新学期に入り、私は2年A組に、ほのかと雫も同じクラスです。
お兄様は新しく出来た学科魔工科の2年E組に、美月もお兄様と同じクラスとなりました。
吉田くんは一科生に転属になり2年B組。
エリカと西城くんは二科の2年F組に………
そして………そこには横島さんの名前はやはりありませんでした。
その時の感情は…やはり喪失感だったと思います。
横島さんの立場は学校では休学という扱いだそうです。
政府……いえ、藤林さんと交渉し、休学明けは3年生にそのまま上がる事ができるそうです。
超法規的処置です。
それを聞いて、私は一応ホッとしました。
もしかすると、3年次は横島さんと同じクラスになるかもしれません。
横島さんのあの力なら、一科生の転属は間違い無いはずです。
横島さんは陰陽師としての修行を行ってきたため、CADの扱いや現代魔法の魔法式の扱いがまるでわからなかっただけで、そのポテンシャルは私達がCADを介して魔法を展開するよりも、速く強力な術を打ち出すことができるのです。
私は2年になり、生徒会副会長として新入生を迎える立場になりました。
因みに、お兄様も2年次から生徒会副会長に選任され、同じ立場で同じ仕事が出来るようになり、嬉しいかぎりです。
新入生の中には、七草先輩の妹の香澄さん、泉美さん…………
桜井水波。水波ちゃんは四葉本家から私のガーディアンとして派遣された魔法力の高い女の子で、従姉妹として自宅で一緒に住むようになりました。
そして………氷室要さん。横島さんの親戚……氷室家次期当主。風貌は横島さんとは全く似おりません。他人である私に少し似てるぐらいです。
この4人は同じクラスになりました。
恒例で一年の成績一位の七宝くんを生徒会に入るように勧誘しましたが、断られ、次点の七草泉美さんが生徒会入りすることになりました。
風紀委員には、新たに雫が部活連枠と吉田君が生徒会枠の私とお兄様の推薦で選ばれ、教職員枠で七草香澄さん。そして、昨年横島さんの監視目的で出来た風紀委員長枠で、氷室要さんが選ばれました。
氷室要さんは入学試験は筆記は優秀でしたが、実技は一科生でも下の方でした。ただ、雫と吉田君が千代田先輩に氷室さんを推して選ばれたのです。
雫になぜ推薦したのかと聞くと「あの子の実力は本物。多分実戦だったらこの学校で勝てる人はほとんど居ない。深雪でも負けるかもしれない。私じゃまだ勝てない。だから、近くで見てあの子を超える」と言っていました。
私は氷室さんの実戦を見たことがありませんが、雫と吉田君は間近で見たのだそうです。特に接近戦はかなり危険だと。そうはとても見えないのですが………
やはり、横島さん同様、見た目じゃ判断出来ないのでしょうか。氷室の術式とはそれほど高性能なのでしょう。
氷室さんと私も話してみたくて幾度か接触してみましたが、横島さんとは全くの正反対で、真面目で行儀が良いのですが、その反面社交性は薄く。人をあまり寄せ付けない雰囲気があります。
ただ、雫とは反目しながらも、コミュニケーションを取っているようです。
雫になぜなのかを聞くと「あの子も横島さんの横ポジションを狙ってる。だからライバル」と言ってました。
そう、氷室さんも横島さんの事が好きだと言うことです。
私はその事を聞くとなぜか、胸の辺りがモヤモヤとします。
横島さんは学校ではひどい言われようですが、複数の女性に好意を寄せられています。
七草先輩、リーナに雫、そして氷室さん。……あと、あの六道芽衣子さんに横島さんの姉弟子の妙神竜姫さん。噂によると七草先輩とリーナは横島さんに告白までしたそうです。
それなのに1年間も何処かに行ってしまうとは、罪作りな人。
氷室さんは美月や吉田君とは仲が良いらしく。今は美月と行動を共にすることが多いようです。
泉美さんに聞いたのですが、やはりクラスでも浮いた存在らしいです。美人で大人の雰囲気を醸し出し、さらにあの氷室家の次期当主ということで、近づきがたいのと、本人がそっけない態度しか取らないためだそうです。
そして、時が過ぎ5月末………