車椅子の少女と番剣 作:太陽が嫌い
携帯武器は、L.A.M.(レーザー・エーミング・モジュール)付きのH&K MARK 23だ。
「ドイツの拳銃か・・・」
「行くよ」
バァン。バァーン。バァーン。
3発の銃弾が発射された。銃弾が迫ってくるのが見える・・・反射的に脳のリミッターが落ちる。
迫ってくる弾丸は、スローモーションで見えた。刀の柄に力を入れ・・・斬る。
「なッ・・・」
不知火が弾丸を切られて戦慄している瞬間に、相手の懐に踏み込む・・・
「フッ・・・」
「ッッッ・・・」
不知火はその場で体をそらして躱し、距離を取った。
とっさの斬撃なのに対処してきた。だけど・・・
その場で、回避した方向に刀を投げる。
「ッッッ・・・」
今度は、対処できなかった。っとさに持っていた銃でかばい、腕をそらされる。
次の瞬間には、目の前にルツの拳があった。
「チェックメイト」
体勢を崩していた、不知火には抵抗できず、ルツの拳は鳩尾にきれいに入った。
「そこまで」
蘭豹の声が響く。
「す、スゲー。不知火が秒殺だぜ」
「Sランクってすげえな」
「最後の攻防ヤバイな」
「弾丸を切るとか、化け物か」
外野がうるさい中、不知火に近づいていく。
「流石は、Sランクだね。全然話にならなかったよね、僕。瞬殺されちゃったし」
「そんなことはない。本当なら、最初の斬撃で終わらせるはずだった」
「ハハハハ、そ、そうか」
「アークライト、それフォローになってないぞ。」
ネクラそうな男が近付いてきた。
「君は?」
「俺は、遠山キンジだ。よろしく・・・」
「・・・ネクラそうだな」
「グハァ。毒舌だなお前」
「そうか?特に気にしたことはないけどな。後、俺はルツでいいよ。アークライトは長いだろ」
キンジは不知火と比べて話しやすいな。
「じゃあ、ルツって呼ばせてもらうぞ。俺も、キンジでいいぞ、これから飯でもどうだ?会わせたいやつもいるし」
「いいよ。行こう」
連れていかれた場所は、学食だった。
「おう、留学生。俺は、武藤 剛毅ってんだ」
「よろしく。武藤」
「何か武藤はこの中だと普通・・・」
「お前、何気にひどいな」
そんな、感じで談笑して日本で4人の友人ができた。
★★★★
キンジ、不知火、俺、このメンバーが強襲科にいるときのいつものメンバーだ・・・
「キンジは、Sランクなのにどうして射撃の成績こんなに悪いんだ?」
「俺は、まぐれなんだって」
「いやいや、まぐれでSランクはきつい」
「本当なんだけどな~」
そんな話をしていると、蘭豹が声を掛けてきた。
「おおいお前ら。暇だろう、そうなんだろう」
「何ですか。藪から棒に」
「暇じゃないですよ」
キンジと不知火が蘭豹に言い返す。蘭豹の笑顔が怖い。これは絶対厄介な案件だろうな、なんとなくわかってしまう。
「良いから聞け。この時期は、いつも優秀な1年に仕事をさせるんだ。そこで、お前らに緊急任務がある」
「うわ、やっぱり」
「数週間前、護送車が襲撃されそこから脱走した犯罪者がいるのは知ってるな?そいつらは、先月捕まった犯罪組織の残党でな」
「まさか・・・」
不知火が不安そうな声で尋ねる。
「不知火の予想通りや。東京の学校が今そいつらに占拠されてる。要求は、捕らえられている仲間の開放。面倒なことに、色々あって3年はいけないし、かといって他の奴も出張っとるしな。動けるのは1年だけ」
言いたいことは、理解できる。俺らで何とか捕まえて来いという話なんだろう。でも・・・正直不安だ。
「そこで、お前らや。1年で、Sランクがいて実力もばっちりや。あのバカ共を取り押さえてこい」
Sランク二人がいるとはいえ結構無茶がある。俺の不安そうな顔が見えたのか不知火が
「大丈夫さ、このメンツは先生の言う通り1年生の中じゃ最高の組み合わせだ」
多分だが、実力が全開ならこの面子は相当強いだろう。連携に不安が残るが・・・
しかし、やるしかないか。・・・・・・
「先生、足がほしいです。車輌科のやつっていますか?」
「おう、いるでお前らのよく知ってるやつがな車輌科の武藤・・・この間学校にエロ本持ってきた罰や。先に準備させてるから行かんかい」
憐れ、武藤・・・だが今回はせっかくだ。図らずも、いつものメンバーが集まった。
腹をくくるか・・・