ちょっと過去に戻りたい   作:黒彼

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自分は悪役推しです(`・ω・´)仲間居るかな?

お気に入り10人、UA710ありがとうございます。嬉しくてニマニマしちゃいます(/ω\)


ちょっと落ち着こう

それから早7年。俺は今、教会で讃美歌を歌っている。

飛びすぎ?知るか。俺も色々悩んでいたんだから。

まさか本当に転生するなんて誰が分かる(真顔)

目が覚めたら体が(ryはい、すんません。

どうやら俺は孤児らしく、施設に預けられているらしい。

大人は3人で、女性が2人で男性が1人。子供は全員で6人、そしてその施設の施設長がキリスト教徒らしく、日曜日に礼拝を行い、説教をするのだ。

突然だが、俺の容姿を説明しよう。

ふんわりとした天然パーマの入った茶髪に、少し太めの眉、右腕に広がる紅い痣、十字架のイヤリングにハイライトの無い瞳…ここまで言って分かった人には拍手を送ろう。

俺の容姿は某運命の外道麻婆神父(子供ver.)なのだ。

前にも言った通り、俺は夢の中だと調子に乗りアレやコレと沢山の設定をエルに語ったのだ。その中の一つ、容姿で俺は彼をリスペクトしたのだ。

ラスボスかつ外道なのであまり良い印象はないが、よく考えて欲しい。

顔良し(目にハイライトは無いが)、高身長で体格も良し、声も良し、魔術は一般人だが治癒に関しては師をも抜き、さらには八極拳の達人で、相手が魔術で自身の体を二倍速にしていてもそれに合わせて動けばいいと人外じみたことを成し遂げた彼をリスペクトして何が悪い!?(唐突の逆切れ)

…だけだったら良かったのになぁ。

実は俺はまだ言ってないことがある。

NEW!!→セミロング、小さな双丘、20年連れ添ったアイツがいない

……そうだよ!認めたくないけど性別が変わっちゃったんだよ!!!

確かに設定に性別のことは言わなかった。だからって転生して女になるなんて誰が分かる!!

衝撃的過ぎてイナバウアーして先生に心配かけちゃったし!風呂入ったときなんて発狂しちゃったよ!!(先生、あの時はごめんなさい)

その時は水を怖がったと勘違いしてくれたけど、風呂に入れないなんて選択肢は先生たちには無かった。無理矢理にも慣れさせられましたよ、えぇ。感謝してますよ。でも入る前に俺は必死に抵抗をして先生と鬼ごっこを繰り広げた為、色んなとこで有名になってしまったがね(諦め)

あ、令呪は時間が経てば戻るのが分かった。鬼ごっこの時に何回か使ったんだけど全く減ってなかった。まあ風呂から逃げるために令呪を消費したなんて恰好悪いので有り難かったが。

まあ、そんなこんなで色々なことが判明してやっと落ち着いたのが今なのだ。

今では普通に風呂に入れたり、ご飯食べたり、遊んだり、体作りをしたりととても充実している。

先生は優しいし、年下の子に〈お姉ちゃん、お姉ちゃん〉と慕われるのも悪くないし、この生活はとても楽しかったのだ。前世では一人暮らしをしていたから無意識の内に人肌を求めていたみたいでここの施設がとても落ち着くし、守りたいとも思っている。

その為にはやっぱり鍛錬だよね!そこ!脳筋言うな!

 

「ディア、体を鍛えてるところ悪いんだけど、お手伝いして―」

「はい」

 

あ、俺の名前クラウディア・G・ラグエルっていうんだ。施設に置き去りにされてた俺と一緒に入っていた紙に書かれていたらしい。あ、Gはギルガメッシュだって。…神父ネタ引っ張りすぎるだろ!

クラウディア=妻の名前、ギルガメッシュ=召喚した王様の名前って!!え?ラグエルはって?光に復讐するものっていう意味を持つ天使の名前だよ。もう何も言うまい。

 

「じゃあ、来てくれた子達にお菓子配ってきて」

「はい、先生」

 

いつも開かれる説教は施設の子供だけではない。他にも親と一緒に来ている子もいるので結構な人数いるのだ。その関係でお菓子を配る人が足りなくなるので年長者の俺はよく手伝いを任される。

せっせと配って、終わったら軽い掃除をしていくのが俺の仕事だ。

 

「ありがとうね、ディア」

「どういたしまして、先生」

 

終わって椅子に座ってたら先生が話しかけてきた。

先生は昔、色々と人を困らせたから施設に一時期預けられたらしい。そして改心して大人になって恩師の施設で働き、寄付もしているんだそうだ。凄い人だよなぁ。

でもここ最近、元気が無いんだよな。どうしたんだろう?

 

「先生、最近元気がありません。悩み事ですか?」

「!…気づいちゃったか」

「話したら気が楽になるかもしれません。私で良かったら聞きますよ」

「…大人になったね、ディア。前までお風呂嫌いなとこがあったのも今では無いし…成長したね」

 

それは言っちゃいけません先生!

 

「まあ、まだ子供だから分かんないかもしれないけど…先生にね、先生のお父さんから結婚の話が来たんだ」

「結婚…」

 

おぉ!!婚約かぁ!まあ先生もいい年だし、来るよなぁ。

 

「だけど先生はその人と結婚したくないんだ」

 

!?何…だと!?

 

「やっぱり、一度も会ったこともない人と結婚っていうのも考えられないからさ」

 

んん?何か可笑しい。とても違和感がある。まるで他にも隠しているような噛み合わないモヤモヤ。先生は何かまだ隠してる。

 

「…それは貴方が隠しているから」

 

そういうと先生の体が強張った。やっぱりまだ隠してる。もしかしたら…他に好きな人か恋人がいるのかもしれない。

そうだよ!だって先生、すごく優しくてイケメンだから相手が居ない方が可笑しいんだよ。

でもなぁ、家族に隠すってことは身分が違うとか?そんなの気にしちゃダメダメ!

それから隠すのは駄目とか、自分は先生を応援するみたいなことを伝えると先生は泣き崩れ、何度もありがとうと言ってきた。

相当溜め込んでいたらしい。上手くいくと良いね先生!

 

それから数週間後、一人の女性が俺のところに来てお礼をしたいと言ってきた。人違いじゃないかと聞くとさらに笑みを浮かべ、ありがとうと言ってきた。

知らない人かと思っていたら、ふと先生の相談を思い出した。もしかしたら先生の好い人なのかもしれない!祝福したいと彼女の名前を聞いた。

 

 

ありえない名前で吃驚した。

 

 

???SIDE

俺はこの日、新たに誕生した。自分の誕生日だとかそんなものではない。生まれ変わったのだ。

それもこれも彼女、クラウディアのおかげだった。

俺は幼少の頃は気づいてなかったが、年を重ねるにつれ自分が周りとは違うことに気づいた。

可愛いものが好き、甘いものが好き、着飾りたい、女のように振り回りたい…そう俺は性同一性障害であった。

性的対象者は異性だけど、こんな自分を受け入れてくれる人はいるのだろうか。そう考えてしまう自分が嫌だったし、男らしくあれという父の考えに悩み、結果自分は荒れた。

夜中歩き回り、喧嘩三昧、両親にも沢山の心配をかけた。

そして、頭を冷やさせるために父は俺を施設に一時期預けた。

そこの施設の施設長は年な所為かあまり動けない様子だったけどとても優しくて、穏やかな人だった。

俺は施設長の人柄に触れ、自分の悩みを洗いざらい話した。

聞いた施設長は目を細め、前を向き、まず俺を知ってもらうことから始めなさいと言って下さった。

俺は自分のことを話しても否定されなかったことが嬉しくて、今までを改めて親孝行することを決めた。

だけど俺は両親にまだ話せていないでいた。

両親は孫を望んでいた。

それを叶えられるのか自分でも分からない。それに親から見て、俺をどう思うかなんて分からない。だから怖くなり、もう一度相談しようと施設を訪れたら施設長は亡くなっていて今は違う人が就いていた。

理解者が居なくなってしまった。頭の中が真っ白になった。

どうしても施設長のことを忘れられず、俺は施設で働くことにした。

逃げたかったのだ。理解者がいないという現実から。

子供の世話はとても大変だが、元気に育っているところを見ると微笑ましく思える。

中でもクラウディアが一番思い入れのある子だった。俺が働き始めて数か月後にこの施設に来たクラウディア。一緒に入っていた紙には名前だけではなく名字とミドルネームが書かれており、腕には紅い模様が入っていたのでどこかの貴族の子供なんじゃないかと色んな噂が回ったが、当の赤ちゃんはそんなこと知らずにすくすくと育っていった。

表情があまり出ないから不愛想と思われがちだが、とても素直ないい子で落ち着いていた。…お風呂以外は。

何故かクラウディアはお風呂が嫌らしく、毎回毎回逃亡するのだ。これには全員驚いたのと同時に、子供らしいところが見れてホッとした。捕まえるのに苦労するけど。

そんな彼女も大きくなり、今ではお風呂騒動もなく、お手伝いもしてくれる子に育った。

 

「ありがとうね、ディア」

「どういたしまして、先生」

 

終わって椅子に座っていたクラウディアに声をかける。

この子はいつもちゃんと目を見て話をするので少し緊張してしまう。

けれどクラウディアはゆっくりと顔を傾けて口を開く。

 

「先生、最近元気がありません。悩み事ですか?」

 

どうやら気づかれていたようだ。気づかれないように頑張っていたんだけどな…。

 

「!…気づいちゃったか」

「話したら気が楽になるかもしれません。私で良かったら聞きますよ」

「…大人になったね、ディア。前までお風呂嫌いなとこがあったのも今では無いし…成長したね」

 

そういうとクラウディアはムスッとした雰囲気になって少し笑ってしまった。

 

「まあ、まだ子供だから分かんないかもしれないけど…先生にね、先生のお父さんから結婚の話が来たんだ」

「結婚…」

 

クラウディアはあまり分かっていないのか”結婚”という単語だけを繰り返した。

まぁ、こんな子供が分かるわけがないのだ。だけど俺は施設長の時の様とは言わないが、誰かに聞いてほしかった。

 

「だけど先生はその人と結婚したくないんだ。やっぱり、一度も会ったこともない人と結婚っていうのも考えられないからさ」

 

半分本音で半分は嘘。両親もだけど、俺は施設で働いている間に自分の子供が欲しいと思っていた。

それに相手は良い人だった。綺麗で優しくて、料理が趣味、子供も好きだという俺にはもったいない人だった。

だから怖いのだ。こんなに優しい人なら受け入れてくれると思うが、もし受け入れてくれなかったらと思うと…。

だからと言って、どうやって両親に断るんだ。俺は普通じゃないからと断るとか?第一、両親にも言ってないのに。

…でも俺は、出来ればあの人と、

 

「…それはアナタが隠しているから」

 

一瞬、何を言われたのか分からなかった。

彼女は真っ直ぐ俺を見ている。

 

「何も言わないで、悲観に暮れるのは良い考えではありません。少なくても私は前を向くべきだと思います」

 

「輪廻転生という概念があったとしても、アナタの人生は一度きりで、アナタの両親も出会いも一度きりしかないのです」

 

「まずは話し合いましょう。本音をぶつけ合うような会話でもいい。話さなければ誰とも分かり合えないのだから」

 

「もし反対されたとしても」

 

「私はアナタを祝福します」

 

気づいたら俺は泣いていた。施設長のように認めてくれる人が現れた。あぁ、嬉しい、嬉しい、嬉しい!

どうして話していないのに見透かしたように分かったの?とか、どうしてこんなに小さい子が難しいことを言えるのかとか、色々な疑問も出たけど歓喜のほうが勝った。

ありがとう!神様!

俺に2度も理解者であり、指導者を出逢わせて下さって!俺は恵まれていたようです!

その後、俺はすぐに家に帰り、悩んでいたことを全てブチ撒けた。もう、どうにでもなれという勢いで話した。話し終わった後、沈黙が流れる。

最初に口を開いたのは、父さんだった。

 

「…お前が何かを悩んでいるのは知っていた。どうして言ってくれなかったんだ」

「?!」

 

気づいてた?

 

「貴方が施設から帰って来た時、とても良い顔をしていたわ。私達では打ち明けられないことを話せたんだど、私達は安堵したのよ」

「だからお前が施設で働きたいと言った時は、それがお前の心の安らぎとなるならばと了承したんだ」

「え?でも、結婚って俺に仕事を辞めさせるとかの為じゃないのか?子供の事も…」

「お前を支えてくれるパートナーが必要なんじゃないかと思って薦めたんだ。年々、諦めた表情をするようになっていたからな」

「子供は確かに私達も会いたいと思ってるけれど…貴方が子供と触れ合ってる時が一番嬉しそうだから居たら元気になるんじゃないかって」

 

全てが俺の事を思っての事だった…?

あぁ、恥ずかしい。顔が赤いと思う。熱い。熱い。

受け入れてくれていた。ただ俺が悲劇のヒロインの様に悲観している間に、両親は何を抱えているかは分かっていなかったが受け入れていて、支えてくれてた。

恥ずかしい、恥ずかしい!嬉しくて涙が止まらない!

 

「ごめ”ん”!しんばい、一杯かげだ!」

「いいんだ、お前が幸せになるのが私達の願いなんだ」

「あぁ、あぁ、泣いちゃって。後で目を冷やさなきゃね。今は溜めてた分、全て流しちゃいなさい」

「う”ん”!」

 

その後、俺達は抱き合って泣いたり笑ったり、少し怒られたりして、今まで近づけなかったところまで近づけた様な気がした。

そして、二週間の休暇を取り、家族との時間を楽しんだ。

 

婚約者の彼女にも話したところ、

 

「そうだったの…。じゃあ、まだ結婚は保留にしてデートを楽しみましょう?お互いの事を知ったほうが、貴方もいいでしょう?…でも私、結婚を諦めたわけじゃないんだからね?だって私、貴方に一目惚れしたのよ?」

 

と、何ともカッコいい笑顔で言ってくれた。(惚気)

そして、女性のメイクを彼女に教えてもらい女性の服を着せてもらったり(肩幅などきつかったら彼女が直してくれた)、逆に料理を俺が彼女に教えたり(作ったことが無かったらしい)、良い関係に納まることが出来た。

それもこれも、あの子、クラウディアのおかげだ。

それを彼女に話すと、信じられないと驚愕した後にお礼をしなくちゃねと、俺にメイクを施してくれた。

今日は休暇が終わり、施設の仕事に行く日なのだ。俺の普段着は、女性のものに変わってる。もう、怖くない。両親と婚約者に受け入れてもらえた今、何も怖くない。

 

施設の前で、クラウディアは掃除をしていた。

改めて、お礼を言うと「人違いではないですか?」と返事が返ってきた。もうお礼は受け取ったからいいって意味かな?どこまでも大人な彼女(7歳)に余計嬉しくなってまたお礼を言う。

 

「アナタの名前は?」

 

名前?あぁ、やり直してくれるんだね。俺のスタート地点を作るために。

俺は今を起点にして、歩き出す。

 

 

「マイケル・コルト…マリーと呼んで?」

 

 




主人公より他人視点のほうが長いという…(゚ー゚;A
今更ですが、勘違いってこれでいいのでしょうか?
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