車椅子の少女と番剣   作:太陽が嫌い

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朝と転機

朝の目を覚ます。朝は嫌いだ。起きるのはだるいし、特にやりたいことなんてない日なんて、何で朝は来るのだろうなんて哲学じみたことを考えざる負えない。

朝食は、メイドが作ってくれるとして結局のところ武偵高校に行かなければならない。

今の年は、15歳一般的に見れば高校ではなく、中学だがそこは流石は武偵高飛び級なんて便利な制度がある。まあ、そんなわけで武偵高校に行くのだがその前に恒例の挨拶としゃれこもう。

 

「おはよう、メヌエット」

 

「・・・おはようございます。ルツ相変わらず眠そうですね。どうせ、昨日遅くまで起きていたのでしょう?」

 

おう・・・気づかれている。

 

「いやいや、そんなことはないとも~」

 

「ハァ~。推理すりまでもありませんが、小舞曲(メヌエット)のステップの如く順を追って説明して差し上げましょう。まず、あなたは寝癖がついています。十分に乾かさずに寝たのでしょう。しかし、あなたが、入浴したのは午後11時。普段のあなたなら寝るまでに1時間も時間があります。しかし、それだけ時間があるのに髪を乾かしていないということは、可及的速やかにやらなければいけないことがあった。それは、今回の事件の報告書と刀の手入れ。刀の手入れは夕方にやっていたので残るは報告書。ですが報告書も夕方からやれば終わらせられたのに帰ってゲームなどしているからです。」

 

「あ~。分かった。降参だ。悪かったよ。夜更かししてた」

 

ていうか、何で俺の入浴時間を知っているのですか・・・まあ、メヌエットにならいいが・・・

 

「報告書なんて、次の日にやればいいのに・・・」

 

「お得意の推理でわかるだろ。早めに終わらせて気持ちを切り替えたかったんだよ」

 

「ハァ~。分かりました。次からは気を行けるように」

 

あえて、ネトゲに時間を費やしていることには触れないでおこう・・・

 

 

 

 

 

「じゃあ行ってくる」

 

「ええ、今日は予定がないので自由にしていていいですよ」

 

「了解」

 

朝食を食べ終わり、武偵高に行く。

 

 

★★★★

 

 

教務科(マスターズ)

武偵高の教職員が所属している。前歴が自衛隊、警察OB、特殊部隊、傭兵、マフィア、殺し屋らしき人物まで多数在籍している危険地帯。民間からの依頼の仲介は、教務科が行っているのでここに呼び出されることも多々ある。

 

 

俺はいつもここに来るのが嫌いなのだ。なんせここに呼び出されるときは面倒な依頼の話だ。

「失礼します」

ノックして扉を置けると、そこには白い髪をまとめた女性がいた。

「おはようございます。ルツ君」

 

この人は、こんななりでも諜報科という学科の教師をしている。そして、俺のクラスの担任だ。

「ルーシー先生何の用ですか?」

 

「そんなに警戒しないでほしいのだけれども、まあ、いいでしょう。Sランクの生徒に留学の話が来ているの」

 

「お断りします」

 

「まだ、何も言ってないでしょう?」

 

「いえ、どうせ行かないか?という話でしょ?行きません」

行くわけがない。もうあんな後悔をするのは嫌だ。幾ら、家に引きこもっているとはいえ心配すぎる。

 

「・・・理由は、メヌエットさんですか?」

 

「・・・」

 

「ハァ~。期間は三か月場所は東京です。ダメもとで考えておいてください」

 

「了解しました。考えておきます」

 

 

 

★★★★

 

 

 

「ただいま」

 

「おかえりなさいませ」

 

サシェとエンドラが挨拶してきた。やはり、留学のことを言うのは辞めようか。

帰って最初に、メヌエットの部屋に行く。ノックをすると

 

「入りなさい」

 

返事が来た。

 

「ただいま」

 

「おかえりなさい・・・何かありましたねルツ?」

 

ドキッと心臓がはねた。

 

「何でもない」

 

「説明するまでもありません。それとも小舞曲(メヌエット)のステップの如く順を追って説明して差し上げましょうか?」

 

ああ、メヌエットには隠し事は出来ないらしい。こんなこと分かっていたはずなのにな。

 

「今日、マスターズに留学してほしいと頼まれた。だけど行くつもりはない」

「・・・行きなさい、ルツ」

 

 

★★★★

 

 

昔から、人よりも頭がよかった。お姉さまよりも優れた推理力を持った。

でも、周りの人間はその推理力を恐れ、嫌い友達などできなかった。恐れられ、偏屈者と言われて育った・・・私に何の恐れもなく接してくれたのは、お姉さまと倒れていたところを保護して私のお世話係として雇ったルツだけだった。お姉さまがいなくなった後も彼はそばにいてくれた。

 

『アリアと違って人気者じゃなくてもみんなが君を恐れても、俺は怖くないしメヌが優しくて頭がよくてアリアにも負けないぐらい凄いには昔から知ってるからそんなに自分を憐れまないでいいんじゃない?』

 

そう言って、声を掛けてくれたときはすごくうれしかった。 ルツがしばらく出かけていなくなってから、しばらくして学校でいじめられてしまったのっだ。ルツがいる間はそんなことはなく油断していた。でも、ルツは呼び出せる状況ではなく私はついに『舌の刃を抜いた』。

その日の夜は、締められていた時のことを忘れられなくひどくうなされていた。

しばらくして、ルツが血相を変えて帰ってきた。

 

「メヌ!!!」

 

どんな顔をすればいいのか分からなかった・・・だから・・・

 

「どうして、私を一人にしたんです!?」

 

いつの間にかルツに怒鳴っていた。確かに、理不尽だが彼に対して怒りの感情はあった。しかし、それ以上に、怖くて、心細かったのだ。彼が、帰ってきて緊張が解れたのだろう。

彼は、一言ごめんと謝り私を抱き寄せた。すると、抑えていたものが決壊した。

 

「どうして、みんな私を恐れるのです!どうして、私の体は一人で歩けないのですか!

どうして私ばっかり・・・」

 

「メヌエットの足が動かないなら俺が動こう、戦う力がないなら、俺が剣になろう」

 

「・・・もう一人にしないでくれますか?」

 

「ああ、もう一人にはしない」

 

★★★★

 

「行きなさいルツ」

思えば、自分勝手な話だ。あの時の言葉がうれしかったのだ。放したくなく、ずっとそばに置いておきたかった。・・・手放す気はないが、しかし

「あなたの経験になるというなら、行きなさいルツ」

 




3話目からメヌエットがしばらく出ません。出ても、電話越しとかです。留学編5話くらいやったら、原作に突入するかと・・・思いたい。
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