今回の担当はセイバー、ジークフリートだ
早く完成させるといいながらバレンタインの周回をしていてすまない
すまないついでなのだが今回前後編と分けたのだがこらからさきこういう長い話を書くことは少なくなると思う、本当にすまない
そして今回はメタ空間と前回に引き続きApocryphaのネタバレが入っている
ダメなものはすまない、ここで戻って行ってくれ
「それで、各々情報は手に入ったかね」
「すみませんエミヤさん、私は特に何も得られませんでした…」
「そうか、いや気にする事は無いさ。かく言う私も特に何も掴め…なかった…あぁ、何もなかった…」
そう言ってエミヤさんは眉間を抑え始めました、彼の身に何があったのでしょうか。
助け舟を求めようとジークフリートさんをに視線を向けると彼も彼で何か困るような顔をしていました。
しばらくして目が合ったのですがすぐに逸らされてしまいました。
「ジークフリートさん…その、何か情報は得られましたか?」
私の問にぴくりと反応した彼は口をパクパクさせた後に再び目をそらしてしまいました。
話しにくいことなのでしょうか、今回も収穫無しと心の中でつぶやきお茶を用意しようと席を立った時でした。
「先週、マスターがひきこもる前日の事だ。彼は黒ひげ氏の部屋に向かい1枚のディスクをもってそのまま自室に向かったと聞いている。
推測ですまないのだが、俺はそれがマスターの引きこもった原因の一つだと思っている」
突然開かれた口からは私達は出せなかった重要な情報が出てきました。
エミヤさんと私は驚きつつも彼に顔を向け次の言葉を待ちました。
やはりジークフリートさんの顔は曇ったままでこれから先を口に出すかどうかを悩んでいる様子でした。
私達が辛抱強く待っていると観念したように口を開き始めました。
「そのディスクの中身は一般のアニメだったそうだ、地上波で放送されたものを録画したものをマスターに貸していたのだと黒ひげ氏は言っていた。
問題はそのアニメの中身だ…それを見てしまったマスターはショックで引きこもってしまったのだろう」
「その…アニメというのは?」
「…Fate/Apocryphaだ」
その単語には聞き覚えが、いえ、それどころか私も一緒に最後まで見ていました。
最終回の少し前まではマスターと一緒に見ていましたが、どうしてそれが今更……
ふと、なにかに気づいたエミヤさんが渋いかをしてしまいました。
遅れて私気づいてしまいました、マスターの引きこもった理由に。
「ジャンヌ・ダルク…ショック…!」
「そういうことだろうな。
マスターは最終回を見逃していたのだろうだから年末は何事もなく過ごしていた。
時間が出来てから見ようと黒ひげ氏の元に行って、そして最終回を見てしまった。
彼はジャンヌ・ダルクと、ジャンヌ・オルタの二人にベタ惚れだからな…」
すべてが、繋がりました。
最終回のラストシーン、そこを見てしまったマスターは心にダメージを負ってしまい、引きこもる道を取ってしまったのでしょう。
「はっ、なによ、そんなくだらないことであのバカは引きこもってたってワケ?くっだら無いわね!」
「お、落ち着いてくださいオルタ、人の弱点とは無数にあるものですから」
「あー、こりゃ俺っちにゃどうしようもねえか…?」
唐突な3人の来訪者、いえ、正確には私が打開策になればと呼んだ3人でした。
ジャンヌ・ダルク、ジャンヌ・オルタ、坂田銀時
この3人は以前からマスターが最推し…?と言ってた方々、何からあると彼らと四人行動するのがマスターの日常でした。
「すまない、俺達にはどうしようも出来ないんだ…君達3人でマスターを慰めてはくれないだろうか」
「お・こ・と・わ・り、です。そんなくだらない理由で私達はいるのではありません」
取り付く島もない、といった感じでした。
それから10分間の必死の説得が続き、お互いに疲れが出始めた頃。
「はぁ、仕方ないわね、今回だけよ
ゴールデン、アンタはバイクとヘルメットを二つ用意しなさい
聖女サマはワイバーンを連れてきなさい、アンタにも出来たでしょ
そこのシールダーはレイシフトの用意、景色がいいところにしないなら今回の件は破棄させてもらうわ」
「了解しました、マシュ・キリエライト、責任をもって選ばせていただきます!」
次の日、食堂でマスターは全職員と全サーヴァントに向かって土下座をしながら謝罪していました。
こうして、カルデアで起きた囁かな事件は幕を下ろしたのです。
後日談
「彼女たちに任せて本当によかったのかねマシュ」
「エミヤさん……はい、たしかに私もご一緒したかったです
ですが、私は先輩に振られてしまっているので…」
「そうか、彼はしっかりと君を振ったのかね
いやすまない、傷をえぐるようなことを聞いてしまったね」
「いいんです、あやふやではなく、しっかりと気持ちを伝えて…そして結果が出たのですから
初めての恋も、初めての失恋も…今までの私では知ることもなかったでしょう…
色々な事を教えてくれたマスターには…とても感謝しています」
「…そうか、君は強い子だな
そう言えばおやつにと作っていたはちみつレモンパイなのだが作りすぎてしまってな、君さえよければ少しお茶にしないかね」
「ありがとうございます、エミヤさん」
すまない、話が走り気味になりすぎてすまない
マスターの腕ではこのあたりが限界なのだ…本当にすまない
次回からはまた短編ばかりを書いていくと思う、思いつきと勢いで書くようなマスターなんだ、許してやってくれ
ここまで読んでくれて、本当にありがとう