アズレンで饅頭集めるために海域ぶん回している間暇だったので丁度ネタが浮かんだ声優時空の話をば。
今回は調ちゃんのいつものお仕事風景……ではなく、ちょっとした事件が。
声優としてお仕事をし始めてそこそこの時間が経った。
わたしは今はうたずきんの役だけをしていて、うたずきんが売れているのもあってかゲームやドラマCDと言ったうたずきん関連の商品に関してはそこそこお仕事を振らせてもらってる状況にある。それに、時々あるミニイベントやライブにもわたしは出演するときがあったり、ラジオにも出演することが最近は増えてきたからこう見えても結構多忙な生活を送っている。
そんなわたしは今日もラジオのお仕事。平日のお昼からの収録だったから学校は公欠になってるけど、休んでいることには変わりない。一応空いている時間はちゃんと勉強して何とか授業についていけるように頑張っている。
「ねぇ了子ちゃん。了子ちゃんって他の役はまだやってないんだよね?」
「そうですね。まだうたずきんしか役は貰ってないですね」
そんなラジオの収録中。お相手の声優さんが話を振ってきてくれた。
他の役、と言われるとわたしはこうとしか言えない。やっぱり声優として名を売っている以上はこういう話題も色々と出てくるわけで。エゴサーチしても他の役はやらないのかな? とかそういう話題や呟きは見かけるときがある。
「他の役の話とかって受けないのかな?」
「いえ、受けますよ? ただ、わたし自身まだ未熟ですし、それに学生でもあるのでうたずきんで手一杯な感じがあるんですよ」
「あー、確かにソシャゲの方の収録とかラジオ、それにライブの練習とかで忙しそうだもんね」
「それにレッスンとかもあるので、時間的な問題ではあるんですよね」
うたずきんのソーシャルゲームの方では結構な頻度で新録のボイスを収録するときがある。季節関連の物は一気に収録するけど、それ以外の新しいうたずきんのボイスとかは新録するときが多いし、イベントのボイスもよく新録する。だからそこそこの時間がかかるし、キャラソンの方も。
基本的に一クールに二つくらいは新キャラソンを公開していくから、それの収録も結構忙しいし、ライブも結構な頻度でやってるからそっちに時間も割かないといけない。だから学校以外の時間はそこに潰れたりしている。
でも学校があるからって言い訳は通じないんじゃないかなとわたしは思ってる。
「でも、他の皆さんはうたずきんに出ながら色々とアニメに出てるじゃないですか。他にもゲームだったり映画の吹き替えだったり。だからわたしも、もっと他の作品に出てみたいなって最近思い始めて」
「あ、そうなんだ! でも声優の世界は大変だよ~? 下手なアイドル並みに大変だよ~?」
「確かに今でも十分大変ですけど、やってると楽しいので」
「おぉ~! じゃあ私達は他の現場で了子ちゃんと会えることを期待してるよぉ! と、いう事でそろそろお時間なので最初のコーナー行きましょう!!」
さて。余計な事考えるのはいったん終わり。今はラジオの方を頑張らないと。
……翼さんに、お仕事大変な時って学校どうしてたのか聞いてみようかな。
****
ラジオが終わって暫く。二本分も一気に収録するとやっぱり疲れを感じちゃう。
Twitterの方で、ラジオにわたしが出る日の報告だけして、翼さんに連絡する。今翼さんは国内に居るから出てくれるとは思うんだけど……どうだろう。あ、出てくれた。
『もしもし、月読か。急にどうした?』
「あ、いえ。ちょっと聞きたい事があって」
『聞きたい事? ふむ、話してみろ』
「えっと、翼さんって学生時代、お仕事が忙しい時ってどうやってましたか?」
きっと今のわたしは当時の翼さんよりも全然忙しくない状況だと思う。だってわたしはまだ一つの役しかやっていない声優だけど、翼さんは色々なテレビに出演したり、ライブしたり、イベントに出たり新曲の収録をしたり。きっとわたしの比じゃない程時間が無かったと思う。それでもあれだけ全力で仕事も学業も装者の仕事もできたのか。それが知りたい。
『仕事、か……あまり気にした事はなかったな。ただ、やはり時間はかなり限られていたな』
「やっぱり時間が問題ですよね」
『そうだな。ただ、私の時は上手い具合に緒川さんが調整してくれたからそこまで拘束されているという感じはなかったな』
そうなんだ……でも確かに、わたしも週に何回かはプライベートな時間が取れてはいるし、学校があったすぐ後に仕事が入った時は次の日はなるべく仕事が入らない様にしてくれてる。そもそも疲れたって自覚する事が、ライブの練習の後やライブの後程度しかない。後は……移動中に座りつかれたとかかな?
『しかし、月読がこんなことを聞いてくるとは。さては声優の仕事を本格的にしていきたくなったか?』
「あはは……やっぱりバレちゃいますよね」
『最近月読は見て分かる程頑張っているからな。その時にこんな電話だ。誰だって勘付くさ』
うん、だよね。
『だが、熱中できるものが見つかるのは良い事だ。一度叔父様達に相談してみてはどうだ? きっと快く相談に乗ってくれるだろう』
相談……してみるしかないよね。
最初は興味があったからとりあえず……的な感じで受けた声優としてのお仕事だけど、今となってはお仕事について考える事が多くなってきた。ついでに切ちゃんに家に居ない時とか公欠の時に何しているのか詮索されるようになってきたし。
もう響さんと切ちゃんにもバラしちゃって本格的に声優としての道を歩くというのもいいよね。仮面も取って、他の声優の皆さんみたいに素顔で活動するのもいいし。
……まぁ、仮面のせいで変な噂がネットにバラまかれるのがちょっと嫌になってきたというのもあるんだけどね。なに、顔に大きな傷があるとか顔がバイオハザードしてるとかやましい事をしてきたから表に顔出せないって。関係者から聞きましたとか言ってる記事ホント何なの。わたしだって普通にイラつくんだからね?
あ、話が逸れた。
「そう、ですね。ちょっと相談してみます。あと、仮面も取っちゃおうかなって」
『仮面も取るのか? それもいいが……月読は仮面キャラとしての地位が』
「いりません!」
『冗談だ。ただ、仮面に関しては月読を守るという意味でも効果を出しているから考えた方がいい』
「守る……ですか?」
『素顔が割れると悪質な者からの悪戯やストーカー。それから週刊誌等で良からぬ記事を書かれる可能性があるからな。緒川さんや叔父様達が予防線を張ってくれるとは思うが、それで全てを防げるとは限らない』
あ、そっか……声優って声のお仕事がメインだから仮面を外して素顔を晒しても大丈夫かなって思ってたけど、扱いは芸能人とほぼ変わらないんだよね。だからもし、素顔意外にも色々とバレちゃったら何か面倒な問題がもっと沢山……それこそ今よりも出てきちゃう可能性があるんだ。
翼さんはそういう事は基本的に緒川さんが守ってくれているらしいけど、わたしは常に緒川さんが一緒に居てくれるって訳じゃないし、もしも悪質な記事とか書かれたらそれだけでお仕事が無くなっちゃうかもしれないんだ。
『そこも叔父様達と相談するといい。まぁ、素顔を晒して悪質な者が付け狙った所で、こちらは国家組織だ。釘を刺されても撤回せずに続けるような阿呆はおるまいよ』
「で、ですよね……ちょっと話し合ってみます」
顔を出すことで色々と問題が起こるかもしれないんだよね。そこらへんも考えないと。
……とりあえず、もうすぐスタジオから出るし、今着けてる仮面は外しておこう。さっきまで写真撮ってたから仮面付けっぱなしだったんだよね。
こういう所とか撮られてなきゃいいんだけど。
****
とか楽観していた時期がわたしにもありました。
「偶々スタジオ近くにいた民間人が調くんが仮面を外すところを撮って、SNSに投稿したか……まさかこんな形でバレてしまうとはな……」
「すみません、俺がもっと早く迎えに行っていれば……」
「いえ、わたしが悪いんです。周りも確認せずに仮面を取っちゃったから」
一言で言うと、バレました。
激写されました。一般人に。で、SNSに投稿されました。あーもう……なんでフラグ建てちゃったかなぁ。お陰で即切ちゃんと響さんにもバレて説明する羽目になったよ。思いっきり驚かれたし、クリス先輩に関してはすぐに電話してきたし。
っていうか、これが判明したのってクリス先輩が電話をしてくれたからなんだよね。あの後、帰宅中にクリス先輩から電話が来てすぐ判明っていう。
「だが、こうするともう仮面も効果が薄くなるな……幸い、容姿についてとやかく言う者は見当たらないが」
「学校の同級生の皆さんにもバレちゃいますよね。下手したら本名まで流出する可能性が……」
「それについては既にリディアンの方に連絡をして、更に調くんのアカウントで注意喚起をしたが……それでも十全とは言えないな」
まさかこんな形でこれからの事を決める事になるなんて……
こうして顔がバレちゃった以上、今までみたいに生きる事は多分不可能だと思う。少なからず、わたしが声優だったっていう事は知る人は知るって形になっちゃうから、うたずきんの役が終わって声優を辞める事ができる機会に立っても、元声優だから知ってると言われる事はあると思う。
あると思うけど……もうわたしは決めた。
「だったらわたし、これからは普通に素顔を出して活動します。本名だって流出したなら流出したで構いません」
「だが調くん。そうなると君はこれから……」
「声優として生きていきます。仮面についても、実は今日外して活動するかどうか相談しようと思っていたので丁度いいです」
これからは声優として生きていく。
安易って言われるかもだけど……それでも声優としての仕事は楽しいし、周りの大人の人はみんな信用ができる人。それに、ここまで楽しい仕事は手放したらもう戻ってこないかもしれない。それに人生はフィーネみたいなのを除けば一度きりなんだし、特別な事をして生きてみたいと思う。いや、装者の時点で特殊だけどね?
だから、素顔がバレたこの日を切欠にこれから声優として生きる。声優月詠了子として生きる。
「と、いう事は……そうか。声優として将来を決めるのか」
「はい。実は本格的に声優をやっていく事は昨日の内に翼さんにちょっと相談もしました。それに素顔バレもあったので、もうこうなったら声優としてやってみようって思ったんです。それに、風鳴司令や藤尭さん、友里さんみたいな頼れる人が周りに居ますから」
その言葉を聞くと、三人はちょっと照れたのか一瞬顔を逸らした。でも風鳴司令はそうか。と呟くと先ほどまでの少し暗い顔から一転。明るい顔になって頷いた。
「ならば俺達が調くんをサポートしてこれからも声優として頑張らせてやらねばな」
「ですね。私達が提案した事から始まったんですから、ちゃんと最後までサポートしないといけませんね!」
「実は調ちゃんがそう言った時のために来期のアニメの仕事を幾つかキープしてあります。緒川さんにも色々とアドバイスを聞いたので、これからはこんな事が起きないように完璧にバックアップしてみせますよ!!」
と、いう事でわたしは頼もしい人たちに囲まれて声優活動を本格的に行う事になった。
……うん、周りが頼もしすぎて何も怖くない。だって普段から完璧にわたし達をバックアップしてくれる藤尭さんと友里さん。それに加えて人類最強とすら言える風鳴司令だよ? むしろ怖いものある? 何かあれば緒川さんも手を貸してくれるらしいし……この人たちに異端技術無しで勝てる人が居るんなら教えてほしいレベルだよ。異端技術が出てきたら出てきたでわたし達装者やエルフナインが動くし。
そういう訳でわたしは、SNSでこれからは素顔も出して活動する事。うたずきんの役以外にも積極的に取り組んでいく事を告知して、早速うたずきん以外の仕事を選び始めた。
選び始めたのはいいんだけど……時々グラビアとかあるのってなんで? 声優ってそんなアイドルみたいなこともするの……?
****
素顔を出して活動すると報告してから暫くしてからのラジオの公開収録で、わたしは予め報告していた通り素顔を出して出演した。最初はかなり驚かれたけど、もう既に素顔バレしていたからかすぐに驚かれなくなった。
「いやぁ、素顔が撮られた時は驚きましたよ。お陰で謎の仮面美少女として売れなくなっちゃいましたし」
「でもその件もあってこれからは色んな役をやってみようって気になったんだよね?」
「はい。どうせバレたんならもっとやっちゃおうって。でもわたしの素顔を勝手に撮ってSNSに上げた人! わたしは一生覚えておくからね!? わたしから仮面キャラ奪った事一生覚えておくからね!? それと、これからわたしの本名は絶対に漏出させないで! じゃないとわたしが今まで築いてきた不思議キャラが全部なくなっちゃうから!」
本名に関してはまだ漏洩していない。一応こういう場で釘は刺しておくけど……それでも漏洩する可能性は無きにしも非ずだからね。
とりあえず私情についてはこれくらいにしておいて、後はお仕事しないと。これからはもっと忙しくなるけど……同時に楽しみでもある。多分闇はそこそこ深いんだろうけど、それでも声優として。何かしらの切欠がないと入らないような世界に入るんだから、それが楽しみじゃないわけがない。
でも、お願いだからクリス先輩と弓美先輩。公開収録の最前列で興奮するの止めてください。ついつい目が行っちゃって……ほら! お友達か何か? って聞かれちゃったじゃないですか!! で頷かないでくださいクリス先輩! 周りの視線に気が付いて!! 思いっきり視線吸ってるの気が付いて!!
……ちなみにだけど、クリス先輩と弓美先輩の席はわたしが関係者用に用意したとかじゃなくて、完全に二人が運と実力だけで取ってたりする。そこまで必死にならなくても後ろの方のよく見える関係者席のチケットあげるのに……ちなみに切ちゃんはそこで藤尭さんと友里さんと一緒に居たりする。
そういう訳で、素顔バレしちゃった調ちゃんでした。でもこれから声優として本格的に活動していくのであまり問題はなかった模様。
そして深刻化していくクリス先輩のうたずきんオタク化。どうして声優時空のクリス先輩は特に何もしなくてもキャラが濃くなっていくんだろう……w
さて、次回はどうしましょうか。近いうちにPS4のDbD買うかもなので、それのプレイをするゲーム実況時空のきりしらとかいいかも。ではまた次回お会いしましょう。