Fate/Medal of Honor   作:A-10教徒

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〈前回のあらすじ〉
自身をスカウトした機関と接触するため、アメリカへ発った藤丸立香。だが彼は、現地でその機関の人間に眠らされ、いつのまにか見知らぬ雪山へと連れていかれていた。
そしてその雪山には、彼をスカウトした機関である、人理継続保障機関 カルデアが所在していたのだ。
カルデアへの入館時に受けた模擬戦闘で気を失い、目を覚ました彼は、不思議な少女と出会う。



Mission.4『人理継続保障機関』

「………………………あの

 朝でも夜でもないので、起きてください、先輩。」

 

 少女は廊下に倒れていた青年––––藤丸立香に向かってそう言った。

 立香––––もといローガンは何の事だか理解出来なかったが、それが自分に向けられた言葉だと気付いた。

 だが頭より先に体が動いた。

 

「うおっ⁉︎」

 

 情けない声を上げて彼は反射的に後ろへと飛び退く。しかし覚醒したばかりの身体は言う事を聞かず、尻餅をついた。

 幸いにも少し距離をとった事で、目の前にいる少女の姿を確認する事が出来た。

 薄い桃色の髪、ワンピース風の服の上に安っぽいパーカーと赤いネクタイを着ている。片目は髪で隠れており、眼鏡からは曇りのない瞳が覗いていた。

 1秒遅れて立香の脳は情報の処理を始める。まず最初に根本的な疑問が浮かぶ。彼女は誰なのか。

 

「君は……?」

 

 そう彼女に問い掛ける。それを聞いた少女は顎に手を当て考える仕草をし始めた。

 

「いきなり難しい質問なので、返答に困ります。名乗るほどのものではない––––とか?」

「……は?」

 

 予想だにしない答えに、立香は思わず呆けた声を出す。

 

「いえ、名前はあるんです。名前はあるのです、ちゃんと。でも、あまり口にする機会がなかったので……印象的な自己紹介ができないとうか……」

 

 ……どうやら名前は聞き出せそうにないらしい。

 そう思い、立香はもう一つの疑問を彼女に聞こうと考えた。

 

「……それじゃあ、ここは?」

 

 もう一つの疑問、それはこの施設の事だった。今の立香は、模擬戦闘前後の記憶がスッポリと抜け落ちている。その模擬戦闘すらも、記憶があやふやになっているのだ。

 

「それなら簡単です。」

 

 そう言って少女は先程とは打って変わって冷静になった。

 

「ここは、人類の未来をより長く、より強く存在させる為の観測所–––––––––人理継続保障機関 カルデアです。」

 

 カルデアという単語を聞いて、立香はようやく記憶を取り戻した。

 防衛省にて、並木一佐に伝えられた事、ニューヨークで気絶させられ、ここまでオスプレイで運ばれた事。そして、サーヴァントを指揮して勝利した模擬戦闘の事。

 何故これ程の出来事を忘れていたのか、立香は不思議でならなかった。

 

「とりあえず、この先にベンチがあるので移動しましょう。先輩を床に座らせたままではいけません。」

「……っあぁ、分かった。」

 

 そう言って歩き出した少女の後に、立香は追従していった。

 彼女の後を追いながら、立香は現在の状況を整理し始めた。

 

 ここはカルデア。人理継続保障機関という胡散臭い名前だが、最新鋭の垂直離着陸機であるオスプレイを使用している事から、かなり巨大かつ影響力の高い組織であると、立香は予想している。

 何より、こんな文明から隔絶されたような雪山の中に所在している時点で、普通の施設ではないのは誰の目にも明らかだった。

 これ程の施設が衛星等に発見されない理由は、立香には簡単に想像がついた。国連や各国が揉み消しでもしたのだろう。

 そうでもしなければ、今頃この施設は安っぽいオカルト雑誌の一角どころか、明日の朝刊の一面をを飾る事になる。

 

「……先輩、もうすぐ着きます。」

 

 あれこれ考えながら歩いていると、少女がそう言って前方を指差す。そこには、白いベンチが置いてあった。

 ベンチの側には観葉植物と自販機が置いてあり、壁に設置されている液晶画面には太陽系の惑星軌道のような映像が流れている。

 

「何か飲み物を買っていいか?」

「飲み物ですか?それなら、そちらの自販機を自由に使って下さい。」

 

 そう言って、少女は近くに設置されていた自販機を手で指す。

 

「ああ、済まない。」

 

 立香は少女に会釈すると、その自販機に向かう。

 支給された服のポケットに入れて置いた1ドル札を自販機にニ枚入れて、ミネラルウォーターのボタンを押す。それと同時にガコンと音を立て、ペットボトルが出てきた。

 ミネラルウォーターを取り出し、少女の隣に腰掛ける。栓を開けて水を飲むと、ボンヤリとしていた意識が少しハッキリした。

 

「落ち着きましたか?」

「悪いね。ここに入る時に、模擬戦闘を受けた事までは覚えているんだが……」

「[[rb:霊子 > りょうし]]ダイブですね。慣れていないと脳に負担が掛かるそうなので……」

 

 霊子ダイブ、というまた聞いた事のない単語が現れた。恐らく魔術関連の言葉なのだろう。立香はそう思い、深く追求しようとは思わなかった。

 

「なるほど、それで俺は通路のど真ん中で爆睡してた訳か。」

「はい、すやすやと。教科書に載せたい程の熟睡でした。」

「……お恥ずかしい限りだ。くそ、まだ頭の奥がガンガンする。」

 

 立香は痛そうに頭を抱えた。覚醒してからしばらく経ったのにも関わらず、立香の頭は未だに鈍い痛みに襲われていた。

 

「表層意識が覚醒しないまま行き倒れになった所を、フォウさんが見つけた……といった経緯でしょうか?」

「……フォウさん?誰だそれ?」

「フォウ!キュー、キャーウ!」

 

 そう少女に聞くと、足元から可愛らしい鳴き声が返ってくる。声の聞こえた方向を見ると、白い小動物がちょこんと座っていた。

 

「……失念していました。あなたの紹介がまだでしたね、フォウさん。」

「フォウさん?こいつがそのフォウさんって奴か?」

 

 フォウさんと呼ばれたその小動物は、ベンチを器用に使って少女の顔に飛びつき、そのまま肩に乗ってしまう。顔に飛び込まれた時に何かあったのか、少女は少し痛そうに鼻を摩っていた。

 

「大丈夫か?」

「はい。こちらのリスっぽい方がフォウさん。カルデアを自由に散歩する特権生物です。」

 

 彼女はそう言うと、指でフォウを撫でる。

 

「わたしはフォウさんに誘導されて、お休み中の先輩を発見したんです。」

 

 直後にフォウは少女の肩から、立香に飛びつく。

 

「うおっと!」

 

 立香は反射的に払い除けようとするが、それよりも先にフォウは降りて何処かに行ってしまった。

 

「…あのように、特に法則性もなく散歩しています。」

「見たことのない生物だったな…」

「はい。わたし以外にはあまり近寄らないのですが、先輩は気に入られたようです。」

「え?」

 

 気に入られた、という言葉に立香は少し戸惑った。

 

「おめでとうございます。カルデアで二人目の、フォウさんのお世話係の誕生です。」

「…あ、ありがとう。」

 

 ハハハ、と立香は苦笑いを浮かべながらそう言った。ここに来て初めて任命された仕事が、まさか謎の小動物の世話とは夢にも思っていなかった。

 もちろん、冗談の類だとは思うが。

 

「ところで、先輩もレイシフトのために集められたマスター適性者のお一人なんですか?」

 

 どうやら彼女は立香について知りたいようだ。彼はどうしようかと少し考えた。

 彼女とは初対面であり、まだ名前も知らない。この状況で信用しろと言われても、無理な話だ。

 だが彼女は普通の人間とは明らかに違っている点があった。

 目だ。一点の曇りもない純粋な目。世界の、人間の残酷さを知らない赤ん坊のようなその目を、彼は信じる事にした。

 

「そうらしい。日本の士官学校に合格した時に言われたんだ。君には世界を救う力があるとな。

 最初はとても困惑したが、世界を救うという目的に賛同したんだ。若気の至りって奴かもな––––ところで、レイシフトってのは何なんだ?」

 

 その言葉を聞いた少女は、酷く驚いたように見えた。レイシフトというのはそれほど重要なものなのだろうか。

 

「まさか、何をするのか分からないままここへ?」

「そうなんだよな……俺にしか出来ないって聞いたら是が非でも行かなければって思ってな。」

「なるほど。斬新ですね。」

「はは…そうか?」

 

 少しの間の後、少女は真剣な顔立ちになり、この施設の事を説明し始めた。

 

 ここカルデアは、人類史をより長く、強く存続させるために魔術・科学の区別なく研究者が集まった研究所にして観測所だ。

 その研究の最たるものが、擬似地球環境モデル・カルデアスの開発。星に魂があると定義し、その魂を複写して作成された擬似天体、簡単に言うと極小の地球のコピーだそうだ。

 このカルデアスに文明の光が灯っている限り、人類史は100年先の未来を保障される。しかし半年前、突然その光が不可視状態になったのだ。

 光が途絶えた、つまり文明が途絶えたという事。

 観測の結果、人類は2016年12月をもって絶滅する事が証明されてしまった。

 言うまでもなく、たったの一年半で人類が絶滅するなどという事は物理的に不可能だ。全面核戦争や地球規模の自然災害でも、一瞬で人類を死に至らしめる事は出来ない。

 カルデアは今回の事件の原因が過去にあると判断。

 過去2000年まで情報を洗い出した結果、空間特異点F––––2004年の日本のとある地方都市に、2015年までの歴史に存在しなかった“観測できない領域”が発見された。

 カルデアはこれを人類絶滅の原因と仮定し、霊子転移(レイシフト)実験を国連に提案、承認された。

 レイシフトとは人間を霊子化させ、過去に送り込み、事象に介入する行為––––簡単に言えば、過去へのタイムスリップだそうだ。

 そうして過去にタイムスリップし、未来消失の原因を究明・破壊する。

 

「–––––というのが、今回カルデアが行おうとしているレイシフトの概要です…先輩?」

「…っああ、悪い。話の規模がデカすぎてボーッとしてた。」

「驚きましたか?」

「勿論さ。あと一年半で人類が絶滅するなんて、まともな奴が聞いたらすっ飛ぶぞ。

 ……それにしても国連とはな。我ながらえらい話に関わったもんだよ。」

 

 やはり人類絶滅というのは誰であろうと防ぎたいのだ。そこに国境などというものは無い。無能と言われる国連でも、このような事ができるのだ––––裏を返せば、このような事態が起きない限り人間は団結できない、ということの証明にもなるが。

 例を挙げるとするなら、第二次大戦時の連合国だ。ナチスがいる間は協力しあっていたが、その後どうなったかは言わなくてもわかるだろう。

 

「––––あ、そうだ。」

 

 天井を向きながら思考していた立香は、何かを思い出したかのように少女の方を向き、そっと手を差し出す。

 

「え……?」

「自己紹介、まだだったろ? 俺は藤丸立香。印象的な自己紹介じゃないが……よろしく頼む。」

 

 立香は右の右端を釣り上げ、そういった。

 少女が恐る恐る手を出すと、立香はその手を掴み、ガッシリと握手する。握手された少女は驚いた表情を浮かべ、一言も喋ろうとしなかった。

 

「……嫌だったか?」

 

 立香は手を離した後も、手を見ながら黙りこくっている少女を心配し、声を掛けた。それを聞いた少女は、ハッとしたように顔を上げた。

 

「いえ……こういうのは初めてだったので、ちょっと感慨深かったと言うか……」

「……やっぱり面白いな、アンタ。」

 

 彼女が少し微笑んだのを見て、立香も思わず口元が緩んでしまう。

 もしもかつての彼に子供がいたら、彼女ぐらいの歳になっていただろう。彼は少女の事を、いる筈のない娘と重ねる。

 

「ところで、アンタはここに来て何年経つんだ?」

「……2年です。」

「なんだ、それならそっちが先輩じゃないか。」

「いえ。私からすると皆さん先輩なので……」

 

 何か不味かったのか、少女は少し焦るように言う。立香は少女が、何か隠しているようにも感じたが、人間誰しも大なり小なり隠し事があるものだ。

 そこに彼が介入する権利はない。そう思い、彼女のことを詮索するのは止めた。

 

「……それじゃあ最後に一つだけ、アンタの名前は?また名乗る程の者ではない、とかはやめてくれよ。」

 

 そう聞くと、彼女は酷く困ったような表情をして、少し視線を下げた。

 

「––––––––私の、名前––––」

 

「マシュ」

 

 突然、何者かの声が聞こえる。突然の出来事に立香は素早く振り向く。振り向いた先にはこちらに向かって歩いてくる男性がいた。

 身長は立香より一回りほど高く––––昔の彼よりかは低いが––––緑を基調とした19世紀の英国紳士風のスーツに身を包んでおり、人の良さそうな表情を浮かべている。

 

「あ、レフ教授。」

 

 呼ばれたであろう少女–––マシュはその男をそう呼んだ。教授という肩書きのようだが、この施設は教育機関も兼ねているのだろうか。

 

「マシュ・キリエライト、そこにいたのか。

 だめじゃないか、断りもなしで移動するなんて。そろそろ、マスター適性者のブリーフィングが始まる。急いで管制室に……」

 

 レフと呼ばれた男はこちらに近づきながら言葉を続けようとしたが、立香の姿を見るとなぜか足を止める。

 

「君は……?」

 

 彼は腕の端末を起動すると、何かを調べ始める。

 

「ナンバー48……そうか、一般採用の新人さんだね。私はレフ・ライノール。ここで働かせてもらっている技師の一人だ。」

 

 レフはそう言って、立香に小さく会釈した。それを見た立香も同じように会釈する。

 

「藤丸立香君だね。ようこそカルデアへ。歓迎するよ。早速だけど、訓練期間はどのくらいなんだい?」

「…お恥ずかしながら、訓練らしい訓練は一度しか受けていません。」

 

 訓練、と聞いて思い浮かぶのは入館時に受けた模擬戦闘のみだ。彼が受けた訓練は実質それだけという事になる。

 その旨を伝えると、レフは小さく驚いたような表情を浮かべる。

 

「という事は、まったくの素人なのかい?」

 

 そう言うとレフは何かを思い出したようで、はっとした表情になった。

 

「そういえば、一般採用は数合わせのための手段だったな……申し訳ない、配慮に欠けた質問だった。」

 

「お気になさらないで下さい。そういうのには慣れてますんで。」

 

 彼はかつて、一兵卒から士官に登り詰めた。そのため、一部の士官学校卒業者から影で色々と言われる事も少なくなかったのだ。

 

「そうかい?まあ悲観しないでくれ。今回のミッションには君たち全員が必要なんだ。」

 

 レフはそのまま話を続ける。

 

「魔術の名門から38人、才能ある一般人から10人……なんとか48人のマスター候補を集められた。

 これは喜ばしい事だ。この2015年において霊子ダイブが可能な適性者すべてをカルデアに集められたのだから。それはそれとしてだが……」

 

 彼は立香達の方を見ると、少し心配そうな顔をした。

 

「急がなくても良いのかい?」

「何がですか?」

「ブリーフィングだよ。遅刻したら、一年は所長に睨まれるからね。今後、君が平穏な職場を望むなら急いだ方がいい。」

「はあ⁉︎」

 

 突然舞い込んできたブリーフィングの話に立香は困惑した。しかも遅刻したらここの最高責任者であろう「所長」に睨まれるというオマケ付きだ。

 新兵が配属初日から遅刻してきたら、上官からの印象も悪くなる。そうなると何が起こるか、言わなくても分かるだろう。彼としてもそれだけは避けたかった。

 

「レフ教授! そのブリーフィングってどこで––––」

「こっちです!」

「おわっ⁉︎」

 

 マシュは彼の腕を掴むと素早く走り出した。しばらく走っていると、エレベーターのドアが見えてきた。

 

「ここからなら、ブリーフィングが行われる管制室まで最短で行けます!」

 

 彼女が立ち止まってボタンを押すと、すぐにエレベーターはやって来た。

 

「早く行きましょう、先輩!」

「あ、ああ。」

 

 エレベーターの中に駆け込み、ボタンを押すと同時にレフが閉まりかけのドアから入り込んで来た。

 

「…頼むから放って行かないでくれよ。」

 

 彼は額を拭うとホゥとため息をつく。彼には申し訳ないが、マシュは彼の事を完全に失念していたようだった。

 扉が閉まると、エレベーターは下降し始める。どうやらその中央管制室は地下にあるようだ。地下にも施設はあると予想はしていたが、まさかここまでの規模とは立香も予想できなかった。

 このような巨大な建造物を建造し、そして隠し通すのに一体どれだけの労力を費やしているのか。あまりに途方も無いであろう努力に、立香は心の中で感心する。

 

「レフ教授。私もブリーフィングへの参加は許されるでしょうか?」

 

 唐突にマシュが口を開く。その言葉を聞いた立香は疑問を抱く。

 彼女はここの職員の筈だ。それなのに何故、ブリーフィングの参加に許可が必要なのだろうか。

 

「うん? まあ、隅っこで立っているぐらいなら大目に見てもらえるだろうけど……なんでだい?」

 

 レフも聞き返す。しかし、彼女が参加するのには許可が必要、というのが前提の話だが。ここでの彼女の立場は、それ程低いものなのだろうか。

 

「先輩を管制室まで案内すべきだと思ったので。途中でまた熟睡される可能性があります。」

 

 それを聞いたレフは少し苦々しい表情を浮かべながら、頭を掻く。

 

「……君をひとりにすると所長に叱られるからなあ……結果的に私も同席する、という事か。」

 

 立香は、彼女とここの所長は相当険悪な仲なのかも知れないと考えた。しかし彼女はそれ程悪い人間には思えなかった。問題があるとしたら、それは所長の方だろう。

 

「まあ、マシュがそうしたいなら好きにしなさい。藤丸君もそれでいいかい?」

 

 二人の視線が一気に立香に向けられる。

 彼自身、連いて来てもらう事には何の問題もなかったため、断る理由も無かった。

 

「はい。自分は全く問題ありません。」

 

 そうは言ったものの、彼には一つ気になることがあった。

 

「……一つ聞きたいんですけど、彼女は何故自分を先輩と?」

 

 マシュの先輩呼びの事だ。その事について聞くと、彼女は少し顔を赤らめる。

 

「ああ、気にしないで。彼女にとって、君ぐらいの年頃の人間はみんな先輩なんだ。」

 

 自分ぐらいの年頃はみんな、と聞いた立香は不思議に思った。彼女はここに来るまで、人付き合いというものをした事が無かったのだろうか。

 

「でも、はっきりと口にするのは珍しいな。いや、もしかして初めてかな。」

 

 レフも彼女の先輩呼びはあまり聞いた事がないらしい。彼は面白そうに笑みを浮かべる。

 

「私も不思議になってきたな。ねえマシュ。何だって彼女が先輩なんだい?」

 

 そう聞かれた彼女は困ったような表情を浮かべ、何かを考え込んでいるようだった。

「…先輩は…人間です。」

 

「「?」」

 

 謎の返答に、男二人は顔を見合わす。

 立香が人間なのは当たり前の話だ。彼女はどういう意味で人間だと言ったのか、すぐには理解できなかった。

 

「……訂正します。正しくは人間らしい、です。」

 

 その言葉を聞いた立香は、酷く驚いた顔をして体の動きを止める。

 

「ふむ。それは、つまり?」

 

 レフがそう聞くと、彼女はそのまま言葉を続ける。

 

「ここにいる方々とは少し違うような気がします。全く脅威を感じません。

 ですので、敵対する理由が皆無です。」

「なるほど!確かにカルデアの人間は一癖も二癖もあるからね!」

 

 そう言って彼も彼女の意見に賛同する。しかし、当の本人は下を向いて何かを堪えるように震えていた。

 

「レフ教授が気に入るということは、所長のが一番嫌うタイプの人間という事ですね……先輩?」

 

 その様子に気づいたマシュが声をかけると、立香は笑いを堪えるように、口元を覆った。

 

「フ、フフフ……俺が、人間? ……面白いな、アンタ。」

 

 祖国のために悪魔の犬になると決心し、ひたすら任務を遂行してきた彼からすると、人間らしい、などという言葉は全く相応しくないものだった。

 いや、ある意味相応しいかもしれない。冷酷で、残忍––––己の手を血で染め上げた彼は、正真正銘の人間だろう。

 彼は心の中で笑う。その笑いは自分を人間らしいと言った少女への冷笑ではなく、残酷な本性を宿している自身への嘲笑だった。

 

「……失礼。気にしないでくれ。」

 

 本人はそう言ったが、当の彼女は気にせずにはいられない。彼はなぜ、面白い、などと言ったのか、彼女には分からなかった。

 その後の場の空気は最悪だった。場の空気を殺してしまった事を、立香は心の中で申し訳なく思う。皮肉は控えるべきだな、と立香は心の中で呟く。

 エレベーター内にこのような空気が充満して、5分ほど経つ。やっとエレベーターが停止し、ドアが開いた。

 

「管制室までもうすぐだ。時間も無い。早く行こう。」

 

 そう言ってレフが先導する。立香とマシュも彼についていく。無機質な廊下をしばらく歩いていくと、入館時に見たものと同じゲートがあった。そのまま近づくとゲートは自動的に開いた。

 

「ここが中央管制室です。先輩の番号は……一桁台、最前列ですね。」

 

 突然、立香の視界が暗くなる。どうやらまだ完全に脳が覚醒した訳では無いらしい。

 

「一番前の列の空いているところをどうぞ。所長の真正面とは、素晴らしい悪運です。

 ……先輩?顔の色がすぐれないようですが?」

 

 どうやら彼女も、彼の異変に気付いたらしい。彼の様子を心配して声を掛けた。

 

「……悪い、まだ頭が……」

 

 立香は頭を押さえて、気怠そうな声でそう言う。

 

「シミュレーターの後遺症ですね。すぐに医務室にお連れしたいのですが……」

 

 彼女は座席の前方、壇上にいる女性に目を向ける。年は立香と同じぐらいで容姿はそれなりに整っていたが、目つきは歴戦の指揮官のようの厳しい。

 その女性はこちらを見るとキッと睨みつけた。

 

「どうやら無駄口は避けた方がよさそうだ。これ、もう始まってるようだからね。」

「……そうですか。」

 

 それを聞いたマシュは残念そうに俯いた。

 彼女にはここまで付き合ってくれた恩がある。立香もそれを蔑ろにするほど腐ってはいない。

 

「マシュ。」

 

 彼はそう言って彼女を呼び止めて近づいた。

 

「ありがとう。それとさっき悪かったな。気に病まないでくれよ。」

 

 そう言って立香は前方の座席に向かった。他の参加者からの睨むような視線が彼の背中に突き刺さるが、立香は気にせず進んだ。

 空いていた席に座ると、女性は溜息をついて姿勢を正す。

 

「……時間通りとはいきませんでしたが、全員揃ったようですね。」

 

 また視界が曇る。なんとか耐えているが、立香も限界が近かった。もう何度も瞬きを繰り返している。

 そんな事は御構い無しに、目の前の女性は話を続ける。

 

「特務機関カルデアにようこそ。所長のオルガマリー・アニムスフィアです。」

 

 驚いた事に、ここの所長は女性だった。立香は壮年の高慢そうな男をイメージしていたが、全く正反対の–––もっとも、高慢なのは予想通りだったが–––人間だった事に驚いた。

 あの年でここの所長となったのなら、それはもう天才と言われるほどの人間なのだろう。だがこれほどの組織のトップともなれば、相当の重責がのしかかる。高慢な態度になるのも頷けた。

 

「あなたたちは各国から選抜、あるいは発見された稀有な才能を持つ人間です。

 才能とは霊子ダイブを可能とする適性の事。魔術回路を持ち、マスターになる資格を持つ者。

 想像すらできないでしょうが、これからはその事実を胸に刻むように。

 あなたたちは今まで前例のない、魔術と科学を融合させた最新の魔術師に生まれ変わるのです。

 とはいえ、それはあくまで特別な才能であって、あなたたち自身が特別な人間という事ではありません。

 あなたたちは全員が同じスタート地点に立つ、未熟な新人だと理解なさい。

 特に協会から派遣されてきた魔術師は学生意識が抜けきっていないようですが、すぐに改めるように。

 ここカルデアは私の管轄です。外界での家柄、功績は重要視しません。

 意見、反論は認めません。あなたたちは人類史を守るためだけの、道具にすぎない事を自覚するように。」

 

 その言葉に、立香以外の参加者たちはざわつく。

 

 魔術の世界において家柄とは基本的なステータスであり、他の魔術師とは違うという誇りでもある––––簡単に言うと、民族主義のようなものだろう。

 それを無視されるのはプライドの高い彼らにとって、存在意義を否定されるような物だ。

 

「……騒がしいですね。異論は認めないと言ったばかりですが?」

 

 騒がしくなった参加者達を、彼女は黙れと言わんばかりに睨みつける。これで一応は静かになったものの、彼らは不満そうな態度を隠そうともしなかった。

 

「そこの君。さっき遅れてきた君よ。いま話した心構えについて、何か不満があるのかしら?」

 

 気が収まらなかったからか、彼女の話の矛先は、目の前にいた立香に向けられた。

 しかし当の本人は下を向いたまま、一言も喋ろうとしなかった。

 

「……えっと……目の錯覚……それとも疲れ目かしら……寝てる……なんてないわよね、いくらなんでも……」

 

 困惑しながらも、確かめようと近づいた瞬間、一人の女性新入員が座席から立ち上がった。

 

「なによそれ、話が違うわ! 私たちは才能を評価されて集められたエキスパートです! どうしてもと言うからこんな山奥までやってきたのに、絶対服従とかバカじゃないんですか⁉︎」

「その通りだ、愚弄するにも限度がある!」

 

 その女性に続いてもう一人、他の男性新入員も声を荒げる。

 

「魔術師にとって血筋は重要視されるものだ、それをないがしろにするなんて!

 その言葉で会場内の不満が爆発する。大半の人間がオルガマリーに対して集中砲火を浴びせる。その姿はまるで高い金を出して手に入れたおもちゃを馬鹿にされた、金持ちの子供のようだった。

 

「静粛に、私語は控えなさい! それだから学生気分が抜けていない、なんて言われるのよ!」

 

 彼女も負けじと声を張り上げる。しかし一度火をつけられら彼らの勢いは止まらない。

 

「私は現状を打破する最適解を口にしているだけ、納得がいかないのなら今すぐカルデアを去りなさい!」

 

 その直後に、彼女はニコリと意地の悪そうな笑顔を浮かべた。

 

「…もっとも、あなたたちを送り返す便はないけどね。標高6000mの冬山を裸で降りる気概があるのなら、それはそれで評価しましょう。」

 

 その言葉に彼らは一瞬で静かになる。ここの所長は彼女、つまりここでの彼女の権限は絶対なのだ。彼女がその気になれば、それこそ彼らにこの雪山で全裸下山チャレンジをさせる事など簡単だろう。

 

「結構、脱落者はいないようね。まったく、くだらない事に時間を使わせないで。」

 

 面倒臭そうにため息をつくと、先程までの厳しい表情に戻り、話を続ける。

 

「わたしたちの、いえ、人類の置かれた状況がそれほど切迫しているものだと理解してほしいものだわ。」

 

 本題はそこだ。人類の未来を守るという偉業。それを達成するためには血筋も何も関係ないはずなのだ。

 

「ほら。そこの彼を見習いなさい。反論も意見もない。従順で結構です。」

 

 そう言って彼女は立香を指差した。それを聞いているであろう彼は先程と同じように顔を俯かせていた。

 

「……では話を続けます。いいですか、今日というこの日、我々カルデアは人類史において偉大な功績を残します。」

 

 そうして、ブリーフィングが始まっる。

 

 その説明の内容は、マシュが立香に語った概要に演説用の話を付け加えたものだった。

 演説を、誰もが静かに、しかし不機嫌そうに聞く。先程、彼女に言われた事を未だに根に持っている者が大半だった。

 

「さて–––––ここまで説明すれば分かるでしょう。あなたたちの役割はこの特異点Fの調査。

 今から12年前の過去の日本に転移し、未来消失の原因を究明、これを破壊する。

 この作戦はこれまで例のないものです。何が待っているかは予測できません。

 ですが世界各国から選抜されたあなたたちなら十分に可能だろう、と多大な期待が寄せられています。

 上層部は一刻も早い原因究明を求めています。無駄に使う時間はありません。

 これより一時間後、初のレイシフト実験を行います。仮想訓練はもう十分でしょう。

 第一段階として成績上位者8名をAチームとして、特異点Fに送り込みます。」

 

 オルガマリーがある方向に手を向けると、そこには8人の男女が整列していた。先程彼女が言っていたAチーム、それが彼等だった。

 

「後発組には伝えてありませんが、彼等はカルデアから選抜されたマスター適性者です。

 Aチームは一ヶ月前からチームとして機能しています。一人前の兵士、と言ってもいいでしょう。

 彼等Aチームが先行し、特異点Fにてベースキャンプを築き、後に続くあなたたちの安全を保証する。

 Bチーム以下は彼等の状況をモニターし、第二実験以降の出番に備えなさい。

 では人間を霊子に変換し過去に転写する量子の筺……クラインコフィンの個人登録に移ります。」

 

 カルデアスの真下のプールのような場所から、空気が抜けるような音と共に筒状の装置が床から出現する。

 装置は高さ3m、幅は50cmから60cm程で、人ひとりがやっと入れるようなスペースがあった。

 

「あれは一人一基のものですから換えはききません。各自、慎重に、丁寧に扱うように。

 BからDチームは登録が済み次第、コフィン内にて待機。Aチームに問題が発生した場合に備えます。」

 

 演説が終わると、彼等は徐々に喧しくなる。彼女の高圧的な態度への不満や、これからどうするかなどの疑問などを、皆口々に喋りだしたのだ。

 

「–––––何をしているの。やるべき事は説明したでしょう。」

 

 そう言って彼女はまたも騒がしくなった新入員達を、苦々しそうな顔で睨みつける。

 

「マスター適性者として招集に応じた以上、あなたたちはもう軍人のようなものなのよ。

 命令には従う。どんな時でも戦いに順応する。いちいち言わせないで、こんなこと。」

 

 厳しい表情で声を張り上げると彼等は渋々黙る。

 ここで彼女を弁護する訳ではないが、彼女も必死なのだ。

 彼女の立場とある事情、そして今回の騒動における上層部からの期待という名の圧力。最早彼女は一杯一杯なのだ。新入員達に厳しい声を上げるのも無理はなかった。

 

 「それとも、まだ質問があるの?ほら、そこの君! 君よ、遅刻した君!」

 

 彼女はまたも立香を名指ししてきた。彼は彼女のお気に入りのサンドバックにでもなってしまったのだろうか。

 しかし彼は変わらず、何も喋らずにずっと下を向いている。少し首を傾けているが、それ以外は微動だにしなかった。

 

「特別に質問を許してあげます。首をかしげているけど、何が不満なの?」

 

 どうやら彼女は未だに彼の様子がおかしいことに気が付いていないようだ。

 数刻遅れて、立香はゆっくりと顔を上げる。その表情は若干やつれているようにも、寝ぼけてるようにも見えた。

 自分を指名されていることに気付いた立香は、悩ましそうに頭を掻いた。

 

「……それじゃあ一つ質問を。タイムスリップなんて本当に出来るのか?」

 

 それを聞いたオルガマリーは呆気に取られる。

 

「……………あなたね。特異点、と聞いてわからないの?」

 

 彼女はそう言ったが、その時には既に立香は俯いていた。しかしまたしも彼女は気づかなかったようだ。

 

「今回発見された特異点は、これまでの観測記録にはなかったものなの。

 ようは突然現れた穴と同じってコト。穴自体は正常な時間軸から切り離されているのよ。

 2004年の特異点は過去と未来から独立している。前後の辻褄を合わせる必要はないの。

 通常の時間旅行より安定してシフトできるし、どのように改変を行なっても時間の復元力で影響はないわ。」

 

 –––––特異点とは数学と物理学において、ある基準の下で、その基準が適用できない点の事を指す。説明するのは難しいが簡単に言うと、ある一定の法則が成り立たないイレギュラーのようなものである。

 オルガマリーが言っている特異点も、正常な時間軸から外れたイレギュラーの事だ。それは歴史という公式が成り立たない方程式、つまりは完全に独立している解なのだ。その為、特異点を消去しても何も問題はないという結論に至る。

 

「この特異点Fは人類史というドレスに染みついた、小さな汚れのようなものよ。

 あるだけで美しさを損なう毒。あなたたちはこの毒を摘出するだけでいいの。

 それで人類史はもとの、以前から観測されていた正しいカタチに戻るんだから。」

 

 そう言い終えると、彼女はまたしてもため息をつき、呆れた表情で立香のことを見た。

 

「……まったく。こんな時空論も知らない人間をよこすなんて、協会は何を考えているのかしら。

 この作戦は冠位指定(かんいしてい)、魔術世界において最大級の義務と同じなんだって進言したのに……まあいいわ。君はどこのチーム……ちょっと。ID、見せて。」

 

 なにか異変に気付いたのか、彼女は立香が所持していたIDをチェックした。

 

「なにこれ、配属が違うじゃない! 一般協力者の、しかも実戦経験も仮装訓練もなし⁉︎」

 

 彼女は酷くご立腹だ。立香はマスター適性者としてマシュに連れられここに来たのだが、配属先が違っていたのだろうか。

 

「私のカルデアを馬鹿にしないで! あなたみたいな素人を入れる枠なんてどこにもないわ!」

 

 そう言って彼女は上を向き、大きく息を吸い込み声を荒げた。

 

「レフ! レフ・ライノール!」

 

 空気がビリビリと震えるほどの声で彼女はレフを呼ぶ。その声を聞いた彼は直ぐに彼女の側へと駆け寄った。

 

「ここにいますよ所長。どうしました、そんな声高に。なにか問題でも?」

 

 彼はオルガマリーの側によると、落ち着いた様子でゆっくりと声を掛けた。

 

「問題だらけよ、いつも! いいからこの新人を1秒でも早くわたしの前から叩き出して!」

 

 そう言って彼女に指差された立香を見て、レフは大体の事情を察っする。

 

「あー……そういう事ですか。ですが所長、彼も選ばれたマスター候補です。

 確かに他に比べて経験はないのでしょうけど、そこまで邪険に扱うこと自体が問題というか……」

 

 レフはそう言って落ち着かせようとするが、興奮した彼女には効果はあまり無かったようだ。

 

「なんの経験もない素人を投入するコト自体が問題よ! わたしのカルデアスに何かあったらどうするの⁉︎

 いいからロマニにでも預けてきて!せめて最低限の訓練を済ませてきなさい!」

 

 オルガマリーは立香の腕を持って立ち上がらせようとするが、立香は俯いたまま微動だにしない。

 

「……まさか。あなた本当に寝てるの⁉︎」

 

 そこでオルガマリーは漸く彼の異変に気が付いた。それと同時に彼女の内側には怒りがこみ上げる。自分の演説を、説明を聞かずにこの男はずっと寝ていたのだ。

 気付けば彼女は手を振り上げていた。それと同時に立香は目を覚ます。

 

「……あ?」

 

 意識が回復した立香が最初に目にしたのは、自分に振り下ろされる掌だった。

 

 バシンと気持ちのいい音が響き、オルガマリーのビンタは立香の頰にダイレクトヒット。その衝撃によって彼は軽い脳震盪を起こし、ただでさえ不明瞭だった演説の記憶は宇宙の彼方へ吹き飛んでしまった。

 そのままふらついて倒れそうになった彼を、すんでのところで受け止めたレフが、困り果てた顔で呟いた。

 

「……むう。これは嫌われたものだね。仕方ない、とりあえず命令には従うか。マシュ、藤丸君を個室に案内してくれ。」

 

 立香がビンタされた時点で駆けつけていたマシュに、レフはそう言った。

 

「了解です、お話は聞いていました。先輩を個室までご案内すればいいのですね?」

「すまないね。私はレイシフトの準備があって同行できないんだ。何、今回の実験は2時間程で終わる。その後に部屋を訪ねさせてもらうよ。」

「……申し訳ございません、レフ教授。ご迷惑をお掛けしてしまって。」

 

 意識が正常に戻った立香は、そう言って彼に頭を下げた。

 

「……なに、気にすることはないさ。君は本当に運が良いからね。」

 

 運が良い、という言葉に不信感を抱いたが、その時の立香には気にする余裕はなかった。

 

「それでは先輩、こちらへ。先輩用の先輩ルームにご案内しますので。」

「ハハハ、何だよ先輩ルームって…」

 

 マシュは立香の腕を肩へ回すと、ゲートの方へと歩き出す。立香もそれに合わせて歩調を合わせる。その2人の後ろ姿を見つめながら、レフは誰にも見えないように小さく笑みを浮かべた。

 




うぃいいいいいいいいいいい↑っす!どうも、作者で~す!
えー今回はね、第5話なんですけどもお……
第4話投稿してから、数時間しか経ってないのでした……

syamuネタ使ってすいませんゆるして下さい!何でもしますから!

はい、おふざけはここまでにしておきます。
とりあえずここまで読んで下さって有難うございました。
コメントや評価・お気に入り登録してくれると、自分としてもモチベが上がる(調子に乗る)ので、どんどんお願いします。
第6話もすぐ投稿しますので、どうぞよろしくお願いします。
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