蒼炎の勇者がダンジョンにいるのは間違っているだろうか   作:クッペ

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何で最近これを書き続けてるかというとこの作品は前書き後書きを書くのが簡単だから

自分が書く基準は物語が思いついたら書く、次に前書きと後書きが思いついたら書くだからどうしてもFEについて少し語れば前書き後書きが埋まるこの作品に最近は比重が偏ってますね

プロット?書いたことないわ。ストーリーは書きながら考える、だから後の展開を碌すっぽ考えないで詰まることが多い


第十一話

 突如リヴィラの町に姿を現した食人花。リヴィラの町の家屋から突き破り姿を現したそれは『ロキ・ファミリア』のメンバーによって次々と倒されていく。

 戦えない冒険者は我先にと逃げだすが、中には突然のモンスターに恐怖しその場にへたり込んでいるものもいる。

 

「ひ、ひいいいぃーーー!な、なんなんだよこれは!?」

 

 その場にへたり込んでしまったボールス。そのボールスに食人花の触手が襲い掛かる。ボールスは自分の死を幻想した。そのボールスの前に人影が滑り込み、ボールスに向かって放たれた触手を次々と切り払っていく。

 

「大丈夫か?」

 

「お、お前は……!」

 

「戦えるのなら武器を取れ、そうでないのなら避難しろ」

 

「お前新米なんじゃ……」

 

「冒険者とやらに関しては新米だな。だが、戦闘経験だけはお前らには負けるつもりはないな。それで、避難するのか?」

 

「あ、ああ……すまん、任せてもいいか?」

 

 頷き、敵へと向かうアイク。空中へと身を躍らせ、花弁の部分を切り裂く。食人花は灰へと姿を変える。

 家屋の上に上がりリヴィラの町全体を見渡す。戦況が厳しそうな所へ移動しようとしたところでフィンが来た。

 

「このタイミングでこれだけ多くのモンスター……敵に調教師でもいるのか?」

 

「調教師?」

 

「モンスターを調教師、使役させることができるのさ。そういう人たちのことを調教師と呼ぶ」

 

「つまりその調教師を殺せばこいつらはおとなしくなるのか?」

 

「それは分からない。この前の報告を見たんだけど、あいつらは魔石の色が通常のモンスターとは違うみたいだ。通常のモンスターと同じに考えるのは、楽観視しすぎている」

 

「ならばすべて倒すまでだ……おい、あれは何だ?一体のモンスターの様子が何か変だ」

 

「何だって?」

 

 一体の食人花から人が生えてくる。そのモンスターは地上に向かって体から触手を打ち出している。

 アイクはその触手から逃げる人影が三人分確認する。

 

「あれは、アイズとレフィーヤか……もう一人は分からんが」

 

「アイズとレフィーヤがあそこに?アイク、みんなを連れてあいつの元へ向かう。先に行って足止めをしてくれないか?」

 

「分かった」

 

 家屋から飛び降り異形のモンスターの元へと向かう。向かう途中にも、レフィーヤたちは逃走を続けている。

 異形のモンスターは絶叫を上げながら触手を打ち出し続ける。向かってくる触手を切り続けるが、切ったところでまたすぐに生えてきてしまう。

 斬撃を飛ばし、本体を狙ったが身体からはやした触手を盾にして、アイクの斬撃は通らなかった。

 

(以前戦ったやつより硬いのか……)

 

 ティオナとティオネが合流し触手を切り裂いていく。フィンもリヴェリアを引き連れて合流しもスターの触手を切り払っていくが効果は薄い。

 アイズも合流しようとしたが、先ほど戦っていた赤髪の女性に足止めを食らっていた。

 遠くから魔力が昂っているのを感じられる。リヴェリアが魔法を詠唱しているようだ。

 モンスターはリヴェリアの方へ進んでいくが、リヴェリアの詠唱が止まると同時に歩みを止めて辺りを見回す。

 

「レフィーヤ、今だ!」

 

「【――雨の元に降り注ぎ、蛮族どもを焼き払え】!」

 

 リヴェリアの詠唱を囮とし、離れたところからレフィーヤが魔法の詠唱を行っていた。魔法に反応するモンスターの修正を逆手に取った見事な連携だ。

 

「【フィゼレード・ファラーリカ】!」

 

 炎の矢がモンスターへと降り注ぎ、爆炎をもたらす。煙で回りが見えないが、あれほどの魔法を受けて無事だとはとても思えない。

 みんなが気を緩めたところで、モンスターが煙のうちから姿を現し壁を昇っていく。

 

「あ、逃げた!」

 

 モンスターが壁を昇っていくのをティオネとティオナが追いかける。モンスターは壁を昇り続けるが、やがて二人はモンスターに追いつきティオナが魔石ごとモンスターを撃破する。

 

「馬鹿ティオナ、魔石ごと破壊してどうするのよ」

 

「……あ」

 

 ひとまずモンスターの方は片が付いたようだ。

 しかしアイズの方はまだ決着が着いていない。アイズは風を纏いながら戦っているが、それでも押し負けている。相手のレベルは6相当。今のアイズでは少々厳しいようだ。

 敵の蹴りがアイズの鳩尾に入り、クリスタルを破壊しながら壁へと吹き飛ばされる。頭からは血を流しており、あまりのダメージにアイズは身動きを取れない。

 足元に落ちていた剣を足蹴にし、とどめの拳を振り上げる。

 

(動いて……動いて……!動いて!)

 

 念じるが体は動かない。敵がとどめの拳をアイズに当てる直前、フィンとリヴェリアがアイズの前に立ち、槍と杖をクロスさせ拳をガードする。

 

「うちの姫君に手出しをさせるわけには」

 

「行かないんだ」

 

 フィンはそのまま戦闘へ、リヴェリアはアイズの元へと駆け寄り無事を確認している。

 リヴェリアとレフィーヤがアイズを治療している間、フィンは女性との剣を交えていた。

 

「君がモンスターを使役していた調教師か」

 

 槍を突き出しながら女性へと問いかける。

 

「お喋りとは、余裕があるな」

 

 拳を握り、フィンに肉薄する。

 

「何、君ほどじゃない」

 

 上体を逸らし攻撃を躱す。槍で顔を狙うが敵は顔を後ろに背け躱す。そのままもう一度一突き、相手の頬掠め血を流す。

 相手の拳がフィンの槍を真っ二つに砕く。しかしフィンは動揺せず、懐に持っていたナイフで敵の胸を切り裂く。

 間一髪で躱すが、相手の体制は崩れたままだ。

 

「一つ忠告をしてあげよう、僕の相手に集中しすぎて周りの注意を疎かにしないことだ」

 

「何を言って――」

 

 フィンに問いかけたところで斬撃が飛ばされる。アイクは剣を叩きつけ、手にぶら下げたまま距離を詰め、横薙ぎにする。

 女性は吹き飛ばされ、起き上がってくる気配はない。

 

「ありがとう、助かったよ」

 

「全く、出てくるなと言われたときは流石にどうしたもんかと正気を疑ったぞ」

 

「そのおかげで最高の一撃を加えられたじゃないか」

 

「いや、どうやらまだ動けるようだ」

 

「……へえ」

 

 口にたまった血を吐き出し、肩を回しながらこちらに歩みを進めてくる。

 フィンはナイフを構えアイクはラグネルをぶら下げたままだ。治療が終わったのか、リヴェリアたちと、ティオネたちも合流し形勢は一気に傾いた。

 

「今の攻撃、レベル6を超えているのか?レベル7……このままでは分が悪いな」

 

 こちらに背を向け逃走の姿勢に入る。アイズは身に風を纏い敵を追いかけるが、逃げられたらしく、少し経つとこちらに戻って来た。




今回は短いですね

まあ本来の長さはこんな感じなので、むしろ今までが長すぎる気が微れ存

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