月読調の華麗なる日常   作:黄金馬鹿

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ヘキサ周回中暇だから更新していくスタイル。

今回はセレナとの話。久々にこうやってセレナ書いた気がする。

どうしてセレナかって? ヘキサで落ちるようにっていう祈願だよ。


月読調の華麗なるエレベーター

 フィクションには時々、エレベーターの中に何時間も閉じ込められて仲のいい人とギスギスし始めるって感じの話が出てくると思う。そういう時って、最終的には誰かに助けられるか自力でどこかを破壊して脱出するかっていう二択で終わると思うんだけど……

 

「……月読さん。今何時?」

「……五時」

「……もうエレベーターの中で二時間かぁ。帰りたいなぁ……」

 

 実際その状況になってみると割と本気で笑えないし、気力もなくなってくるし、どうしたらいいのか分からないし、助けが来てくれる気が微塵もしないんだよね。

 どうしてこうなったのかを説明すると、遡る事四時間前。

 わたしは暇だったから自主訓練としてSONGのシミュレーターを使おうと本部にまで足を運んでいた。切ちゃんは響さんとどこかへ出かけてるし、クリス先輩は未来さんと。翼さんとマリアは海外で、エルフナインはちょっと忙しいらしくて、結局わたし一人だけ。

 家でゴロゴロしててもいいんだけど、実は最近二の腕が……だったから、訓練にかこつけてちょっとダイエットでもと思って本部にまで来てみた。けど、そこには予想外の来客が。

 

「あ、月読さんだ。久しぶりだね」

「セレナ? ほんと、久しぶり。今日はどうしたの?」

 

 セレナが本部の中を歩いていた。

 まさかセレナがいるとは思わなかったから、思わずビックリしたんだけど、それはセレナも同じだったようで、声をかけてきた時は若干表情が驚きました、って感じのままだった。

 最近セレナはよくこっちの世界に遊びに来てくれているけど、大体マリアが居る時に来ているからこうして二人きりと言うのは案外珍しい事。だから思わず驚いたし、きっとセレナの方もわたしは切ちゃんと一緒に居る事が基本だから、一人でいることに驚いたんだと思う。

 二人して予想外の会合に驚きながら、どうしてここに居るのかを質問しあった。

 

「わたしはマリア姉さんに会いに来たんだけど、ちょっと記憶違いで……」

「あぁ、それで……わたしは誰とも予定が合わなかったから、運動がてら訓練でもって」

「訓練? やっぱり月読さんって真面目なんだね」

「あ、あはは……」

 

 まさかそこにダイエットなんて物が絡んでいるともつゆ知らず、セレナは無邪気に言ってくれる。お陰で若干心が痛い……

 とりあえず、そんな感じで暇な二人が会ったという事で、わたし達はそれなら出かけてしまおうかという事で二人で一緒に出かける事に。セレナも折角平行世界から来たんだし、このまま帰るくらいなら一緒に居た方がいいからね。

 そういうわけで二人で適当な大型のショッピングモールで遅めのお昼を食べたり買い物したりしながら時間を潰して、わたし達は無駄な徒労を避けるためにエレベーターに乗った。それが間違いだった。

 

「それでその時マリアが狼狽えるな!! って……わっ!?」

「ひゃっ!? な、なに!?」

 

 急にエレベーターが大きく揺れた。

 思わず二人して抱き合って何かあった時のために備えたけど、特に何があるわけでもなく。それ以上の揺れは襲ってこなかった。良かったと二人で息を吐いて、ビックリしたね~、なんて言っていたけど、一分も経てば異常には気が付く。

 それに気が付いたのは、わたし。

 

「……ねぇ、エレベーターが動いてないような」

「そ、そんなまさか……まさか、ね……?」

 

 結果、エレベーターは止まった。

 多分さっきの揺れが原因なんだろうけど、エレベーターはボタンを押しても反応しなくって、緊急時にあるボタンを全部押してみたけど特に何が変わるわけもなく。二人して冷や汗を流しながらどうしようと考えたけど、結果的にこんな大きなデパートのエレベーターなんだから、いつか誰かが助けてくれるだろうと楽観視して、エレベーターの中で時間を潰す事に。

 携帯の電波は、どうしてか通じていなくて圏外。だからと言って電池を無駄使いする訳にもいかないから、二人して話ながら待っていたんだけど、一時間二時間も経てば話の話題こそ尽きないけど気力の方が限界になって、四時間も経った今、わたし達は無言でこの何とも言い難い空間を共有するだけになった。

 中にはシンフォギアでどうにかすればって人がいると思うんだけど、実はそこにも問題が。

 わたしはLiNKERが無いから、きっとこのエレベーターの天井か床を破壊した所で、その後まで持たない。多分そこから着地、脱出までギアを着用してたらホントに体が壊れると思う。いざという時は止む無しではあるんだけど、それはセレナに止められた。誰か来るだろうから、無茶しなくていいって。

 で、セレナの方なんだけど……実は、エルフナインがセレナのアガートラームを見てるんだよね。

 実は最近セレナがこっちに足繁く通ってる理由。こちら側で出ているアルカノイズがあちらにも現れた場合、対処できるのはセレナ一人。そのセレナがもしギアを破壊された場合、エルフナインがあっちに居ないのなら本当にあの世界は詰む事になる。だから、マムが世界のルールを壊す事になるかもしれないけどSONGに救援を依頼。SONGの方はカルマノイズの出現の可能性を潰すため平行世界と協力するという建前で救援を受け、今はエルフナインが慎重にセレナのアガートラームを改造している。

 セレナは数時間くらいしかこっちに居れないから、改造はかなり時間をかけて進められてる。それこそエルフナインが何日も徹夜して終わらせた作業だから、時間がかかるのも仕方ない。

 そういう訳で、セレナはもしもを考えると安全面の問題で一人じゃ外には出られなかったし、今アガートラームを持っていない。

 結果、こんなことに。

 

「……エレベーターの中って、酸欠しないようにできてるんだって」

「……へぇ」

 

 会話が始まってもこんな感じ。

 どっちかが会話をして、どっちかが適当に返事を返して終わり。生憎、今のわたし達に他人の心配をする心理的余裕はあまり残っていない。それが二人とも分かっているから、どっちかが適当な返事しか返さないのを咎めたりはしないけど。

 今わたし達の中にあるのは、助かりたいという事だけ。

 もし、このまま夜までこの状況が続くのなら、シュルシャガナを使って強行突破するしかない。どうしてLiNKERを持ってこなかったんだろうなぁ……

 

「……月読さん」

「……なに」

「……お水飲みたい」

「……トイレが近くなるよ」

「……やっぱりいい」

 

 それと、ここまで荒んでいるのにはこれもあった。

 おしゃべりしていたからお水とか飲みたくなったんだけど……察して。

 つまりそういう事。あるだけ飲んだらそうなるよねって。悲惨だよねって。だから四時間前から何も口にしていない。口の中パッサパサだけど水を飲んでいない。

 そのおかげでこの四時間、悲惨な事を起こさずに済んでいるんだけど……正直、あと一時間か二時間経ったらピンチだよね。そうなったらシュルシャガナの出番だよね。

 でも何か話さないと暇で仕方ないし、精神衛生上キツいから……

 

「……マージカルバーナーナー。バナナと言えば黄色」

 

 マジカルバナナでもしよう。

 

「……黄色と言えば夕日」

 

 乗ってくれた。多分セレナもこの状況はどうにかしたかったんだろうね。

 それに、この程度ならあまり口の中が喉が渇きまくって辛い、なんてことはなくなるだろうし。

 で、夕日だね。

 夕日……

 

「……夕日と言えば今の外」

「……今の外と言えば誰も気づいてくれない」

「誰も気づいてくれないと言えばこのまま助けが来ない」

「このまま助けが来ないと言えばこのまま死亡」

「このまま死亡と言えばお先真っ暗」

「お先真っ暗と言えばわたしたち……あははっ」

「あははっ……」

 

 ……どうしてこうなったっ!!

 どうしてマジカルバナナからこうなった!! いや、途中からわたしの方もアレだったけど!! 変な空気にしちゃったけど!!

 ほら、セレナの表情がダークサイドに入っちゃったよ!! 軽く涙目で変な笑い方してるよ!! 顔引き攣ってるよ!!

 

「……ま、マージカルバーナーナー。バナナと言えば長い」

 

 も、もう一回……!

 

「……長いといえばこのエレベーター」

「……このエレベーターと言えば助けが来ない」

「……助けが来ないと言えば死亡」

「死亡と言えば……ってさっきと同じじゃん……っ!!」

 

 もう駄目だ!! もう駄目だよこれ!! どうやっても会話がマイナス方向に持っていかれるよ!!

 ほら、もうセレナがマリアとマムの名前を呼んで泣きながら笑ってるじゃん! もう精神的に限界じゃん! まだ十四歳の子にこれはきつすぎるって!! だってわたしでもキツいんだもん!!

 もうやだぁ……帰って切ちゃんとおやつ食べたいよぉ……

 どうしてこんなに助けが来ないの……? ショッピングモールのエレベーターなんてどんなに少なくても一時間に一回は誰か使うでしょ……なのになんで誰も気づいてくれないの……

 はぁ……お腹は空かないけど喉乾いた……

 けどこの状況どうにかしないと乾いた喉も潤せないし。どうにかして今の状況を、少なくともこの死んだ雰囲気をどうにかしないと。

 マリアや響さんならどうするかな。響さんならきっと、へいきへっちゃらって言ってくれるんだろうけど。でも、そんな事、わたしは言えないというかちょっと気恥ずかしいというか。

 マリアなら……マリア……そうだ。

 

「……~♪」

「え……?」

 

 わたしは、マリアが時々歌っている歌を歌う。

 確か曲名は……Apple。マリアと、セレナの故郷に伝わっている歌だっけ。

 ちょっとだけお水を飲んで口の渇きをどうにかしてから、自分なりに歌う。すると、セレナもちょっとだけ水を飲んで歌い出した。そうしてAppleを歌い終えると、セレナの表情は少しマシになった。

 歌を歌えば、気は紛れる。少なくとも、わたし達みたいに歌と共に戦った人なら。

 

「セレナ、歌おう? それなら何時間でも耐えられるよ。少なくとも明日までには救助は来ると思うから」

「……うん、一緒に! 何時間でも!」

 

 若干ヤケは入っているけど、それよりも何もせずにいるよりはマシ。

 その気持ちで歌うのは、マリアの曲や翼さんの曲。それに流行りの曲だったり。色々と歌って、気が付けば二時間以上時間は経っている。お腹は空いたけど、それでも歌うのは止めない。

 気が付けばわたし達はうろ覚えの振り付けで踊りながら携帯からオフボーカルの音源を流してノリノリで歌い始めていた。ソロ曲で歌えるのが無くなれば、デュエット曲を歌って、マリアと翼さんの曲をノリノリで歌う。

 外から聞こえてくる話声に気が付かず。

 

『~♪』

 

 そして星天ギャラクシィクロスのラスサビに入る直前に二人でビシッとカッコつけて。

 

『スターダス――』

「大丈夫、調ちゃ……あっ」

『あっ……』

 

 カッコいい感じの声でビシッと言おうとした瞬間、天井がべりっと剥がれてそこから響さん、クリス先輩、切ちゃんが顔をのぞかせた。

 ……えっ。

 

「……あー、そのな。実はここら辺で錬金術師が暴れちまって、しかもカルマノイズまで出てきて通信妨害までされてな。ちょっと救助が遅れたんだわ」

「だからその、終わってから急いで来たんデスけど……」

「あ、あははは……ぶ、無事でよかったよ、ホント……」

 

 クリス先輩は苦笑しているけど、切ちゃんと響さんは顔を合わせてくれない。ついでにわたしとセレナの顔は真っ赤。リンゴみたいに真っ赤。

 そりゃね。ビシッと振り付けまでして二人そろってノリノリで歌って踊ってたんだもん。しかも決め顔で。

 そんなところを見られたらね。そりゃ恥ずかしいよね。

 穴があったら入りたいよ……!!

 

『……い、いっそ殺して』

 

 わたし達は顔を真っ赤にしながら呟いて、結局響さん達に救助されたのでした。

 もう、暫くエレベーターは使いたくない……!!




そういうわけで、エレベーターに閉じ込められた二人のお話でした。一応元ネタ的には銀魂の何話か忘れましたが、エレベーターに閉じ込められる話です。

今更ですけど、ヘキサセレナの後ろ姿、色っぽすぎません? というかスカート……スカート? の丈が短すぎて足が出てて……すごく、可愛いです。覚醒後のイラストも可愛いです。

それとはまた別で、星4知調を限凸しました。けど星6に上げるための素材集めがダルすぎて……あれってHARDも回らないと素材集めきれないパターンですよね。HARDをイエローゾーンまで削るなんてできないんじゃが……

あと、自分は今までメモリアは重ねずに使ってたんですが、最近になってステさせてぶん殴った方が……と考え始めて、重ね始めました。あれって結局重ねずに使うのと重ねるのってどっちが強いんですかね

という訳で(?)次回は未定。もしかしたらゲーム実況時空とか、何だか急に頭で湧いてきたつばしらとか書いてみたりするかもしれません。それではばいにゃー
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