今回のイベントのRoseliaメンバー全員可愛くない?というかどのイベントでもRoseliaはやばい。
個人的にLOUDERの時の星四友希那とこの前のイベの星四リサがトップで可愛い。まぁ持ってないんだけど。
という作者の好みでした。
「いらっしゃいませ〜」
「い、いらっしゃいませー」
「そうそう、そんな感じ」
もう何人目になるだろうか。来店する客一人一人に声をかけてはいるが、初めて店員の立場に立ったためか未だに慣れることはない。
それに加えて、俺にコンビニバイトのノウハウを教えてくれているのがRoseliaのベース担当なんだから少しくらい声がどもってしまっても仕方がないだろう。俺じゃなくてもなるはずだ。
「じゃあ次レジやってみよっか」
「はい」
彼女の名前は今井リサ。クラスは違うが俺と同じ羽丘高校に通う2年生だ。
見た目的にギャルっぽいなぁと思っていたがその実かなり良い人で、やっぱり外見で判断しちゃ駄目なんだなぁと思う。今もこのボタンはね〜と丁寧に仕事を教えてくれている。
まぁ、1回目のバイトだからぶっちゃけ覚えることはそこまで多くないが、初めての環境への緊張で妙に難しく感じてしまう。
今井さんの説明が終わると、ちょうどさっき来店した客がレジに商品を持ってきた。
やってみて? と促されたため俺がレジをやる事になる。商品はおにぎり一つだったが、袋に入れたり金を受け取るのにもたついてしまう。
今まで会ったレジ研修中の人、いつも遅いとか思ってごめん。一緒に頑張ろうぜ……!
「ありがとうございましたー」
なんとか会計を終わらせ、袋を持って帰って行くのを目で追う。ピンポーンと軽快な音を立てて開いた自動ドアもじきに閉まり、店内には静寂が訪れた。今はレジに立ち尽くす俺と横にいる今井さんしか居ない。
き、気まずい……。
俺は基本的に沈黙に弱いタイプの人間だ。会話が途切れてしまうとかなり居心地が悪くなる。
「どんな感じー? 覚えられそう?」
気を遣ったのか、はたまた自然なのか、向こうから話を振って来てくれた。
「あっはい、大丈夫です」
「あははー、敬語じゃなくていいよ。同い年でしょ?」
「わかり……分かった」
「うん、よし! 分かんないことあったら気軽に聞いてねー」
そう言うと今井さんは満足そうに笑う。……めっちゃいい人やんけ!
「今井さんはいつからここで働いてるんだ?」
俺から話題を振ってみる。
「去年からだよ。Roseliaで活動するのに楽器とか色々買わないといけなかったからねー。そのために始めたんだー」
「そうなのか」
「修哉は? なんでバイト始めたの?」
修哉、と言われて呆けてしまう。俺を修哉と呼ぶのは父と母くらいで、学校では絶対に呼ばれない。だがその母ももういないので実質父一人だけと言う事になる。だから、今井さんが口にした名前が誰か他の人のものなんじゃ無いかと思ってしまった。
「どうしたの?」
「名前……」
「あ、もしかして苗字の方が良かった? ごめんごめん、これからバイト仲間になるんだしその方が親しみやすいかな〜って思ったんだけど」
そう言って今井さんは謝罪する。しかし俺は名前で呼ばれるのを嫌と思っていない。むしろ嬉しいくらいだ。
「いや、名前でいいよ。ただ滅多に呼ばれないから驚いてただけ」
「そっか。ならこれからよろしくね、修哉!」
「こちらこそよろしく、今井さん」
気付けば気まずさは何処かに霧散し、その空間には和やかな空気が漂っていた。
が、そう感じたのもつかの間。今度は何やら今井さんの方向から視線を感じる。向けば、不満がありそうなジト目で俺を見ていた。
え、俺なんかした? さっぱり分からん。やだわー、こういう時の女子って言わなくても察しろオーラ出してくるからやだわー。
「名前……」
はい察した。ええ、察しましたとも。
言わないと伝わらないことは沢山あるが一言のヒントで伝わってしまうのが俺なのだ。世に溢れる鈍感主人公キャラよ、お前らヤベェぞ(言葉にできない)。
が、それを分かっててそれでもなお気付かない振りをするのも面白そうだ。仲良くなったついでに軽いジャブ程度の冗談を言うくらい許してほしい。
「名前? どういうこと?」
「だーかーらー! アタシは名前で呼んでるんだから修哉も名前で呼ぶべきなんじゃないのってこと!」
「やっぱそれで合ってたか」
「なにそれ!?」
「舐めるな。自称だけど俺はどちらかと言うと鋭い方なんだ。まぁ名前って言われるまで分からなかったんだけど」
「分かってて聞いたの!?」
やべぇ……超楽しい! こんなに話してて楽しいと思ったのは久しぶりかもしれない。そもそも人と会話すること自体少なかったからな←悲しい。
というか今井さんってツッコミに回るとこういうキャラになるのか。
密かにテンションを上げていると、勢いの衰えた声が隣から聞こえてきた。
「はぁ、疲れた……。それで、名前で呼んでくれないの?」
「うっ……! 急に持病がぁっ!」
「誤魔化してもだめ」
「ちっ」
「舌打ち!」
攻められると急に弱くなる俺でした。まる。
攻守が逆転したことに気づいたのか、さっきとはうって変わった今井さんは得意げな目でさらに俺への追撃を続ける。
「アタシは仲良くしよう、って名前で呼んでるのにな〜。修哉はそんなことないのか〜」
こいつ……!
「分かった! 分かったよもう。リ、リサ! これでいいんだろ!?」
「よしよし! いやー、意外とあっさり呼んじゃったな〜。もうちょっとからかえると思ったのに」
「覚えてろ……いつか必ず……」
内心悔しがる俺と、そんな俺の様子を見て面白そうに笑う今井さん「リサ」
「怖えよ。さらっと地の文読むな」
もといリサ。気がつけばバイトの時間もあと少しまで迫っていて、どれだけ俺たちが会話を楽しんでいたのかが証明される。それと同時にこのコンビニに来る客の少なさも証明される。うん、今日はたまたまなんだろう。
「ん〜っ! もう少ししたらあがろっか! アタシと修哉のシフトの終わる時間一緒だし」
「オッケー」
リサは両腕を天に向けて伸ばし、某生物やら人間から集めた元気で攻撃する超人のようなポーズをとる。
すると必然的に体が反るため、リサの2つの山が強調されて俺の視線がそこに吸われてしまう。
カカロット……お前がNO.1だ!!
目だけで見ていたのが幸い、リサは視線に気付かずに態勢を戻した。俺だって男だ。もちろんそういう欲求はある。だからリサ、ご馳走様でした。
そして俺はこっそり手を合わせて軽く頭を下げた。不審な目で見られたのは触れないでおく。
「しかしあれだな。全然客こないなこの店。過疎か?」
「うーん、確かに今日は少ないかも。いつもはもうちょっと来るんだけどなー」
「今の俺ならさっきよりスムーズに接客できる気がする」
「あははー、なら頼んだよー? 点数つけたげる♪」
「よし、客こい! カモン!」
すると神の悪戯か悪魔の罠か、軽快な電子音とともに自動ドアが開く。
が、そこに現れた姿を見て俺は来客時の定型文を言葉にすることが出来なかった。
「お、友希那ー! いらっしゃーい! 友希那が来るなんて珍しいねぇ」
「たまたま近くを通ったのよ」
おいリサ、ここお前の家じゃ無いんだぞ。ひょっとして知り合いが来るといつもこんな感じなんだろうか。
つーかどうしようこの状況。湊さんが来るとか完全に予想外なんですけど。男にだって心の準備とかバリバリ必要なんですけど。
「修哉、知ってると思うけどRoseliaのリーダーでボーカルの友希那。ちなみにアタシの幼馴染なんだー。それでこっちは本街修哉。アタシ達と同じ羽丘高校の2年生だよ」
「も、本街修哉です」
「初めまして、湊友希那よ」
初めまして、というフレーズに心が固まる感覚を覚える。
あー、覚えられてなかったかー、俺。やはりあの会話は俺だけの特別だったらしい。
分かってはいたが、なんだか無性に悲しくなってくる。
「ちょ、ちょっとリサ、こっち」
「どうしたの?」
少し態勢を低くしてリサ呼ぶと、気を遣ってか湊さんは商品を選ぶために売り場へと歩いて行った。リサも同じように軽く中腰になったのを見て、小さい声で話す。
「さっきの点数付けるっていったの、ごめんあれ無理」
「え? なんで?」
「いやお前、無理なものは無理なんだよ!」
考えても見ろ。湊さんと面と向かって事務的とは言え会話をして、お釣りが出れば渡すために手に触れる。
一方的とはいえ、独り相撲だといえ、ただの勘違い野郎の拗らせとはいえ、相手が忘れていたとはいえ。それは無理だ。確実にやばい。何がやばいって超やばい(語彙力)
そんな俺をみて何を思ったのか、リサは目を細めて面白いものを見たという表情でにやける。
「ははーん、へー」
「なんだよ……おいその顔やめろ!」
「ま、そこまで修哉が言うなら特別に次回に見送ってあげようかな〜?」
「さすが! 話がわかるなリサ」
「か、わ、り、に! アタシのお願いなんでも1つ聞いてね? ちなみに拒否はダメだから」
「ぐっ……まぁ、分かった」
謎に聞き分けのいい事にほっとしながら、未だにニヤニヤとこっちを見てるリサを軽く睨む。ちくしょうこいつ……。
あまりに表情が戻る気配が無かったから、俺はリサの頭にチョップをお見舞いしたのだった。
「……仲がいいのは良いことだけど、会計をして貰えるかしら」
リサ姉書いてて楽しいけど難しいなぁ……。
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