月読調の華麗なる日常   作:黄金馬鹿

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調メインのイベント来てしかもメイドでテンションが上がっていますが石がもう無いので絶望しております。新曲楽しみ。

今回は幼児退行からの続きで切ちゃんメインです。


月読調の華麗なる記憶喪失

 今日は切ちゃんと一緒にお出かけ。何時もは切ちゃんと一緒に部屋を出るんだけど生憎、切ちゃんはちょっとSONGの方に用事があるみたいでわたしよりも先に部屋を出た。なんでもわたしが幼児退行した後の後始末がちょっとだけ残ってたとか。後始末って何するんだろう……一応、切ちゃんの用事が終わったら待ち合わせ場所で合流して一緒にお出かけの予定。

 それで、部屋で待っているうちに切ちゃんは用事が済んだみたいで今から待ち合わせ場所に向かうってメールをくれた。切ちゃんよりも少しだけ遅れて着くことになるけど、とっくに外出準備を終わらせていたわたしは鞄を片手に部屋を出た。

 どうもエルフナインが言うにはまた頭を打つと何かしらの症状が出てしまうかもしれないから極力頭だけは打たないようにって言われているけどあまりそれに対して気を張ったりとかはしない。あまり気を張りすぎていたらこんないい天気な日での外出を楽しめない。

 そんなこんなで部屋を出てから数分。十数分かな? それくらいで切ちゃんとの待ち合わせ場所に着いた。ここは公園で休日だからか野球をして遊んでいる子供達が目についた。わたしはそれを視界の端に収めながら切ちゃんの姿を探す。

 切ちゃんは……いた。

 

「切ちゃん」

 

 切ちゃんに近づきながら名前を呼ぶ。切ちゃんはわたしに気が付いてきょとんとした顔から一瞬で花の咲いたような笑顔になった。

 

「あ、調!」

 

 切ちゃんはちょっと小走りでわたしに駆け寄ってきた。わたしもちょっと小走りで切ちゃんに近寄る。

 よし、これで合流できたしあとはお買い物に……

 

「あ、危ない!」

 

 えっ。

 なんか横のほうから子供の声が聞こえた。

 一体誰の声だろう。何に対しての危ないという声だろう。というかなんで切ちゃんは真横を向いて目を見開いているのだろう。もしかして気づいていないのわたしだけ?

 そんな事を思いながらわたしは顔を横に向ける時間も与えてもらえず、取り敢えずその危ない物体がわたしに当たらないように祈るしかなかった。祈るしかなかったんだけど……

 

「あだぁ!!?」

 

 ばきっ。とかめきっ。とか。

 そんな感じのいやーな音がすると同時にわたしはわたしらしくない声を上げた。その声をあげてすぐにわたしの視界はそのまま物凄い勢いで横にブレ、気が付いたら地面に倒れていた。

 なんだかこの前感じたばかりの意識が急速に薄れていく感覚を覚えながらわたしの視界に入ったのはわたしに駆け寄る切ちゃんと、視界の端に転がる野球ボールだった。

 軟式じゃなかったら死んでいた……がくっ。

 

 

****

 

 

 調の頭に野球ボールがホームランして調が白目を剥いて倒れたデス。

 そんな事態に直面したあたしは急いで調の瞼を指で落として白目を剥いている色々とアウトな状態から普通に気を失った状態にして、SONG本部に調を担いで向かったデス。

 それで、丁度すれ違ったエルフナインに事情を説明してメディカルルームに調を運び込んで後をエルフナインに託したデス。この間頭を打って幼児退行したばかりなのにまた頭を打って気絶するなんて色々とついていないデス。頭に悪いものでも憑いているんじゃないかと思ってしまうくらいにはついていないと思うのデス。

 

「切歌さん。多分、調さんが目を覚ますのはもう少し後なので今日は帰っちゃってください」

「で、でも!」

 

 せめて、目を覚ましたらすぐに調に会って安否を確かめたいデス! また頭にタンコブ作ってたら大変デス。っていうかまた幼児退行したら内密にしないとまたマリアが暴走するから色々なキーパー役にならないといけないデス!!

 

「大丈夫です。暫くは安静にしないといけないとは思うのでどの道メディカルルームには明日までは居てもらうつもりです。それに、目が覚めたら一番に切歌さんに報告しますよ」

「ほ、本当デスか?」

「はい。錬金術師嘘つかないです」

 

 そ、そこまでエルフナインが言うなら大丈夫……なんデスかね?

 でもこれ以上ここにいたら強制退去させられそうな気がするのであたしは一旦家に帰って明日、またお見舞いに来ることにしたデス。夜ご飯は調が居ないからレトルトデス。

 それでお風呂にも入って一人の部屋で暫くケータイを弄ったりL○NEの装者+未来さん+エルフナインのグループで調がまた頭を打ってメディカルルーム行きになったのを知らせてからもうやる事もなかったのでそのまま寝たデス。やっぱり調が居ないと寂しいデス……

 寝て起きたらもう朝デス。歯を磨いて朝ご飯としてパンにジャムだけつけて食べて、それからケータイを確認するとあたしが寝てすぐにマリアとかクリス先輩とかマリアとか響さんとかマリアとかマリアとかマリアとかマリアとかマリアがなんか物凄い動揺していてエルフナインが色々と説明していたデス。狼狽えるなだけでトーク画面が埋め尽くされていたりしていてちょっと怖かったデス。なんか申し訳ないデス。

 それを笑いながら見ていると、丁度エルフナインからの連絡が来たデス。調が目を覚ましたらしいデス。

 その通知を見たあたしは一言だけ、「すぐ行きます」と返事をしてから着替えて寝癖だらけの髪の毛をどうにかして直してからメディカルルームに向かったデス。

 本部は顔パス。そのままメディカルルームまで最速で最短でまっすぐに一直線に走ってメディカルルームの扉の前で立ったまま船を漕いでいるエルフナインを見つけたデス。

 

「エルフナイン!」

「ふぁっ? あ、きりかさん……」

 

 エルフナインは寝不足なのかそれとも徹夜で調の事を見てくれていたのか欠伸を噛み殺しながら目を擦ってあたしの声に反応してくれたデス。

 それで、調はどうなったデスか?

 

「そ、それは……見てもらった方がはやいですね」

 

 ま、また幼児退行デスか……?

 あの時の惨状を思い出しながらあたしはエルフナインの許可を貰ってメディカルルームに入ったデス。入ってすぐにベッドの上で何か本みたいな物を見ている調を見つけることが出来たデス。

 

「調ぇ!」

 

 よ、よかった。頭に包帯を巻いているけどそれ以外に目立つケガとかはしていないみたいデス。

 これならすぐに二人で部屋に帰れ……

 

「……えっと、誰ですか?」

 

 デス?

 

「もしかして、わたしを知っている人ですか?」

 

 デスデス?

 

「し、調……?」

「その、えっと……わたし、記憶がないみたいで……すみません」

 

 デェェェェェェェェェェェェス!!?

 

 

****

 

 

「つまり、調ちゃんは自分の名前も誰かの名前も覚えてないし過去に何をしたのかすら全く覚えていないと」

「はい……」

「ったく、お前の頭、何か悪い物でも憑いてんじゃないのか?」

「今度神社にでも連れていくとしよう」

「いや、先輩。これ冗談だからな?」

 

 あたしが着いてから一時間もしない内にマリアを除いた全員がやってきたデス。マリアは……うん、来たらまた発狂しそうデスから仕方のない事デス。L○NEでは近くの病院で入院中と嘘を言って、ついでに緒川さんをけしかけておいたので多分来ることはないデス。

 

「取り敢えず、今の状態で様子見。数日経って駄目なら本格的に脳外科の方に行くのが良いと思います」

「エルフナインでも駄目デスか?」

「ボクは脳外科じゃなくて錬金術師なので……一応、こちらでも最大限の処置はしたので本来は深刻な症状ですが、かなり軽い症状にする事は出来たので今日中には記憶は戻ると思いますよ?」

「錬金術ってスゲーデス」

 

 っていうか、異端技術を使わないといけない位には深刻な症状だったんデスね……ここに運んで来てよかったデス。

 調は今、全員分の名前を憶え直した所デスから一応全員の名前と顔は一致している状態ではあるのデス。でも、どうやったら調の記憶が完全に戻るのか……そこだけはどうしても分からないデス。ここにいる全員、記憶喪失なんて体験した事は無いデスから。

 響さんが映画だともう一度頭を打ったら治っていたとか言っていたけど、それだと悪化するかまた幼児退行する結果しか見えないデスから全員で却下したデス。

 で、またまた響さんの発言。ならシンフォギアを纏って体を動かしたら案外思い出せるかもしれないとかなんとか。最初はまさか、と思ったデスけど案外良い案かもしれないと暫く案を出してから思ったので早速シュミレーターを借りて実践する事にしたデス。調へのLiNLERはあたしが注入したデス。

 

「それじゃあ、やろうか! Balwisyall Nescell gungnir tron」

「なるべく頭には当てねぇようにしてやるよ! Killter Ichaival tron」

「手加減は無しデス! Zeios igalima raizen tron!」

「え、えっと、確か胸の内の歌を……Various shul shagana tron?」

 

 今回は二対二のチーム戦。翼さんはお休みなのデス。

 調はシンフォギアを纏う方法は覚えていたみたいなので普通にシンフォギアを纏う事には成功していたデス。確かエルフナインはえぴそーど記憶? が抜け落ちている状態だからこういう何気ない動作とか技の出し方は分かっても連携の方法とかは覚えていないとかそんな感じの事を言っていたデス。

 調はヨーヨーを手にちょっと固まっていたデスけど、ギアの扱いは記憶が無くても何とかなる物。すぐに構えたデス。

 そしてすぐにあたし達のユニゾンで……と思ったデスけど、調が合わせられないせいかイガリマとシュルシャガナのザババユニゾンも出来ず流れてきたのはあたしの歌だけだったデス。でも、調の動きにあたしが合わせれば!

 

「悪魔だって真っ青顔な刃を受けるデス!」

「最速で最短に真っすぐに一直線に! ぶち抜く!!」

 

 あたしのブースターの加速と回転を合わせた技、ラプンツェルと響さんのスクラップフィスト……じゃなくて拳がぶつかり、火花と衝撃波が散ってあたしの方が力負けしたデス。そりゃ響さんに力押しとかそんな無茶流石に厳しいデスよぉ!!

 

「レッツミサイルサーファー!!」

 

 へ?

 なんか響さんに吹っ飛ばされたと思ったらクリス先輩がわっるい笑顔でミサイルに乗って飛んできたデス!? あわわわ、こういう時どうしたら……

 

「切歌さん!」

 

 とか思っていたら調の方が反応してくれたデス。卍火車らしき電鋸二つが突っ込んでくるクリス先輩のミサイルを切り裂いて爆発させたデス。あ、クリス先輩がギャグ漫画みたいな吹っ飛び方で吹っ飛んでいくデス……あれはアフロ確定デスな。

 でも、これで暫くクリス先輩の復帰には時間がかかるから、後は響さんだけデス! いざ、勝負と思わせて連携技で仕留めるデスよ、調!

 

「れ、連携技?」

 

 ほら、禁月輪でひき逃げアタックの準備デス!

 そしてあたしは響さんを肩のアーマーから伸びた紐で拘束。もう二つの紐で調と連結! 完成、ザババエクリプスデス! え? 対人で使っちゃいけない技だろうって? 気にしないデス!!

 これで響さんを強制退場させるデス! エンジン点火、ゴーゴーデス!

 

「ふっ、甘いよ二人とも!」

「何デスと!?」

「この程度……フンハァッ!!」

 

 とか思ってたら紐がなんか気合的な物で千切れたデス!? あわわわ、これじゃあ調と正面衝突の事故が……およ? 響さん、なんか動かないデス?

 

「ふふふ……師匠直伝の発勁で!!」

 

 とか思ってたらなんか響さんが真ん中で構えて、あたしと調の刃が響さんに届くその瞬間、響さんがあたし達に向かって手のひらを……あばー!!?

 な、なんか響さんの手に触れた瞬間あたしのジャバウォックと調の禁月輪が砕けてぶっ飛ばされたデス!?

 

「ぶへっ」

 

 あ、あたしは顔面から地面に落ちたデス……なんか結構前、オートスコアラーに負けた時にも顔面スライディングしたようなしてないような……取り敢えず立って調の方に行かな――

 ぶすっ。

 ――へ? ぶすっ?

 え? これ何の音デス? 

 っていうかなんかいきなりお尻が痛い……あっ。なんかジャバウォックの刃の一部がぶっ刺さってるデス。お尻に。

 

「アッーーーーーー!!?」

 

 お、お尻がぁ!? ま、またお尻がぁ!!?

 せ、折角完治したのにまたお尻がぁ!!

 

「オイ馬鹿!! あいつら大変な事になってんぞオイ!!?」

「え? あ、あわわわわ!!? き、切歌ちゃんのお尻になんか刺さってて……調ちゃんが建物に刺さってるゥ!!?」

「いいからあっちを引っこ抜いてこい! エルフナイン、こっちの方をどうにかしてくれ! また切れ痔だ!!」

 

 おーう……おーう……痛くて死にそうデス……誰か助けて……助けて……ついでに建物に頭から刺さってる調も助けてあげてほしいのデス……がくっ。

 

「うわ、前よりも大きいのが……これは病院に行った方がいいですね……」

 

 

****

 

 

 結局。

 あたしのお尻は切れ痔が再発したデス。もう切れ痔で済むような物じゃないデスけど切れ痔デス。またボラ○ノールのお世話になる事になったデス。女の子なのに。

 で、調デスけど……

 

「その、大丈夫? 切ちゃん」

 

 なんとか記憶は戻ったんデスけど……デスけど……

 

「し、調も大丈夫デスか? 顔が包帯で見えないレベルなんデスけど……」

「大丈夫だよ。案外痛みもないし」

 

 あたしのお尻並みに顔が大変な事になっていたデス。一応傷は残らないレベルらしいデスけど、なんかあたしよりも重症にしか見えないデス……もうミイラって言われた方が信じられる位には包帯でグルグル巻きデス。

 でも調が大丈夫って言うんなら大丈夫なんだろうって一応は納得しているデス。

 

「あだだだ……」

 

 とか思ってたらお尻が……前よりもふっといのがぶっ刺さったから前よりも痛いデス……

 

「ほ、本当に大丈夫?」

「ぼ、ボラ○ノール取ってほしいデス……」

 

 と、取り敢えずあれを縫っておけば大体なんとか……

 

「……座薬タイプ?」

「いや軟膏デス」

「座薬しかないけど?」

「間違って買ってきたデス!?」

 

 ほ、本当に座薬タイプしか……あ、本当にそれしかないデス。ま、また薬局に行ってボラ○ノールを買ってこないといけないんデスか? もう店員の人に生暖かい目で見られるのは嫌デスよぉ……お年寄りの店員にお盛んねぇとかもう言われたくないんデスよぉ!

 およよ~……

 

「もうそれでいいデス……」

「うん。じゃあ、わたしがやってあげるね?」

「え゛」

 

 ちょ、ちょっと待って! それくらいは自分で出来るデスよ!? いや、慣れてないだろうからじゃなくてちょっ!!

 

「いや、ちょ、それだけは勘弁を!? あ、ちょ、予想以上に力つよっ……」

「えいっ」

「あふんっ」

 

 ……もうお嫁に行けないデス。




この作品の切ちゃん、お尻に短剣が刺さったりレズレ○プ物の同人誌持ってたりヤンデレに頭を殴られたりお尻に鎌の破片が刺さったりして不憫過ぎるなぁと今さらながら思いました。そして切ちゃんの一人称視点難しい。その内優遇してあげよう。

ちなみにこの話、途中でセレナが出てきて調がセレナの地雷を踏んでセレナが絶唱して爆発オチ、その際に切ちゃんのお尻に何かぶっ刺さる予定でしたがパソコンがフリーズしたのとこの時空、ギャラルホルンって単語出してないのを思い出したので止めました。多分神がセレナの出番を無くすように言ってきたのでしょう。

バレンタイン特別編とか書こうかなとか思いましたが何もネタが思いつかないので多分書きません。そしてアイドルデビューはまだ書き終わりません
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