月読調の華麗なる日常   作:黄金馬鹿

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どうもお久しぶりです。

登校サボってる間にシンフォギアも色々とありましたねぇ。聖闘士星矢コラボだったり女子プロレスとのコラボだったり。

ただ、一番驚いたし嬉しかったのは、何と言っても調ちゃん主人公のスピンオフこと『戦姫完食シンフォギア~調めし~』が公式で始まった事です!

調ちゃん主人公の本作を書き始めてから早三年……ようやく、ようやく公式から調ちゃんが主人公の話が供給されて……もう本当に感無量です。

できればこの作品も一月に一回は更新して調めしと本作、二つの作品で調ちゃんを楽しんでいただけるようにしていきたい所存です。

で、そんな所存で登校した今話はセレナとのお出かけ回です。と言う事でどうぞ。


月読調の華麗なる苦労

 今日は定期連絡があったからセレナとマムが居る世界に遊びに来た。

 最近は平行世界も物騒だからね。こういう定期連絡こそがそういう物騒な事を未然に防ぐ事に繋がるかもしれないから、面倒くさがらずにやるのが一番。

 という事で、いつも通りセレナの世界に来てマムに報告をしたから後は自由。という事で後は適当に帰ろうかなー……とか思ってたんだけど。

 

「あっ、月読さん月読さん」

「ん? なに、セレナ」

 

 マムとの連絡が終わってすぐにセレナに声をかけられた。

 まぁ、帰って何か用があるってわけじゃないし、引き留められても全然問題はないんだけどね。というか、寧ろ暇だったから遊びに誘ってくれるとちょっと嬉しいというか。

 

「あの、つい最近この研究所の近くに大きなショッピングモールができたんですよ。この後時間があるようでしたら、一緒に行きませんか?」

『ッ!?』

 

 へぇ、ショッピングモールができたんだ。そういえばここら辺って一応森には囲まれているけど、ちょっと歩けば普通にそこそこ栄えている場所に出るんだよね。だから、本当にすぐ近くにショッピングモールができたんだと思う。

 それまではあんまり、そういう娯楽施設的な物って多くは無かったからね。セレナがそれに興味を惹かれるのは全然普通の事だと思うけど……なんで今周りのみんなは息を呑んだの? セレナ、何かダメな事でも言ったっけ?

 

「うん、いいよ。今日はもう暇だったし」

「やった! じゃあわたし、ちょっと用意だけしてきますね!」

「わかった。わたしはここで待ってるから、準備はゆっくりでいいからね?」

 

 喜びながら発令室から出ていくセレナをとりあえず見送ってから、振り返る。

 すると、そこでは何故かマムを始めとする色んな人が、まるでノイズが出た時のような感じであたふたしていた。いや、これから外に遊びに行くだけなのに何してるの……?

 なんて思っていると、マムが若干焦りながらわたしに詰め寄ってきた。

 

「調、あまり時間がありませんので簡単に説明します」

「え? あ、うん」

 

 ま、マムは一体何に対してそんなに焦っているの……?

 とりあえず聞くけども……

 

「いいですか、外に出てからは絶対にセレナから目を離してはいけません。離すとしても……大体十秒程度が限界です。もしくは、ずっと手を繋いでいてください。いいですね?」

「えっ……いや、いいですねと言われても……何故?」

「いいですね!!?」

「い、いえすまむ……」

 

 久しぶりに聞くマムの気迫が籠った声に思わず詳細な理由を聞けずに頷くことになってしまった。

 いや、まぁ、そんな長い時間目を離す気はないけどさ……何でマムはそんなに必死なんだろう? それからも何度かどういう事? って聞いてはみるけど、毎回マムからは行ってみればわかる、とだけ言われてあしらわれる始末。

 別に何も言われなくても行くけども……セレナと二人きりでお出かけなんて滅多にない事だし。だからと言って大人数でお出かけする事が嫌いってわけじゃないよ? ただ、偶には珍しく二人きりもいいなって。

 とか変な言い訳を心の中でぶつぶつ言っていると、準備を終えたらしいセレナが発令室に入ってきた。

 

「お待たせしました、月読さん」

「ううん、全然待ってないよ」

 

 セレナは余所行きの服を着て、財布と小物が数個入る程度の小さなショルダーバッグをかけていた。

 やっぱりセレナって可愛い系の服装とかが一番似合うよね。まだセレナが十四歳程度の体で止まっているからだとは思うけど。

 とりあえずセレナも来た事だし、マムに視線を向ければ、マムは忙しなく動きながらもこっちに視線を向けて頷いた。

 いや、その気を付けてください、的なシリアスな視線を向けられましても……まぁ、いいや。

 

「じゃあマム、行ってきます」

「多分夕方までには戻るから」

「えぇ、気を付けて。本当に、気を付けて……!!」

 

 いや、そこまで必死にならなくても……

 何故か凄い必死なマムに若干引きながらも手を振ってからセレナと一緒に施設を出る。そこから森の中を道に沿って抜けて行けば、大体徒歩十分かそこらで徐々に人が住んでいる場所に出る。

 そんなに近いと一般人が施設に入らないのかって思うかもしれないけど、ここは私有地だし一応柵で囲まれているからほとんど入ってこないらしいよ。偶に悪戯目的の子供が入ってきたりするらしいけどね? で、ついでに言うと柵も結構広い範囲を囲っているから、爆発とか起きても多分人が居る場所までは聞こえてこなかったり。

 まぁ、そんなF.I.Sの施設についてはさておいて、セレナと一緒に駄弁りながら歩いていると、目の前に結構大きなショッピングモールが見えてきた。

 

「あっ、見えてきましたよ」

「ホントだ、結構大きい。映画館とかも付いているみたいだね?」

「シネマって看板がありますね」

 

 本当に結構大きい所みたい。ああいう所なら品揃えとかも凄いだろうし、結構行きたい場所もあるかも。

 それじゃあ……あっ、そうだ。

 

「ちょっと待ってて、セレナ」

「え? あ、はい。どうかしました?」

「ちょっと自販機でお水だけ買ってこようかなって」

 

 どうせマムと話した後はすぐに帰るからって思って、ちょっと喉が渇いていたけどそのまま出てきちゃったんだよね。で、話終わってから外に出てちょっと歩いたから普通に喉が渇いちゃった。

 という事で、ちょっと脇道に逸れた所にあった自販機にセレナに待ってもらってから向かって、水を買おうと財布を取り出したけど、予想以上に小銭が入ってなかった。仕方ないから千円札を使ったけど……うわぁ、全部百円玉と十円玉で返ってきた。

 財布が小銭で分厚くなる……まだ五百円玉とかの方が使いやすいし嵩張らないんだけどなぁ……まぁいっか。

 よし、ちょっと長くなっちゃったけどセレナの所に…………

 

「……あれ? セレナ?」

 

 さっきまでセレナが居た所に戻ってきたけど、何故かセレナが居ない。

 どこに行ったんだろう…………ん? あれ、あんな所にセレナが……

 

「ほら、お嬢ちゃん。この車に乗ってくれたらお菓子あげるから」

「わーい」

「わぁぁぁぁぁい!!?」

 

 セレナぁ!!? ちょっ、セレナぁ!!? それ小学校低学年の子供でも引っかからないやつぅ!!

 全力で走ってセレナの腕をがっちりキャッチ!

 

「うわっ。ど、どうしたの、月読さん」

「どうしたもこうしたもないけど!? なに誘拐されかかってるの!?」

「誘拐……?」

「いや、わたしが気づいたからいいけど……そこの人はこっち見てないでどっか行って! 警察呼びますよ!」

 

 掴まえたセレナを抱き寄せてからこっちをじっと見てくるロリコンおっさんに向かって、こっちでは使えないわたしの携帯を取り出して脅してどっかに行ってもらう。

 あ、危なかった……この世界唯一の装者が誘拐されるとか冗談じゃないんだけど……普通に詰みが入るんだけど……

 というかセレナ、流石に警戒心無さ過ぎでは……? 今は任務中じゃないけど、あんな小学校低学年の子でも引っかからないような誘拐手口に引っかかりかけるって……というか、あのおっさんもなんでセレナをそれで誘拐できるって思って実行したのか……

 なんかもうツッコミどころしかないけど、とりあえずセレナを解放する。

 本当にもう……危なかった……

 

「気を付けてよ、セレナ……あんな古典的かつ小学生でも引っかからないような手口に引っかかりかけるなんて……」

「でもあのおじさんはお菓子をくれようとしていただけですよ?」

「お菓子ならわたしが買ってあげるから! お願いだから知らない人について行かないで!」

「はーい」

 

 ほ、本当に理解してるのこの子……

 ま、まぁいいや……そう何度もあんなクソみたいな誘拐手口には引っかからないでしょ……あんなの切ちゃんでも引っかからない……引っかから………………今度切ちゃんに色々と教育しておかないと。

 よし、この思考は一旦止め止め。思いっきり叫んで冷や汗流したせいで凄い喉渇いた……

 とりあえず買ってきた水飲んでっと………………あっ、飲みきっちゃった。

 

「ちょっとこれ自販機横のゴミ箱に捨ててくるね」

「わかりました」

「絶対に、絶対にわたしが来るまで動いちゃだめだからね!」

 

 マリアがあそこまで過保護な理由が若干分かりかけたけど、まぁ二度目はないでしょうという事でとりあえず空のペットボトルをゴミ箱に。

 ……って、すっごいみっちりとゴミ箱に入っているせいで入らない。とりあえず押し込んでおこう。変に触ると逆に溢れちゃいそうだし。

 さて、それじゃあセレナの所に戻って……

 

「あ、月読さ――」

 

 あれ、なんかセレナの声が途絶え……

 

「おいとっとと出せ!」

「サツに通報される前にずらかるぞ!!」

 

 あっ、なんかセレナが口を塞がれた状態でハイエースに詰め込まれて、そのままハイエースが出発……

 なんで!!?

 ちょっ、セレナが遠くっ!! LiNKER首に刺してからの!

 

「various shul shagana tron!!」

 

 変身、そして禁月輪!! からの公道爆走!

 ごめんなさいマム! それもこれも人命+唯一の装者重視の結果という事で!

 車は結構法定速度ぶっちぎって走っているけど、わたしの禁月輪なら車が出せる最高スピード程度、すぐに超えて走る事ができる。だから、セレナを攫った極悪人共の横に追いついてから!

 

「禁月輪轢き逃げアタック!!」

 

 そのまま真横に方向転換してそのまま車にアタック!

 結果、車は真ん中からパカっと割れて大事故に。だけど、車が完全に事故ってどんがらがっしゃんする前にセレナをヨーヨーで救出して抱えてから、残ったエネルギーワイヤーで適当に犯人共を括って適当な場所に投げ捨てておく。

 で、わたしはセレナを抱えた状態で建物の屋上に飛び上がって、さっきセレナがハイエースされた場所に戻ってセレナを下ろしてから変身解除。

 あー疲れた……

 

「あ、あの、月読さん? 大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫……大丈夫だけど……お願いだからもうちょっと自分の事に危機感持って……」

 

 ……もしかしてだけど。

 マムは施設を出る前、わたしにセレナから十秒以上目を離すなと言ってきた。で、さっき自販機に行くときに十秒以上目を離した結果、セレナは二度も誘拐されかけた。

 ……本当にもしかして、セレナって、相当なトラブル体質に加えて天然レベルでの危機感の無さが相まって十秒以上目を離すと確実に何か問題ごとを引っ張ってくるとか、そういうのじゃ……

 と、とりあえずマムに聞いてみよう。えっと、通信機どこにしまったっけ…………

 ……あれ? 確か鞄のこの辺に……あっ、あった。えっと、通信先をマムに……あれ? なんかさっきまで隣に居たセレナが……

 

「ほらほら、こっちに来て。こっちに来たらいい物が沢山あるから」

「えっ、でも月読さんが……」

「いいからいいから」

 

 はいごめんなさい十秒目を離しました!!

 このっ、変態が!!

 

「よくないから!!」

 

 思いっきり誘拐未遂犯の顔面にドロップキックを叩き込んで気絶させ、セレナの手を引っ張って全力でショッピングモールの方向へと走る事にした。

 そりゃあマリアもあんなに過保護になる筈だよ!! そりゃあシスコンになる筈だよ!!

 じゃないとセレナが簡単にどこかに誘拐されるんだもん! 

 あーもうやっさいもっさい!!

 

 

****

 

 

「楽しかったですね、月読さん!」

「あぁ、うん……そだね……楽しかったね……」

 

 セレナとショッピングモールに入った後だけど……そりゃあもう酷かった。

 十秒以上目を離すどころか、一瞬でも目を離すとセレナが元居た場所から消えていて、どこに行ったかと思ったら不審者にどこかに連れて行かれていたりやけに手慣れた不審者に拉致られかけていたり。

 その度に相手を蹴り飛ばして止めるんだけど、その果てにはどこの国の人間か分からない黒服たちが拳銃片手にこっちに来るもんだから、セレナの手を引っ張って人気のない所に誘導してからギアを使って死なない程度にボコったり、更にセレナが何を考えたのかギアを纏ったままどこかに行こうとして全力で止めたり……

 いや、ほんと、なんだろう……

 よく今日まで無事だったよね、セレナ。多分このトラブル体質の果てがネフィリム暴走なんだろうけども……

 でも何故かセレナはそれを殆ど自覚しないもんだから、無邪気な笑顔で楽しかったですねと言ってくる始末。

 セレナは楽しかっただろうけど、わたしはそれ以上に疲れたよ……いやマジで。わたしがセレナの歳の時はもっとしっかり……してたと思う。施設暮らしだったからあまり外に出た事無かったけど。

 ……でもまぁ、セレナが楽しかったんならいいかな。

 さて。

 

「じゃあちょっと自販機で水買ってくるから待ってて」

「はーい」

 

 最後に水だけ買って帰ろうかな。

 今度はせめてマリアも連れてこないとマトモに楽しめないかも。えっと、百円の水買ってっと。

 

「お待たせ、セレ……あれ?」

 

 ……水買うのなんて五秒くらいだったのに居なくない?

 どこに……

 

「つくよみさーん」

 

 ん? なんか上の方からセレナの声が。

 

「つくよみさーん。こっちこっち~」

 

 あ、そっち? えっと、大体斜め上の方向だね。

 えっと…………

 

「つくよみさーん。なんかカラスさん達がわたしの事を~」

 

 …………なんかセレナがカラスの集団に拉致られてる!!?

 

「嘘ぉ!? えっ、ちょっ、待ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」

 

 そしてわたしは、人生で初めてのカラスとの鬼ごっこを始める羽目になったのでした。

 セレナには悪いけど、もう暫くセレナと一緒に出掛けるのは勘弁!!




はい、トラブル体質+超無邪気セレナに振り回される調ちゃんのお話でした。

本当は調ちゃんがVの者になって配信者する、とかそういう話を考えていたんですけど、ちょっと筆が止まっちゃったので先にこの話を完成させました。Vの者を題材にするのはちょっと遅すぎた感がありましてな……

で、自分は勿論調めしを読んだのですが……流石に敵キャラ全員実は生存していましたは草生えました。これ確実に奏さんとかセレナとかマムも生存してますよね。明らかにそういうフラグ経ってますよね。
サラッとオートスコアラーがライブにゲスト参加してるのも草生えましたし。

ですが、公式がそれやるんならこっちだってやっちまえるというもの。オートスコアラーを出したりフィーネ出したりウェル博士出したりキャロル出したりが解禁されたので、そこら辺のキャラを出す話も考えてみたい所。

と言う事でまた次回お会いしましょう。でわでわ。
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