「マリア姉さん。わたし、もっと出番が欲しい」
「落ち着いてセレナ。いきなりどうしたの。出番ならイノセント・シスターで主役を張ったでしょ」
「何言ってるの!? あれでやっと小日向さんとか天羽さんとかと同等かそれ以下なんだよ!? 最早アニメで一言二言しか話さないのが普通なわたしと、愛の重さを示し続ける小日向さん、回想で毎回毎回出てくる天羽さんとじゃどれだけ差があると思ってるの!?」
「狼狽えないでセレナ。奏はAXZだと出てこなかったわ」
「確かにこっちのわたしはもう故人だよ!? でもわたしはもっとイベントでも出番が欲しい! 欲しいのにィ!!」
「大丈夫よ。調なんてまだ単独での主役エピソード無いのよ? 切歌はクリスマスに来たのに」
「だとしても!!」
「それは響の台詞よ。もしくはサンジェルマン」
「月読さんはイベントにちょくちょく出てる! そして何より本編でのお色気枠!!」
「貧乳枠がお色気枠ってちょっと不思議よね。それに喜んでいる人は一定数居るけど。でもそうなるとセレナも生きていればお色気枠だったのかしら。何それ許せないビーム撃ちに行こうかしら」
「だから! もっと! 出番を! MORE DEBAN!!」
「まぁここで言っても変わらないのだけど」
「何でマリア姉さんはそこまで呑気なの!?」
「だって私ヴァルキリー・サマーで主役張ったし基本的にどの並行世界にも出張してるし」
「ぐうぅ……! わたしに、わたしにもっと出番をォ!!」
「まぁ今の奏や未来の様子を見ればメモリアのストーリーで出てくるのが精一杯だろうけど」
「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
「私の妹、こんなにアグレッシブだったかしら……」
――完――
セレナで何か書きたかったけどこれだけしか思いつかなかった。あ、シンフォギアライブ落選しました畜生。狼狽えまくりましたよリアルで崩れ落ちましたよ。
まぁそんな事は置いておいて今回はパヴァリア三人組が書きたかったのでアイドルデビューはまた今度
『それじゃあ調ちゃん、お願いね』
「分かりました……Various shul shagana tron」
聖詠を歌うわたしは、今、とある建物の前に立っている。周りにはSONGで働いているボディーガード兼雑用係……らしい黒服の人達が立っている。
どうして装者がこうしてとある建物の前でシンフォギアを纏っているか、と言うとこの建物はパヴァリア光明結社の三人、サンジェルマン、プレラーティ、カリオストロの使っていた建物だからだ。事件が収束したから他の錬金術師がまた襲ってきたときのための資料集めとして彼女達が使っていた建物を調べる事にしたらしい。
で、何か罠があった際に装者ならほぼ犠牲なくどうにかすることが出来る。風鳴司令が今丁度手が離せない、他の装者も同じような任務に付いていて分散するしかなかったとか色んな理由があってわたしは今こうして一人で建物の前に立っている。何かあればクリス先輩がミサイルですっ飛んでくる。
聖詠を唱え終わり、最終抜剣をした後から変化したギア、アゾースギアを纏ってわたしはそっと建物の中に入る。
中は……罠とかは無いのかな? わたしの仕事は中に入って安全を確保する事だから……取り敢えず奥の方に行こう。黒服さん達にはここまでならオーケーだから手を振って合図する。
ヨーヨーを先行させて床と壁の安全を確保しながらゆっくりゆっくりと中に入っていく。黄金錬金並の攻撃じゃなきゃこのギアなら即死するって事はないと思うけど……念には念を入れて、ね。ゆっくりと呼吸をしながらそっと、そっと中へ入っていく。これなら……大丈夫、かな?
この建物は幾つか部屋がある。その部屋の全ての安全を確保しないと仕事は終わったとは言えない。お小遣いのためにも頑張らないと……
それから。
幾つかの部屋を捜索した。結果は罠は特になし。これから痕跡探しは黒服さん達に任せる事になる。これなら大丈夫かな? なんて思いながらわたしは最後のドアのドアノブに手をかけた。そして、そっと扉を開けて……
「はいもう何度目か分からないけど局長抹殺記念にかんぱーい!」
「本当にもう何度目か分からないワケだ」
「全く……これじゃあ本当に死んだのかよく分からん……」
ふぁっ!?
「あら? あ、ザババの子じゃない。って言ってもアーシ達は見えてないんでしょうね」
「ここには何も無いワケだ。強いて言うなら私達の生活の跡だけなワケだ。聞こえていないワケだが」
「いやちょっと待ちなさい。なんかこっちを見てるわよ。っていうか目が合ってるわよ」
『え?』
え? えっと……え?
あの三人……サンジェルマンとプレラーティとカリオストロ? え? 消えたんじゃ……え?
「ちょっと~? 見えてるの? 見えてないの?」
あ、あああああ、ああ足すすすすすすすけけけけけけ……
「うらめしや~なワケだ」
「あわわあああばばばっばばっばあっば!!?」
おおおおおおおおば………………きゅぅ。
「……気絶したわね」
****
「はっ!?」
こ、ここは……SONGのメディカルルーム!? さ、さっきのパヴァリア三人組が居たのはただの夢!?
……ゆ、夢だよね?
「やっと目が覚めたわよ?」
「人の顔見て気絶とか失礼な奴なワケだ」
「いや、普通に死んだ人間が化けて出たら驚くわよ」
……きゅう。
「あ、また気絶したワケだ」
****
うん。また気絶してから一日が経ちました。あれから数回気絶して目を覚ましてを繰り返したけどなんとか現実を受け止めたよ。
取り合えず、あの三人は他の人には見えていないみたいで完全にわたしが挙動不審な不審者みたいな動きしていただけだったけど……あの部屋には人の精神を何か不安定にする術式があった的な処理をされて終わったらしい。切ちゃん達から凄く心配されたけど本当に何もないから大丈夫だって言った。
それで。
「……えっと、つまりわたしはフィーネの魂を宿していた事があったからちょっと霊的な物が見やすくなっていると?」
「多分、が付くがな。私達もよく分かっていない」
という事らしい。
わたしは霊能力者的な物になっていたらしい。でも、見れるのはわたしとそこそこ関係があった人間だけ。だとするとキャロルとかセレナとか見えてもいいんだけど、キャロルとはわたし、多分会話してないしセレナに関しては成仏したかマリアに憑いているかだろうかだから見えなくても仕方ないとの事。
わたし、サンジェルマンと顔を合わせたのって……あ、でも共闘したしカリオストロともそこそこ戦ったしプレラーティはわたしが倒したし。そう思うとそこそこ関係があるのかな?
「なんにせよ。アーシ的には話し相手が出来て嬉しいわよ?」
「私はとっとと成仏したかったのだがな……」
「カリオストロに引っ張られて現世をあっちこっちしてるワケだ」
「そ、そう……」
成仏ってそう簡単に出来るものなのかな……
取り敢えず塩撒いてみよう。ぱっぱ。
「あ、ちょ、やめ、消えちゃうでしょ!?」
あ、効くんだ……
「全く……」
カリオストロは溜め息を付いてわたしの周りをふよふよする。
わたしも塩を片付けてさてどうしようかと自室に戻って考える。
「……っていうか何でわたしに付いてくるの?」
「なんか離れられないワケだ」
「憑いているって事かしらね」
えっとお塩は……
「強制成仏は止めなさい!!」
あ、カリオストロに止められた。っていうか掴まれた。
流石にこれからずっとこの三人の乱痴気騒ぎを聞いているのは精神的にも色んな物的にも嫌だからとっとと離れてほしかったんだけど……
取り敢えずカリオストロを塩を触った手でアイアンクローしながら溜め息を一つ。カリオストロの割とマジな悲鳴は聞かないことにする。
「……まぁ、そちらにもプライベートはある。幸い、部屋からは出れるから部屋からは出ていよう」
あ、助かりますサンジェルマンさん。
「で、だ。こちらとしては迷惑をかけるわけだからな。何か困ったことがあれば助けとなろう」
「等価交換なワケだ。あ、そこのカリオストロはストレス解消の道具にしても構わないワケだ」
「ならお構いなく」
「構いなさいよあだだだだだだ!!?」
そんなこんなでわたしと切ちゃんの住んでいるアパートにはサンジェルマンさん、プレラーティ、カリオストロのパヴァリア三人組が憑く事になった。切ちゃん、悪寒を感じても原因はこの三人だからあまり怖がらないでね。わたしは何も言わないけど。
****
そんなこんなで。
「あ、アーシあれが食べたいわ」
「我儘を言わないワケだ。私はあれで」
「いや言ってるだろうが」
このパヴァリア三人組、根っからの悪人ではないっていうのは分かってるけどちょっと自分の欲求に素直過ぎない? まぁ、この間のお小遣いがお給料って言える額になってたから別にいいんだけどね……
この人達、どうにも人目に付かない(わたしを除く)場所でなら物に触れるらしくてインスタントの物でいいから食べ物が食べたいとか言い出した。だからわたしは夜食と言い切ってこっそり色々とインスタントの物を買って保管している。唯一サンジェルマンさんはそういうの言わないけど目線が食べたいものの方向を向いているから何が食べたいのかわかっちゃうっていうね。
「このお返しは明日の小テストの答えを教えるで良かったかしら?」
「うん。大丈夫」
え? カンニング? ズル?
あはは、バレなかったらいいんだよバレなかったらね。
「ちょっと狡賢いワケだ」
「後で泣きを見るわよ?」
それは……うん、クリス先輩に泣きつきます。
取り敢えず買うものは買ったからそれを手にレジに並んでお会計を済ませる。レジの人がわたしが通った後に寒そうに両手を擦ってたけど、多分この三人のせいですごめんなさい。
お店を出ると大体カリオストロとプレラーティがそこら辺をふらふらする。わたしから半径数メートルが離れられる限界らしいから何処かの店に張り付いていたりするとズルズルと引っ張る形になるけどね。そして今もカリオストロが近くの服屋に引っ付いていてわたしに引っ張られている。そういうのはまた今度。
そんな感じでカリオストロを引きずっているとカリオストロは涙目でわたしの前に立ってわたしの肩を掴んでくる。なんか霊体なのにこの三人ってわたしに触れるからこういう事が起こるんだよね……あぁ、視界が……周りの視線が痛い……
「たまにはいいじゃない!!」
いや、だってあそこゴスロリとかそういうのが一杯だし……わたし、そういうのはあまり好きじゃないから……ね?
それに、今はわたしに憑いている状態なんだしわたしの行動が第一。カリオストロとかは二の次。という訳で帰るよ。ずるずるずる。
「うぅ……こうなったら憑依して入ってやるわ!」
とかやっていたらカリオストロが掴みかかってきた。しまった、今は塩がない!
あ、ちょ、掴みかから……
うっ!?
……
…………
………………あ、あれ?
「あ、あら? なんか入れちゃった?」
わ、わたしの体が目の前に!?
「ちょ、カリオストロ!?」
「何を!?」
「ふふふ……これでこの体は暫くはアーシの物! ちゃんと後で返してあげるわよ?」
ちょ、そんな勝手!? 切ちゃん、絶唱をわたしの肉体に当てて! カリオストロを強制成仏の刑に処して!!
そんなわたしの言葉も空しくわたしの体に入ったカリオストロはフリフリいっぱいな服屋に……プレラーティ、サンジェルマンさん、止めて!?
「分かっているワケだ」
霊体のプレラーティがわたしの肉体に飛び蹴りをかます。そうするとわたしの肉体にプレラーティは吸い込まれていって代わりにカリオストロが排出される。
「ふむ。あまり体型が変わらないから違和感がないワケだ」
「プレラーティ!? 邪魔しないでよ!!」
ナイス、プレラーティ!
ほら、その肉体をわたしに返して。さっきから周りに足のない人が見えまくってて怖いの! 割と本気で怖いの!!
「じゃあカリオストロの代わりに私がこの店に入るワケだ」
えっ。
「お前はちょっと飾りっ気がないワケだ。こういうのを着たほうが絶対にいいワケだ」
ちょ、プレラーティ!? 謀ったの!?
「ふっ……精々そこで自分が着せ替え人形になっているのを黙って見ているワケだ」
あぁ、わたしの肉体が店の中に……あぁ……
「……ごめんなさい。後で塩を撒いておくといいわ」
そう言うサンジェルマンさんはカリオストロに羽交い絞めされていた。
こ、この人ほんとこういう時に限って使えない……!!
****
その後。
「ユルシテ……ユルシテ……」
「悪気は特になかったワケだ……」
結局わたしの体はゴスロリ服を大量に着せられて、しかも着たまま購入した所で返却されたからフッリフリの服で帰る羽目になった。
わたしは帰ってすぐに着替えてから縄を片手に神社へ向かいお札を買って縄を手を洗うための清めの水で濡らしてからカリオストロとプレラーティを簀巻きにして顔面にお札を張り付けてお風呂場に放置した。これが結構効いているようでカリオストロとプレラーティは結構弱っている。成仏しない程度にしたのはわたしの慈悲。
り、理由? それは……
「こ、こういうの着たら切ちゃんも振り向いてくれるかな……」
「……あまりあの二人を責めないでくれよ?」
「わ、わかってます……」
ちょ、ちょっとだけ気に入っちゃった、から? 案外可愛くて、その、悪くない、かな?
実はそっちの気があるこの世界の調ちゃん。調ちゃんにはゴスロリがとても似合うと思うんだ……! 公式さん、猫耳とか天使のコスプレとかいけたんだし、どうにかして調ちゃんにゴスロリ服着せてくださいお願いします……!! あと投げゴマを回せとお出かけの準備の調ちゃんは可愛い。っていうかメモリアの調ちゃん全部可(ry
あの三人組、なんか実は生きていますオチがありそうだけど今回は死んでいましたって事で出演。あと、アゾースギアは設定集を買ってないので分からないため名前のみの登場。
その内キャロルとかも出してみたいけど、出すとしたらこの世界線でキャロル(故)、セレナ(故)、奏(故)として出すかな……?
たまにはひびしらとかも書いてみたいなぁとか思いながらまた次回。
短編から連載に変えたほうがいいかな……? でもこれ短編集だからなぁ……