蒼炎の勇者がダンジョンにいるのは間違っているだろうか   作:クッペ

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何か感想で長々と上から目線みたいに世界観解説してしまって申し訳ないと思い始めました


第八話

 

「『怪物祭』?」

 

「そうそう、今日がそのお祭りの日なんだけど、アイクも一緒に行かない?」

 

 『怪物祭』は『ガネーシャ・ファミリア』が主催している祭りで、コロシアムでダンジョンのモンスターを調教している様を一般の人々に見せるお祭りだ。その他にもメイン通りには屋台などが多数出店される。

 連日のリヴェリアのスパルタ勉強会のせいで心なしかゲッソリした雰囲気になっているアイク。今まで勉強などまともにしてこなかったというのと、リヴェリアの指導方法がスパルタということもあり、現在意気消沈している。

 

「私たちこの前の遠征で武器壊されちゃったでしょ?だからダンジョンにも行けないし折角のお祭りだし、どう?」

 

「そうはいっても俺は一文無しだぞ?ダンジョンに潜ってもいないし、今は傭兵としても活動していないから金を手に入れる手段が無いからな」

 

「大丈夫だって!どうせダンジョンに潜ればすぐにお金なんて稼げるんだから。今日は私が出すからさ!ね~行こうよー」

 

「分かったから離してくれ」

 

「うん!じゃあ外で待ってるからね!」

 

 ティオナとその場で別れ、念のためラグネルを背負い外へ行くアイク。今日の『怪物祭』で何が起こるかはまだ誰も知らない。

 

* * * * * * * * * *

 

 とある喫茶店の一画で二人の神が会合をしていた。

 一人は『トリック・スター』ロキ。もう一人は『美の女神』フレイヤ。フレイヤの方は質素なローブを身に纏っている。自分の姿を隠さないと下界の子供たちは彼女に魅了をされてしまうため、姿を隠す必要があるのだ。

 ロキの後ろにはアイズが控えており、フレイヤの後ろにはオラリオ唯一のレベル7のオッタルが控えていた。

 アイズとフレイヤは合うのが初めての為挨拶もそこそこに、フレイヤはロキに気になっていることを聞く。

 

「ねぇロキ、あなた最近変わった子を見なかったかしら?」

 

「変わった子?どういうことや?」

 

「偶然、バベルの天辺から見えたのだけれど。あの子の魂の大きさは通常の子供たちとは比べ物にならない。それこそ、私たち天界の神々が力の全てを授けても正気を保っていられるほどの」

 

「アイクのこと……?」

 

「これ、アイズ、余計なこと――」

 

「アイク?まさかお伽噺の?そんなの有り得ないでしょう。仮に本当に彼がこのオラリオに居たら、今頃オラリオはパニックになっているわ。それこそ『怪物祭』なんかやってる場合じゃないでしょう?」

 

「そ、そんなわけないやん……神殺しをした英雄なんかが居たら、全ての神が協力して潰しにかかるやろうな」

 

 動揺を表に極力出さないように努める。しかし欠片でも出してしまうことはこの場合悪手だ。フレイヤはその動揺を見逃さない。

 

「ロキ、あなた何か知っているんじゃないの?」

 

「知らへんってことにしておいたほうがええで。それがお互いのためにもなるし、オラリオにいる神々のためにもなるんや」

 

「つまり、あなたのファミリアにいるってことでいいのね?」

 

「他言無用にしとき。それがお互いのためや」

 

「ふふっ……ええ、そうね」

 

「ほんま分かっとるんやろうな?」

 

「分かっているわよ。それともう一人、面白い子がいたのよ」

 

「今度はなんや?」

 

「見つけたのは偶然。ちょうどこんな風に――」

 

 フレイヤが外を見ると白い髪の少年が走り去っていく。その様子を見たのはフレイヤのみだ。

 

「ごめんなさい、少し用事が出来たわ」

 

「あんまり問題起こさんといてな?」

 

「ええ、大丈夫よ。行くわよ、オッタル」

 

 喫茶店でロキと別れる。喫茶店を出てしばらく、闘技場へと向かう道すがら。

 

「ねぇオッタル。本当にお伽噺の英雄が居たらどうする?」

 

「フレイヤ様に害をなすものならば、いかなる手段を持って排除いたします」

 

「うふふ。ねぇオッタル、少し彼を探してくれないかしら?恐らくこのお祭りに来ているわ。彼の気配、どこからか感じるわ」

 

「はっ」

 

「見つけたら少しちょっかい出してきてほしいのよ。そしてできれば、私の所に勧誘もね」

 

「了解しました」

 

「もう一人の方は私がやっておくわ。護衛は大丈夫よ」

 

 フレイヤは『怪物祭』で調教をされているコロシアムの裏口へと回る。そこにはダンジョンで捕獲してきたモンスターが檻に入っている。

 

「止まれ!どこから入って来た!」

 

 檻の前に立っていた『ガネーシャ・ファミリア』の眷属の前でローブを取る。フレイヤの美しさの虜になってしまった彼は眼の焦点が定まっていない。

 門番の懐から鍵を取り出しシルバーバッグの檻の前でローブを外しモンスターを魅了する。

 

「お願いね」

 

 シルバーバッグは咆哮を上げ檻から市街地へと出て行く。他にも檻に入っているモンスターを魅了し檻から解き放つ。

 

* * * * * * * * * *

 

 ティオナ、ティオネ、レフィーヤと共にコロシアムでモンスターの調教を見学したアイクたちはコロシアムから出てきて、屋台などので店を回っていた。

 すると突然街中で咆哮が鳴り響く。

 

「今の、モンスターの声ですか?」

 

「どうして街中に?モンスターたちは『ガネーシャ・ファミリア』が厳重に管理しているはずなのに」

 

「とりあえずギルドへ向かうぞ。この状況に対処せねばならないだろう」

 

 四人はコロシアムからギルドへと向かう。ギルドに向かう道すがら、ギルドの受付嬢のエイナに出会った。

 

「エイナか、今の状況はどうなっているんだ?」

 

「アイク様?『ガネーシャ・ファミリア』が捕獲したモンスター九体が街中に誰かの手によって解き放たれました。現在ヴァレンシュタイン氏が討伐に向かっています」

 

「なんだ、アイズが動いてるんならもうすぐ片付くだろうね」

 

「私たちの出番はなさそうですね?」

 

 気を抜いたのも束の間、モンスターがいるであろう街中とは逆の方向に別のモンスターが出現した。突然のことにギルドに避難していた一般人もパニックを起こしかける。

 

「何あれ!?あれも『ガネーシャ・ファミリア』のモンスター?」

 

「そんな事は後よ!あれを倒さないと、ティオナ、レフィーヤ、行くわよ!」

 

「うん!」「はい!」

 

「俺も後で向かおう、街中にまだ一般人がいるかもしれん」

 

「分かったわ、なるべく急いでね」

 

 アイクはティオネたちが走り去っていった方向へと歩き出す。路地裏へ入ったかと思うとおもむろに足を止め剣を抜く。

 

「そこにいるのは分かっている。姿を現したらどうだ?」

 

 前を向いたまま声を発する。家の陰からは大剣を背負った猪人が出てくる。

 

「お前がアイクか?」

 

「ああ」

 

「いつから気付いていた?」

 

「コロシアムを出たところだ。常に周りを警戒しておかないで傭兵団の団長は務まらん。お前は何者だ?」

 

「『フレイヤ・ファミリア』のオッタルだ」

 

「オッタル……?どこかで聞いたな……」

 

「すまないが、これもフレイヤ様からの命令だ。悪く思うなよ」

 

 オッタルは背負った大剣を抜きレベル7の敏捷を以ってアイクに特攻してくる。ここにレベル7、『猛者』オッタルとレベル8、『蒼炎の勇者』アイクとの一騎打ちが始まった。




なんか暁のキャラから誰か一人くらい出したいな

出来ればワユ。好きなキャラだからっていうのを抜きにしても口調が結構楽なんだよな
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