蒼炎の勇者がダンジョンにいるのは間違っているだろうか   作:クッペ

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ノリで書き上げました。

ワユでも出そうかな……


第四話

~アイクside~

 

「で、なんで自分こんなところにいるんや?」

 

「こっちが聞きたいことなんだがな。突然青い光に包まれて、気が付いたらダンジョンとやらにいた」

 

「嘘は……ついて無いようやな」

 

「なあ、さっきからどうやって嘘を付いているのかどうか判断してるんだ?」

 

「なんや、知らへんの?下界の子は神々に嘘は付けへんのや」

 

「俺は肉が大嫌いだ」

 

「……なんで自分、そんな嘘つくん?」

 

「少し確かめてみたくなっただけだ」

 

「茶化すなや!」

 

「全く……君たち、さっきから話が全く進んでいないよ?」

 

 現在ロキの執務室でフィン、リヴェリア、ガレスの三人が同伴する中でいろいろと聞かれている。しかし、フィンの言う通り特に進展はない。

 

「自分元の世界に帰りたいんか?」

 

「帰りたいと言えば帰りたいが、別にこちらで生活をしても構わないと思っている。冒険者とやらは、傭兵団よりも生活は安定しそうだからな。ただ惜しむべくは、傭兵団の皆がこの場にいないことだが……」

 

「それで、ファミリアの当てはあるんか?」

 

「全く無い。こっちはこの世界に来たばかりだ。知り合いの神なんているわけがないしな」

 

「じゃあうちのファミリアに入るか?」

 

「良いのか?よく分からない風来坊だぞ?」

 

「構へん構へん。自分がうちに危害を加えないのなら構わへんわ。それに、外にいる子たちも、自分にはここに居て欲しい様やしな」

 

 椅子から立ち上がりドアを開ける。外には先ほどミノタウロスを倒す際に押しのけてしまった褐色の肌の少女と金髪金眼の少女がいた。

 

「あ、あはは~……いつから気がついてたのロキ?」

 

「最初からや」

 

「それでさ、彼ファミリアに入るの?」

 

「入れさせてもらえるのならば入れさせてもらうが。迷惑というのならば他のファミリアを探す」

 

「そんなことないって!むしろ大歓迎なんじゃないかな?」

 

 手を大げさに振りながら歓迎の意を示してくれる。後ろの少女も首をしきりに縦に振っているところを見るとそういうことなのだろう。

 

「ほな、恩恵刻むで。アイク、服脱いでベッドにうつ伏せになってくれ」

 

「下もか?」

 

「アホか!上だけでええわ!野郎の下半身なんて見とうないわ!恩恵は背中に刻むもんやて、さっき説明したやないか」

 

「そう言えばそうだったな。すまない」

 

 マントを取って肩当てを外し鎧の類をすべて外し上半身を露わにする。その様子を見ながら部屋にいる面々が何やら呆けている。

 

「どうかしたか?」

 

「いや、自分どんだけ体鍛えたらそんな体になんねん……」

 

「特別なことは何もしていない。よく食べよく鍛える。それだけだ」

 

「儂よりも筋肉凄いんじゃないか……?」

 

「あはは……同じ男として自身無くすよ……」

 

「お前は小人族なんだから比べるのがそもそも間違ってるぞ……」

 

「アイクって……ドワーフ?」

 

「一般的なベオクだ。俺の世界にドワーフなんて種族は存在しない」

 

 そう言いながらベッドにうつ伏せになる。ロキが上にまたがり背中をべたべたと触ってくる。

 

「自分みたいなんが一般的って……もうええわ。ほな、行くで」

 

 ロキが自分の人差し指に針を刺しその血を背中に軽く塗る。すると言葉にしにくい感覚が身体中を駆け巡る。

 

「終わったで~ほな早速ステータス拝見タイムと……」

 

 背中に何やら紙を乗せる。確かステータスは『神聖文字』っていう神かエルフの一部にしか読めない文字で描かれており、それを共通語に直して眷属に渡すらしい。

 

「なんかもう……突っ込むのも疲れたわ……」

 

* * * * * * * * * *

 

アイク

 

 Lv.8

 

力:F 373+

 

耐久:F 328+

 

器用:E 406+

 

敏捷:F 378+

 

魔力:I 0

 

負の女神の加護 E 

 

≪スキル≫

 

【見切り】

・戦闘時、敵のスキル、アビリティの無効化

 

【天空】

・高速の二連撃

・一撃目は自らの体を癒し二撃目は敵の耐久を下げたうえで攻撃を行う

 

【神剣に選ばれしもの】

・神剣ラグネルを装備可能

・装備時耐久のパラメーターに+補正

 

* * * * * * * * * *

 

「「「「「……」」」」」

 

 俺の恩恵を刻んだロキが疲れたような声を出し、フィンたちに紙を渡した。それを見て全員が目を見開いて黙っているわけだが。

 

「おい、どうかしたのか?」

 

「いや、あのね……いろいろと突っ込みたいところはあるんだけど……君はオラリオで唯一――いや、世界で唯一のレベル8だ」

 

「レベル8?それってどうなんだ?」

 

「ついさっきまで世界には最高でレベル7、フレイヤ・ファミリアの『猛者』オッタルが最高だったんだけど、たった今君は世界で最強の冒険者になったということさ」

 

「今までお前がやってきた偉業を考えれば当然なんだろうが……」

 

「国を救い、自分よりも強い好敵手を倒し、千年前の戦の英雄とされる黒竜王を倒し、女神を倒して世界を救ったとなればこのレベルでも納得なんじゃが……」

 

「寧ろこのレベルでよく収まっているな……」

 

「いやいやいや!何皆冷静になってるのさ!これって凄い事でしょ!?」

 

「凄いを通り越して呆れるで……」

 

「ロキ、もう服は着ていいのか?」

 

 周りが何やら騒がしいが、俺にとってそこまで重要ではないだろう。

 

「ま、この後のことはこの後考えればええ。それよりも今日は宴や!アイクも参加するやろ?」

 

「宴?なんのだ?」

 

「ダンジョンの遠征からの帰還と、アイクの歓迎会を兼ねてな。明日の夜はどんちゃん騒ぎや!とりあえずアイクのパラメーターはここに居る奴らの秘密ってことで頼むで?」

 

 部屋にいた全員が頷く。そこまで秘密にしなければならないものなのだろうか?

 

「アイクは明後日ギルドに行って冒険者登録してきてな。まあ騒ぎになるやろうけど、我慢しいや」

 

「ねぇねぇアイク、この後暇?」

 

「もう少し待てティオナ。アイクに館の案内と部屋の案内をしなければならない」

 

「それ、私がする」

 

「アイズが?」

 

「うん」

 

 やっと褐色肌の少女と金色の髪の少女の名前が分かった。ティオナとアイズか……なんかワユに似た気配がするが、気のせいか?

 

「そう言うことなら任せるよ。アイク、アイズに着いて行って」

 

「分かった。よろしく頼む、アイズ」

 

* * * * * * * * * *

 

 一通り館の案内をし終え、最後に中庭に来た。中庭に来て立ち止まったかと思うと、腰にさしていた剣を抜きこちらに切りかかってくる。

 咄嗟の事だったがラグネルを抜いて迎え撃つ。それだけでアイズが装備していた剣は砕け散ってしまう。

 

「……何のつもりだ?」

 

「あなたは……どうしてそんなに強いの?」

 

「親父の剣技は極めれば誰にも負けない。俺はそう信じている」

 

「誤魔化さないで。剣技の事じゃない。私はあなたの強さの秘密を知りたい」

 

「俺は、目の前で親父が殺された。その時は漆黒の騎士を倒したい一心だったが、エリンシアとクリミアを取り戻す戦争の総大将に祀り上げられたり、その後は世界を救う軍隊の総大将みたいなものだ。その時に共通してあったものがある。守るべきもの、仲間は誰一人として死なせたくない。俺はそのために強くなった」

 

 俺の語りをアイズは黙って聞いている。

 

「お前は、何故強くなりたい?」

 

「私は……」

 

「強くなりたい理由なんて人それぞれだ。あんまり背負い込みすぎるなよ」

 

 頭を軽く叩くように撫でて中庭を出る。特にやることもないので自室に帰って寝ようと思っていたのだが、中庭を出たところでリヴェリアと遭遇した。

 

「あの子は、強くなれると思うか?」

 

「まだうちの破天荒剣士の方が強いが、伸びしろはあるだろうな」

 

「破天荒剣士?」

 

「気にするな。ただの例えだ」

 

 話は終わりと判断しその場を立ち去ろうとするが、リヴェリアに肩をつかまれ引き留められる。

 

「言い忘れていたが、ダンジョンに関する知識なんかを私が教えていくことになった。お前の強さならば間違いなく死ぬようなことは無いと思うが、知識を吸収しておいて損はしないだろう。明日から早速やっていくからな」

 

「はあ?嘘だろ?」

 

「嘘でこんなことは言わない」

 

 言いたいことだけ言って立ち去っていくリヴェリア。明日からの地獄を考えると気が下がっていく。恐らく戦闘中よりも負の気を発している気がする……




次回は豊穣の女主人で宴会です

アイクの大食いっぷりを書ければいいなって思ってます

閑話を書いていてミスがあったので日程の修正、申し訳ありません
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