実はMAXの別次元編を半年以上前に書いてた奴を再編集してます。
この番外にも乗せれるようにちょっと頑張ってみます。
5月末……
新入生はようやくこの学校に慣れたのでしょう。
4月には色々とトラブルはありましたが、今は皆落ち着いたようです。
私はというと、今はとあることで頭がいっぱいなのです。
お兄様とロボット研究会が共同開発しましたピクシーをという家事サポートを行う女性型アンドロイドなのですが、これが私そっくりな風貌で、口調も似ているのです。
実は、ピクシーはパラサイトが憑りついてるらしいのです。
横島さんが言うには、精霊に近い存在で、悪さをしないとのことです。
なぜ、私の口調まで似てるというと、その精霊に近いパラサイトがお兄様の強い思いが宿ったと言うのです。
それならば、致し方がありません。お兄様が深雪の事をそれ程思っていただいてると言う証明なのですから。
お兄様は横島さんが留学されてから、そのピクシーに憑りついてるパラサイトとそれによるピクシーのプログラムの変異について熱心に調べられてまして、お兄様は時間があるときには放課後はロボット研究会で過ごしてらっしゃいます。
5月の中頃、私は放課後にお兄様をお迎えするためにロボット研究会のラボにお伺いしたのです。
丁度、お兄様も研究会のメンバーの方々も席を外されておりまして、ピクシーが対応してくださったのです。
「深雪様。・お兄様(マスター)は今・研究会メンバーと・庶務課に行かれました」
「そうですか、では、私も」
「戻ってこられるまで・ここでお待ちに・なってください」
ピクシーはそう言って、私に席を用意し、紅茶を入れてくださいました。
「深雪様・あなたには・全世界図書館利用権限が一部解禁・されてます。・利用されますか」
「え?それはなんですか?全世界図書館とは」
「その質問には答えられません・私ピクシーがこの世界の管理代行を命じられました・それにより・私とリンクしてる・深雪様にも・一部閲覧が可能と・なっております」
「どういうことかしら?何かのバグなのかしら?」
「バグではありません・閲覧可能ですが・情報漏洩はできません・あなたがここで見たものは・他者に話すことができないでしょう・もし漏洩の可能性があった場合・その記憶は消滅します」
「何か恐ろし気ですね・やはりバグでは?お兄様に相談した方がいいのかしら?」
「現在・閲覧可能な本・深雪様ご自身の記録と横島忠夫様の記録」
「え?……横島さんの記録?」
私はピクシーのその言葉に心が動いてしまった。
「そうです・この本には横島忠夫様、前・中・後と膨大な記録となっております・前のみ細かく分かりやすくコミック化した39巻・あります」
そう言ってピクシーは、手の平から立体映像を浮かび上がらせる。
そこには、見たこともない生き物のようなものから、涙を四方八方に散らしながら必死に走って逃げてる横島さんの姿がありました。
「何かしらこの生き物…それに横島さん。今よりちょっと若いような。もしかして、これは第一高校に入る前の横島さんですか?」
「はい・前編に収められてる映像です」
「……そう、ピクシーこの映像はわたしが持ち帰る事が出来るのですか?」
「保存はできません・ストリーミング配信で・深雪様の端末でのみ・再生可能です・他の方には何の映像なのかは見えないようにしております」
私はそれからというもの、毎晩自室のベッドでこの映像を見続けています。
ピクシーに言われた通り、お兄様には内緒で。
そこには信じられませんが、100年以上前の日本で生活する横島さんが映し出されているのです。
これはピクシーかドクターカオスが作成した合成の実験映像だと思いつつも、その楽し気な横島さんの生活を毎日見ることができ、幸せな気分に満たされました。
横島さんは今の横島さんよりもずっと、おかしなことや面白い事行動をしてました。
何故か、存在しないはずの、未知の生き物や妖怪も多く映し出され、それに伴う騒動に毎日、騒々しくも楽し気に生活をする横島さんは、とても自然でうらやましくも思います。
今度私も、ここに横島さんと一緒に出演させてもらうようにピクシーに頼もうかしら?
これは、お兄様に初めて秘密にした事……私のささやかな楽しみ。
深雪は横島の過去の映像を合成映像だと思っているようです。
しかし、実際は、過去の横島の本当の「映像です。今はコミック8巻位まで見てると想定してます。