車椅子の少女と番剣 作:太陽が嫌い
朝目を覚ますと、メヌエットの顔があった。どうやら寝ていたらしい。思いっきり体を伸ばし、あくびをする。
「ふあ~~~~」
「おはようございます、ルツ」
「おはよう、メヌエット、昨日はよく眠れたか?」
よかった、いつものメヌエットだ。
「ええ、今日は武偵高に?」
「ああ、武偵高に報告に行かないとな。」
「そうですか。行く前に、髪をセットしてください」
「良いけど、それをするとメイドの仕事が・・・」
「やって!」
ジト目が突き刺さる。言葉遣いがすごいことになってる。貴族言葉の片鱗すらない。
「はい」
・・・いつもの3割増しでわがままかもしれないな・・・
「サシェとエンドラ~朝食って出来てる?」
「はい、出来ておりますよ」
「俺は、武偵高に報告に行かないといけないからあとよろしく」
「はい、了解しました」
★★★★
「失礼します」
ノックして扉を置けると、ルーシー先生がいた。
「おはようございます、ルツ君」
「はい、おはようございます先生。日本から帰還しました。」
「ご苦労様でした。どうでしたか?」
「楽しかったですよ。貴重な経験もできました」
「そうですか、それはよかったです。ところで、あなたに指名依頼が来ているのですが受けますか?」
「?どんな依頼ですか?」
1年生に、依頼だなんて普通ではありえない・・・めんどくさい事なきがするな
「今巷を騒がせている亡霊退治ですよ」
「あー、ホワイトチャペルの鬼ですか」
確か、最近世間を騒がせている殺人鬼だ。昔を再現しているのか、過去の事件と同じように臓器を取り出して殺している。そして、この間、スコットランド・ヤードあてに届いた文書には『切り裂きジャックは、伝染する』っと書かれていた。らしい。
「はい、かなりの数の武偵や警察が動員されたのですが、かなり手こずっているようでして、学生からも募ることにしたみたいです。ただし、3年生またはSランクだけみたいですが」
「なるほど、それって他に誰が受けているんですか?」
「フフッ、あなたも知ってる人ですよ、神崎・H・アリアです」
「うわぁ・・・受けるのやめていいですか?」
「駄目です♪。」
凄い笑顔で言ってきた。女の笑顔ってなんでこんなに攻撃的なんだろう・・・
「分かりましたよ、それで具体的には?」
「それは、合流してからにしましょうね」
「合流?今から?アリアに?マジですか?」
「はい、諦めてください」
これは、面倒くさくなりそうだ。
「久しぶりね、ルツ」
「ああ、久しぶりだな、アリア」
そこにはピンクのツインテールに小学生のような体型で、赤紫(カメリア)色の瞳の少女がいた。
ホームズの子孫に備わる鋭い直感と優れた推理力の内、直感だけしか遺伝しなかったため、ホームズ家から落ちこぼれの烙印を押され冷遇されている。そのため、母親を除いてホームズ家との折り合いは悪い。
だからなのか、余りホームズ家に顔を出すのがいやらしい。俺もあそこは嫌いだが・・・
「メヌエットは、元気かしら?」
「まあ、ぼちぼちだな」
「最近は、忙しくて休めてないのよねー」
「大変だね~。優等生様は」
「あんた、Sランクなのに適当にやりすぎよ。もっと責任感を持って・・・」
「へー。パートナーは?」
「・・・そ、それは私は悪くないわ。釣り合う人間がいないだけよ」
何も言ってないのに言い訳をしている・・・
「ハァー。変わらなくて安心したよ」
「な、何よ!!!ルツだって何にも変わってないじゃない」
「そうだな、何も変わってないかもな。でも、俺は前よりも強くなったし、経験も積んだ。」
「ぐぬぬぬぬぬぬ」
「か・・・・」
「か?」
「風穴!!!」
コルト・ガバメント・クローン2丁を引き抜き乱射してくる。
「逆切れするなよ!!!」
「うるさい!!!風穴!!!」
追いかけっこが始まった。
★★★★
10分後・・・
「ハァハァハァ・・・不毛だやめよう」
「そ、そうね」
「さてさて、それで作戦は?」
気を取り直して、聞き直す。
「まずあんたは、切り裂きジャックについてどこまで知ってるの?」
「被害者は、全員女、臓器を引っ張り出されてて、手並みは、鮮やか。交戦した、武偵、警官はみんな重症。獲物は、ナイフ」
「そう、結構調べたのね。その通りよ。結構な手練れで、しかもこっちをなめてるのか時間を予告してからの殺害。だから、今度は数の力で予告時刻をありったけの武偵と警官を配備させたいみたいね」
「・・・俺らの役割は、今度の作戦でジャックを逃がした場合その追撃か?」
「察しがよくて助かるわ。作戦は、明日よ」
「了解」