蒼炎の勇者がダンジョンにいるのは間違っているだろうか   作:クッペ

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春姫の話書きたいと思います

ダンまちの時系列さっぱり分からない
59階層の遠征→ソードオラトリア6巻→ダンまち7巻何ですか?さっぱり分からない

だとしたらソードオラトリア6巻分丸々カットしたことになりますが、今更書いて挿入投稿とかしても俺自身分けわからなくなってくるので6巻はカットの流れにさせていただきます
褐色肌双子には申し訳ないのですが


第三十三話

 

 ダンジョンには広場と言われる開けた場所が各所に存在している。『戦争遊戯』が終わりアイクがワユを『黄昏の館』に連行し、その後アイクとワユが再戦をした影響で『黄昏の館』の中庭は見るも無残なものとなってしまい、『黄昏の館』の持ち主であるロキからは『黄昏の館での戦い禁止令』が執行されてしまった。

 だがワユとしてはアイクの都合が付くときはいつでも戦える状況の中、戦わないという選択肢は存在しない。しかしオラリオの広場で戦ってしまっても『黄昏の館』での二の舞になると考えるまでも無く分かったワユは、ダンジョンの広場で戦うことに決めたのだ。

 さらにアイクは基本的にやることが無い。それこそ館にいるときは誰かしらと模擬戦をしているか、用も無く館をうろついていることぐらいしかない。広場でのワユとの戦いはアイクの方もそれなりに良い提案ではあるのだ。

 アイクとワユは上層の広場で戦闘を繰り広げていた。その戦いを周りにいた冒険者は見て見ぬふりをしながら素通りしていく。

 『戦争遊戯』で大暴れしたワユを押しているアイクの方を目にもくれず。関わりたくないというのが周りの冒険者の本音だろう。

 そして現在、幾ばくかの戦闘の後の休憩中だ。

 

「ねぇ大将、『歓楽街』って知ってる?」

 

「歓楽街?名前だけならば聞いたことはあるが、行ったことはないな。そもそもオラリオを歩き回ったことが無いんだがな」

 

「なんで?『ロキ・ファミリア』って言っても常にダンジョンに潜っているわけじゃないんでしょ?」

 

「無用なトラブルを起こさないためだ。俺が外に出歩くと、この都市では碌なことにならん」

 

 アイクがオラリオを歩き回ったときと言ったら、『怪物祭』の時くらいなのだが、その時はオッタルをけしかけられ、フレイヤに目を付けられ、謎の新種のモンスターと戦う羽目になったり。

 あの一日以降碌なことが起こらないというアイクの直感の元、都市に出歩くことはあまりないのだ。

 さらにアイクはレベル8ということでエイナが情報に規制を付けている。アイクとワユの巡り合わせがここまで遅くなったのは、色々な要因が働いていたからだった。

 

「『イシュタル・ファミリア』が運営しているっていうことしか知らないな。どんな所なのかすらさっぱり分からん。どうしたんだ突然?」

 

「ベルが昨日歓楽街に行ってからうちの神様カンカンでね。別にあたしは関係ないと思うんだけど、どんな所なのか気になって」

 

「そうか、だが俺も知らないものは知らないからな。同じファミリアのやつか知ってそうな奴にでも聞いてくれ」

 

* * * * * * * * * *

 

「歓楽街ぃ?」

 

 ワユとダンジョンで出たところで別れ、アイクは『黄昏の館』に帰って来た。ワユとの話に上がった歓楽街というものがどういうものなのかリヴェリアに聞いたところ、明らかに怒気を滲ませた表情と声音で返答された。

 

「歓楽街ってどんな所なんだ?『イシュタル・ファミリア』が運営してるってことしか――」

 

「知らん!そんな下らない事を聞いてくる暇があったらこれでも買って来い!」

 

 リヴェリアにメモ書きとヴァリスが入った麻袋を渡され部屋から追い出されたアイク。何故あそこまで怒ったのか理解ができない。

 このまま誰かに聞くのもいいが、最低限命令されたことをこなそうと『黄昏の館』を出てオラリオに向かうアイク。メモ書き通りのものを買ってきて機嫌が直るのならば安いものだと割り切るしかない。

 メモ書きに書かれていたのは食料品、それとポーションの類が少々。食料品はメイン通りの商店街に行くのが一番安く効率がいい。

 メイン通りを物色していると、路地裏に入れるところから何やら声が聞こえて来た。

 

「へへっ、良いだろう?少しくらい」

 

「そ、そんな……困ります……」

 

「ぐはは!良い反応だなあ、嬢ちゃん?」

 

 この世界でいうナンパという奴だろうか。路地裏へと視線をやると柄の悪そうな冒険者と思わしき人物が鈍色の髪を結び緑色の制服に身を包んだ少女を三人で取り囲んでいた。

 ため息を付きながら路地裏へと入っていくアイク。トラブルは御免だが、目の前で困っている人を見捨てる程非情ではない。

 

「あんたら、一体何をやってるんだ?」

 

「ああ?誰だてめえ?」

 

 少女を取り囲んでいる男が一斉にアイクを睨みつける。その睨みなど無かったかのように続ける。

 

「あまり褒められたものじゃないな。別に女が弱いとは限らないが、見るからにひ弱そうな女を何人もの男で囲むなんてな」

 

「何だ何だ、正義の味方気取りか?」

 

「俺たちはレベル2の冒険者だ。怪我したくなかったら回れ右してさっさと消えな」

 

「お前たちが俺の前から消える気はないということだな?」

 

「生意気言ってるんじゃねえぞ!」

 

 一人が殴りかかってくる。アイクは避けようともせず、まっすぐ伸ばされた腕を抱え込み地面に叩きつけ後ろ手にくませ行動を封じる。

 二人目が地面に叩きつけているアイクの顔目がけて拳を振るう。咄嗟に組み伏せていた男を盾にし、殴りかかってきた男はアイクが組み伏せていた男を容赦なく殴りつけた。

 その隙に後ろに回り込み手刀を振るう。首に当てた手刀は神経を一時的に麻痺させ気を失わせる。

 残り一人の冒険者を睨みつけるとジリジリと後退り、悲鳴を上げながら逃げていく。追いかける理由も無いので殴られた男を見据え

 

「これ以上怪我したくなければそこに倒れている奴を持ってどっか消えろ」

 

「は、はい!」

 

 あまりの実力差に本能的に勝てないと悟った彼は、気を失っている男を抱え逃げて行った男と同じ方向へと走り去っていった。

 アイクもその場を去ろうとしたが、佇んでいた少女から声をかけられ振り返った。

 

「あ、あの!ありがとうございます!何かお礼を……あら?あなた確か、大分前にうちで大量にご飯食べてた冒険者さんですか?」

 

「さてな、何も用がなければもう行くが」

 

「待ってください、何かお礼を」

 

 特に礼を求めてやったことではないのだが、何も例を貰わずにこの場を去るというのは勿体ないと思いとどまった。特に助けた本人が何か礼をしたいというのならば尚更だ。

 

「じゃあこれを安く売ってるところを教えてくれ」

 

 その少女にメモ用紙を見せつけ、食料品を安く扱っているところを尋ねることにした。幼気な少女に金を要求するのも間違っている気がするためだ。

 

「これなら……ご案内します――きゃっ!」

 

 アイクの手を引き表へと出ようとした少女。そのアイク目がけて飛び蹴りをかましてきた人物に驚き、その場へとしゃがみ込んでしまった。

 またもため息を付きながらその顔面めがけて放たれた跳び蹴りを首を傾け回避し、通り過ぎる直前足を掴みそのまま背負い投げ。地面に叩きつけられた人物は気を失ってしまった。

 

「リュー!」

 

 蹲っていた少女がリューと呼ばれた妖精の元へと歩み寄る少女。

 

「知り合いか?」

 

「同じ店で働いている同僚です」

 

「悪いことをしたな。お前たちの店まで送り届けよう」

 

「すいません、よろしくお願いします」

 

* * * * * * * * * *

 

 準備中という札が掛けられた店の扉を開けるアイク。扉をくぐって最初に目に着いたのは床を磨いていた茶色い毛並みの猫人だ。

 

「お帰りにゃシル……リュー!?誰にやられたニャ?」

 

「路地裏で襲われたな、反射的に反撃してしまった」

 

「おミャーは、この間馬鹿食いしてた『ロキ・ファミリア』の所の!」

 

「話は後にしてくれ。とりあえずこいつを寝かせる場所に案内しろ」

 

 肩に担いだリューを示し、猫人に案内を要求する。一緒にここまで来たシルが前へと出てアイクの腕を引く。

 

「こちらです」

 

 カウンターの裏に回り、階段を上る。二回に上がると従業員用の部屋であろうものがいくつかあった。

 そのうちの一つをシルが開き、手を上げてここに連れてくるように指示する。

 アイクはシルがいる場所に歩みを進め、部屋に入りベッドへとリューを寝かせる。背中から地面に叩きつけられたため、頭は無事だろう。

 

「すいません、ここまで運んでいただいて」

 

「こいつを気絶させたのは俺だ、敵ではないのなら介抱するくらいは筋だろう」

 

 もともと本気で放り投げたわけではないため、少し経つとリューは目を覚ました。目の前位にいたアイクに驚いてはいたが、互いが事情を説明し勘違いは解決された。

 

「リュー、シルでもいいんだが、一つ聞きたいことがあるんだがいいか?」

 

「何でしょうか?」

 

「歓楽街ってどんなところだ?」




友達にFE無双借りて思ったんですけど、やっぱシーダ(中の人)って最高だなって思いました
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