから手を出しこころに指を指す。

 

「君で、25人目だ」

 

「な、何なのよ!あんたは!」

 

にこは直ぐにこころを庇うように前に出る。

 

「君には用はないよ…邪魔をするなら…殺すよ?」

 

「っ!こころ逃げるわよ!」

 

にこはこころに声を掛けるがこころは恐怖のあまり腰を抜かし立てなかった。

 

「こころ!」

 

「この人だ…この人がみんなを…私の友達をころ…した」

 

「っ」

 

涙を流し恐怖のあまり立てないこころをにこは担ぎ走る。

 

「無駄だよ」

 

男は小さな針のような物を投げにこの足に刺す。

 

「あうっ!」

 

その同時ににこは転倒しこころを離してしまう。

 

「こころっ…逃げなさい!こころっ!」

 

姉の呼び掛けにも答えられずこころは転倒したままだった。

 

男はこころに近づき。

 

「これで後1人」

 

男はこころの頭に小さな針を刺した。

 

「あっあぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!」

 

刺されたと同時にこころは悲鳴を上げ苦しみだす。

 

「こころーーーーーっ!!!」

 

「今日の0時4分が楽しみだね」

 

男はにこを見て笑っていた。

 

「何で」

 

「ん?」

 

「何であんた達はこんな事をするの!?」

 

「君達の苦しい顔を見るのが楽しいから」

 

男はふふっと笑いそう答えた瞬間。

 

ブォンッ!と鳴り響いた音が聞こえたと同時に男はバイクに吹き飛ばされる。

 

「ぐっ!?」

 

男は横転したと同時に怪人態ゴ・ジャラジ・ダへと変身した。

 

「にこっ!」

 

「ゆー…すけぇ」

 

にこは涙を流し。そして近くにはこころが苦しむ姿を見つける。

 

「っ…お前…お前っ!この子達に何したんだ!」

 

雄介は叫びと同時に変身し赤いクウガへと成る。

 

ジャラジはクウガのパンチを受け止め。

 

「クウガか…もう針は打ち込んだ。後は時間の問題さ」

 

「何だと!」

 

「もうすぐだ…もうすぐで僕のゲゲルは達成する」

 

くくっと笑いジャラジはクウガを蹴飛ばし。

 

「ぐっ!」

 

横転し直ぐに立ち上がるがジャラジの姿はなかった。

 

「っあいつっ!」

 

「あぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

こころの悲鳴によりクウガは直ぐに一条に連絡を取る。

 

「一条さん!」

 

『中野か!?状況は!』

 

「こころちゃんが苦しそうで今すぐにでも病院に!」

 

『まさか針が…とにかく椿に連絡する!』

 

一条との通信を終えクウガが振り向くとにこがこころを抱きしめ泣いていた。

 

「ごめんね…こころ…ごめんね守れなくて」

 

涙を流し謝罪の言葉をずっと囁いていた。

 

ーーーーーーーーーー

 

ー関東医大病院ー

 

それから数十分後救急車が到着しこころは運ばれ集中治療室に入り今も検査中だった。

 

事情を聞きつけ、にこの母それに姉弟が駆けつけ今は椿と話をしている。

 

雄介は一条と合流しベンチに座っていた。

 

「一条さん…すみません。俺がもう少し早く着いていれば」

 

「君のせいじゃない…それにどこに現れるかも分からない未確認だこちらも対処が用意ではなかった」

 

「…一条さん。あの子…こころちゃんはもう助からないんでしょうか?」

 

「…残念ながらな」

 

「…約束したのに。俺が守るって…俺はまた守れないのかよ」

 

雄介は強く拳を握り締める。

 

「中野」

 

一条は雄介の肩に手を置き。

 

「何もかも自分でせよいこもうとするな。君だってまだ子供なんだ」

 

「…はい」

 

雄介は立ち。

 

「俺、次は絶対に倒します」

 

ーーーーーーーーーー

 

椿に宣告を受けにこの家族は皆こころの近くに寄り添う。

 

「こころ…こころ」

 

ずっと苦しむこころに何も出来ずただ手を握りしめるにこ。

 

「おねぇちゃん」

 

「おねーちゃん」

 

ここあと虎太郎そしてにこの母もずっとこころの手を握る。

 

「大丈夫…大丈夫だからね!お母さんがずっと付いてるから」

 

母の言葉も届かずこころは苦しむ。

 

病室の外から聞こえる声に雄介はずっと立ち拳を握っていた。

 

「ゆーくん!」

 

突然呼ばれそこにいたのはμ'sのみんなだった。

 

「…みんな」

 

「椿さんから連絡あったの。こころちゃんは!?」

 

真姫の言葉に雄介は顔を横に振る。

 

「そ、んな」

 

病室から聞こえる悲鳴にメンバーみんなが聞こえ真姫がドアに近づこうとした瞬間。

 

「行くな!」

 

雄介の叫びに真姫が立ち止まる。

 

「ゆーくん?」

 

「今は…家族だけにしてやってくれないか?」

 

ーーーーーーーーーー

 

ー0時00分ー

 

その時刻に近づき苦しみ悶えるこころだったが家族の顔を見て。

 

「お、お母さん」

 

「こころ!」

 

ずっと苦しむこころが突然、母を呼びそして。

 

「ここあ…虎太郎」

 

下の妹弟にも声を掛ける。

 

「おねーちゃん!」

 

「しんじゃやだよぉー!」

 

虎太郎はこころに抱きつきこころは虎太郎の頭を撫でる。

 

「おねぇ…さま」

 

「こころ!」

 

バッとこころの手を握り。

 

「大丈夫だから!絶対助かるから!だから最後まで諦めてないで!」

 

にこの言葉にこころは微笑み。

 

「わたし…この家族に生まれてほんとうにしあわせ…でした」

 

ー0時3分ー

 

「おかあさんや…ここあ…虎太郎…そして」

 

こころは精一杯に微笑み。

 

「アイドルのおねぇさまを持ち…わたし、はしあわせ…でした」

 

「こころ…こころぉーーーーー!!!」

 

「あり…がと…ぅ」

 

ー0時4分ー

 

ピーッと心電図が鳴りこころはゆっくりと瞼を閉じた。

 

「いや…いやあぁぁぁぁぉーーーーー!!!!!」

 

にこ、そして家族全員の叫びが悲しく病室に鳴り響いた。

 

ーーーーーーーーーー

 

ー翌日ー

 

ー音ノ木坂学院ー

 

にこを除いたμ'sのメンバーは全員、部室に集まり席に座っていた。

 

「…」

 

「…」

 

昨日の事もあり誰も口を開けようとせずただ沈黙が流れていた。

 

「…ねぇ」

 

最初に口を開いたのは穂乃果だった。

 

「みんな…私達に出来る事はないかな?」

 

穂乃果の提案に。

 

「出来る事?」

 

「うん…にこちゃんを支えてあげたいんだ」

 

穂乃果の言葉に絵里は顔を横に振る。

 

「穂乃果…今はやめときましょう、私達がにこを励まそうとしても今は逆効果よ」

 

「そうだけど!…そうだけど」

 

「悲しいけど、今はにこにも時間が必要だから」

 

「穂乃果ちゃんの気持ちもわかる。ウチだってにこっちに今すぐ会いたいけど今は…今だけはダメや」

 

希の言葉に穂乃果は顔を伏せ。

 

「ごめん…不謹慎だったね」

 

そんな穂乃果を海未は頭を撫でる。

 

「そういえば、雄介は?」

 

この場に雄介がいない事に疑問を持つ海未。

 

「ゆーくんなら、一条さん達と一緒に護衛に行くって」

 

ことりはスマホをみんなに見せる。

 

「ゆーすけ、大丈夫かな?昨日、帰る時すごい怖い顔してたけど」

 

「大丈夫だよ凛ちゃん。雄介君なら」

 

花陽が凛を励まし。

 

「(ゆーくん大丈夫…だよね?)」

 

ーーーーーーーーーー

 

その頃、雄介は一条達と一緒に最後に狙われるであろう児童の病室にいた。

 

「みんな!みんな!殺された!今度は、今度は僕の番なんだ!」

 

恐怖のあまり暴れだす児童に病院の医師達は困惑していた。

 

「なんで、なんで僕達殺されなきゃいけないんだよぉ」

 

泣き出す児童に雄介はその児童の前に立ち。

 

「理由なんてないよね…だから殺させない」

 

「えっ?」

 

「ここにいる刑事さんみんなが君を守ってくれる。だから絶対殺させない」

 

「我々を信じてくれ」

 

雄介の言葉と一条の言葉に児童は大人しくなり医師の鎮静剤により児童は眠る。

 

雄介と一条は病室を出て。

 

「すまない中野。昨日辛いことがあったのに」

 

「いえ…大丈夫です」

 

一条は雄介の顔を伺い。

 

「さっきの子はまだ針は打たれていない。奇襲を掛けてくるなら確実にここを襲ってくるだろう」

 

「ですね」

 

「病室の中には警護はいるが中野、君もここを頼む」

 

「わかりました」

 

「俺は下に戻り桜井さん達と合流する何かあったら連絡してくれ」

 

一条はそう言いその場を後にする。

 

その数分後、雄介の携帯が鳴りスマホを取り出す。

 

「ことりちゃん」

 

雄介は一体離れ電話に出る。

 

「もしもし?」

 

『あっゆーくん今、大丈夫?』

 

「大丈夫だよ、何かあった?」

 

『ううん、ただ、ゆーくんが心配で』

 

「俺なら大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」

 

『ならいいんだけど…ねぇゆーくん』

 

「ん?」

 

『う、ううん何でもない!気を付けてねゆーくん』

 

「うん、ありがとうことりちゃん」

 

ピッと通話を終え雄介は病室の前に戻ろうとした時、ふとテレビが目に入りそこには未確認に殺された被害者達の事がニュースに報じられており次々と犠牲になった子達の写真が映り最後にはこころが映り雄介は血が滲むほど拳をにぎっていた。

 

ーーーーーーーーーー

 

桜井達、警察官が警護している中。突然指がなる音が聞こえた。

 

「!?」

 

桜井が振り向くと誰もいなく他の警察官達も気付かない。

 

頭を傾げもう一度見回りをしていると。

 

「ここに最後の獲物がいるんだね」

 

その言葉を聞いた瞬間。桜井の目の前にジャラジが現れる。

 

ーーーーーーーーーー

 

一条が院内を見回してる中、桜井から連絡が入る。

 

『一条さん!未確認が!』

 

「えっ?」

 

『突然、現れたと思ったら姿を消して今、総動員で奴の行方を追っています!もう院内に入ってる可能性が高いので一条さんも気を付けて!』

 

「わかりました!私もすぐに側索します!」

 

一条は雄介に連絡を取り。

 

「中野、未確認が姿を現した」

 

『奴はどこに?』

 

「今、捜索中だ。君は引き続き病室の前で待機しててくれ」

 

『わかりました』

 

一条は雄介との通話を終え駆け出す。

 

所々から指を鳴らす音が聞こえ姿を見つけたと思ったら姿が消えていて翻弄されていた。

 

「くそっ奴はどこに」

 

そこに杉田が駆けつけ。

 

「現れたのか?」

 

「はい、ですが奴に翻弄されています」

 

「とにかく追うぞ」

 

「はい!」

 

一条達は駆け出し辺りを捜索する。

 

雄介も指の鳴らす音が聞こえ辺りを見渡していた。

 

「どこだ?…どこにいる?」

 

パチンッパチンッと指を鳴らし倒れている警護をしていた警察官を手に掛け。

 

「さぁこれでゲゲル達成だ」

 

ジャラジは寝ている児童に針を挿そうとすると。

 

バンッ!と大きな音を立て扉が開かれる。

 

「!?」

 

「”変身”!」

 

バリーンッ!と音を立て窓からクウガとジャラジが出てきて横転し即座にクウガはジャラジに馬乗りになり。

 

「うぉあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ジャラジをひたすら殴る。

 

騒ぎに駆けつけた一条達。銃を構える警察官達に。

 

「撃つな!それは4号だっ!」

 

杉田の指示により警察官達は銃を下ろす。

 

「あぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

クウガは殴りを繰り返しジャラジの口から血を吹き出しながらもお構いなしに殴り続ける。

 

「はぁ!はぁ!はぁ!」

 

ジャラジはクウガの拳を受け止め何とか攻撃を止めるがクウガはジャラジの手を払い除け。

 

「うあぁぁぁぁ!!!」

 

ジャラジの顔を殴り続ける。憎しみを抱いてただただ目の前にいる敵が憎くて憎くて仕方なかった。

 

「うぉりぃやぁーーーーー!!!」

 

クウガはパンチでジャラジを吹き飛ばし倒れている間にバイクに乗りゴウラムと融合させる。

 

ブォンッ!とクウガはビートゴウラムを発進させジャラジを突進させバイクのスピードでジャラジを拘束する。

 

「ぐっ…くっ!」

 

クウガはそのまま爆破ポイントに誘導し向かうジャラジは手から針を取り出しクウガに挿そうとした瞬間。

 

「”超変身”!」

 

紫のクウガになりジャラジの攻撃を防ぎ。

 

「おりぃやあ!!!」

 

ジャラジにパンチをし怯ませる。

 

爆破ポイントに到着し急ブレーキを掛けジャラジを吹き飛ばし河原の方まで飛んでいった。

 

クウガは即座に降りバイクからグリップを取りタイタンソードへと変化させる。

 

「くっ!くそっ!」

 

ジャラジは針を取り出しクウガに目掛け投げる。

 

キィン!キィン!キィン!

 

だが紫のクウガのボディには傷一つ付けられず全て弾かれる。

 

そして飛んできた針を取りバキッと折り投げる。

 

「う、あぁぁ」

 

ジャラジは怯え後退りをし。

 

クウガはゆっくり歩いて近づき先ほどテレビに映った犠牲になった小学生達、そして…。

 

『こころぉぉぉぉぉーーーーー!!!!!』

 

大切な友人の家族を守れなかった自分への怒り。

 

クウガは金の力を解放し紫の金のクウガへと変わった。

 

殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す。

 

「ぶっ殺してやる!!!」

 

クウガはジャラジの前に立ちソードを振り上げる。

 

「ひっひいぃぃぃぃ!!!」

 

ジャラジは逃げようとするがクウガはソードでジャラジの足を刺し貫き。

 

「ぎぃやあぁぁぁぁ!!!」

 

ジャラジは痛みでその場で倒れた。

 

「うおぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

クウガはソードでジャラジの体を何度も何度も何度も何度も何度も切り刻み。腕、足おも切り落とし。

 

「おりぃやあぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!」

 

ジャラジの体にソードを上から刺貫く。

 

「ぎぃやあぁぁぁぁーーーーー!!!」

 

ジャラジは悲鳴を上げベルトに亀裂が起こり。

 

ドオォォォォォォン!!!!!

 

大爆発を起こしジャラジは爆破し跡形もなく散った。

 

「はぁ!はぁ!はぁ!…うっ!」

 

突如、クウガの頭の中にビジョンが流れ出した。

 

そう…。先程、ジャラジを自分の手で倒したビジョン。だが映し出されたのは紫の金のクウガではなく。黒く角が4本あるクウガの姿だった。

 

 

 

「ゆーくん…大丈夫…だよね?」

 

ー第26話 愛憎endー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




何とか早めに書き終えました。このペースで何とかいきたいですね 
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